名作落語大全集

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  ＲＲＢ散歩：深川編：その３「木場から深川へ、資料館通り」

  「さあ、深川散歩は木場の方へ回っております」「今回は最初の展覧会に時間が掛かるので、もう昼食」「ちょっと早いですね」「うん、やはり近くで展覧会などやっているとすごい混雑。わしは並ばずに入って12時過ぎに出たが、その時にはもう５組くらいが待っていた」「はい、食べるのだけは楽しみですから」「いつもは東京現代美術館からまっつぐ西へ戻ってお寺や紀伊国屋文左衛門を見るコースじゃが、今回は北の方、資料館通りを西へ西へと北上する」「変ですよ」「写真は途中にある木村庄之助のお菓子屋さん」「相撲関係はこの辺りも多いですからね」「この時は案山子があちこちに置かれていた」「案内も案山子ですか」「いくつもこういう案内が、またお店にはそのお店で作ったものが置かれている」「いいですねえ」「これはお店の……って、すぐ分かる案山子」「可愛いですね」「はい、何のお店でしょうか。１：焼き肉屋、２：ちゃんこ屋、３：コーヒーショップ、４：国立医療センター……チッチッチッチッ……」「あ、あの……」「チッチッチッチッ……」「い、い、１番、１番」「はい、残念でした」「正解は何です」「正解はおにぎり屋さん」「あ、見たままだ……って、選択肢に入ってませんよ」「当たり前じゃろう。正解されたら面白くない」「何ですそりゃ」「こちらは釜飯のお店。もちろん深川飯というアサリを炊き込んだのが名物」「土地の名物は食べてみないとねえ」「まあ、美味い物なしとも言うが……」「失礼だね」「ということで、本日はこれぎり」「また続きます」

  2012.09.15

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  ＲＲＢ散歩：深川編：その２「東京都現代美術館」

  「お馴染みのＲＲＢ散歩、深川から木場の方を回っております」「今日は東京都現代美術館ですね」「こちらが表の様子。雨が上がって来た。これで今日の雨はおしまい」「さすが晴れ男」「今やっているのは鹿野秀明の特撮博物館」「10月18日までやっております」「わしが特撮で印象に残っているのは、映画『ラドン』が堪能出来たな。ラドンが暴れ回る福岡の町が完全にそのまま再現されているのじゃ。ネオンサインから看板まで、本物と同じに作ってラドンが壊しまくった。破戒の快感を堪能させてくれたのがこの作品じゃ」「へえ」「町が停電したのに、電気系統が違うためネオンサインだけが残るとか……ともかくそこまで本物にこだわった作品で、特撮の物では一番好きじゃ」「そうなんですか」「前半が炭坑の中で真っ暗……後半ラドンが飛び出すと大空、明暗の対比など、ともかく素晴らしいし……好きな理由は他にもあるが、映画の感想になるので省略」「はい、そう言いながら随分長い説明をしました」「さ、展示は撮影禁止。撮影可のエリアへ行こう」「あ、何かいる」「部屋がミニチュアなのじゃが、ただの作り物ではなく、ちゃんと生活感を感じさせる物になっているのがマニアじゃな」「なるほど、さっきの話が分かりますね」「西荻駅だけが残っている」「これもマニアック」「さあ、一般家庭でも、植木や果物が見えて生活しているのが分かるじゃろう」「本当ですねえ」「はい、こちらが東京の町」「あらら……」「やはり東京タワーはインパクトがあるなあ。わしが小学校1年生で上京したとき、品川あたりから見えるのは低いビルとこのタワーだけじゃった」「高い建物は規制されていたんですね」「高層ビルって、サンシャイン60が出来るまでは東京タワーはどこからでも見えたと言っても過言ではない」「今はスカイツリーですね」「だから今度はスカイツリーを壊すのじゃろうが……メッセージ制はかなり劣るなあ」「はいはい」「こんな写真もお勧め」「ようやるよ……」「今回は巨神兵が現れて東京を壊滅するという映画がメイン。神が７日で作った世界を７日で滅ぼしてしまうのじゃ」「すごいね」「ポスターにあるように筋肉などの動物的なものを感じさせるのに、頭部はロボット。口を開いて光線を出すぞ」「すごい……って、アンバランスですね」「そうじゃなあ……しかし、他の世界から来るのだから、地球人が見たらアンバランスなのじゃろう」「ううん、説得力が……あるのかな……」「常設展示ではオノサト・トシノブと新しい収蔵品を……」「ぜひ合わせてご覧下さいってとこですか」「正直、こちらだけでも美術鑑賞としては見応えあるぞ……わしゃ午前中これで使い終わってしまった」「はい、お昼を食べに参りましょう」「次回へ続く」

  2012.09.14

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  ＲＲＢ散歩：深川編：その１

  「夜中の地震から眠れなかった」「大家さんにしては神経質だね」「そうほめるな」「ほめてないけど……」「８月、奈良から帰って今度は深川へ」「毎年恒例ですね」「さて、この日はテレビの天気予想で雨と言っていた」「晴れ男の大家さんが降られますかねえ」「まあ、それで、参加予定者は全滅。わし一人で行くことにした」「皆さんやめて幸せでした」「家を出る時曇り空、門前仲町の駅に降り立つと……」「雨だあ」「仕方がない、傘を差して歩き出した」「とうとう傘を使いました」「深川不動尊、富岡八幡宮、八幡堀遊歩道……この辺りは毎年行っているので、今回は省略」「ううん、本当はこれだけで３回は続いたね。省略といいながら深川不動尊の写真が出ているし……」「写真は富岡八幡宮で祭の準備の様子」「はい……これも省略って言ったのに……」「ここには松尾芭蕉を祀ってあるが、これも昨年紹介したので省略」「松尾芭蕉だけですごい数を回ります。松尾芭蕉の１つめです」「いつもはほぼまっすぐに東へ向かうが、今回は木場親水公園を回ります」「はい、写真の公園……雨がひどいですね」「水面に落ちるからなあ……実際には細かい雨が降っているので大したことはない。すぐやむじゃろう」「こうして木場公園まで来ました」「これも例年なので省略。中央にある橋の真ん中にスカイツリーを入れて撮影するのはお馴染み」「はい、スカイツリー絶景の場所の一つです」「ということで、公園の北にある東京都現代美術館へ参ります」「はい」「それが次回のご報告」「ううん、本当にどうでもいい報告で一回終わっちゃうね」

