名作落語大全集

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  ぢい散歩２０「田園都市線」：その１「世田谷美術館」

  「さあ、ぢい散歩、記念すべき今年の第２０回」「どちらへ」「初めてのコース、田園都市線の散策です」「はい、まずは……道ですか」「世田谷、用賀駅じゃ。百人一首の歌が書かれている。　　♪春の夜の～……夢ばかりなる手枕にぃぃ……」「歌わなくていいの」「こちらも道」「水をデザインしているんですね」「これも道端の鬼瓦」「何か色々とありますね」「さあ、こうして到着」「あれ……これは彫刻ですか」「はい、世田谷美術館。この庭に色々な彫刻がございます」「いいですねえ」「さあ、特別展はお馴染みの岸田吟香・劉生・麗子展。三代にわたる作品で、お馴染みの麗子像と、麗子の描いた父親像など、見比べるだけでも楽しい」「面白い企画ですね」「常設展も面白かった。世田谷の文人たちと題して、地域にかかわった人々」「はい」「文人たちの書と画のコラボは必見。小川芋銭や谷文晁はいい絵を描くねえ」「独自の世界を持っていますからねえ」「俳人碧悟桐との共作もあって、これは文学好きな人には見逃せない」「はい」「大山魯牛（雅堂）の作品も」「いいですねえ」「常設展の方は４月20日までやっています」「はい、特別展は終わりました」「さあ、もう一つの見どころはこちら」「着物ですが……すごい柄ですね」「６月末からこちらでボストン美術館の華麗なるジャポニスム展が開催される」「あ、同じ着物だ」「本物をすでに展示してあるのだ」「はい、面白かったですね」「表では花見の会、色々な屋台も出ていて楽しかった」「これもお楽しみでした」「次回はまた移動致します」「続く」

  2014.04.14

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  ぢい散歩１９「南北線」：その６「飛鳥山」

  「ぢい散歩、南北線を目黒から王子まで参りました」「で、いきなり狐ですね」「落語王子の狐は定番じゃからなあ」「で、どこなんです」「あ……忘れてた。飛鳥山博物館じゃ」「はい、参りましょう」「何度も説明している通り、江戸の桜の名所といえば、隅田川と上野とここ。隅田は吉原への道とか、浅草寺の関連じゃから、花見を目的に行く場所でもない。上野は寛永寺じゃから仮装や鳴り物は禁止、喧嘩でもあれば寺役人が駆けつけ、理由を問わずに双方とも捕まってしまう」「へえ」「だから落語の花見の仇討はこの王子でなければ成り立たない。上野では仮装も禁止だし、あれだけ長々とお芝居のチャンバラをやっていたら捕まってしまう」「はい……で、写真は……」「あ……忘れてた。昔は富士も見えたというのじゃ」「へえ」「さ、今日は花見の弁当をご紹介しよう。左上が一の重。かすてら玉子、わたかまぼこ、若鮎色付焼、うち銀杏、長ひじき、むつの子、はやタケノコ旨煮、早わらび、春がすみ寄せ物の９品」「へえ」「二の重は引肴（ひきざかな）という。薄く切ってほいろに掛けた蒸し鰈（がれい）、骨を抜いてはや寿司にした桜鯛、五分つけて結びて帯び赤唐辛子の千大根、白砂糖の甘露ばい」「よく分からないね」「下の三の重は、ヒラメの刺身、サヨリの細作り、しらかうど、わかめの赤すみそしき」「料理名で、よく分かりませんが」「今度お料理教室をやろう」「はいはい」「こちらもお弁当。初重はサヨリのかば焼き、蛸の桜煮、とうの薯、たまずさごぼう、ニンジンにワラビに木耳の旨煮」「豪勢ですねえ」「二の重は蒸し鰈の色付焼とタニシの木の芽あえ」「はい。前のと同じ物もありますね」「三の重はおやつじゃな。鶯餅と砧巻き。四の重は焼き飯」「おにぎりですね」「さて、江戸時代の地図などが面白かった。これは富士山の北側の図」「富士山がずいぶん鋭角ですね」「広重の富士は８５度、文晁の富士も８４度くらい、けれども、陸軍の実測図によって東西及び南北に断面図を作ってみると、東西縦断は頂角１２４度となり、南北は１１７度である。広重、文晁に限らず、たいていの絵の富士は、鋭角である。いただきが、細く、高く、北斎にいたっては、その頂角、ほとんど３０度くらい、エッフェル塔のような富士をさえ描いている」「はい、説明ご苦労様。太宰様、ごめんなさい」「さて、同時展示していたのが、こちらのチラシ。明治時代に山を記録した文部省の映像展。その時の記録写真が展示されている」「へえ」「ということで、最後に飛鳥山の桜をご覧いただいて……」「はい、写真は咲いているようですが、先始めの頃でした」「去年の写真を使えば満開だったのじゃが」「はい、古い写真が紛れ込んでもいいんですが……何とか細胞とは違うから……」「屋台など、花見の準備をしている日でした。　ということで、この日はおしまい。歩いたのは、万歩計で２万歩、１６キロと記録されている。　使ったお金、交通費は５００円の地下鉄周遊券を利用。王子から我が家までなら、ＪＲ２本を乗り継げば帰れるのですが、６２０円になります。周遊券なので、地下鉄を使えば、３本乗り継いで、ＪＲへ。これなら時間は乗り継ぎを含めて２０分ほど余計に掛かりますが、４５０円で帰れます」「ケチ」「木戸銭は無料。絵葉書などのグッズと昼食まで、わしが使ったのは全部で１３５０円」「安上がりですねえ」「ということで、報告を終わります」

  2014.04.13

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  ぢい散歩１９「南北線」：その５「王子稲荷、王子神社と音無川」

  「さあ、こちらもお馴染みじゃが、王子稲荷01」「はい、お狐様にもお参りしましょう」「お出でになったら、ぜひ本堂に入って天井の絵もご覧下さい」「以前紹介したので省略します」「さあ、今度は王子神社」「はい」「髪の祖神。百人一首にも入っている蝉丸は、逆毛で悩む姉のためにかつらを考案したという。それを祀ったのじゃ。更に釈尊が祇園精舎に入った時に、貧しい女が自分の髪を切って油を献じたが、それが突風でも消えなかったというので、左に見える毛塚の塔も建立された」「髪の毛尽くしですね」「本殿」「はい」「椿」「また……落ちているのばっかり」「銀杏」「すごい木ですね」「先端部は欠損しているが、高さ24メートル、幹の回りが5.23メートルで、この神社が出来た時からあると伝わっているから、樹齢600年になる。」「歴史もすごいね」「さあ、この銀杏の脇から音無川へ降りよう。」「桜も咲き始めですね」「昔はこの辺りに滝があって、浮世絵にも描かれている」「へえ」「橋の所はやっぱり、まだ寂しかった」「これからでしたねえ」「まあ、咲いている部分を写せば、写真は何とかなる」「いいですね」「橋と一緒に」「はいはい」「この先に酒造研究所があって、桜が咲くと公開されるが……」「酒だと飛びつきますからねえ」「まだ盛りでないので省略。さあ、飛鳥山へ行こう」「お馴染みですが、次回ご報告致します」

  2014.04.12

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  ぢい散歩１９「南北線」：その４「名主の滝」

  「さあ、ぢい散歩、王子まで参りました」「これは……庭園の桜ですか」「お馴染みの名主の滝公園。昨年の桜の時期は時間がなくて行けなかった」「はい、今年はちょっと時期が早くて残念でした」「この日はまあ、これが一番の桜」「花はともかく、枝はすごいですねえ」「池の亀さん」「また亀ですか。最近亀にこってますね」「湧玉の滝」「はい、滝の公園ですからね」「男滝」「一番勇壮な滝ですね」「横から……椿を入れて」「ううん……狙いがいやらしいなあ」「獨鈷の滝」「これもいいですね」「女滝」「あれ……水が見えませんね」「現在堰き止めてある。工事中なのか、水が枯れたのか……」「よく分かりませんね」「ま、そんな訳で次行こう」「適当だね……続く」

  2014.04.11

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  ぢい散歩１９「南北線」：その３「服飾博物館・北トピア」

  「さあ、南北線の散歩ですが、今日は寄り道と言っていましたね」「四ツ谷から乗り換えで新宿へ」「新宿はどちらへ」「文化服装学院の服飾博物館じゃ」「おや、こちらは初めてですね」「わしは還暦を迎えたのに、年金が出ないので定年が２年延びている」「え……それがどうしました」「年金は６５歳からなので、仕事も６５歳までやめさせるなというお国の命令じゃ」「大変ですねえ」「定年になったら遊び回ろうと思っているのに……」「今でも遊び回っているでしょう」「それで、ぢい散歩は日曜日中心。この博物館は日曜はお休みなのじゃ」「説明が長い」「ということで、初めて参りました」「洋服の博物館ですね」「ヨーロピアンモードと題して、１８世紀から現代までの紳士服やドレスを展示」「面白いですねえ」「写真は禁止で、カタログもないのが、図のようなドレスが並んでいたぞ」「あら……絵で説明ですか」「こちらも……時代を感じさせるなあ」「200年の歴史ですものねえ」「女性のドレスは変化もすごい」「男も変化はありますがねえ」「演奏家の方々を見ると、やはり女性はドレスで曲の雰囲気まで作ってしまう」「はい、大切なものですねえ」「まあ、その本物を見られるというのが面白いのじゃな」「はい」「この近くには刀剣博物館もあるが、何度も紹介しているので省略」「はい、適当ですみませんね」「さあ、こうして南北線へ戻って王子へ」「これからはまた同じですね」「北とぴあの東京陶芸展」「はい、ここもお馴染みです」「こちらが作品」「不可思議ですね」「わしは落ち着いた質素な物がよかったな。最近の作品は派手で目を引く物も多いが……」「はい」「さあ、後はいつもの通り散策しましょう」「ここは次回ご報告いたします」

  2014.04.10

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  ぢい散歩１９「南北線」：その２「松岡美術館」

  「さあ、ぢい散歩は目黒からスタート」「目黒といえば」「はい、松岡美術館でございます」「まずは紀元前のエジプトで作られたネイト女神像じゃ」「いいですねえ」「こちらはムーアの馬」「今年は午年……って、どうでもいいね」「シルクロードの仏像が見事。地域と時代による違いが見られるぞ」「素晴らしいですねえ」「これもいい顔しているなあ」「はい」「さあ、特別展示は理想郷と題して……」「これも仏像ですかねえ」「この器、形が気に入った」「なかなかですね」「横山操の暁富士」「富士山も今年は色々出て来ますね」「池田遙邨の富嶽」「今度は青富士ですね」「こちらは七福神」「お正月にふさわしい……って、ずいぶん遅いね」「こちらは堀川公子の燈（ともしび）」「火の明かりがいいですね」「絵画は光と影が面白いなあ」「さあ、いつもは恵比寿まで歩くのじゃが……」「ここまで来ると、目黒より恵比寿のガーデンプレースの方が近いのです」「恵比寿へ行くとまたビールを飲んでおしまいになるので、今日は我慢我慢」「しょうがないね」「次回は四ツ谷からの乗り換えでちょいと寄り道いたします」「はい、続く」

  2014.04.09

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  ぢい散歩１９「南北線」：その１「自然観察園」

  「さあ、休む間もなく第１９回ぢい散歩でございます」「はい、いきなり植物ですねえ」「今回は目黒から王子へという、毎度お馴染みの南北線の散歩なのですが……」「ですがって……何かありますか」「ちょいと寄り道を」「まあ、いいでしょう。写真は」「うぐいすかぐら。目黒の科学博物館付属自然観察園じゃ」「はい」「こちらはばいも」「可愛い花ですね」「やぶれがさ」「名前がぴったりですね」「ひとりしずか」「いい名前です……一人で騒ぐ大家さんと大違い」「椿」「ううん……落ちているのを写して……ねらってるね」「この頃はこぶしがいい感じじゃった」「はい」「こちらは枝」「あれ」「桜にはちょっと早かった」「はい……まあ、昨年満開に訪れましたから……」「まあ、後はいつものように……」「説明も手抜きだねえ」「春の水」「またねらっているのが見え見えの写真ですね」「ということで、自然観察園は以上」「切り上げ方も適当」「次回に続く」

