カテゴリ:独断と偏見に満ちた映画評
いわゆる「濃い」名優っていますよね。
ものすごーくアブノーマルで、クセのある役を演じたら、抜群っていう‥‥ ちょっと昔のハリウッドの「濃い」名優と言えば、 狆もびっくりのクシャクシャ顔がトレードマークのアーネスト・ボーグナイン。 それと‥‥これまたクセのある役がお似合いで、なおかつ存在感あふれるリー・マーヴィン。 映画ファンの方は、もうおわかりですね。 今夜の映画は、'73年の「北国の帝王」です。 北国の帝王/おしゃれスパイ危機連発/Frank De Vol 大恐慌にあえぐ1930年代のアメリカ。 ホームレスと化したホーボーと呼ばれる失業者たちは、 貨物列車にただ乗りして、州から州を渡り歩いていた。 だが、オレゴン州のとある町の貨物列車の車掌シャック(アーネスト・ボーグナイン)は、 持ち前の残虐な性格から、ホーボーたちのただ乗りを断じて許さず、 何人ものホーボーたちが、彼に殴り殺されていた。 しかし誰もが恐れるシャックの貨物列車に、 ひとり果敢に乗り込む初老のホーボーがいた。 彼こそは「北国の帝王」と崇められているAナンバー・ワン(リー・マーヴィン)だった! リー・マーヴィンにアーネスト・ボーグナイン‥‥ この濃すぎるキャスティングだけでも、思わず身を乗り出しちゃいます。 日本で言うなら誰と誰でしょう‥‥?ちょっと形容できませんね。 アメリカン・ニューシネマの傑作「俺たちに明日はない」も、大恐慌を時代背景にしていて、 ホーボーの群れも登場しますが、 この作品に登場するホーボーの群れの多さと汚さには、ちょっと圧倒されます。 ぼろをまとっていても、王者のように悠然と構え、威厳さえ放っているマーヴィンは、素晴らしかった。 そんな彼を内心では慕いながらも、あざ笑いながら近づく小生意気な若僧のホーボー・シガレット役のキース・キャラダインも、 なかなかの熱演でした。 マーヴィンとボーグナインの疾走する貨物列車の屋根の上での死闘は、かなり見せます! 「こんな残忍な車掌が乗ってる列車なんかに、わざわざ乗らなくても‥‥」とも思うのですが、 そこは北国の帝王と呼ばれるマーヴィン。 障害が大きければ大きいほど燃える性格なんでしょうね。 ラスト、マーヴィンが小生意気なキャラダインに浴びせる激しい言葉は、 ぐっと心に響きました。 この先、良いこともなさそうで、老いぼれる一方の男が、 若い者に生きることの厳しさを教えているようでした。 モイラも、マーヴィンに同じことを言われたら、「ははーッ、恐れ入りました!」と頭を下げるほかありません。 監督は「ロンゲスト・ヤード」、「クワイヤーボーイズ」などのロバート・アルドリッチ。 本作はアルドリッチ監督の一番の名作だと、モイラは思っております。 リー・マービン/特攻大作戦 リー・マービン/最前線物語 ザ・リコンストラクション スペシャル・エデション 限〉マーティ/アーネスト・ボーグナインアーネスト・ボーグナイン 【中古】【状態:A】[中古][DVD][洋画]ボセイドン・アドベンチャーTHE POSEIDON ADVENTURE 主演 ジーン・ハックマン/アーネスト・ボーグナイン 監督 ロナルド・ニーム アーネスト・ボーグナイン/セプテンバー11(DTS版) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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