  2012.09.14

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• ８月の思い出……未来へのつながり

  「さて、８月の行動をまとめて振り返ってみよう」「今頃ですか……どうでもいいけど」「８月２日（木）上野のお化けめぐり。地図上の道筋で４．５キロ」「すでにご報告澄みですね」「４日（土）前回終わった両国散歩。地図では８キロくらいじゃが、万歩計で２万歩歩いているから、実質１５キロくらいかな」「博物館などの中を随分歩きますからねえ」「翌５日（日）は円朝まつり。例年の谷中全生庵から今回は場所を変えて行われたが、噺家さん方みんな暑さでくたばりかけていた」「大変でした」「この日は万歩計はわずか7500歩」「大家さんの計算では３歩で２ｍに換算するとほぼ歩いた距離が一致するそうで……歩いたのは５キロくらいってことですか」「６日からはお仕事で、休みを取ったのが9日（木）から。これも一部だけ奈良の燈花会を紹介した」「適当なんだから」「９日は奈良公園を見学し、夜は同じ公園内の燈花会。わしの地図で4キロのフル見学コースを歩いた」「すごいね」「これもほぼ２万歩」「15キロですか」「翌日は春日大社、平城京跡、法隆寺、中宮寺、薬師寺、唐招提寺を見学、ホテルで夕食を取った後、薬師寺のライトアップを見学、平城宮をぐるっと一回りしてライトアップを確認」「え……それはまたすごいね」「これも２万歩歩いた」「ううん、人間業じゃない」「最終日は吉野の金峰山寺、吉水神社、石舞台古墳、長谷寺、室生寺を回ったのでわずか８千歩。名張駅から名古屋へ出て新幹線で帰ろうと思ったら……」「はい、大変なことが……」「駅まで一滴の雨も降らずに来たら、先の駅で大雨のため電車が止まっているという。それで駅の構内に入ったらとてつもない大雨。結局二時間遅れで出発。特急が運休で3本も乗り継いでやっと帰ったという次第」「はい、それでも傘を使っていないのがすごいね」「奈良のお寺などは皆様お馴染みの所ばかりなので省略致します」「手抜きだね」「そういうことで、お盆休みになったので、14日（火）深川をお散歩。これも2万歩。この散歩を次回からご紹介致します」「この日、何と、雨が降りました」「それから16日（木）にはお台場にお呼ばれ、ついでに目黒の美術館めぐりを企画。1万５千歩」「すごい」「翌日は家内の実家に泊まったので京王線沿線を新宿までお散歩。これも1万５千歩」「ううん……よく歩くねえ」「そうほめるな」「呆れているんです」「21日（火）上野の美術館めぐり。２万２千歩」「ううん、すごい」「そして、９月２日（日）、東京駅周辺の美術館めぐり。２万２千歩」「死ぬなあ」「先日９日（日）、四谷怪談の舞台から九段の美術館などを回り三井美術館まで、四九三散歩」「全部数字だ」「これが２万２千歩」「すごいですね」「さあ、ここからが未来へのつながり」「タイトルだけは大袈裟なんだから……」「次回16日（日）には、上野鈴本演芸場で若手の会を見て、浅草から南千住まで回るという……地図の上で15キロに挑戦します。参加ご希望の方はメールで」「来ない来ない」「翌週22日（日）は北千住から芭蕉の句碑を回ります。ご希望の方があれば……いなければあっさりと３．５キロ」「あれ……随分減りますね」「わしゃ昨年行っているから。資料として追加したい場所を回るのじゃ。もし芭蕉句碑を回りたいという方がいらっしゃれば、10キロの散歩をご案内します」「いない、いない」「この２回に参加すれば、千住から浅草を取って上野までクリアできます」「意味ないって」「そういうことで、次回から深川散歩のご報告を致します」

  2012.09.13

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  ＲＲＢ散歩：両国編：その２３「再び東京江戸博物館」

  「無事落語会を終えて、再び東京江戸博物館へ参ります」「このシリーズの最初に二条城展を見てきましたね」「今度は常設展示。二条城展の方から来るとエレベーターじゃが、裏から来るとエスカレーターが面白い」「いいですね」「こちらは江戸の町がミニチュアで再現されている」「いなるほど」「こちらは絵双紙屋」「さすが、両国だけに相撲の錦絵が目につきます」「こちらは芝居」「助六ですね」「こちらへ出直した目的はえどはく寄席。向日葵寄席とうたって、この日はマグナム小林と春馬師匠が登場」「はい、これもすでに報告を終えております」「そういうことで、両国散歩はこれをもって読み終わりと致します」「長かったね」

  2012.09.13

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  ＲＲＢ散歩：両国編：その２２「塩原橋から両国亭まで」

  「さあ、こうして両国散歩も最後に近づいて参りました」「ちょっと急ぎ足になりましたね」「空が暗くなって、雨模様になったのじゃ」「あら、急ぎましょう」「前回渡った一之橋ではなく、一つ東にある塩原橋を渡る」「塩原って……」「落語でお馴染み塩原多助の店がこの近くにあったという」「へえ」「怪談噺として着想したが、中盤の倹約質素という生き方がお手本とされて、教育に使われてしまった。そのため怪談噺が消えて、立身出世という物語になる。橋は震災後の復興を目的に昭和３年に架けられたもので、戦後に今のものに変わった」「はい」「この橋から一之橋……方面を見る」「あ、船が材木を運んでいますよ」「そうそう、亀戸天神に行くと塩原多助が寄進した燈籠が残っているぞ」「また行くかも知れませんね」「こちらは大島部屋」「お相撲ですね」「旭國が昭和55年に独立したもので、当初は三人しか力士がいなかったそうじゃ。モンゴルの力士を呼んだのはここが初めて」「はい」「こちらは殉死した警察官の慰霊碑」「あれ……随分系統が変わりますね」「前に通った吉良邸跡、芥川龍之介の碑などを通って大通りへ出たのじゃ」「同じ町の中をぐるぐる回っているんですね」「はい、こちら、本所警察署の脇にあるのじゃ」「大家さんはよく厄介になるし……」「緑の看板は分かるじゃろうが、そのずっと向こう、横に灯りのついている看板のようなものが見えるかな」「白というより黄色に近いですねえ」「はい、そこが今回の仮のゴール、お江戸両国亭でございます」「寄席ですか」「ここで夏丸・雷太の二人会を鑑賞。二時からなのじゃが、雨模様なので30分も前に入ってしまった」「本当はもう少しゆっくり歩く予定でした」「雨は寄席の間に降って、結局傘は必要ではありませんでした」「晴れ男ですからねえ」「因みに、この夏関東で雨に遭遇したのはこの一回のみ」「関西で大雨に遭遇しますが……」「それでも傘を使わなかった」「はい、落語会の模様は既に報告してありますので、両国散歩は今回を持って読み終わり」「……そうしたいのじゃが……まだ予定がある」「ええ……まだあるの」「はい、次回に続く」