  2014.04.08

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  ぢい散歩１８「上野美術館めぐり」：その４「動物園・上野の森・下町」

  「ぢい散歩、上野の美術館を巡っております」「……って、パンダですね」「お馴染みの上野動物園」「はい」「象さん」「はい……もうお馴染みの動物ばっかりですね」「お猿さん」「可愛いね」「こちらも……」「あれ……」「これも……」「お猿さんばっかりだね」「ま、動物園はこれくらいで……」「適当なんだから」「上野の森美術館高柳恵理の油断と題した作品展」「油断て、面白いタイトルですね」「油断して見ていると、不意打ちにあっと驚く発見がある。そういうことじゃろうな」「注意して見ているのも面白いですがねえ」「さあ、メインの展覧会はVOCA展。ちらしが面白い。背景が白、赤、青、黄など、様々」「全部集めても面白いですね……で、展示は」「はい、３月末で終了しております」「あれ」「はい、こちらは下町風俗資料館」「お馴染みの駄菓子屋さんですね」「上野公園」「はい……」「ここが昔は寛永寺の門で、国立博物館が本堂じゃった」「今日は全部歩いたんですね」「まあ、誰でも歩くけれどね」「上野の桜」「はい……って、散歩したのはちょっと早かったですね」「まあ咲いている部分を写真に撮れば、こうなるのじゃ」「なるほど」「江戸時代は寛永寺なので大騒ぎは出来なかった。昨年紹介した王子が一般庶民でにぎわったが、どちらも京都の千本桜になぞらえて、本当に千本を植えたのじゃ」「へえ」「こちらはお馴染みの、一本だけ早く咲く桜」「はい、みんなソメイヨシノなのに、これだけ違うんですね……何という種類なんです」「え……という訳で、この散歩はおしまい」「ごまかしてるな」「歩いたのは、万歩計で19000歩、15.8キロと出ている。　使ったお金。木戸銭は全部で300円。図録が1500円、絵葉書やグッズが1130円。昼食が570円」「はい、ただし、東京都美術館の世紀の日本画展は二度目なので何も買いませんでした……ケチだね」「ということで、第18回ぢい散歩はこれをもって読み終わりと致します」

  2014.04.07

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  ぢい散歩１８「上野美術館めぐり」：その３「東京都美術館」

  「ぢい散歩、上野を歩いております」「さあ、東京都美術館へ参りましょう」「さあ、こちらもお馴染みのちらし」「２月に行ったばかりですね」「世紀の日本画ということで、２月と３月で全部入れ替えとなっていた」「はい、４月１日で終了しております」「後期の展示で注目したのが、こちら。古径の出湯」「はい」「これも本物は背景、女性の肌などの色合いが見事じゃな」「小さい物じゃ分かりませんねえ」「田中の禾山笑」「何だかゆかいな作品ですね」「靫彦の項羽」「漢文で習いましたね」「四面楚歌じゃな。虞美人との別れじゃが、ここには万里の長城はなかった。作者はそれを知らなったと、後で悔やんでいたそうじゃな」「そうなんだ」「青邨の知盛幻生」「平家物語ですか」「船弁慶じゃろうなあ」「はい」「勝利の源氏物語」「文学関係が続きますね」「ついでに……ムンクの叫び」「あれ……」「こちらは間もなく……」「ううん、どうでもいい報告になっちゃうね」「はい、続く」

  2014.04.06

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  ぢい散歩１８「上野美術館めぐり」：その２「科学博物館」

  「上野の散歩、科学博物館へ参りました」「はい、お馴染みです」「日本のものづくりと題して技術などの素晴らしさを展示」「いいですねえ」「外には車も。これはただで写真も撮れる」「ケチ」「金属の展示……まあ、他のは技術が分からないと見てもよく分からない」「はい」「お馴染みの展示じゃが、今回ご紹介するのは江戸時代の時計」「鳩時計じゃなくって、鶏時計ですね」「日本の時刻は日の出日の入りの間を６で割って定めた。そういうのにきちんと対応する時計はすごいなあ」「西洋のものより複雑ですね」「これは懐中時計」「日時計ですね」「順番が逆になったが、特別展は医は仁術」「医学の歴史ですね」「ちらしを開くとこうなる。まるで掛け軸」「あ、面白いですねえ」「こちらが後で作られた簡易なちらし」「ちらしばっかり」「まあ、解体新書とか、養生訓とか、一般展示で写真も撮っているし、ここでくどくど説明してもねえ」「確かに」「ということで、次回は東京都美術館へ」「続く」

  2014.04.05

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  ぢい散歩１８「上野美術館めぐり」：その１「東京芸術大学芸大美術館」

  「ぢい散歩は、今年四回目の上野散歩でございます」「参りましょう」「まずは東京藝術大学の芸大美術館。二つの展覧会を開催中」「参りましょう」写真０２「観音の里の祈りとくらしと題して琵琶湖・長浜の仏様が大集合」「素晴らしいですねえ」「写真は入場記念のファイルじゃ」「ただの物は何でももらう」「この展覧会は13日（日）まで。6日（日）には俳優で仏師としてもおなじみの滝田栄さんの講演会。５日（土）には藝大助教の芹生先生、11日（金）12日（土）には高月観音の里歴史民俗資料館の佐々木先生がおいでになり、ギャラリートークが開催される」「はい、皆様もぜひお出掛け下さい」「同時開催の藝大コレクション展。藝大にゆかりの作品が一同に会した」「これもすごいね」「特に注目に値するのが女性美とヌード。こちらは高橋由一の花魁」「はい」「黒田清輝の婦人像」「これも有名ですね」「藤島武二のイタリア夫人像」「これもお馴染み」「コランのフロレアル」「名品ばかり並んでいますねえ」「まあ、そんなところで、次行こう」「軽いねえ……続く」

  2014.04.04

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• 人間ドック

  「例によって人間ドックへ」「結果はどうでした」「昨年とほとんど同じ。　Ｃが３つあるが、これはもう十年変化のない体調」「はあ」「Ｂが２つあるが、全く問題ないと言われた」「へえ」「その他は全てＡ」「全体でも問題なさそうですね」「それで総合判定Ｃってのはねえ……」「あれ」「まあ、年齢も年齢じゃから」「はい」

  2014.04.03

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  ぢい散歩１７「両国・深川」：その５「のらくろと中川」

  「さあ、深川から木場へ回りましたが、深川の森下方面へ戻りました」「ぐるっと一回りですね」「お馴染みの　のらくろ館」「はい」「地下鉄で移動。中川船番所史料館」「はい、こちらもお馴染み」「江戸の船番所が再現されている」「はい」「荷物が届いているが、お酒じゃった」「いいですねえ」「一樽持って行っても分からないかも……」「分かりますよ」「こちらも時間の変化がある」「夜になりましたねえ」「中川を遠望」「はい、江戸時代はこちらに船が着いたんですね」「ここから小名木川を進んで深川へ出る。前に紹介した芭蕉展望公園は小名木川と隅田川の合流点じゃ」「へえ。芭蕉がそこに庵を結んだ理由がよく分かりますね」「ここは例の、ボストンと同じ、水陸両用車に乗ることもできるぞ。因みに今日テレビで紹介される」「へえ」「小名木川は塩を運ぶ水路として塩の道と呼ばれた。これにそって少し進むと塩なめ地蔵の宝塔寺がある」「今でも塩が供えられていますね」「門が面白かった」「飛天ですか」「子安神社跡の庚申堂。東京大空襲で社殿が焼けた跡地に作られたもの」「ほう」「大島稲荷神社。江戸時代からの鎮守の神様じゃ」「へえ」「芭蕉像。　　秋に添て行はや末は小松川　の句碑もある」「芭蕉に縁がありますね」「ということで、今回は後半初めての所も参りました。中川駅で解散。　歩いたのは万歩計で２７０００歩、２１．９キロと出ている。　使ったお金は木戸銭が１５０円。グッズなどが１２８０円。松尾芭蕉の日本酒を含む。交通費は両国までと中川からを除いて３２０円」「安上がりだね」「昼食は６７０円。　ということで第１７回ぢい散歩、読み終わりと致します」

  2014.04.02

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  ぢい散歩１７「両国・深川」：その４「東京都現代美術館」

  「さあ、深川から木場へ移動、東京都現代美術館へ参りましょう」「はい、ここがちょっと長い距離ですね」「表にあるオブジェ。カタツムリをイメージし、人が背負った駕籠に人生が詰まっているという印象から」「へえ」「こちらも作品。鏡になっているが、自分を見ることは出来ない」「へえ」「さあ、展覧会へ行こう。驚くべきリアルと題して、スペインやラテンアメリカの作品をご紹介」「はい、こちらは５月１１日までやっております」「アルバラシンの作品」「スペインという感じですね」「ブランコの作品」「これは……死体ですかねえ」「サスペンスじゃなあ」「紹介する大家さんが理解していないね」「ヌニェスの作品」「美少女のようですが……腕が怪しいね」「こういう作品が並んでいるよ」「はい……適当な紹介」「こちらはＭＯＴアニュアル２０１４フラグメントという彫刻会」「ちらしの作品を見るだけでもすごいね」「作品の一つ」「すごいね」「常設展示は私たちの９０年という、1923年から2013年までの作品を集めたもの。関東大震災から現代まで。それからクロニクル１９６６という60年代の作品に焦点を当てたもの」「まさに現代作品の歴史ですね」「まあ、お馴染みになったなあ横尾忠則の作品じゃが、当時はとんでもない前衛だったことが分かる」「はい」「こちらは山口勝弘の作品」「ふうん……どういうメッセージを感じますか」「え……さあ、時間をとりすぎたから、次行こう」「あれ……」「散歩はまだ続きます」

  2014.04.02

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  ぢい散歩１７「両国・深川」：その２「芭蕉記念館と清澄庭園」

  「さあ、深川へ行こう。深川といえば松尾芭蕉じゃな」「写真はお馴染みの記念館ですね」「石田波郷の展覧会をやっていた。実は学生時代の憧れの作者じゃった」「へえ」「波郷がいたら絶対にその雑誌に投稿したのじゃが、残念ということで、水原秋桜子先生の門を叩いた」「へえ」「さあ、こちらもお馴染みの芭蕉庵史跡展望公園」「芭蕉像は夕方になると川の方を向くので有名ですね」「芭蕉稲荷神社。ここに芭蕉庵があったというな」「はい、大正の大津波で石の蛙が発見されたんですね」「芭蕉は大阪がもう西鶴人気で大変だから、江戸に目をつけた。主家の藤堂家が幕府要人だったからじゃが、これが失脚したため途方に暮れた。そこで、幕府が取り組もうとした生類哀みの令を先取りし、小動物を可愛がる俳句で人気をとった」「あ、それが蛙なんだ」「それで日本橋（三越前）からこちらに居点を移し、参勤交代の武士たちを弟子にしたのじゃ。赤穂浪士もほとんどが弟子にあたることもご存知の通りじゃ」「なるほどねえ」「清澄橋からの展望公園」「向こうにスカイツリーが見えますね」「清澄橋」「はい、遊覧船はお台場から出ています」「清澄橋とスカイツリー」「これも定番ですね」「ということで、清澄庭園まで……相撲部屋などは何度も紹介したので省略」「早いねえ……次回に続く」

  2014.04.01

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  ぢい散歩１７「両国・深川」：その１「相撲博物館と江戸東京博物館」

