カテゴリ:独断と偏見に満ちた映画評
2005年に公開されるや、話題作となった「パッチギ!」の
原点とも言える井筒和幸監督作品が、この「ガキ帝国」('81年 ATG)でしょうね。 ジェネオン エンタテインメント ガキ帝国 舞台は'60年代後半、万博開幕のちょっと前の大阪。 ミナミの町では、暴力団をバックにした北神同盟ほか、さまざまな不良少年グループが暗躍し、 昼夜、派手な喧嘩が繰り広げられていたが、 少年院を出たばかりのリュウ(島田紳助)、 リュウのコバンザメのようなお調子者のチャボ(松本竜介)、 在日コリアンの高校生ケン(趙方豪)は、どこのグループにも属さず、 いつも3人で練り歩いていた。 そんな彼らを恫喝し、襲撃する北神同盟や他のグループ。 大阪のワルガキどもの大戦争が始まるのだった‥‥! ○○会とか、○○同盟とか、果ては便所下駄舞台という、 文字通り、グループ全員が便所下駄をはいて、いきがって歩いている不良グループまで登場したのには笑えました。 いわゆる不良少年や不良グループを題材にした映画は、古今東西いろいろありますが、 ここまでローカル色や生活感、リアリティをかもし出している作品は、案外少ないものです。 ワルガキどもを利用するヤクザの幹部と、リュウたちから彼に乗り換える不良少女ケイコ(紗貴めぐみ)あたりの人物描写が、ちょっとありがちでしたが、 映画出演経験ゼロの紳助・竜介の体当たり演技力には、脱帽しました。 それより光っていたのは、本物の在日コリアンの趙方豪(若くして亡くなりましたね)。 自分たちがいかに差別を受け、苦しんできたかを、同胞と韓国語で怒りをこめて話す場面は、秀逸でした。 かなりの低予算ながら、中身のある作品でしたね。 '60年代後半、グループサウンズが大流行していた当時の様子をうかがえるのも、面白いです。 それと最後に‥‥ラスト・シーンの趙方豪の台詞が秀逸! 【中古DVD】井筒和幸監督作品 パッチギ!(邦画)日本全国=送料・郵便振替手数料無料/除菌クリーニング済 『ゲロッパ!』の井筒和幸監督によるドラマユニバーサルミュージック 宇宙の法則 西田敏行主演&井筒和幸監督で贈る笑いと涙の傑作エンターテイメント!【邦画特別セール】■ゲロッパ ! ■ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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