  2012.09.12

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  ＲＲＢ散歩：両国編：その２１「一之橋周辺」

  「両国散歩、まだ続いております」「一日歩いたのに、もう20回以上ですからねえ……実際に歩いてから１月以上……この間の日曜日で、後８回も散歩していますよ」「あ、そうだな……これだけで今年いっぱいネタは尽きないな」「ううん、この人ならやるかも知れない」「さあ、今回は回向院から南へ参りまして、この間お話しした広小路跡は省略」「で、こちらの建物は」「袋物博物館。この両国界隈には職人さんも多く、そうした技術を見てもらおうというので、お店が様々な私的博物館を作っているのじゃ」「へえ、見応えありですね」「こちらが赤穂浪士達が渡った一之橋……もちろん今は新しく架けたものじゃ」「渡りましょう」「このまままっつぐ行けば深川に行く。松尾芭蕉の碑めぐりで、一番近い場所なら、深川の中心となる清澄白河と両国と、どちらにも同じ程度の距離」「はい……８回の中には両国散歩もあったんですね」「いずれご紹介」「いつになるやら」「さあ、橋を渡ったすぐ先の角にあるのが、和菓子のお店、越後屋若狭。水羊羹が人気のお店」「はい、大家さんは」「わしゃ甘い物はどうも……この暑さではお土産にしてもねえ……」「ということで、表を通るだけでございます」「そのすぐ先が江島杉山神社」「こちらは」「杉山流といえば落語でもお馴染み。剣術の稽古をしている人に流派を尋ねると『杉山流でござる』なんて笑い話もあるくらい……鍼（はり）の神様と呼ばれる杉山和一（1610～94）が屋敷を建て、その西に弁天様を建立したのがこの神社の始まり」「鍼灸（しんきゅう）の神様ですか」「この人は江ノ島で修行したから、弁天様を信仰していたのじゃな」「はい」「今は屋敷跡がそのまま神社に成っているわけで……右手にある洞窟には和一像も安置されているぞ」「はい、皆様もぜひって……鍼灸とは関係ないかな」「肩こりがひどかったが、ここにお詣りした後、肩が軽くなっている」「本当ですか」「さあ、また橋を渡って戻るぞ」「まだ続きますね」「ええ、次の日曜日、またしてもＲＲＢ散歩を行います」「この間の四谷怪談、mujina散歩も好評だったそうで……」「九段から将門首塚まで回ろうと思ったら、mujinaの坂で全員グロッキー、ホテル・ニュー・オータニに収監され、結局その先はわし一人じゃった」「ハードだから……で、次の日曜日は」「上野の早朝寄席の後、寄席発祥の地、相撲発祥の地、幡随院長兵衛などの墓、かっぱ寺、池波正太郎文庫、浅草寺、AMUSE MUSEUM、待乳山聖天、今戸神社、皮革産業館、お化け提灯、吉原、樋口一葉記念館を見て、希望により回向院を見て南千住駅まで……」「大変そう」「博物館の中をのぞいて約10キロ。参加ご希望の方はメールで」「来ないだろうな」

  2012.09.12

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  ＲＲＢ散歩：両国編：その２０「回向院」

  「両国の散歩を続けております」「さあ、今日は」「前回の花火資料館のお隣、両国回向院でございます」「はい、千住と共に有名ですね」「1833（天保４）年に初めての相撲興行が行われ、ずっとこの回向院で行われて来た。明治維新の後欧州主義がまん延して、野蛮だというので人気が落ちたが、明治17年の天覧相撲で人気復活、明治42年、写真の門の左側に国技館が作られたのじゃ」「歴史がありますねえ」「さて、震災、戦災など３度の火災で被害も出て、ドーム式の建物は日本大学の講堂になっている。昭和58年に解体、駅の向こうの国技館が出来ることになるのじゃ」「へえ……大変だったんだ」「左奥に両国シティコアビルがあるが、その中庭が、昔の土俵の位置のままになっている」「はい、写真は省略」「こちらは境内にある力石。昭和になってから歴代年寄の慰霊のために建立された」「これは持ち上げるための石ではないんですね」「こちらが猫塚」「ニャンコですか」「落語『猫定』でもお馴染み。定吉という博打打ちが猫を飼い始めたら鳴き声で壺の中の目が全部分かる。これで親分になるが、女房が悪い男と組んで定吉を殺す。定吉の長屋でおかしなことが起こり、浪人者によって退治されたのが飼っていた猫。何と定吉の仇である女房と男を食い殺していた。これを届け出て、忠義な猫だというのでお上から金子が出て、これで猫塚を作った」「へえ、そうなんだ」「寺の言い伝えでは、日本橋にいた時田半治郎という侍が生活に困っていると、飼っていた猫が小判をくわえて来て、それから家運がどんどん上向いて……ということになっているな」「少し違いますね」「こちらは鼠小僧のお墓」「これも落語には色々ありますね」「千住の回向院のお墓でも削って持っていくというのがあるが……」「あ、やってる」「こちらで削った粉を持ち帰ることが出来る」「雨が降っても屋根が付いていますね」「さあ、このまま南側から出て、次へ行こう」「はい、また次回です」

  2012.09.11

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  ＲＲＢ散歩：両国編：その１９「花火博物館」

  「ええ、そんな訳で……」「どういう訳」「両国散歩を続けております」「人の話を聞いてないな」「両国橋から戻りました。こちらは両国花火資料館」「両国といえば花火ですね」「江戸時代に、コレラが猛威をふるった時に慰霊のために始まった。花火はみんなそういう意味がある」「そうなんだ」「わしの職場の土浦も、飛行場があり、飛行訓練が行われ、その慰霊をなぐさめるのが始まり。わしの叔父さんも予科練の訓練を受け、戦争で死んだ。爺さんの友人には英雄と呼ばれた人がいたが、やっぱり特攻隊で死んだ。そういう悲しみがあるのじゃなあ」「そうですねえ」「昨年こそ花火はやっていい時だったのじゃがなあ……なぜか自粛していた」「皆さん、知らないんですねえ」「こちらが建物」「はい」「夏休み中だったので、ガイドの方が色々説明してくれていた」「いいですね」「床もこんな感じじゃな」「全部、花火ですね」「さあ、この隣が回向院」「参りましょう」「ただし次回ね」「あ、やっぱり」