  「ぢい散歩、今年の17回目」「よくやりますねえ」「今回は両国から深川方面へ」「両国も今年二回目です」「今日は相撲博物館にも入れた」「よかったね」「相撲の決まり手の展覧会」「へえ」「博多人形、絵、実際の取組の写真などで決まり手を紹介する」「いいですねえ」「この間の相撲では新横綱が生まれたが、またしても外国人だというのはちょっと寂しいね」「はい」「写真は次回のちらし」「はい」「続いては江戸東京博物館」「これも今年二回目」「江戸の町の風景」「はい、お馴染みです」「東京の地層。江戸の何度かの大火で焼けた跡、関東大震災の跡、東京大空襲の跡などが見られる。さらにずっと下には更に大昔の物も」「だんだん積み上がってきているんですねえ」「いつも江戸時代だから、今回は明治の頃をご紹介」「目先を変えようとしてもねえ」「電話ボックス」「はい」「新聞社」「はい」「春休みは演芸が行われている。この日は三味線の白田路明さんと和太鼓の金刺由大さん」「どっかで聞いたなあ……」「邦楽グループによるフランスのルーブルでの演奏を紹介したじゃろう……あの時の金刺敬大君の兄弟じゃ」「あ……もう十年近く前ですねえ」「話題が古いなあ」「はいはい」「そういうことで、両国はおしまい。深川へ向かおう」「続く」

  2014.03.31

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  ぢい散歩１６「メトロであちこち」：その４「六本木と太田記念美術館」

  「ぢい散歩、メトロであちこち移動しました」「六本木の森アートギャラリーのアンディ・ウィーホル展」「これもお馴染みですねえ」「次に行く国立新美術館でもやったばかり……実は３月にやっている展覧会の企画、４つが４月以降に別の美術館などで展示される」「へえ。で……こちらの作品展の見どころは」「え……次行こう」「あらら」「これも前回の美術館で山になっていた缶詰。前売券でいただける企画もあったね」「この展覧会ではありません」「例によってシティビューで東京の景色を眺めるのじゃが、これも毎度毎度だし、夕陽の前に退散するから省略」「はい、適当ですみませんね」「今回はサントリー美術館は省略。３月２９日から５月１１日まで、のぞいてびっくり江戸絵画という展覧会がありますが、また出直し」「はい」「国立新美術館へ到着」「ここもお馴染みの曲線」「中村一美展」「抽象的ですねえ」「こういうのもわしは好きじゃな」「そういう顔をしています」「イメージの力展」「民族的なものから現代美術まで」「さあ、千代田線で明治神宮前へ移動。太田記念美術館じゃ」「ここもお馴染み。今年２回目ですね」「追憶の広重 浮世絵歴史散歩と題して……」「23日で終わっています」「印象的だったのは富士山」「これは……三井呉服店ですか」「つまり、今では右が三井ビル。左が三越ということじゃな。今ではちょっと富士は見えない」「はい」「これは猫が見ていますね」「吉原からの富士じゃ」「いいですねえ」「さあ、これでゴールじゃ。因みに、東京メトロの一日周遊券を利用したので、この太田記念美術館は100円割引、昭和館ではグッズをいただける」「はい、けちだけどこれはいいですね」「利用したのが銀座線、千代田線、東西線、南北線、日比谷線、有楽町線……順不同。700円の１日乗車券を500円で購入、千円以上乗りました」「すごいね」「歩いたのが万歩計で１６６６６歩、13.5キロと出ている。　使ったお金。木戸銭はぐるっとパスの他に１５００円。グッズを買ったので２３５０円……尚、大倉集古館がお休みになるので特別のグッズ１万円分を３千円で……」「そんな企画もあったんですか」「え……ないぞ……無理に値切ったのじゃ」「けち」「その他４月以降の美術展の前売券も購入したので以外に出費が多かった。お昼は４２０円」「けちだねえ」「ということで、ぢい散歩第16回を終了いたします」

  2014.03.30

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  ぢい散歩１６「メトロであちこち」：その３「古代オリエント博物館と六本木一丁目の三つの博物館」

  「さあ、ぢい散歩は東京メトロを乗り継ぎます」「九段下から、どちらへ」「まずは池袋」「あれ……ずいぶん遠いんですね」「古代オリエント博物館。池袋駅から歩くとサンシャインの向こう」「ちょっと遠いですね」「メトロの東池袋なら、表に出ればそこに……」「近いんだ」「そこまでの通路にいるフクロウさん」「……博物館の紹介じゃないのね」「しょうがないから、絵葉書にあるかけら」「ううん……ちっとも紹介になっていない」「さあ、続いては六本木一丁目へ移動」「本当にあちこちですね」「庭園の向こうの建物が泉屋博古館」「ここもお馴染み」「ちょっとパリまで、ず～っとパリでと題して、パリで勉強したり、在住したり、影響を受けた日本人作家の作品を集めた」「面白いですね」「バレリーナをご紹介。ドガの影響から脱しているね」「ううん……前回もバレリーナがいたなあ……」「連続をねらったが、実は後がない」「あらら」「続いて菊池寛実記念智美術館」「はい、ここもお馴染み」「陰崎隆一 事に仕えてという展覧会。花器、皿など実用から、不思議な感覚の作品も」「写真は花器ですね」「はい、大変に面白い造詣でした」「次行きますか」「大倉集古館。こちらも４月からしばらく休館が決まっております」「残念ですねえ」「着物が面白かった」「はい」「こちらも」「説明ないのね」「ということで、次へ参りましょう」「もう移動ですか」「今度は日比谷線で六本木へ移動」「大変だなあ……続く」

  2014.03.29

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  ぢい散歩１６「メトロであちこち」：その２「近代美術館と昭和館」

  「さあ、ぢい散歩、北の丸公園の近代美術館ですね」「工芸館から本館へ移動します」「これは竹橋のお堀傍から見た美術館ですね」「工藤哲巳回顧展というのを開催中」「特別展です」「こちらは撮影できないので、常設展へ行こう」「適当だなあ」「さあ、常設展示のメインはこちらの観音様」「見事ですが……」「実はずっと展示はされていたが、今回撮影許可が下りた」「へえ」「こちらでは戦争中の絵画が多く展示されている」「これは昨年からずっと続いていますね」「同じ小磯良平の作品」「こちらはバレリーナですか」「さっきのと同じ描き方なのが面白いなあ」「へえ……白が印象的です」「まあその他色々……青木、木村、安井、東山……お馴染みの作品は以前紹介しているし、その後は自画像にポイントを絞った」「はい……それでおしまいですか」「スペシャル企画は泥の展覧会」「え」「油絵もまるで泥を塗りたくったようになるじゃろう。そういう面白さを前面に打ち出したのじゃ」「なるほど」「さあ、北の丸公園一番南から北の端まで移動。昭和館じゃ」「これは昭和の歴史展示ですね」「これもお馴染みなので省略。特別展は女性を中心とした展示。こちらは無料」「はい」「もう一つは季節に合わせてさくら満開という展示。昭和初期からの桜の絵葉書を集めたもの」「面白いですねえ」「とまあ、これで北の丸公園はおしまい」「はい、ぐるっとパスを利用すると全て無料で入場できるところばかりでした」「次回はいよいよメトロで移動します」

  2014.03.28

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  ぢい散歩１６「メトロであちこち」：その１「科学技術館と近代美術館工芸館」

  「さあ、第１６回ぢい散歩は東京メトロを乗り継ぎます」「新しい企画……のようで、行く場所は全部お馴染み」「まずは竹橋、九段下の間、北の丸公園でございます」「いきなり変な写真ですね」「科学技術館の鏡の間。眼がくらくらするね」「すごい」「こちらはやもりの足」「え……これが壁にくっつく秘密。動物の不思議から生まれた便利な品物などの対比が面白い」「へええ」「鏡といえばこちらの定番はこれ。鏡の角度を変えることによって変化を確認する」「万華鏡ですね」「こちらはエレベーターの中」「広いですねえ」「博物館に荷物を運びこむのじゃから、大きいエレベーターが必要なのじゃ。これは人が乗ることを許しているものでは最大級じゃろう」「へえ」「さ、続いては近代美術館の工芸館」「花というタイトルですが」「花をデザインした着物や器、素晴らしいなあ」「この空間も見事ですね」「紅葉の茶碗」「おお」「こちらは花と蝶」「深みを感じますね」「ま、そんなことで、本館へ向かうが……」「まさか」「続く」「やっぱりね」

  2014.03.27

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  ぢい散歩１５「中央線」：その５「銀座の画廊めぐり」

  「ぢい散歩、中央線の散歩」「という題名ですが、四ツ谷から新橋へ移動し、銀座を歩いております」「藤屋画廊の住谷重光展。白が印象的」「これもいいですね」「O’ギャラリーの大曽根環展」「これも独特ですね」「木目を描くのじゃが、水の流れのようにも感じられて面白いなあ」「はい」「今度はシャネル・ネクサス･ホールのリリアン・バスマン展」「写真展ですか」「広告写真から独特の女性の美しさを発見した。絵画的な面白さもあるぞ」「へえ」「こちらはエレベーター」「ううん、どうでもいい写真だなあ」「さあ、続いてはポーラ美術館アネックスの光輝と陰影展」「ガラス作品ですか」「右が折鶴を作る過程、左はその時に入った折り目」「へえ、面白いですね」「こんな作品も」「ううん、よく分からない」「鏡にヒビが入った」「醜いものを写したんでしょう」「もう少し見やすいの」「見やすい……みにくいの間違いでしょう」「銀座の画廊……考えたら化粧品会社関係ばっかりだな」「そういう意図じゃなかったんですか」「道理で女性達は美術よりお買い物に夢中だった」「ははは」「後はラスクが欲しいという女性がいて……いつも行列ができているが、10分で買える裏技を使って……」「適当だねえ」「はい、これで東京駅まで歩いて、無事中央線の散歩はおしまい」「え……ああ、一応中央線は東京始発ですものねえ……無理矢理だこと」「その日の夕陽」「すごい」「この日歩いたのは万歩計で２３５００歩、１９．６キロと記録されている」「もうちょっとで２０キロ、惜しかったね」「ということで交通費は、三鷹までと東京からを除いて５３０円。木戸銭は全部で５００円。グッズや絵葉書などは各自。わしは三鷹で自画像展のカタログ、ニューオータニの過去の資料を買って５０００円。昼食は豪勢に３８０円」「ケチだねえ」「以上で　ぢい散歩第１５回、中央線の散歩を読み終わりといたします」

  2014.03.25

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  ぢい散歩１５「中央線」：その４「新橋から銀座へ」

  「ぢい散歩、中央線の散歩と題しましたが、三鷹から四ツ谷までで、新橋へと移動します」「はい、まあいい加減なのがぢい散歩」「写真はパナソニックビルから見た旧新橋駅の鉄道博物館裏」「毎度同じ場所だから、写真だけ変えてますね」「パナソニック汐留ミュージアムの南部鉄器展」「カラフルですねえ」「現代作家の作品で、伝統的な製法と新しい感覚の融合が面白いのじゃが、やはり写真のような古い雰囲気の物が落ち着いていていいなあ」「もう爺さんですからねえ」「こちらも」「はい、いいですね」「さあ、このまま銀座へ行くことになった」「また適当です」「資生堂ギャラリーの展覧会。物が置かれているだけで何かを生み出している」「洗濯ばさみが落ちてますよ」「このギャラリーは広い空間を自由に使っているのが面白いな」「はい」「ノエビアのギャラリーを見たいという人がいたので連れて行ったが、前回紹介したマンガ展なので省略」「はい。で、写真は……」「幸伸ギャラリーの斎藤和行展」「風景画ですね」「二階も行くのじゃが、締め切ってわあわあやっていた……それで入らずに退散」「はい、適当だね」「さあ、後は銀座の前半へ」「え、これが前半じゃないの」「これが５丁目以降、１丁目は京橋に近いので……」「数字が小さいから前半ですか……じゃあ、次回は前半へ続く」

