カテゴリ:愛すべき(?)トンデモ映画
太平洋戦争中に週刊新潮に連載されるや、大ベストセラーとなり、
今も愛読する人が多く、また何度も映画化された吉川英治の代表作「宮本武蔵」‥‥ この孤独でストイックな永遠の剣豪は、長谷川一夫、三船敏郎、中村錦之助といった その時代時代の日本映画の大スタアたちによって演じられ、 作品的にもなかなかの秀作揃いですが、 '74年の松竹の「宮本武蔵」は、加藤泰監督ファンには申し訳ないけど 秀作とはとても言いがたい。さりとて「駄作」と切り捨てることもできない‥‥ どちらかというと、キャスティング的には「おいおい??」と、トンデモ度の高いものです。 われらがヒーロー武蔵を演じたのは、高橋英樹。これはまあ、妥当です。 その宿敵・佐々木小次郎役は、田宮二郎‥‥う~ん、これもなかなか色気がありました。 武蔵を一途に愛する幸せ薄いヒロイン・お通役は、松坂慶子‥‥う~ん、彼女のきつい目鼻立ちはお通というより、朱実向きだと思うけど、まあ当時の松竹の看板女優だからしょーがないか。 ‥‥とまあ、ここまでは許せるのですが‥‥ お通を張り合って武蔵を愛する情熱の女・朱実に、これまた松竹の看板女優・倍賞美津子。いや~、ちょっと老けてませんか?ファースト・シーンの朱実はまだほんの少女なんですよ! そして、武蔵の幼馴染・又八に、なんとフランキー堺‥‥とてもじゃないけど、英樹さんと同年代には見えなかった。とんでもないミスキャスト。 きわめつけは、沢庵和尚になんと笠智衆!どう見ても「寅さん」の御前様にしか見えなかったな。いくら松竹映画だからって、これはひどい! しかしまあ、一応オールスター・キャストなんですよね、これ‥‥ ストーリー展開は、ほぼ原作通りですが、関が原の敗戦から巌流島までわずか2時間数十分ってのは いくらなんでもはしょりすぎ! 往年の武蔵ファン、吉川英治ファンはさぞがっかりしたことでしょうね。 映画のタイトルの頭に「ダイジェスト版」とつけてほしいくらいです。 高橋英樹の武蔵は、あまり上品ぶってなく、どちらかというとバカっぽいですが 剣の道をきわめようとする純粋さがよく出ていました。 美人女優として開花する前の松坂慶子は、はっきり言って大根。 演技力では完全に倍賞サンに食われてました。まあ当たり前か‥‥ 田宮二郎の小次郎は、鶴田浩二の小次郎を思わせる妖艶さと冷たさが漂っていましたね。 しかしまあ、どういう意図でこんなダイジェスト版武蔵を作ったのか‥‥? テレビの新春特番でだって、こんなの放送しないと思うけど。 12本で送料無料♪(北海道・離島は除く)四本目宮本武蔵【そば・壷入】 720ml NHK DVD「その時歴史が動いた」兵法の道は人の道~宮本武蔵「五輪書」完成への 宮本武蔵『『五輪書』』 【送料無料選択可!】宮本武蔵 / 邦画 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 1, 2008 11:03:42 PM
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