  2012.09.10

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  ＲＲＢ散歩：両国編：その１８「両国橋周辺」

  「橋から振り返ると見えるのがこちら」「猪ですねえ」「もゝんじや。享保３（1718）年の創業。本当は『もゝんじやの豊田屋』というらしいが、豊田屋という屋号はどこにもない。もともと漢方薬の店だったが、猪が評判となって料理店に代わった」「やまくじらですね」「すき焼きに、狸汁が付いたという。他で食べられないという珍品のお店だったのじゃ」「はい」「このまま西へ戻ると次の目的地の回向院じゃが、ちょっと寄り道」「またですか」「この角を南へ入ると、両国名物が次々……藤代町跡：享保の頃に毛利藤左衛門が毛利新田を開墾したが幕府が全部取り上げてしまった。代わりに与えられたのがこの辺りで、回向院や向島につながるので大いに発達することになった。本所の繁華街だったのじゃ。片葉の芦：本所横綱町の留蔵が、三笠町のお駒に言い寄るが、相手はなびかない。それでとうとう殺して片手片足を切り落として堀に投げ込んだが、それからここに生える芦が全て片葉になった。これが本所七不思議の一つ。駒留橋：旧両国橋の北にあった橋で、手前は四間あったが奥に行くほど狭くなる。片葉の芦が生えているので片葉堀と呼ばれた。盛り場に近いのに夜になると寂しい場所だったのじゃ。さて、橋の名前が片葉の芦の謎解きなっているが……分かったかな。両国橋：今の両国橋から50ｍほど下流に架かっていた。明暦の大火で大きな犠牲が出たため、避難を目的に架けられた。武蔵と下総を結ぶので両国といったのじゃ。橋からは西に浅草の観音堂、北に筑波山が見えたという。両国広小路：この橋のたもとに火除け地である広小路が設けられた。ここが落語でもお馴染みの両国広小路、向こう両国じゃ。享保２（1742）年に調査が行われたが、一日に２万人が往来したという。赤穂浪士が吉良亭討ち入りの跡で休息を取ったのがここ。実は上杉家が吉良の応援で来るのを迎え撃って全員が討ち死にしようと覚悟をしていたともいう。実際には何もなく、両国橋をさけて南の一之橋から永代橋を経由して泉岳寺へ向かったのじゃ。水垢離場（みずごりば）：これも落語などでお馴染み。大山詣りの準備として体を清めた場所。『さんげさんげ、六根罪障、おしめにはったい、金剛童子』と、落語の台詞が説明されているので笑ってしまった。　……ああ、疲れた」「写真がないのに台詞は長い」「ということで、本日は……」「大家さん、写真が説明されていませんよ」「あれ……さて、以上の南側がこの場所。ここに初めての江戸前寿司、小泉与兵衛の店があった。大阪の型にはめる寿司が飽きたらず、江戸近海で取れる新鮮な鯵を使って手早く握る方法を発明したのじゃ。深川にある博物館に屋台があるが、あまりの人気に屋台で対応できないため、ここに店を開いた。ここで華屋という屋号を用いたらしい。　　鯛比良目いつも風味は与兵衛寿司　　買い手は見世に待つて折詰　の狂歌が紹介されている。この頃鯛や平目が人気になったので、続いて穴子も出る。天保３（1832）年２月３日にマグロが大量に取れてしまい、肥料にするしかない。これに目を付けた者がマグロの握りを考えて、とてつもなく安い値段で出したのが寿司の定番として定着してしまう。それでも中トロは捨てられる運命にあった。猫ですらまたいで行ってしまうので『ねこまたぎ』というのがこれ。脂が多いので嫌われたのだが、それを今度は鍋にして脂を飛ばして稼いだ強者が出てくる。これが『ねぎま』の始まり。焼き鳥にねぎまがあるようじゃが、江戸言葉では頭文字じゃから……どこかの田舎者が考えたのじゃろう……東京の老舗では使っていない」「ううん……例によってどうでもいい説明が長いね」「因みに握りのお米の量はほぼ25グラム。当然ネタによって量を変える……マグロは厚いので少な目、白身は薄くしてご飯ちょっと多目……ということになるから、全て一致はしないが、二つで50グラム。これが一貫なので、寿司屋では二個ずつ出るのだ。近所のチェーン店ではお皿に一つだけ乗せて一貫と写真を出していたが、それじゃあおにぎりだよ……個数だと思っているらしいので、聞いたら、『え、違うんですか』って……それで江戸前寿司を名乗ってほしくないな……あ、わざわざ江戸前と付けるのだから、偽物と名乗っているようなものだな……」「文句が多いね」「江戸のプロが握った米粒の数を数えた暇人がいるが、標準の握りが、平均ではなく実数が、Ａ店では全て2250粒、Ｂ店では全て2250粒、Ｃ店では全て2250粒……」「え……」「一粒も狂いが無かったという報告」「はい、余計な話ばかりで、次回に続く」

  2012.09.09

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  ＲＲＢ散歩：両国編：その１７「両国橋」

  「両国の散歩がまだ続いております」「このままでは一日の散歩が20回以上になりますよ」「さあ、両国橋に参りました」「こちらは句碑ですか」「これは読みやすいじゃろう。　　日の恩や忽（たちま）ちくだく厚氷　大高源吾の句じゃ」「大高源吾って、赤穂浪士ですか」「さよう。討ち入りの前夜、この両国橋で、句の師匠であった宝井其角に出会った時に読んだ句」「あれ……寄席で聞いたのと違いますね」「そう。寄席で演じられるのは講釈からの流用で、師匠の其角が、　　年の瀬や水の流れと人の身は　と読んだのに対し、　　あした待たるるこの宝船　と付けた。其角の前句は、武士ともあろうものがこんなに落ちぶれて……という皮肉が見えて、いかにも其角らしい。討ち入りを忘れて炭屋に精を出している姿への句じゃ。それに対して、討ち入りの決意があるのだということを伝える付句」「ううん、見事ですねえ」「100％作り物と分かる。まあこれは証拠もあるのじゃが……逆に証拠を出すまでもない、明かな作り話。江戸末期には人気になって、知らぬ者のない句となった。明治になって芝居にも取り入れられたな」「へえ」「で、碑の方は暖かな日差しの素晴らしさよ、厚氷もたちまち砕いてしまうよって句で、情景句にしか見えない。しかし、翌日討ち入りがあり、それで見直すと今は厚い氷で閉ざしているが、すぐに砕けるだろうと……心を詠んだ部分が強く感じられる」「まあ、こちらの方が本物らしいってことですね」「すぐ後ろにあるのがこれ」「表忠碑……何と読むんです」「ううん、台詞なのに読めていないのは不思議じゃな。『ひょうちゅうひ』でもいいが『ちゅうをあらはすのひ』と読んだ方がそれらしいかな。日露戦争の慰霊碑で、榎本武楊が建てたものじゃ」「芥川龍之介の所の錨も、日露戦争で活躍した船でした」「ここには砲弾などもあるが、省略」「はい」「さあ、こちらが両国橋。隅田川は、江戸の荒川、中川、綾瀬川の治水工事の影響で水量が増え、この辺りは流れがくねっているため洪水に襲われた。川岸を守るために杭を立てたのじゃが、これがおびただしい数になったので、『百本杭』と呼ばれ、名所になった」「すごいですねえ……じゃあ、川を見ましょう」「はい、こちらが隅田川」「ええ……あれ……何もありませんよ」「そう。昭和５年に荒川放水路が完成して大丈夫になったので、今はない」「何だ……」「では、周辺をちょっと散策しましょう」「ううん、次回に続くな」「当たり」

  2012.09.09

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  ＲＲＢ散歩：両国編：その１６「緑雨・陸奥」

  「両国の散歩を続けております」「ううん、どこまで続くか……」「北の江戸東京博物館、相撲博物館からぐるっと回って、南側から駅前に戻りました」「はい、こちらは」「背景に見えるのが両国駅」「横綱土俵入りのオブジェですね」「その隣にあるのが、斎藤緑雨住居の表示」「あら……道路に住んでいたんだ」「ううん……説得力がないので、次行こう」「こちらは……」「さっきの通りの裏に入ると、陸奥部屋がある」「相撲部屋と自転車って、よくある組み合わせですね」「お前も相撲通になってきたね」「お相撲さんの交通手段といえば自転車ですものねえ」「さあ、そういうことで、このまま国道に出て、両国橋へ向かおう」「まだまだ続きますね」