  2014.03.25

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  ぢい散歩１５「中央線」：その３「吉祥寺から新宿へ」

  「ぢい散歩、中央線三鷹駅をスタート、吉祥寺まで参りました」「今度はどこでしょう」「吉祥寺美術館」「ここもお馴染みですね」「常設展はいつもの通り。実はわしは目が悪くて、常設展の暗い照明ではほとんど見えない」「はい、残念」「こちらの渡邉孝雄　癒しの油絵展の方が落ち着いていいな」「明るいからいいですね……絵の雰囲気も」「こちらはパリ」「はい……なぜこの絵を選んだんです」「なんとなく馴染みがあるので……」「どこがです」「遊覧船が隅田川を思い出す」「それだけかよ」「こちらは富士山。今年の流行りなので」「それだけかよ」「こちらは横浜の開港記念館」「これを紹介するのは……」「わしの爺さんが建てた物じゃから」「ものすごく適当な理由でした」「そんな訳で新宿へ出ました」「こちらはお馴染みのビルですね」「損保ビルの高いところから、東京タワー方面」「はい、先日行った競技場が手前に見えます」「スカイツリー方面」「はい」「さ、帰ろう」「あれ、ただ景色を眺めただけですか」「あ、そうか……東郷青児美術館へ来たのじゃった」「もう、すぐ忘れるんだから」「ＦＡＣＥ展。コンクール形式になっているが、正直言えばもうひとつ心に響くものがなかったな」「あとはお馴染みゴッホのひまわりと、青児の作品」「これはいつも紹介する丸みをおびた女性像とは違いますね」「このタッチの作品も多いね。これはチェリスト」「ほう」「とまあこんな感じで、この後四ツ谷まで行ってニューオータニ美術館へ」「あれ、先日も行ったばかりですね」「同じ展覧会なので報告は省略。この２１日で閉館するのでご挨拶に」「はい、残念ですねえ」「中央線は一応これでおしまい。後は新橋から銀座方面へ出ます」「はい、まだ続きます」

  2014.03.24

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  ぢい散歩１５「中央線」：その２「井の頭」

  「ぢい散歩、井の頭公園に参りました」「写真は井の頭弁才天」「はい、ここもお馴染み」「さ、銭も洗ったし……まずは水生動物園に行こう」「忙しいね」「亀さん」「並んでるね」「泳いでるの」「あれ」「白鳥さん」「何で横向きなの」「ハートに見えるから」「ううん、ちょっと無理やりだね」「木の節もハートに見える」「無理やりだね」「ちょうど梅の花が咲いていた」「いいですねえ」「動物園の方へ行こう。カピバラさん」「寝てるね」「キツネさん」「これも……」「タヌキさんも」「これ、面白いんですか」「リスさん」「背中だね」「じゃあ、こっちを向いてもらって」「素直ですねえ」「餌を食って……」「はい」「腹膨れれば眠くなる」「ううん……やっぱり寝ちゃうんだ」「ま、こんなもんかな」「いい加減な報告だね」「彫刻館では笛田亜希の作品展をやっておりますが、今回は割愛」「ううん、実に適当な報告だ」「次回は吉祥寺駅の北側へ参ります」

  2014.03.23

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  ぢい散歩１５「中央線」：その１「三鷹・太宰と山本」

  「まいどお馴染みのぢい散歩、今回は中央線の散歩ということで、三鷹からスタート」「はい、まずは」「三鷹市立美術館、こちらは市民の作品展で、省略」「はい」「太宰治資料館もお馴染みなので省略」「で、消防車ですか」「この向こうの建物じゃが、ここが太宰が二階を仕事部屋にしていた小料理屋千草があった場所」「あれ……変なの」「このお向こうの葬儀社が、昔の野川家。ここも二階に下宿していた山崎富栄の部屋を仕事場としていた」「へえ」「昭和２３年６月１３日、二人は玉川上水へ向かって行った」「講談調になったねえ」「飛び込んだのがこちらの場所」「へえ」「死体が見つかったのが１９日。この日がちょうど３９歳の誕生日に当たっていたので、この日を明日に扱って桜桃忌とした」「なるほど」「続いては山本雄三記念館」「これも作家ですね」「今回は日本語教育に関する展示が面白かった。「どういうことです」「まず慶応２（1866）年、前島密が徳川慶喜に『漢字御廃止之儀』というのを出して、西洋に並ぶためには、漢字仮名交じりが難しいので、全部仮名書きにしようと提唱した」「へえ」「明治になると南部義かず（竹かんむりに壽）はローマ字だけにしようと言い出した」「色々ありますねえ」「福沢諭吉は、同じ年、漢字を急になくすのは大変だから、使える漢字を２千から３千に限定し、毎年少しずつ減らしてゼロにすることを説いた」「これも無くそうというんですか」「西周は、日本語は駄目だから外国語を使おうと言っている」「そんな……」「森有礼は、英語を使うことを提唱した」「色んな意見が出たんですね」「これは展示にはなかったが、宮沢賢治は外国語にかぶれ、岩手というのはダサイからイーハトーブと読んだ」「本当ですか」「注文の多い料理店の原稿を読むと分かるね。展覧会などで展示されていたらぜひ……その後本になるときに日本の色々な地名を外国語風に並べたが、もともとは日本語というより東北が嫌だったのじゃなあ」「これはいただけないなあ」「志賀直哉も、日本語は美しくないからフランス語にしようと言っている」「信じられませんね」「ねえ、志賀の文章が今では日本語のお手本のように扱われているのじゃからなあ」「戦後にも日本語廃止運動は起こった。アメリカ軍の指導で、漢字や仮名をやめて全部ローマ字にするよう命じられる」「本当ですか」「それをいろいろな運動で現在の形が守られたのじゃ。金田一春彦らは、これに協力するのじゃが、その中で日本語を守ろうと尽力されたのはご存知のとおり」「へえ」「さて、山本雄三はできるだけ易しい漢字を使うということで、ルビをつけなければ読めないものは使わないという運動をされたようじゃな」「これも一理ありますね」「ただ、やはり漢字でないと通じないという部分があるなあ。うまく使い分けることが必要じゃ」「そうなりますか」「最近は無理矢理の当て字も多いが、それは安っぽく感じることもある」「ううん、難しいなあ」「まあ、そういう運動のために政治家になって活動し、国語審議委員会を立ち上げた」「ふうん……って、国語の歴史を語っているうちに建物の写真を紹介しちゃいましたね」「まあ、これもいつも同じになっちゃうんで」「しょうがないね」「はい、例によって井の頭公園まで歩きます」

  2014.03.22

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  ぢい散歩１４「浅草から千住」：その２「三ノ輪から千住へ」

  「ぢい散歩、浅草に別れを告げて、千住方面へ向かいます」「はい」「鷲神社、飛不動を経由して、一葉記念館へ」「これも毎年お馴染みのコースです」「こちらも昨年と同じものをやっているので省略」「全部省略だね」「で、このまま三ノ輪へ向かったが、梅林寺に河東碧悟桐の墓を発見」「へえ」「梅の花が咲いているかって名前にひかれて入ったら、思わぬことになった」「はい……で、梅は」「あったが小さいので……」「また省略」「さあ、常磐線を超えていよいよ千住じゃ」「写真は」「お馴染み円通寺の黒門」「今日はアップですか……穴だらけですね」「幕末の上野の戦争で彰義隊の死骸をこちらで片付けた。それで、上野の寛永寺が公園になった訳じゃが、その黒門がこちらに贈られた」「その戦争の跡なんですね」「ここは嘉展ちゃん事件でしたいが発見された所じゃ」「へえ」「さらに北、南千住駅から出た所にある素盞雄神社」「お雛様ですね」「ここはいつもは絵馬が並べてある」「へえ」「千住大橋を渡る。こちらが芭蕉の碑」「これもお馴染みだなあ……こちらには芭蕉の句碑がいくつもありますね」「さっきの素盞雄神社にもあり、あと４つはあるが、今回は省略」「今回は全部省略」「こうして石洞美術館へ参りました」「ああ、疲れた」「仏教の来た道と題して、インドからの地域による違い、時代による違いなど、素晴らしい展示じゃった」「花祭りの直前、４月６日までやっています」「わしが面白かったのは、仏陀の一生を追った作品じゃな」「へえ」「こちらは奥の細道旅立ちの像」「これもお馴染みですが、先ほどの芭蕉句碑には数えません」「これからやっちゃ場を通る」「これもお馴染み」「お馴染みばかりじゃ何だから、円楽というお店」「あれ……落語関連ですか」「字は円楽じゃなくて鳳楽じゃなあ。円生は諦めて円楽をねらっているのじゃろうか」「そんな……」「ということで、無事北千住駅まで到着」「このラッパは何です」「時刻には演奏が始まるのじゃが、近くで見られない」「え……どうして」「一番よく見える場所は喫煙所になっていて、とても子供を連れて行けないのじゃ」「へえ」「とまあ、それで今回のぢい散歩はこれでお仕舞い。　歩いたのは万歩計で２３５００歩、１９．６キロと出ている」「それがたった２回で終わりました」「使ったお金は展覧会のグッズが１６５０円。池波正太郎の画集。昼食代が４２０円」「安上がりだこと」「ということで、ぢい散歩読み終わりといたします」

  2014.03.21

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  ぢい散歩１４「浅草から千住」：その１「浅草」

  「ぢい散歩第14回は向島、浅草をスタート」「タイトルは浅草だけですね」「向島はいつも同じのばっかりで……百花園、言問団子、雨乞いの碑、スカイツリーなど……」「で、いきなり浅草からスタートですか」「AMUSE MUSEUMもお馴染みじゃが……」「省略しますか」「お馴染みのボロ展」「これはお馴染みでも、一応出すのね」「メインは着物じゃが、古道具もある。古時計などはまるで時間を展示したかのよう」「すごいですものねえ」「こちらは黒沢映画『夢』で使われた前掛け」「どうでもいいことやってるねえ」「特別展はタッツケ展」「これは珍しい」「これも試着があるがねえ……」「オッサンじゃあねえ」「で、例によって屋上から見えるスカイツリー」「結局お馴染みの写真になるんだから」「すぐお隣、浅草神社の川口松太郎句碑、久保田万太郎句碑、中村吉右衛門句碑、夫婦狛犬などなど……」「省略なんでしょう」「浅草寺の裏から見た二つの塔」「これもお馴染みかな」「区立図書館へ回って、池波正太郎文庫」「ここもお馴染みです」「池波氏の自筆絵画展」「絵の才能もありますね」「努力をすればみんなうまくなる。努力することも才能じゃな」「はい」「さあ、これから千住を目指そう」「続きます」

  2014.03.20

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  ぢい散歩１３「東京駅周辺第３回」：その４「三菱と出光」

  「さあ、ぢい散歩第13回は東京駅周辺を散策」「はい、日本橋から京橋へと回って、東京駅の西側へ回りました」「こちらは三菱一号館美術館」「ここもお馴染みですね」「５月6日まで開催している、ザ・ビューティフルという展覧会」「今年は可愛いとか美しいというのが多いですねえ」「女性の美しさがやはりいいねえ」「大家さんはそうなりますね」「こちらも」「ほう」「これらの絵を見ていると気付くことがあるね」何です」「着物、布の動きじゃ」「あ、なるほど」「ということで、サロメを出して……陶器やデザインは省略」「適当なんだから」「さあ、続いて出光美術館」「忙しいなあ」「板谷波山の夢みたものと題して、陶器がメイン」「ちらしの壷もいいですねえ」「色合いのすばらしさ」「はい」「製法などで分類され、勉強にもなるのでお勧め。ご覧のとおり、わしは絵を描いたのが気になった」「今月２３日までです」「はい、そんな具合で行幸地下ギャラリーの写真展などを通って帰りました」「よく歩きましたねえ」「歩いたのは万歩計で２８０００歩。イベントの時間調整など、かなり無駄があったかな。２３．１キロと記録されている」「すごいね。今年の最高記録」「使ったお金は、木戸銭はすべて無料。ただし、参加者には３０００円の共通券をお買い上げいただきました」「はい」「安野光雅さんの本などを含め、グッズが全部で６８００円」「いい展覧会も多かったですから、奮発しますねえ」「昼食が５００円」「やっぱりけちだ」「ということで、第１３回ぢい散歩は読み終わりといたします」

