カテゴリ:愛すべき(?)トンデモ映画
モイラはいわゆるキワモノ映画って、結構好きです。
観て、ある程度、いやかなり失望することが予測できても、 うさんくさくてあざといキャッチコピーと、 この手の映画にありがちな派手派手しいポスターにひかれて、 ついふらふらと映画館に入ってしまうんですよね。 で、「ついふらふら」の結果、失望、大失望、まあ許容範囲、意外にも感動、予想外の大感動という 5つの感情パターンにつき動かされるわけですが、 今夜とりあげる、題名からしておどろおどろしい「戦後猟奇犯罪史」('76年 東映)は‥‥ うーーん、難しいなあ‥‥どう形容すればいいんだろ‥‥? ‥‥と、モイラの頭を悩ませる、そのくせ忘れられない1作です。 映画の中でとりあげられている猟奇犯罪は、 「復讐するは我にあり」のモデルとなった西口彰の日本列島縦断・連続詐欺・強盗殺人事件、 群馬の大久保清事件、 カムバックに邪魔になった愛人を殺した元ヒット歌手Kの事件。 どれもマスコミが飛びつき、日本中を騒がせた有名な事件です。 それを、当時俗悪番組とクサさされまくってた「ウイークエンダー」の人気レポーターだった泉ピン子が、 あのきわどい言い回しで、テレビのスタジオでレポートするという形式で、お話は進みます。 第一話の西口彰役に室田日出男、第二話の大久保清役に川谷拓三を起用しているところなどは、 さすが東映‥‥二人ともかなりの役者なので、それなりに楽しめました。(もうお二方ともこの世の人じゃないんですよね。哀しい‥‥) でも、泉ピン子以外の女優、ぜんッぜん印象に残らない!ほんと悪いけどカスばっか。 当時の東映のスター女優・多岐川裕美、梶芽衣子とかを起用してれば、 もっと見応えのある奥深い作品になったかもしれないのに‥‥あ、予算の段階でアウトか。 なんたって、チープなキワモノ路線ですからね‥‥(笑) 全体的に、「ウイークエンダー再現フィルムの映画版」(知らないよね、若い人は「再現フィルム」なんて)みたいな作りが これまたチープで安易で、それだからこそ逆に楽しめました。 しかし、第三話の歌手Kの愛人殺し‥‥ あれ、猟奇事件というおぞましくも美しい称号を戴くほどの事件でもありませんね。 ただ、あの事件がこの映画の製作の少し前に、マスコミを連日騒がせてたってだけのことです。 ま、それはともかく、 安易なコンセプトのチープなキワモノ作品ゆえに愉しめる珍作でしたね。 にほんブログ村 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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