  2012.09.08

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  ＲＲＢ散歩：両国編：その15「芥川龍之介」

  「両国散歩も、昼食をいただいて元気いっぱい」「この日も異様な猛暑でしたが……脳天気なのはいいですね」「そうほめるな」「ほめてないって」「さて、昼食後、横綱横町を抜けて、大通り……国道１４号線かな……へ出た」「はい」「そこにあるのがこの表示。芥川龍之介が生まれたのがここ」「へえ、道路脇で誕生ですか、大変ですね」「おいおい、お前はバカか」「はい、みんなそう言ってほめてくれます」「ほめてないって」「こちらは碑ですか」「実は吉良亭から戻る所にあったものじゃ。芥川龍之介の作品杜子春の一場面……最後に仙人が話す台詞とそれに対する杜子春の答えを引用したもの」「あれ、何かいますね」「根元の部分」「何の神様ですか」「さあ」「分からないのかよ」「こちらは隣にあるもの」「錨ですか」「日露戦争で活躍した駆逐艦『不知火（しらぬい）』の錨。裏にアルファベットと数字があるが、その数字1898が製造年ではないかと思われる。船は両国の鉄工所で解体されたのじゃが、昭和になって今の両国小学校に寄贈されたというのじゃが……」「がって……何か問題でも」「それが昭和初年に寄贈されたと記録されているのじゃ。昭和初年て、年末の１週間しかないのじゃから……」「はい、疑問ですか」「さ、今度は駅の方へ戻って……最初に出た改札から南へ出た所まで戻ろう」「とりあえず一周が終わります」

  2012.09.08

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  ＲＲＢ散歩：両国編：その１４「榛稲荷神社・昼食」

  「両国を散策しております」「さあ、駅に近い一角まで戻りました。榛（はんのき）稲荷神社」「こちらの由来は」「榛があって……これは『かばのき』ともいう。ここに馬場があって、榛馬場といった。勝海舟の父が子供の頃の思い出に書いているのじゃ」「へえ」「その隣にある神社が榛稲荷神社。天保８（1837）年に奉納された奉紙立が今でも残っている。北斎がこの脇に住んでいたこともあるのじゃ」「はい、神社に入った所に説明板がありますが、今回写真は省略」「さて、お昼じゃが、両国といえば、幾つもの名店がある」「はい」「で、そういう所は省略して、ちゃんこのお店を……」「あれ……」「とりあえず江戸沢総本店に……」「まあ、こちらも有名ですが……」「この日も猛暑。さすがにちゃんこ鍋は……ということで、ちゃんこ付きの定食。この日はホット、アイスのコーヒー飲み放題で500円」「ううん、安いね」「これが更に割引になる券をくれたが、その前月までってのが不思議」「あれ……」「後で笑ってしまった。レシートと一緒に持って行ってみようか」「また何時来るか分かりませんが……寄席もあるからチャンスはありそう」「さて、少しばかり西へ移動して、北は駅ですから、南の大通りを目指しましょう」「こちらは……横綱横町ですか」「北の方に横綱町って地名があって……名前を目当てに移動するとちょっとややこしい」「はい……大家さんは行き当たりバッタリですから」「ここから大通りに出た時……そこに何があるのか」「何です」「次回に続く」「あらら」

  2012.09.07

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  ＲＲＢ散歩：両国編：その１３「吉良亭」

  「雪を蹴立てて……さく、さく、さくさくさくさく……」「やってるね、おい、大家」「何だ」「……さん」「後からさんをつけるな」「何をやってるんです」「今日は大変な天気じゃった」「はい……雪ではありませんでした」「３時過ぎから真っ暗になって……ＴＸ（つくばエクスプレス）は落雷で止まっちゃうし……」「大家さんは大丈夫でしたか」「わしは、こうなると分かっていたから、雲が出たところで……『持病の癪が』って早退した」「せこいね」「ＲＲＢ散歩で両国を歩いておりますが……」「今日は吉良亭ですね」「へ……どうして分かった」「第一に、最初の台詞。『雪を蹴立てて』というのは俵星玄蕃の台詞で、この散歩で最初に行った国技館に玄蕃の道場があったんですね」「そう、そういう紹介をしたな」「第二に、今いる両国で本所という言葉が何度か出ました」「ううん……お前はなかなかの洞察力を持っているな」「そして、決め手は……」「何だ」「今日のタイトルが『吉良亭』です」「あら……何と単純な……はい、前回の海舟生誕の地から西へ行くと、ここ」「何です、これは」「吉良亭の門がここにあった」「へえ……ここをうち破って入ったんだ」「こちらが吉良亭の中心。本所松坂町公園になっている」「回りが塀になってるんですね」「粋じゃないか」「はい、中に入りましょう」「まず目につく、こちらが吉良様」「はい……『忠臣蔵』では悪人にされましたが……」「お芝居では『太平記』をそのまま取って塩冶判官（えんやはんがん）と高師直（こうのもろのお）にしている。赤穂と塩がつながるし、なかなか面白い設定じゃな」「へえ」「歌舞伎では原作の判官の女房に師直が惚れるというのも残しているが、実はこのラブレターを代筆したのが『徒然草』の兼好法師なのじゃ」「面白いですね」「さて、実際の忠臣蔵の事件の原因も塩にあったという説が説得力がある……それも吉良が原因ではないという……まあ、それはいずれ改めて」「はい」「こちらが吉良殿の首を洗ったという井戸」「この前には日本駄右衛門の首でしたが……大家さんも『持病の癪が』って手を使うくらいだから、首を洗って置いたほうが……」「ううん、いいことを言うね」「納得するな」「ということで、これが元々吉良亭にあったというお稲荷さん」「ということで、本日はこれぎり」「何を言う、まだあるぞ」「え、まだあるの」「はい、こちら。駐車場も吉良亭ぱあきんぐ」「……ううん、結局どうでもいい話題だ」「はい、そろそろお昼を考えて、駅前に戻ります」

  2012.09.06

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  ＲＲＢ散歩：両国編：その１２「一茶、海舟」

  「ええ、両国の駅を中心に、北側を一巡り」「はい、線路の南側に来ていますね」「写真は鳥料理のかど家」「え……何でこんな写真を……」「江戸時代から続くお店なども看板で紹介されている。それを見るのも面白いぞ」「へえ。で、こちらは」「文久２年というから、1862年の創業のしゃも料理。弥八という人が出したお店で『角弥』だったのを文字だけ代えたという。八丁味噌のしゃも鍋が今でもいただける」「へえ」「『鬼兵犯科帳』で密偵たちとつなぎをとるお店、五鉄のモデルともいわれるぞ」「なるほど、紹介する勝ちがあるんですねえ」「さあ、こちらが小林一茶旧居」「江戸時代の俳人ですね」「日本橋、三越前には芭蕉が最初に住んだ場所と、蕪村が住んだ場所がある。日本橋の其角の住居跡も見たし……もちろん深川の芭蕉庵も……後で行ったのじゃ」「江戸俳人の住んだ場所が網羅されましたね」「さあ、次第に中心に戻る。こちらは勝海舟が生まれた場所」「公園になっています」「文政６（1823）年１月30日の生まれ、ここで７歳まで育ったそうじゃ」「はい」「この公園の南側にある道を西へ向かうと……」「何があります」「はい、それは次回」「まだ続くの」

  2012.09.06

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  ＲＲＢ散歩：両国編：その１１「とりあえず東の端っこ」