  2014.03.19

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  ぢい散歩１３「東京駅周辺第３回」：その３「フィルムセンターから国際フォーラム」

  「ええ、ぢい散歩で東京駅周辺をぶらぶらしております」「もうかなりの距離になっていますね」「途中の画廊をご紹介。水彩画展」「はい」「こちらも」「水彩画ばかりですか」「ほとんどが仲間うちの絵画展で、油絵、彫刻、書道などまで８つを回った」「すごいね」「こちらもSolという数人のグループ」「はい」「こちらはプロじゃが、素人作品でもいいものはある。はっきりと個性の出るのがプロの世界かな」「そうなりますかねえ」「これは染色と陶芸のコラボ展」「面白い取り合わせですね」「さあ、フィルムセンターへ参りました」「あ、酔っ払いだ」「例によってセットの前で」「しょうがないね」「こちらも」「とんかつですか」「さあ、続いては一気に東京国際フォーラムまで参りました」「早いねえ」「相田みつを美術館では『念ずれば花ひらく』という展覧会で……何度も言うように、仏教的思想が背景にあるのを納得したが、字そのものがねえ……まだ良さを感じていない」「はい、だからまだ見に行くのです」「今回の写真可という作品」「いいじゃありませんか」「しかしなあ……仏教思想の中で、未来に向かう勢いを持ってほしいのじゃが、何だか逃げの姿勢に感じるのじゃ。まだそこは読めていない」「はいはい」「ということで、また次回に続く」

  2014.03.18

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  ぢい散歩１３「東京駅周辺第３回」：その２「ブリヂストン美術館と丸善」

  「さあ、ブリヂストン美術館では、彫刻家の手、画家の目という展覧会を開催中」「４月１３日までやってますね」「ここが今日一番のメインなのじゃ。印象的な作品をいくつかご紹介するが……」「がって何ですか」「昨日お伝えした通り、テレビで紹介されるので、そちらを参照のこと」「おいおい」「こちらは日本人作品」「ううん、これってちゃんと紹介できてないように思うんですが」「さて、続いて丸善じゃが、その前に画廊に立ち寄り」「あれ……」「ドアノブがいいね」「あ……」「さあ、今日一番のメインとなるのが丸善」「あれ……さっき同じことを言ってませんか」「安野光雅さんの個展」「どっかでなじみのある絵ですね」「ご本人登場」「あら」「４０年前に『数学セミナー』に連載されていた『算私語禄』からファンになった」「へえ」「本をいただいて」「はい」「もちろんサインをいただいて……」「図々しいからねえ」「まあ、そんなことで次回に続くことにしよう」「また続く」

  2014.03.17

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  ぢい散歩１３「東京駅周辺第３回」：その１「東京ステーションギャラリーと三井美術館」

  「さあ、ぢい散歩、今年の13回目は東京駅周辺を散策します」「はい、参りましょう」「丸の内北口を出たところ、東京ステーションギャラリーをスタートじゃ」「はい」「プライベート・ユートピア（ここだけの場所）という展覧会」「ちらしには不思議な物体が出ていますね」「こちらは本人がモデルとなったシリーズ」「これでも作品ですか」「映像作品。立ち上がるとテーブルや椅子がゴムで引っ張られて吹っ飛ぶ」「へえ」「歩く男の後から洗面器が落ちてくるという昔のコントをイメージした映像など、いくつか見ることができるぞ」「楽しいですねえ」「ここから日本橋、三井記念美術館へ移動」「ここが一番距離はありますね」「三井家のおひなさまという展覧会で、様々な雛人形、見事に作られた雛道具など、見ごたえがあるぞ」「こちらは４月６日までご覧いただけます」「さあ、続いてはブリヂストン美術館じゃが、21日にテレビのぶらぶら美術館博物館で紹介される」「参りましょう」「それはまた明日」「あれ」

  2014.03.16

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  ぢい散歩１２「東京から上野へ」：その２「湯島天神から上野広小路亭へ」

  「はあ、はあ……湯島天神に着いたぞ」「なぜ息を切らしたのかは前回の報告をご覧下さい」「鳥居は毎回出しているから、今日は中の出店」「まあ、どうでもいい写真だね」「梅が咲き始めた」「いいですねえ」「梅まつりはこの後の週末、９日の日曜日で終わりました」「花はまだ残っているようですね」「赤いの」「はい」「桃色」「はい」「白いの」「すごくいい加減な紹介ですね」「見ぬ恋作るしだれ梅」「はい」「さあ、坂を下りて、湯島聖天にお参りして……」「本当に忙しい」「上野広小路亭へ到着」「やれやれ。寄席ですか」「かなり急ぎ足で来たのじゃが、前座が始まったところじゃった」「はい」「まあ、いつも演者と演目を紹介しているが、今回はひどかった」「え……どういうことです」「客が邪魔をすると、芸が荒れるのじゃなあ。爺さんが演じている最中に声を上げながら歩き、トイレに行き、戻り、トリが演じている最中に帰るという……はっきり言えば嫌がらせ」「ひどいですね」「まあ、本来ならその爺さんに木戸銭を返せと言いたいのじゃが……」「ねえ」「まあ、注目の演者を一言ずつ」「やっぱりやるの」「遊之介の『河豚鍋』。野菜の食べ訳がお見事。　夢吉の『夢の酒』。夢づくしがいい雰囲気だね。この辺りまでは客の雰囲気も良かったが、問題の爺さんがしゃべりながら客席に入ってきた。　蝠丸の『小間物屋政談』。折角のネタが、爺さんで台無しになった。　笑遊の『湯屋番』。何と前月から10日連続でこのネタにするつもりらしい。爆笑ネタにするつもりだね。　トリは小南治の『鰻の幇間』。笑遊をいじって、同じネタやってやろうかって言ってから本題に入ったが、湯屋へ行くという男が『隣町へ行くんだよ。ここの湯屋は変な男が番台に上がっているから』と言う」「本当に湯屋番につなげちゃいましたね」「それどころか……落ちでビックリ。『下足は新聞紙に包んでお持ち帰りになりました』で落ちになるかと思ったら、間を置かずに、『じゃあどうするんだよ』　と突っ込んだ……あれ……『じゃあ、そこの柾目の下駄を履いてお帰りなさい』『これお前のかい』『違います。向こうのお客様のです。順に履いて帰して、最後のお客様には裸足で帰っていただきます』」「えええ……」「すごいじゃろう。あっと驚く……まあ、この日しか使えないネタじゃ」「はい、すごいですねえ」「まあ客がひどくても、演じる方は精一杯やっているということで……努力を認める一日でした」「嫌になることもあるでしょうね」「２００２年前後は投げやりになる人も多かったな。演じている人が客に怒鳴りつけたこともある」「色々あります」「ということで、上野駅で解散。　歩いたのが万歩計で１１１１１歩。９．２キロと記録されている。「ぴったり１並びですか」「家に着いたら後１０歩だったから……」「やらせだね」「使ったお金は、木戸銭全部で千円。天理ギャラリーで文学の資料をいただいたのが１６００円。昼食とビール、おつまみで６５０円」「はい、第１２回の報告を終わります」

  2014.03.15

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  ぢい散歩１２「東京から上野へ」：その１「天理ギャラリーから湯島へ」

  「さあ、今日は東京駅から上野駅まで歩こう」「また歩くんだ」「東京駅も上野駅も、周辺を歩くのは今年３回目じゃな」「今回はどちらへ」「東京駅から丸善、貨幣博物館から、新常盤橋へと進んだ。写真はメトロレンガ」「どうでもいい所ばかり注目しますね」「後は御宿稲荷神社、出世稲荷神社を経て……」「さあ、最初の大きい目的地、天理ギャラリーへ」「ちらしですね……蹴鞠ですか」「衣装など本物を見る機会はなかなかないのでなあ。学芸員の方が、よろしかったら10分ほど蹴鞠についてお話しますというので、じゃあ……ということになった」「へえ」「わしの方も色々聞きたいからなあ。源氏物語の平安時代と江戸期の違いから解明してもらったのじゃが、新しい形はどうも戦国大名の間に広まったらしいな」「へえ」「お茶、お能などと同じなのじゃ。それで新しい型が出来、光源氏が嘆いていたような乱りがはしきものになったのが修正されたようじゃ」「難しいね」「衣装は袖がわしの両手を拡げたよりも長い」「え、どうするんです」「袖口を持ってプレイをするのじゃ。すると手を使わないし、大きな袖が翻って蝶のように見える」「美しいんですねえ」「ということで、１時間も話してしまった」「え……10分ほどという話だったんでしょう」「まあ、貸し切り状態だったからいいじゃろう」「いいのかなあ」「さあ、予定を40分以上オーバーしたから急がないと……ニコライ堂」「はい」「湯島聖堂」「はい」「聖堂の梅……　♪ゆーしま、とおれ～ばぁぁぁぁ……」「歌わなくていいの」「♪あの日、湯島聖堂のぉぉぉぉ……」「お前はさだまさしか」「さなだむしに見えるか」「見えてたまるか」「じゃ、先行こう」「本当に急ぎ足だね」「境内を借りて、筑波大学の彫塑展が行われていた」「へえ」「高村光太郎を彷彿とさせる、女性像だけを紹介して、次行こう」「忙しいこと」「この続きはまた次回じゃ……行くぞ……」「走らなくていいのに……」

  2014.03.13

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  ぢい散歩１１「東京駅周辺」

  「さあ、今日は東京駅周辺をぶらぶら」「参りますか」「実は午前中仕事が入ったので、午後スタート。まず新丸ビルのソチオリンピック写真展」「はい、いいですね。日本選手も頑張ったし……」「浅田真央選手がフリーで頑張ったってみんな言うが、あれだけの演技なのに芸術性の得点では１位２位の選手に遠く及ばない。技術で高得点を出したのに、あの点数は何なのじゃろうなあ」「素人には分からないって言ってましたね」「丸の内カフェの京都展」「見事な風景ですね」「この前で写真を撮ると、行った気になれる」「はい、面白い企画です」「ここは外国人に日本を紹介する場所なのじゃ。折り紙、書道、着物などの体験が出来る。写真は紙を折っただけの雛人形」「簡単でいいですね」「三菱一号館、東京ステーションギャラリーの下見を経て丸善へ。駅の回りの美術館見学は３月８日に実施します」「もう終わっているね」「丸善の版画バザール。名作がお手頃な値段で手に入る」「いいですね……大家さんは」「５０万の作品を３５万でいいってことじゃったが……３４万８千円ほど予算が不足」「ケチ」「日本橋を経て、三越前へ。三越はこの日全館休業。最後の目的はお江戸日本橋亭の二ツ目勉強会」「はい。やっぱり最後は寄席ですね」「お客様は少ないが、今日は見応えがあった。この程度の入りじゃもったいないなあ」「はい、まずは前座ですね」「三遊亭遊かり『狸の札』。ま、そんなもんで」「適当だね。続いて顔づけに出ている人」「春風亭吉好の『欠伸至難』。こんなにテンポ良く進むと見ている方が欠伸が出ないな」「いいんでしょうね」「笑福亭和光」「『寝床』。上方の噺は面白いなあ。東京落語よりいいのかも知れない。これはこの一門が東京でやっているからかも。上方落語のえぐい、くどい、という感覚がない」「失礼だね。チャーリーカンパニー」「国会議員にバカにつける薬を届けに来たオッサンと警備員のコント。うなずけるなあ。風刺がきいていていいね」「仲トリはゲストの柳亭楽輔」「若手の会ですから、真打はゲストなんですね」「以前はお目付け役と言っていた。この日の出し物は『火炎太鼓』。志ん生が完成させたもので、やはりよく出来た噺じゃなあ。しかし、やはり実力者がやると人物が生き生きとしてくる。若手に勉強させる一席ということじゃな」「食いつきは橘ノ圓満」「二ツ目になってから本格派になった。前座とは別人。期待の星じゃ。『一人酒盛』じゃが、酔っていく過程もしっかりしているし、次第に愚痴っぽくなって、相手に不平を漏らすようになる。もっと進むとリアルになって、聞いていて嫌になるのだろうが、その手前で抑えているのも見事」「俗曲の松乃家扇鶴」「ねえ……まあ、この歌は好きではないのじゃが、すっかり馴れてしまったなあ」「トリは昔昔亭桃之助」「これも急成長。『妾馬』じゃが、がさつな主人公と親切な大家、明るく軽く応対をするが気品ある殿様、重鎮である三太夫……それぞれの人物がきちんと描かれ、聞いていて楽しい。殿様が特に良かったね」「はい、みんないいですね」「うん、これだけの出来は二ツ目の会とは思えないほど。最初に言った通り、もっとお客さんを呼ばないと」「宣伝しましょう」「ということで、神田まで歩いて帰りました。　歩いたのは万歩計で１８０００歩、１５．２キロと出ているが、午前中仕事をしているので実際には半分以下かも」「はい」「使ったお金、木戸銭は１５００円。食事が、ビールやおつまみまで含めて１３１０円」「はい、以上で報告はおしまい」

