落語「ち」の24:茶碗屋政談(ちゃわんやせいだん)
【粗筋】 茶碗屋の八兵衛と砂糖屋の六兵衛が喧嘩をして、何かにつけて反目しあっている。家主の源兵衛がたまりかねて奉行に訴え出るが、白州でも二人が口喧嘩を始めたので、奉行は厳しく叱り付け、二人の手を手錠でつないで帰す。二人は何をするにも手をつないだままになり、とうとう根負けして仲直りを申し出た。奉行は仲直りをした証拠に何か唄えと言う。二人は仕方なく、「♪一つとえィ、人の通ってる町中を、八兵衛さんと六兵衛さんと手を引いて……」 役人が手錠を放り出して、「この錠かいな」【成立】 桂文之助(2)の作らしい。数え歌の「♪一つとえィ、人も通らぬ山道を、お類さんと吉さんと手を引いて……この嬢かいな」を踏まえた落ち。「茶碗屋裁判」とも。タイトルは茶碗だけで、砂糖はどないするんやろ。【蘊蓄】 お茶碗一杯分ご飯で、角砂糖14~15個分の砂糖を取っているって資料が出ているけれど……写真はその絵……お茶碗一杯は一合と書いてあったり半合と書いてあったり150gって書いてあったり、資料によって違う。150グラムは米の時の一合で、炊くと350グラムくらいになるって……どれが正しいのか分からない。それに、ご飯に含まれる糖分は運動によって消費されるもので、砂糖の糖分とは全く違う……って理科で習ったんだけど……