  「さあ、大好評の両国ＲＲＢ散歩」「この１週間、全く反響もメールもありませんよ……反響がないのに大好評ですか」「自分で自分をほめてやりたい」「随分まえのオリンピックですね」「さあ、両国の中心部から東へ東へと南下して……」「しないしない」「こちらは河竹黙阿弥が住んだ最後の場所って表示」「江戸の作家ですね」「新七かな……何代があるのじゃから、説明をもう少ししないと……」「はいはい、次行きましょう」「こちらが噺家三遊亭円朝住居の碑」「これがお目当てですね」「黙阿弥と向かい合わせ。二人は仲良しじゃ」「へえ」「例えば円朝の名作『鰍沢（かじかざわ）』という噺があるが、第二話は黙阿弥が作っている」「へえ、すごいですね」「ということで、もっと東へ行くと本所七不思議とか、錦糸町まで行かなければならなくなるので……ここらで諦めよう」「お化けめぐりやってるんだから、行けばいいのに」「また改めて企画しよう」「はい、方向転換です」「前に紹介した北斎生誕の地、東あれられれられ……」「東あられです」「それ……まで戻って南へ南へと北上し……」「また変ですよ」「線路を越えて、南側になります」「さあ、こちらは寿座があったという表示」「お芝居ですか」「そうじゃろうなあ……」「調べなさい」「実は歌舞伎座、芥川の『追憶』などに登場するのじゃ。明治25年に廃配された後、31年に歌舞伎小芝居の劇場となった。終戦の年、昭和20年２月に閉鎖されたが、３月の東京大空襲で消失した」「へえ……最初から言えばいいのに」「さあ、もう少しこの辺りを散策するが……」「え……また続くの」「はい、また次回。もちろん、芥川龍之介も登場します……いつか」「いつかかよ……」

  2012.09.05

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  ＲＲＢ散歩：両国編：その９「東へ」

  「ええ、そういうことで、両国をぼちぼち歩いております」「ねえ……もう９回もやっているのに、実際歩いているのは２時間余りです」「さて、こちらが東あられ」「あられ……ってお菓子屋さんですか……大家さんに似合いませんね」「この辺りが葛飾北斎生誕の地。1760年の９月23日だそうじゃから、もうすぐ誕生日」「まあ、旧暦ですがねえ」「代表作は『冨嶽三十六景』じゃが、70歳を越えてからの作品。あの力強さ、斬新さはすごいね。89歳で亡くなる前には、もう10年あれば優れた絵師になれたと言ったそうじゃ」「すごい意欲ですねえ」「この向かいにあるのが野見宿禰神社」「のみのすくね……って、どっかで聞いたことがありますが……」「相撲の元祖じゃ。明治の頃、高砂浦五郎が、相撲の神様になった宿禰を祀った」「へえ」「もっとも、宿禰の時代は足で蹴合うものだった……と小学校４年生の時に本で読んだ記憶がある。相手は蹴速（けはや）というから、スピードの名人だったのじゃろうな」「けはやって漢字は合ってますか」「さあ……小学生時代の記録で書いているから……」「調べろよ」「昭和27年に歴代の横綱の名前を彫った碑が建てられた。46年に一杯になって、46代朝潮太郎でおしまい、47代の柏戸剛から新しい碑になった」「はい、立ち入り禁止なので、その碑の写真はないんですね」「え……ああ、まあ、その……写真は出さないということで……」「また入ったんですか……こっそり……」「いや、ちゃんと許可を得たぞ」「何と言って」「俺を誰だと思っているんだって……その代わり入ったことは内緒ってんで、写真は出せない」「……もう内緒じゃなくなっているし……どこへ行っても迷惑かけてるなあ」「さあ、もう少し東へ行こう」「まだ行くの」「今度は落語にも関わりのある……また次回」「あら……思わせぶりだね」

  2012.09.05

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  不思議なお天気～ＲＲＢ散歩：両国編：その８「江戸東京博物館裏」

  「これは昨日の写真」「虹ですね」「いや、３時頃」「洒落ですか」「この時、日差しが激しくて、しかも晴れている」「ん……当たり前ですね」「それなのに雨も降っていて、虹が架かって、この虹と重なって稲光が見える」「あら、すごい天気」「木々では蝉の声が激しいのに、雷鳴もとどろくという……」「訳の分からない天候でした」「ということで……」「これぎりにしちゃ駄目ですよ、ほら、タイトルが……」「そうじゃった。因みに、わしが調べた方言。ナジ、ヌジ、ネジ、ノジ……」「何です……ニジだけありませんね」「これは全部ヘビのこと。だからニジというのもヘビをいうのではないか」「へえ……それより、ＲＲＢ散歩行きましょう」「本所御蔵跡、その他お寺を二三回ったが、特別の所はないので……」「はい、大家さんは寺社100箇所めぐりを企画して、２年で達成していますが、まだ続けています」「ということで、最初に行った江戸東京博物館の裏側にやって来た」「回りをぐるっとという人は多くないでしょうね」「そこにあるのが、こちら……徳川家康像」「へえ……亀に乗っていますね。どうしてです」「あれ、知らないのか」「はい」「いやあ、わしも知らん」「何だよ」「ということで、虹も紹介したので、本日はこれぎり」「え……何もないね」「次回はこのまま東側を攻めて参ります」

  2012.09.04

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  ＲＲＢ散歩：両国編：その７「徳之山稲荷神社」

  「さあ、ＲＲＢ散歩、この夏すでに１０回を行っております」「そのうち、まだ４回目、両国を報告中です」「ということで、横綱町公園からもう少し北へ向かいます」「こちらは徳之山稲荷神社」「どういう由来です」「明暦の大火……皆さんご存知、振袖火事じゃ……これで本所の復興に、山崎四郎左衛門と徳山五兵衛が任命された。二人が今の本所の基礎を作ったのじゃが、その功績で、徳山がここに屋敷を賜った……パン」「講釈だね」「屋敷内の稲荷と五兵衛の霊が合祀されて、この神社となったのじゃ」「説明が長いね」「さて、その孫に当たる徳山五兵衛……」「同じ名前ですね」「重政と秀栄という名前があるが、別人」「当たり前」「この人は小説などでもお馴染み、寛保の頃火付盗賊改方に就任し、日本左衛門を捕まえた」「白波五人男の日本駄右衛門のモデルですね」「お前は無知の役柄だから、あまり詳しいと……」「でも、長くなるから」「ううん、仕方ないね」「ということで、写真は」「その首を洗ったという井戸」「へえ」「はい、こちらが日本駄右衛門」「あれ……これは……」「浅草仲見世に登場する人形じゃ」「はい、これは両国ではございません」「ということで、南へ戻ろう」「あれ……突然ですね……もしかすると……」「はい、正解……続きはまた次回」「やっぱりね」

  2012.09.03

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  ＲＲＢ散歩：両国編：その６「横綱町公園」

  「さあ、両国をお散歩しておりますが、前回の旧安田庭園を北へ抜け、そのまま横綱町公園に入りました」「はい、建物が見えますね」「震災記念堂東京都慰霊堂というこちらが正面。公園の東側から」「帰りに撮ったものです」「こちらが近くから……前回の庭園も関東大震災で大きな被害を受けたが、この辺りも大変だった。納骨堂を兼ねているが、５万８千人余りが記録されている」「大変だったんですね」「更に東京大空襲の犠牲者７万７千人も合わせて祀られている」「こちらは屋根……左の方が本物の鳥」「どうでもいい写真……やあねえ」「こちらは慰霊の鐘。震災直後に中国から贈られた」「これは……車ですか」「火災の熱で溶けたのじゃな。わしの爺さんは千葉にいたが、横浜辺りからずっと東京湾に添って炎が見えたという。一晩中続いたというのじゃ」「震災はお昼なのに、朝まで燃え続けたということですか」「こちらが復興記念館」「はい、全て公園の中です」「さて、前回の庭園は綺麗じゃが、こちらはホームレスの住まいにもなっていて、どうも中を歩いていても……歴史を語る上で重要な施設だと思うが……」「はい。じゃあ駅の方に戻りますか」「いや、もうちょっと北へ進もう」「あら……また次回」