  2014.03.13

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  ぢい散歩１０「上野２」：その３「国立博物館と書道博物館」

  「上野の散歩、今度は東京国立博物館」「人間国宝展とクリーブランド美術館展が２月２３日で終わりました」「クリーブランドも日本の作品を中心としたもので、前回紹介した東京都美術館の世紀の日本画展まで三つを回ると絵葉書がいただける」「はい……もらえるものは何でも……それが大家さんでございます」「ルソーやピカソ、モネなどの代表作などもあるので、モネ展と連続でも面白い」「いいですねえ」「やっぱりこれじゃろう。雪村の竜虎図屏風」「はい」「地獄太夫の図」「一休さんですか」「こちらは昨年弥生美術館で見たもの」「比べると面白いですねえ」「江戸時代の浮世絵と近代絵画の違いというものも感じられるね」「なるほど」「まあその他、例えば蔦の細道は、わしゃ文学が好きじゃから紹介したいが、それこそ何枚紹介しても終わらないので……」「こちらも省略」「さあ、常設展示じゃが、この日はまだ雪が残っていたので、冬の情景をご紹介」「いい感じですねえ」「こちらは亀戸の様子」「冬ですねえ」「これは飛鳥山」「この地も行きつけですが、雪景色は見ていません」「また月末に桜を見に行こう」「はい」「東海道五十三次など、有名な作品の雪景色もあって、面白かったが、省略」「はい、次行きますか」「今回の特別展は支倉常長像と南蛮美術、こちらは写真が撮れないので省略。他には仏像などがとてもいいのじゃが、毎回なので省略」「全部省略だね」「印象的だったのが、狸が化けた香炉。着物とのバランス、狸の毛並みが見事じゃ」「いいですねえ」「さあ、後は例によってこども図書館、寛永寺から根岸へ進む」「例によってって、適当に進みますねえ」「子規庵と、向かいの書道博物館。書道博物館では中村不折のすべてという展覧会。書道でも絵画でも優れた作品を残している」「はい、見応えがありますね」「こちらは今月２３日まで」「皆様も是非」「後は善性寺、羽二重団子を経て日暮里駅で解散」「やれやれですね」「歩いたのは万歩計で１５０００歩、１２キロと出ている」「少なかったですねえ」「そうじゃなあ、一昨日の仕事の日とあまり変わらない。使ったお金は、木戸銭が全部で合計１３４０円。日本美術の図録、記念グッズが３７００円。昼食が５００円」「はい。以上で報告を終わります」

  2014.03.11

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  ぢい散歩１０「上野２」：その２「西洋美術館と東京都立美術館」

  「さあ、続いては西洋美術館。常設展示はいつもの通り……作品を写真で出してもいいが、わしの好きな作品ばかり並ぶことになるから……」「省略ですね」「今回のお目当てはムンクの版画展」「はい、３月９日で終わっております」「接吻」「はい、名作ですね」「この作品もムンク自身によって何種類かデザインされ、版画だけでなく色彩画にもなっているな」「見たことがありますねえ」「自画像」「説明が適当」「まあグッズなど欲しいところじゃが、同時開催のモネ展があり、木戸銭を買う行列の３倍の人が売店に並んでいる」「単純計算では３人に２人くらいは前売りなどのチケットを持っていたんですかねえ」「まあそれで、今日はお買い物無しで、次行こう」「さあ、今日のメインは東京都美術館の世紀の日本画展」「これも大変な人気ですね」「いやもう……とにかくこれは見たい名という作品ばかり。じっくり見るなら１時間はとらないとなあ……でも、モネ展の混雑よりはずっとすいていて楽に見られたのがいいね」「はい、これはまだやってますか」「４月１日まで。これは２月の報告じゃが、３月から全作品が入れ替わっているので、もう一度行かないと……」「大変ですねえ」「図録や絵葉書からいくつか紹介しようと思ったが、あまりに名作が多すぎる。ほとんど全部がどっかで見た作品じゃからなあ」「はい。省略します」「まあ、ついでだからと言っては失礼になるが、同じ建物の中の展覧会。新鋭美術家展」「はい」「こちらは島からのまなざしという展覧会」「面白いタイトルですね」「島と海と空とをテーマに展開。ビンはそれぞれ海の水が入っていて、メッセージ性を感じさせるぞ」「へえ」「後は東北芸術工科大学の卒業修了展、専門学校美術展。これらも、まあ面白い発想もあり、ありきたりで新鮮味のない作品もあり……」「はい、これから世に出る人もいるかも」「さあ、そういうことで、五つの展示を見て、次行こう」「続く」

  2014.03.11

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  ぢい散歩１０「上野２」：その１「早朝寄席と上野の森美術館」

  「さあ、上野の散歩、今年の２回目ということで……」「彫刻からスタートですか」「東京芸術大学の庭園。この日は入学試験で、学内には入れない」「はい。まだ雪が残っていますねえ」「最初の目的地は早朝寄席。写真は今日の演目を持っている麟太郎君」「君……って、もう師匠って顔していますよ」「今は30歳以上の入門を禁じているのじゃ。最後の高齢者若手」「意味不明」「わしも定年後入門しようと思ったが、断られた」「しょうがないね」「お菊の皿と書かれているが、上方では『皿屋敷』。談志の『お菊の皿』というと違う噺を思い出すね」「はい」「現代的なイベントと化して……までは誰でもやるが、落ちもそれにつなげていた。面白かったね」「続いては扇ちゃん」「片棒。商家の話のはずじゃが、ちょっと職人の口調になるな。主人がもう少し落ち着くといいね」「はい。まだこれから磨かれます」「悪くは無かったのじゃよ、念のため」「次は馬るこですね」「今日のお目当てじゃな。日本語学校の桃太郎という……中国人の女の子が日本語を学んで桃太郎を読むが、そこがマルコワールドじゃ。簡単な日本語が分からないのに、マニアックな日本語は知っているという無茶苦茶」「面白いですね」「若手の中では面白さはナンバーワン。将来有望だね」「はい、期待しております」「はい、実は９日、ＮＨＫの早朝のテレビに出演予定だったのが、前日に連絡があって、４月になるそうです。４月のいつだか分かりません」「さすが、ＮＨＫですね」「トリはちよりん」「これも大家さん応援しています」「主人公を女性にするネタもやっていたが、今回は蒟蒻問答をしっかりと演じた。風格も感じたな。トリにふさわしい出来。前の馬るこがいい感じで膝になっていたのじゃなあ「「二人とも期待大ですね」「さあ、昼食をいただいて、そのまま上野の森美術館へ」「風車の書画展ですか」「まあ、色々……絵画やら書道やら……いかにも素人だなって作もある。どうもその程度のものらしく、休憩所を占領して本を読んでる人、イヤホンでシャカシャカ鳴らして歩く人、大声で批評する人……どうも落ち着いて見る雰囲気がないので、早々に引き揚げた」「はい……なお、この前に不忍池、上野公園など散歩しましたが、いつも同じなので省略します」「こちらが良かった。佐藤英行さんの展覧会」「迫力ある絵ですね」「いつも言う通り、本物は違うね。絵葉書ではとても伝わらない」「はい」「とまあ、そういうことで、次回は上野のお馴染みの美術館へ参ります」「続く」

  2014.03.10

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  ぢい散歩９「代々木から恵比寿」：その４「恵比寿周辺」

  「代々木から目黒まで歩こうという企画。恵比寿で断念することになりますが、その恵比寿の報告」「参りましょう」「駅からのヱビススカイウォークじゃ」「ガーデンプレースへ向かう長い通路ですね」「まず東京都写真美術館」「こちらもお馴染みですね」「全館で開催されているのが映像祭。TRUE COLORSと題されている」「はい、もう終わっています」「各展示室でオリジナル映像が映されているが、全部見ていると大変」「ピックアップして見ましょう」「さあ、ガーデンプレースへ出た」「はい」「こちらがサッポロのビル」「あ……さあ、目黒まで行くのをやめた理由が……何となく分かってきたなあ」「下にあるヱビス記念館」「あ……ここが目的地だな」「２月２５日がヱビスの日で、コンサートなど予定されている。参加しないと申し訳ないので、それで仕方なく……」「どこがですか」「中のオブジェ」「ビールばっかり」「下のスペースで試飲など出来る。中央にビールのタンクが見えるが、その前がステージ」「いい感じですね」「目の前のヱビスさん、踏まないようにって描かれているのじゃが、気付かずに踏んでいる人が何と多いことか……」「はいはい、年寄りの愚痴になるから、先行きましょう」「金のヱビス様と記念撮影」「しょうがない爺さんだね」「この日のコンサートは左のシンガー、Sara Rectorさん、他３名はm.s.t.（持山祥子トリオ）。心地よいジャズで、それぞれが実力を持っているから面白い」「曲目は」「え……さあ、ビールの試飲に行こう」「おいおい」「工場見学をして試飲をするのは２時間待ち。ビールを飲むだけならちょっとお値段お高め」「ケチだからねえ」「ま、その……事情は分かったと思いますがれえ……ビイルをのんだったら、先へ行く気がらくらっちゃったんれすよ」「完全に酔っぱらっているね」「ヒック……この日歩いたのは、万歩計で２万歩、１６．２キロと出ている脂肪５８．８グラムを燃焼したそうじゃ」「ビールを飲んだら戻っちゃうでしょう」「実はビールは低カロリーです。絞りかすですので。明治の人は太った西洋人でビール腹などと言ったが、戦後生まれの人なら知っているはず」「はいはい」「よく分からないのは、この前の日は仕事で１４０００歩しか歩いていないのに、燃焼脂肪量は６５グラムとなっている」「あれ……」「使ったお金。代々木上原までと渋谷からを除いて、交通費はタダ、タダ、タダ」「ケチ」「木戸銭は山種美術館の１１００円。他はタダ。ただし、老人料金」「はいはい」「手に入れたグッズは、絵葉書などが２２６０円。Kawaii日本美術の図録が１０５０円。ビールとおつまみ、それに演奏家のＣＤをいただいて合計４３００円」「はい、紹介した施設関連で、他に音楽グッズを手に入れていますね」「そういうことで、第９回ぢい散歩、これで読み終わりと致します」

  2014.03.09

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  ぢい散歩９「代々木から恵比寿」：その３「渋谷から恵比寿へ」

