カテゴリ:愛すべき(?)トンデモ映画
1962年といえば、観客動員数が減りつつあったとはいえ、
映画はまだまだ庶民の娯楽の王様だった時代。 製作本数は、今とは比べ物にならないほど多く、 当然、玉石混合あったわけですが‥‥ この奇妙奇天烈、奇々怪々の和製ミュージカルは、 何と形容すればいいのか‥‥ とにかく、ぶっとんだ作品です。 江戸川乱歩&三島由紀夫のコラボを映画化した「黒蜥蜴」! 表向きはセレブ中のセレブ女性。 しかし裏では、美女を次々さらっては、剥製にして、部屋に飾って眺めるのが趣味という、 世にもおぞましい趣味を持つ女、人呼んで黒蜥蜴(京マチ子)。 その黒蜥蜴は、宝石商の美しい令嬢・早苗に目をつけ、彼女をさらうのだが、 立ち向かうは、かの名探偵・明智小五郎(大木実)。 悪魔のような美女と、名探偵の対決。その結末やいかに‥‥? 名画座でだいぶ前に観たんですけど、いやあ、ぶっとびましたね。 男装して当局の捜査の網をかいくぐってホテルから逃げる黒蜥蜴が、 突然、観客に向かって、「怪盗黒蜥蜴と名探偵明智の対決、さあお楽しみ!」みたいなことを口にするわ、 黒蜥蜴の配下の男たちが、歌いながら彼女に服従し、ダンスを披露するわ、 きわめつけは、剥製にされた哀れな美男美女たちが、黒蜥蜴や配下の男たちと一緒になって踊り出す場面‥‥ しかも京さんは、セクシーな網タイツ姿。 よくまあ、こんな映画作ったよ‥‥! この頃は映画会社も、懐が深かったんですねえ。 しかもこれ、監督は「嵐を呼ぶ男」の井上梅次、 シナリオは、100歳間近で今も現役の新藤兼人‥‥!! 新藤氏は名作も数多いけど、キ○○イ度200パーセントの作品も結構ありますね。 あまりにも奇怪で、ぶっとんでいるので、 好きなんですよねー、モイラは。 これも一種のカルトムービーでしょうね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 27, 2009 10:32:20 PM
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