  2012.09.03

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• 須川展也とSAXバンド

  「さて、今日はＲＲＢ散歩の今年記念すべき第10回を決行しました」「今日は本格的にお天気が崩れましたね」「昨日はずっと晴れているのに雨も降り続くって、珍しい天気じゃった」「はい……今日は大丈夫でしたか」「午前中にちょっと降って傘を出したが、午後から晴れて、傘も完全に乾いて鞄にしまって帰宅」「へえ……さすが究極の晴れ男」「わしゃ、教師をやって30年間、修学旅行などで雨に降られたことがない」「ねえ……カナダで５分だけ雪が降って、ささなくてもすむ傘をさしたら、生徒がびっくりしてみんな写真を撮ったって……あの時は大変な騒ぎになりました」「そう……ニュースにまで取り上げられた」「元々脳天気な人間ですからねえ」「そうほめるな」「ほめてない」「はい、そういうことで、本日はこれぎり」「終わるな……今日どこへ行ったか、お話ししてないでしょう」「あれ……そうか、話をそらさないでよ」「誰がそらしているんだか」「今日は東京駅周辺の美術館めぐり……といっても、画廊などをカットして、本格的な場所だけなので、５つしか行けなかった」「で、タイトルは」「え……あれ……どうして須川さんが……」「忘れるな！」「イライラしているなあ……今日あの日かな」「男にあの日があるか」「その日はあるのかな」「あってたまるか」「あの日、湯島聖堂で……」「お前はさだまさしか」「え……さなだむしに見えるか」「見えてたまるか」「イライラしてるな……今日あの日かな」「うわああ……」「大丈夫かな……ちょっと緒直利すぎたな……『おちょくり』って打ったのが変な変換になったから、とりあえずそのままで」「ううん、分かっていながら、大家さんに乗ってしまった」「そういうことで、美術館めぐりだったのですが、ちょっと遠回りして須川さんが芸大で教えている教え子達の演奏会に参加したのでございます」「須川さんとは」「何と1999年、岩城宏之先生との共演でサインをいただいている。その後わしは岩城先生の関係で岡山に行ったり、色々あったのじゃが……その辺は省略」「はい。トルヴェール・カルテットの演奏会にも行ってＣＤをいただいています」「そのＣＤじゃが、サインが入っていないので、今度の機会にサインを入れることを約束させた」「例によって図々しいね」「さて、今日の最初の曲は『草競馬』。バスが活躍していると、須川さんが加わった瞬間に拍手が起こるなど、もう大盛り上がり……ううん、わしゃ手拍子をしたいのじゃが、ちょっと雰囲気を壊す危険性もあるので……」「はいはい。自制してください」「続いてホルストの『組曲第１番』。わしも指揮をしたことがあるが、旋律を出すようにするのが大変だった記憶がある……もちろん素人楽団だったから……これがサックスだけで演るのじゃから……しかし、こんなに面白くなるのじゃなあ」「演奏も素晴らしいんですね」「そう。まだ学生といってもさすがは芸大、さすがは須川さんの弟子……この曲も手拍子を打ちたいテンポのよさ……それが更に出てきたのが次の『グラダナ』」「良かったんですか」「すごいの一言じゃな。1999年にサインをいただいた『英雄の時代』のおまけＣＤに入っていたのを思い出した。ソロがすごいのじゃ。サックスの色々なテクニックで不思議な音を使ったり、それに学生達のアンサンブルが実に……ううん、レベルが高い」「素晴らしいですね」「ということで、後の『オーメンズ・オブ・ラヴ』はアンコールという扱いでいいじゃろう。これも綺麗なアンサンブルで……」「素晴らしい演奏だったということで」「それで後で須川さんと昔話やら、何やら」「また迷惑掛けているね」「で、とりあえずＣＤにサインをいただき、記念撮影をして……」「本当に迷惑なおっさんだな……」「４時からの会にもぜひと言うが、正直展覧会で疲れているので……失礼」「ううん……本当に失礼な奴だから……」「詳細は、またいずれ」「といっても、ＲＲＢ散歩10回目でしょ。両国の紹介が続いているし、その後、奈良、深川、お台場から目黒、京王線沿線、上野美術館めぐり……その次が今日の東京駅ぐるっと一周でしょう……いったいつになるです」「え……そんなにたまってた……こないだのお化けめぐりは、縁起を担いで13回にしたけど……」「縁起かよ……全部紹介するとなると、10回ずつやっても２月掛かりますね」「あ、それいい。ダラダラ続けよう」「もう……知らない」

  2012.09.02

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  ＲＲＢ散歩：両国編：その５「旧安田庭園」

  「両国駅から、旧安田庭園まで歩いております」「はい、江戸東京博物館、相撲博物館を見に行きましたが、駅からまっつぐ来ればわずか280ｍです」「はい、落ち着いた庭園ですが、駅までの抜け道に使われているようですね」「へえ」「こちらは元禄時代に作られた大名のお屋敷を明治になって安田財閥が引き取ったもの。関東大震災で被害を受け、昭和になってから墨田区の物になって修復された」「大変ですね」「こちらは潮入堰。隅田川の水をひいて、庭園の池の水量を調節し、風景を変えていた」「すごいことを考えるんですね」「隅田川が汚くなって、昭和40年頃に閉められると、溝も埋め立てられてしまった。同じ物を見るなら、東京辺りでは浜離宮にしか残っていない……と思う」「調べなさい」「園内にある両国公会堂と、スカイツリーを一緒に」「はい、いい景色です」「こちらは駒止石。寛永年間に隅田川が大洪水を起こし、将軍家光がここ、本所まで調査に出た。余りの濁流にみんなが尻込みする中、阿部忠秋が現在の柳橋の方から馬を乗り入れ、被害状況を調べた。その時に休息したのがここ。お稲荷さんを祀ったが、今回は写真は省略」「はい、今日は講釈が多いです」「まあ、そんな具合で、庭園を北へ抜けて参ります」「それはまた次回ですね」

  2012.09.02

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  ９月の空

  「さあ、今日から９月」「はい」「今朝の雲の様子」「あら、朝焼けですか」「これは西の雲が朝の光を受けているだけ」「今日も暑いですからねえ」「もう少し右側はこう」「あ、月が……」「面白い写真は撮れたが、時間がなくなったので」「あれ、もうおしまい。行ってらっしゃい」