  「ぢい散歩、渋谷駅から恵比寿駅へ向かいます」「さあ、写真は何でしょう」「金王八幡宮」「ここも、いつも歩くコースですね」「この先に楽器店があり、音楽グッズが安かったのを買ってしまった」「また予定外ですか」「氷川神社の下にある相撲場」「へえ」「昔相撲をとったという記録があり、再現されたのじゃな」「はい」「こちらが氷川神社。こちらも２年ぶりじゃが、前回は修復中じゃった」「はい」「さあ、実は裏から表へ抜けたのじゃが、すぐ脇にある塙保己一史料館」「何です」「江戸の刀剣、絵画、易学、漢学などの資料である『御江戸図説集覧』の版木が有名」「へえ」「さあ、通りに出ると、山種美術館がある」「はい」「Kawaii日本美術がこの週で終わりだったので、何としても行かなければなかったのじゃ」「はい」「１番人気がこちら」「動物たちですね」「伊藤若冲の作品。実は細かな四角で書かれている。やっぱり本物を見ないと駄目じゃなあ」「そうですね」「これは奥村土牛の虎」「猛獣なのに可愛いんだ」「こちらも若冲の伏見人形」「はい」「川崎小虎の中将姫」「白がいい色ですね」「これも、本物を見ると淡い桃色が入っていたり、微妙な美しさがあるのじゃ」「へえ」「はい、そういうことで、この美術館は渋谷よりも恵比寿の方が近い」「やれやれ、ゴールですか」「何を言うとる。恵比寿といえば、行く場所があるじゃろう」「ええ……まだ続くの」

  2014.03.08

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  ぢい散歩９「代々木から恵比寿」：その２「渋谷周辺の美術館」

  「ぢい散歩、駒場から渋谷へ向かいます」「はい」「まずは松濤（しょうとう）美術館」「こちらは初めてですね」「ここは建物の作りが面白い」「何です」「ぐるっと囲んだ中に噴水があるのじゃ」「へえ」「はい、上の方も」「ううん、展覧会じゃなくって建物の紹介だね」「さあ、展覧会は入場する予定ではなかったが、急遽見ることにした」「へえ」「ハイレッド・センターという、様々な行動をとってその記録を展示」「へえ、面白い企画ですね」「実はわしの初体験」「何です」「高齢者は無料というのに、とうとう届いてしまった」「あ、だから入ったのか……ケチだね」「この展覧会は３月２３日まで」「はい」「さあ、ここからちょいと北へ行くと松涛公園。紀州徳川家の下屋敷だったのじゃが、明治になって鍋島家が茶園を作った。それが松涛園（しょうとうえん）。昭和にそれが地名になった」「今は区立公園です」「さあ、戸栗美術館に到着」「ケチな大家さんはここもタダで入っています」「鍋島焼と図案帳展。お皿に描くための原画と比較ができて面白い」「いいですねえ。３月３０日までご覧いただけます」「そこをちょいと東に行くと、観世能楽堂」「はい、ここは見るだけ」「ということで渋谷駅まで出ました」「やれやれ」「途中には大山稲荷神社などございますが、お参りしただけで、写真は省略」「はい」「さあ、次は恵比寿駅まで歩くぞ」「大変だね……次回に続く」

  2014.03.06

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  ぢい散歩９「代々木から恵比寿」：その１「古賀政男と駒場公園」

  「今日は代々木から渋谷、恵比寿を経て目黒まで歩く計画でございました」「あれ、もう恵比寿までってタイトルになってますね」「まあ事情はすぐ分かるが、スタートしよう」「まずは写真の建物ですね」「代々木といっても、代々木上原駅。渋谷駅まで２キロ半しかない」「しかって……渋谷がゴールじゃありませんからねえ」「駅からすぐの古賀政男記念音楽館。写真のように自宅が再現されている」「撮影禁止なので絵葉書から」「古賀政男の作品を聞いたり、歴史的映像を見たり」「じっくり見るには時間がかかりますね」「１時間は必要じゃな」「ゆっくりしましょう」「いや、今日は後の予定がつかえているので３０分ほどで退散」「あら」「まあ、絵葉書などを購入して埋め合わせ」「埋め合わせにならないね」「さあ、渋谷に向かうが、ずっと東へ進んでから南下するのが近い」「けれども……」「まっつぐ南へ向かおう」「この建物は」「駒場公園。加賀百万石、前田家の邸宅じゃ。昭和の初期に建てられた洋風の屋敷」「すごいですね」「雪の残っているのが」「そっちかよ」「こちらが和館」「洋風と和風の建物が建てられたんですね」「和館は休憩所になっていて、無で中へ入れる」「へえ」「この日は見学会が行われていて、普段は立ち入り禁止の場所まで入ることができた」「ラッキーですね」「庭の様子」「いいですねえ」「さあ、ちょっと戻って日本近代文学館」「ここはぢい散歩では初めてですね」「前に来たのは２５年ほど前じゃな」「すごい」「木戸銭は１００円」「それ、入場料っていうの」「９０円で売っている絵葉書がいただけるので、実質１０円」「へえ」「この日いただいたのは芥川龍之介の河童図」「いいですね」「作家の原稿など、貴重な資料が展示されている」「はい、大家さん、文学も好きですからねえ」「さ、次回はここから渋谷駅まで歩こう」「続きます」

  2014.03.06

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  ぢい散歩８「臨海～銀座」：その４「ポーラから八重洲」

  「さあ、汐留から銀座へ出て、八丁目から一丁目までクリアしました」「しましたって……画廊はいくつも紹介されていませんよ」「まあ、あと４つ回ったが、あまり面白くなかったので省略」「適当だねえ」「はい、ポーラミュージアムアネックスの展覧会」「あれ……これは何でしょう」「こちらも」「ディナーですね」「実はこれらが全部お菓子」「へえ」」「鏡の周りも」「ほう」「実は２枚目、３枚目に移っている絵もお菓子なのじゃ」「すごいですねえ」「こちらがちらしになっている回転木馬」「よく作っていますねえ」「動物園」「はい。こちらは３月９日まで。まだご覧いただけます」「これで銀座はおしまい。写真は警察博物館」「はいここからは京橋ですね」「ここから日本橋方面は８日に散歩するので、またいずれ」「いつになるやら」「さあ、東京駅前の八重洲ブックセンターでやっていた展覧会」「これは……鉄道の絵ですか」「鉄道絵画でお馴染みの、松本忠さんの展覧会」「いい感じですね」「駅や線路も、季節や一日の移り変わりの中で様々な変化をする。その駅などに一番ふさわしいシーンを選ぶのも大変じゃなあ」「なるほどねえ」「絵を買う予算はないので、本をいただいた」「これは……」「鉄道の絵に、浅田志津子さんが詩を添えている」「へえ」「もちろんサインをさせて……」「ううん、図々しい」「東京駅で無事解散。　歩いたのは、万歩計で１６５００歩。１３．４キロと出ている。　使ったお金。新木場集合、東京駅解散の前後は除いて７７０円。最寄り駅でなく台場まで歩いたから全部で１００円節約したぞ」「ケチ」「木戸銭は、科学未来館が１０００円、他は無料。画集、絵葉書などのグッズが全部で１９８０円。昼食２３０円」「ケチ」「ということで、第８回ぢい散歩のご報告を終わります」

  2014.03.05

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  ぢい散歩８「臨海～銀座」：その３「ゆりかもめ・汐留から銀座へ」

  「ぢい散歩、お台場から新橋へ参ります」「ゆりかもめですね」「これは高いから本当は歩きたいのじゃが」「ケチだね」「窓からの景色は面白いね」「ああ、なるほど」「お馴染みの橋」「レインボーブリッジでしょ」「向こうに棒が見える」「スカイツリーでしょ」「さあ、そろそろ降りるぞ」「あれ、新橋まで行かないんですか」「汐留から歩くのじゃ」「また歩くんですか」「ケチではないぞ。料金は同じなんじゃから」「はいはい」「お馴染みの時計」「はい」「それでまあ、いつもの通り、パナソニックの汐留ミュージアム、鉄道博物館へご案内」「はい、これは前に紹介していますね」「銀座へ出ましょう」「もうですか」「資生堂ギャラリーじゃ」「これは面白いデザインですね」「今井俊介展。平面絵画の中に空間を感じさせる作品」「はい、３月２日で終了しております」「絵に空間を感じさせるが、ここは空間の使い方も素晴らしいね」「え……なるほど」「こちらはノエビア画廊の前川しんすけ展」「一コマ漫画ですね」「新人コンクールの入選作が面白かったなあ」「画像はありません」「ギンザ・グラフィック・ギャラリーの指を置く展」「これは……」「ポイントに指を置くと作品が変化する。ぶら下がった紐が不自然に曲がっているのが、指に引っかかって曲がったりね」「面白いですねえ……こちらも２月いっぱいで終わっています」「Ｏ’ギャラリーの矢成光生展」「これも面白いタッチですねえ」「同じく瀬川麻衣子展」「同じ画廊でずいぶん違う絵なのが面白い」「さあ、銀座１丁目まで一気に行くぞ」「大変ですね」「それはまた次回」「続く」

  2014.03.04

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  ぢい散歩８「臨海～銀座」：その２「リースピアと科学未来館」

  「さあ、向こうの建物で、場所が分かるかな」「これは……国際展示場ですね」「向こうが国際展示場正門駅、わしは前回の新木場からりんかい線で国際展示場駅に来たのじゃ」「はい、こちらの目的は」「パナソニックセンター東京リースピアじゃ」「長い名前だね」「ああ、だから省略して……頭文字を並べるのじゃ……通の人はパセリと呼んでおる」「嘘だい」「こちらは数学や科学を体験的に学習できる施設」「いいですねえ」「素数のエアホッケーなどは分かってやると楽しいぞ」「理解しないと難しいですね」「見学者参加の映像もあって、パスカルの三角形、フィボナッチ数列などを体験できる。参加したい人って手を挙げたのが全部小中学生。その一人上なのかわしじゃった」「ずいぶん離れていますね」「それで今月お誕生日の人って言ったら、わししかいなかった」「え……それで映像に参加したんですか」「わしは怒ったね。ガキの中にいないのかって」「しょうがないオッサンだね」「そしたら、子供たちが推薦して、今日お誕生日という子供が出てきたので無事解決」「何をやってるんでしょう」「まあ、それで記念撮影」「いいオッサンがよくやってるね……まあ、還暦は子供に帰るんだからいいのか」「さあ、お台場へ移動します……台場という名前は各地にあるが、『お』がつくのはここだけ」「向こうに東京タワーが見えますね」「写真には出ていないが、この右方向に自由の女神がございます」「今日は省略」「お台場と言えば、まずはサーカス」「入らないんだからどうでもいい」「ガンダム」「これはお馴染みですね」「船の科学館」「こちらも今日は入りません」「さあ、今日の目的地は日本未来館の世界一展」「日本が世界一のものを集めたって話題ですね」「写真は食品サンプル」「やっぱりビールに注目しているな」「これはちょっと暗くなってしまったな」「これは何です」「スカイツリーのてっぺん」「へえ」「スペースシャトルの中」「へえ」「地球を持ち上げる」「しょうがないオッサンだね」「さあ、お台場まで戻って、ゆりかもめに乗ろう」「え……だって、目の前に駅がありますよ。お台場の手前に船の科学館駅も……」「お台場まで歩くとちょっと安くなるのじゃ」「ケチ」「続きは次回」

  2014.03.04

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  ぢい散歩８「臨海～銀座」：その１「夢の島熱帯植物園」

  「ぢい散歩第８回は、新木場の夢の島熱帯植物園をスタートいたします」「まだ雪が残っていますね」「季節の花をめぐろう。蘭の一種、マスデバリア」「面白い形ですね」「まるでバリアじゃな」「洒落になってないね」「木立性ベゴニア」「ウナズキヒメフヨウ」「アメリカシャガ」「コダチヤハズカズラ」「ハナキリン」「前回食虫植物は省略したが、見たいというメールをいただいたので、ウツボノカズラ」「なるほど」「モウセンゴケ」「すごい」「アップで……水滴のようなものが粘着力があるのじゃ」「へえ」「モウセンゴケって打ち込もうと思ってつい変換を押したら、『毛氈後家』になった」「どうでもいい話題」「さあ、この植物園、いつもは葛西臨海水族館とペアで行くのじゃが、今日はパス」「へえ、どちらへ」「次回に続く」

