カテゴリ:愛すべき(?)トンデモ映画
カルト映画の代表格と呼ばれ、カルト映画マニアはもとより
インテリ臭プンプンだけど自己満足な文章しか書けない”教養派”映画評論家から 今なお大絶賛されている、鈴木清順監督の「殺しの烙印」('67年 日活)。 殺しの烙印(DVD) ◆20%OFF! 殺し屋の組織のナンバー3と言われるスナイパーの花田(宍戸錠)は、 アル中の殺し屋仲間(南廣)と組織の幹部の護衛をしている時、仲間を殺され、 からくも逃げ切り、次の依頼を組織から受けるが、 最後の一人を撃ち損じ、昨夜までベッドで愛し合っていた妻や 女の凄腕殺し屋・美沙子(真理アンヌ)にまで命を狙われるはめに‥‥ カルト映画マニアの間で、やれ「斬新」だの「スタイリッシュ」だのと礼賛されている上、 この手の映画が大好きな学友があまりにも熱心に鑑賞を勧めるので、 不安と期待に胸膨らませて名画座に足を運んだのですが‥‥ 正直に告白しましょう。 観ている間中、なんだか光と影がチラチラ交錯する、美しくも息苦しい拷問を受けているようでした。 全体的には、殺し屋選手権大会のようなお話ですが、 あまりにもストーリー展開が飛躍しすぎて、わけわかりません。 殺し屋花田が、電気釜でご飯が炊ける匂いで発情する変わった性癖を持つという設定が、ちょっと笑えましたが、 これが伏線にもならず、もちろん本筋とも全く無関係というのが、いかにも清順流。 「男はきらい」と上目遣いで言い放ちながら、そのエキゾチックな容貌から、 毒々しい色の蝶のようにきらめく妖気をふりまく真理アンヌには、思わず同性のモイラもゾクッときました。 なんというか、目がもう普通じゃないんですよね。はっきり言って狂人に近い。 でもそれが、なんともたまらない魅力を放っているんです。 だけど、「スタイリッシュ」と呼ぶには、あまりにぶっとび過ぎてましたね。 はばからずに言います。キ○○イ度100パーセント。 わけわかんない度200パーセント。 このあまりにクセのありすぎる作品が原因で、'68年に清順監督は日活を解雇されるのですが、 「うん、わかる、わかるよ、当時の日活経営陣の気持ち」と、スクリーンを観ていて頷きたくもなります。 それなのに‥‥なぜか時々、思い出したようにレンタルショップからDVD借りて 観ずにはいられないという、まことに不思議な作品です。 商売第一の商業映画という枠内、しかも娯楽アクションが金看板の当時の日活で、果敢にもアバンギャルドに挑戦した清順監督の意気込みゆえなのか? 作品が醸し出す、わけわかんないながらも何とも言えない魔力ゆえなのか? カルト映画のナンバー1には絶対挙げないけど、どこか放っておけない‥‥ そんな魅力を全身に感じるトンデモ映画です。 鈴木清順監督自選 DVD-BOX 壱 <日活から大目玉をくらった作品>(DVD) ◆20%OFF! 松田優作「陽炎座」映画ポスター鈴木清順清順フィルム歌舞伎 【送料無料選択可!】ピストルオペラ スペシャル・コレクターズ・エディション / 邦画 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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