  2014.03.02

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  ぢい散歩７「総武線」：その４「ニューオータニ美術館と印刷博物館」

  「さあ、総武線沿線のぢい散歩」「どうでもいいですがねえ。総武線って、両国から信濃町までしか利用してませんよ」「四ツ谷の駅近くも通ったぞ」「四ツ谷の方が両国に近いというのも謎ですねえ」「まあ、わしが帰ることを中心に計画しているから」「適当なんだから」「ということで、紀尾井ホールじゃ」「ここを見学するわけではありません」「こちらが目的地」「あれ……」「ホテルニューオータニのライオンさん」「ううん、普通建物を出すだろう」「同じく、庭にいた猫さん」「あれ……」「ホテルの中」「全くどうでもいい紹介ですね」「こちらも」「何度も来ているから、違う写真って、気を使っているつもりですかねえ」「ニューオータニ美術館で開催中なのが、野見山暁治展」「これはすごい絵ですね」「福岡県ではお馴染みじゃな。駅や空港の壁画で見たことあるじゃろう」「そうなんだ」「こちらの美術館は、この後閉鎖される。休業なのか廃館なのか、詳しいことを聞いていないのじゃが、残念じゃなあ」「はい。３月23日までご覧いただけます」「はい、そんな訳で、飯田橋駅へ参ります」「やっと総武線ですね」「実は地下鉄で移動。四ツ谷駅まで戻れば60円も安いのじゃが……」「歩く距離が１キロ以上追加されますね」「歩くのに文句をいう人がいてね」「しょうがないね」「はい、写真は印刷博物館」「こちらが博物館入口」「ううん、前と同じですよ」「江戸時代の浮世絵などの印刷課程も面白いし、活字体験も」「ポスターですね」「当時大評判になったものじゃそうじゃな」「ちなみに、大家さんは『おおひょうばん』と言っています」「今は何でも『だい』になった。『だい地震』と言うのが耳障りで嫌だな」「あれも『おお地震』なんですか」「そのうち『だい火事』とか『だいみず』なんて言うようになるかも知れない。因みに『震災』は新しい言葉で、これには『だい』がつく」「へえ」「地震、雷、火事、親父には『おお』でないとなあ」「親父は関係ないでしょう」「ということで、本日の散歩は飯田橋駅解散。　歩いたのは万歩計で１８０００歩、１４．５キロと出ている。　使ったお金、交通費は両国までと、飯田橋からはのぞいて、３５０円。　木戸銭は江戸東京博物館が１２００円、他は無料。今回浮世絵の図録や、ニューオータニの絵葉書などを買ったので、グッズの代金は５７９０円」「うわあ、ケチなのによく使いましたね」「昼食は豪勢に３５０円」「あれ……やっぱりケチ」「ということで、第７回ぢい散歩の報告を終わります」

  2014.03.01

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  ぢい散歩７「総武線」：その３「新宿歴史博物館」

  「さあ、国立競技場から、北へまっつぐ歩く」「何がありますか」「慶応大学の医学部。歴史的な古い建物があるのじゃが、今回は省略」「はい、脳を見てもらった方がいいです」「東側を進めば四谷怪談のお岩稲荷」「これも何度も紹介しました」「それで到着したのが四谷三丁目駅。競技場から1.35キロ」「あれ……この建物はお馴染みですね」「消防博物館。江戸の火消から超近代的な消防車やヘリまで……ヘリにも乗れるよ」「子供だね」「今回来場記念にいただいた絵葉書セット。他にファイルももらっちゃった」「図々しいからねえ……子供のように喜んでるんだから」「東へ650メートル。新宿歴史博物館に到着」「ここもお馴染みですよ」「はい、昔のお店で一休み」「子供だねえ」「こちらは都電」「喜んでやってるなあ……ガキだね」「開催されていたのが新宿の写真展。これはわしが生まれた頃、1954年の新宿駅前」「すごく発展したのが分かりますね」「こちらは10年ちょっと後の新宿駅前」「今の面影も感じられますね」「わしが上京した頃じゃな。品川辺りに近づくと、東京タワーだけが見えて、他には高い建物は見えなかった」「時代を感じますね」「だから、今でも、スカイツリーよりも東京タワーに愛着を感じてしまうのじゃろう」「はいはい」「こちらは夏目漱石の奥様、鏡子さんの写真」「人物写真もあるんですね」「この人は家計簿を残してくれたので、漱石の生活がよく分かって面白い」「はい」「さあ、今度は南東へ向かって1165メートル。迎賓館に到着」「ここもお馴染みです」「中庭はまだ雪が残っている」「はい、大雪の直後でしたから」「さあ、これから脇の紀伊之国坂へ……ここは怪談のmujinaの坂で有名」「はい、のっぺらぼうのお話ですね」「この坂の向こうがホテルニューオータニ。迎賓館から1035メートル」「よく歩くねえ」「さあ、次回はホテル内の美術館」「はい、続く」

  2014.02.28

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  ぢい散歩７「総武線」：その２「相撲博物館・国立競技場とスポーツ博物館」

  「総武線途中下車の旅」「どっかのパクリの題名ばっかり」「一応ぢい散歩というのは、地井さんにいただいたのじゃが……」「で、今回は」「信濃町駅から歩きました」「はい、目的地は千駄ヶ谷の方が少しだけ近いです」「国立競技場。わしは東京オリンピックの時に作られたものと思っていたが、実はその前からあったのじゃな」「へえ」「スタンドから競技場を見下ろす」「はい」「聖火台」「大家さんは懐かしいでしょうね」「家の近所で聖火リレーをやったからなあ」「もう50年も前ですからねえ」「この聖火台、あの室伏さんらが磨いているのじゃぞ」「へえ」「電光掲示板。向こうに新宿のビル群が見える」「はい」「日本を代表するスポーツマン武内宿禰（たけのうちすくね）と、ニケの女神」「はい。ここは次の東京オリンピックで建て替えるような話になっていますね」「附属の秩父宮記念スポーツ博物館」「こちらは初めてですね」「東京オリンピックで表彰式のアシスタントの人の制服」「着物ですね」「五輪がデザインされているじゃろう」「え……あ、本当だ」「冬季オリンピックやってたから……スキーの歴史」「一本スキーですね」「流鏑馬の衣装」「あら……まあ、スポーツには違いない」「わしが東京オリンピックの頃に注目していたのが、これ」「え、何です」「筆で書いた各競技のマーク。競技案内に使われていた。その原作じゃ」「へえ」「その他、ワールドカップの選手達のサインや各種競技会のポスターなど、見応えのある展示でございます」「いいですねえ」「ということで、ここから四ツ谷まで歩くぞ」「え……またとんでもない散歩になりそう」

  2014.02.27

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  ぢい散歩７「総武線」：その１「江戸東京博物館」

  「京都の報告が長く掛かったが、再び東京を歩くぢい散歩の再開じゃ」「帰ってすぐですか」「いや、京都から帰った土日は雪のため雪かきだけで終わった。ぢい散歩はその後の休日、１１日になってしまった」「今度はどちらへ」「総武線の散歩」「これは新しい場所もありますか」「まずは両国の江戸東京博物館」「これは定番ですね」「今開催しているのが、大浮世絵展。３月２日まで」「まだの方はお急ぎ下さい」「これは春章の描いた中村仲蔵」「落語にありますね」「忠臣蔵の定九郎を作り上げた人で、この絵は浪人者の雰囲気で……団十郎との共演の絵もあったぞ」「扇面を利用したのがなかなかいいですね」「小さいと分からないかもしれないが、扇の骨１本１本まで描かれているのじゃ」「すごいですねえ」「湖龍斎の作。これも扇面を見事に利用した美人画じゃ」「四角い絵じゃないんですねえ」「これは春好の相撲」「枠に入り切らずにはみ出ていますね」「芳年の作品。縦の構図が見事な里見八犬伝」「本当に見事です」「国周の、枠からはみ出した四谷怪談」「これは戸板返しですね」「名場面じゃな。戸板の裏表に打ち付けられた二人の死体。これが一人二役で演じるのじゃから、早変わりが面白い」「なるほど」「お馴染みの作者による作品も沢山。富嶽三十六景や東海道五十三次のバージョンの違い。歌麿の入浴図で背中がほんのりと赤い色気。北斎の洋画かと思うような大胆な百合。国芳の構図が見事な水滸伝や、猫が可愛い文字。まあ、そんなこんなで、気に入って絵葉書を買ったり画像を取り込んだりしたのが全部で40枚にもなる」「はい、全部紹介しきれませんので、今回は枠を中心にご紹介しました」「さあ、国技館の相撲博物館に行った。ネットではこの日は開館となっていたのじゃが、Ｎ○Ｋってテレビが入って撮影するから一般の人は入れないって言われた……京都ではテレビカメラが、申し訳なさそうに我々の隙を見て撮影していたのじゃが、この局は偉いのじゃなあ」「大晦日の番組で、国宝級のお寺にコードを引っ掛ける釘を打つような局ですからねえ」「国技館も、テレビ中継の邪魔になるからと、神様を祀る柱を取り払ってしまった」「何だかテレビ局の悪口みたいになってますよ」「まあ、それで見学が出来なかったので、資料をいただくが、これも、博物館の係の方が入ろうとして、邪魔をするなってどなられていた」「すごいね」「さあ、本物を見損なった展覧会は力士と富士山」「これはもう終了しております」「富士山と力士の写真や富士をデザインしたまわし、浮世絵などを展示」「面白い展覧会だったようです」「ということで、総武線を移動して、次行こう」「結局最後は軽いんだ」

  2014.02.26

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  ぢい散歩６「奈良・京都スペシャル」：その１８「京都大学」

  「ぢい散歩、京都へのスペシャルもいよいよ最終回を向かえました」「長かったねえ」「最後の目的地は京都大学」「へえ」「大学前にある吉田神社。兼好さんはここの神官だったので、昔は吉田兼好なんて言っていた。まあ、60歳以上にしか通じない」「はいはい」「さあ、最後の見学地ということで、実は大変な事態がまっておった」「え、どうなるんでしょう」「わしの案内をしてくれるのが、文学部の大学院生。わしと同じ専攻じゃ」「写真が小さいですね」「絶世の美女。大きい写真を出すと、ファンが増えて迷惑するので」「はいはい」「こちらが伝説の寮」「どの大学にも古い物がありますがねえ……ここもすごい」「さあ、大変な事態とはこれ……雪になった」「最初は晴れていましたよ」「この日は大雪注意報から警報まで出ている」「大変だあ」「図書館、博物館も充実。こちらは明治の頃の学生の下宿」「ううん、時代を感じますねえ」「こちらは博物館」「雪になりましたね」「奥に見える造形物も面白いぞ」「はい」「ということで、１時間半の会議を終えて出て来ると、ご覧の大雪」「大変ですねえ」「ところが、15分後、京都大学と別れを告げる時にはこの天気」「日が差していますね……晴れ男のパワーですか」「学生時代から、修学旅行などで傘を使ったことがないからなあ」「すごいね」「さ、後は京都駅から新幹線で帰るのみ。こちらは京都御所」「はい」「昔は中央部にあった。二条城の辺りじゃな。江戸期に向こうが出来て、御所はこちらに移った」「へえ」「京都駅から南方に見えるのが東寺の東塔」「京都のシンボルですね」「その、東寺の門」「塔を出さないのがひねくれ者」「とまあ、こうして京都駅から無事に帰りました」「帰っていなかったら報告してませんね」「歩いたのは万歩計で１１２００歩、８．７キロと出ている。　使ったお金は、清水の坂でお土産、漬け物とお酒で３３００円。お酒は普段買っているのの倍の値段じゃが、味はもう一つかな」「贅沢言ってるね」「とまあ、そういう次第で、３泊４日の合計は、７万１千歩、４７．５キロ。交通費、宿泊費など全て締めて１７８８０円でございました」

  2014.02.25

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