  2012.09.01

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  ＲＲＢ散歩：両国編：その４「旧安田庭園へ」

  「両国散歩を行っております」「江戸東京博物館から相撲博物館（国技館）へ参りました」「旧安田庭園へ行こう」「はい、参りましょう」「隅田川に添ったみちじゃが、川を見るならそばへいかないとだめ」「添ってないじゃん」「この辺りに御蔵橋という橋があり、幕府の材木が運ばれた。鬼兵にも出てくるな」「観光遊覧船もありますね」「お台場から船出して、深川辺りからここまで上って来るのじゃ」「へえ」「はい、今日の目的地は旧安田庭園。その前の角にあるのが、こちら。船橋誠一がここで生まれたという碑」「花の生涯って、代表作ですね」「そうそう、前回書き忘れたが、国技館の場所に俵星玄蕃の道場があったとされているな」「へえ……あれ……先生！」「おお、そば屋かぁ……」「って、俵星って創作でしょう」「そう、気が付いたね。実は全く架空の人物なのじゃ」「へえ」「さあ、庭園が見えてきた」「夏の初めなので納涼ムードですね。中へ入りましょう」「……それが、もう出勤の時間なので……」「あれ……また続くんだ」

  2012.08.31

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  ＲＲＢ散歩：両国編：その３「相撲博物館」

  「さあ、そういうことで、両国を散策しております」「江戸東京博物館で二条城展を見学」「続いて駅の近くへ戻って相撲博物館へ参りました」「国技館ですね」「こちらがやぐら」「お馴染みの景色でございます」「さて、この時の展示は『すもう教習所のすべて』ということで、新弟子の修行を色々……実は実際に朝の練習をやっていた」「壁越しですね」「中でも見られたのじゃが……ちょっと写真公開は遠慮させていただきます」「大家さんが遠慮するとは……」「お馴染みのシャッターの相撲錦絵」「ううん、またしてもどうでもいいのが続くなあ」「さざれ石……君が代に歌われている成長して大きくなる石じゃな……天皇陛下の歌碑、祀られている神様など、見ていて面白いものは色々あるが、省略」「はい、皆さんご存知ですのでいいでしょう」「こちらはチケット売り場」「あら……にぎわっていますね」「この日がちょうど、秋場所のチケット発売だったのじゃ」「へえ……」「チケットを購入した人はポスターや番付やグッズがもらえる」「へえ……あれ、もしかしたら、大家さん……」「え……何で分かった」「やっぱり。そのポスターやグッズ、もらったんですか」「とりあえず列に加わったらくれたので……」「ひどいね」「さ、いただくものいただいたので、次行こう」「はい、次回に続きます」

  2012.08.30

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  ＲＲＢ散歩：両国編：その２「江戸東京博物館」

  「さあ、両国はまず江戸東京博物館の開館時間をねらって参りました」「ちゃんと計算しているのね」「実はこの日の午後が時間に追われる予定なので」「へえ」「今行われているのが二条城展」「大家さんは二条城は……」「何度か行ったな。パズルショップ葉樹林（ぱじゅりん）がすぐ脇にあるから、神泉苑なども含めてこの辺りはよく歩いたものじゃ」「はい」「今回はもちろん資料や秘宝が展示されているが、二条城の造りの面白さも見逃せない。おかしいのはウグイス張りの音が再現されているのじゃ」「いいですねえ」「お馴染みの熊手で……」「ううん、展覧会の中は写真が撮れないから……」「さて、常設展示は夕方出直すことになります」「え……なぜ」「その謎はこの報告の最終回で……」「いつになるやら」

  2012.08.30

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• なめてるね、国会議員

  「国会では、今夜問責決議案が可決されるそうじゃ」「そうなるでしょう」「ところで、蝙蝠……じゃない、公明党は反対するって」「え、どうしてです。自民と一緒に出したんでしょ」「それが、他の小さい党がみんなですでに出していたのじゃ。それで、先に出したのだから、こちらを審議しなければならないと言う」「自民と公明は後になっちゃったんだ」「そう。こっちが数が多いから、こちらを優先しろと言ったが、相手が応じないため、自民党がそちらに乗っかることになったのじゃ」「まあ、結果は同じですからね」「そうではないぞ。今回審議される内容は、民主党が国民が反対している消費税値上げを、自民党、公明党と一緒に数の論理で成立させた責任」「はあ……あれ……つまり、自民党は、自分達が消費税を上げたことが原因で、総理に降りろって言うんですか」「そうなるね……バカとしか言いようがないね」「本当ですね」「それで、おかしいのは、大阪都構想のための法案は一気に決めて、それ以外は棚上げにして問責決議案を可決させるということ」「どうなっちゃうんです」「予算のための臨時の国債発行なども止まり、予算は動けなくなる。その他最重要法案が３つ、重要法案が４つ……これは局によって数え方は違うようだね」「それはほったらかしですか」「自民党はきっぱりそう宣言しているな」「じゃあ、なぜ今それらを放ったままで問責決議案を審議しなければならないんでしょう」「だから、国民の生活をどうするかよりも、首相をやめさせることが重要だということじゃろう」「その理由は」「消費税を可決したから」「……何だか滅茶苦茶ですね」「さっき言ったろう。政治家はバカとしか言いようがない。ああ、国民の生活が第一と口では言っているが本当は自分達の権利が第一ってグループが出来たな」「ちょっと違うけれど、分かります」「あの中に谷○子ってバカ女がいるが、オリンピックを批判した」「へえ」「自分が出ていればメダルが取れたのに、あんなのが出たから予選で負けた。それを出さなかったのは関係者の責任だそうじゃ」「それは勝手な言い分ですね」「そう。前にも選手達が一般会社でちゃんと仕事をして、それから練習するのは大変だと言うのに対し、柔道を甘く見ていると言われるが、世界に勝つための努力はちゃんと分かっている。私なら全部出来ると言っていたな」「今となっては、出ていないんだから何でも言えますがねえ」「国会議員なら一般会社よりも余裕があるとまで言い切ったからね」「柔道はなめてないかも知れないけれど、国会議員はなめてますね」「わしもそう思う。しかし、それが正しいことが証明されることになるね。これから来週までの期間は空転して、休んでも、審議拒否しても、国会に欠席しても、給料だけはちゃんともらえるのじゃから……とりあえず、情けない国会のお話でした」

  2012.08.29

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  ＲＲＢ散歩：両国を行く：その１「両国駅」

  「さあ、新シリーズ、ＲＲＢ散歩」「もう毎回同じです。落語と歴史・文学の散歩でございます」「実はファンの人がいて……」「え……うそ……」「わざわざ太字にして驚くな。亡くなった地井さんが地元の人とふれあっていますが、大家さんは自分勝手に好きな所へ行くのがいいです。ブログでは爺さんのようだから、『じい散歩』って呼んでいます」「これも好き勝手なコメントですね」「そういうことで、両国編の始まり始まり」「写真は駅西口を出た所にある相撲のオブジェでございます」「こちらは中村座。芝居小屋の名所でございます」「はい」「こちらはめ組」「消防、火消しですね」「芝居でお馴染み。相撲と喧嘩をしたのが『め組の喧嘩』。これがもとで取りつぶされたのじゃが、一番人気じゃな」「はい……両国といえば相撲。だから火消しも重要アイテムです」「今度は回向院」「あれ……鼠小僧とも書かれていますね。鼠小僧が死刑になった回向院といえば、南千住でしょう」「そうじゃな。墓もある。実はここにもお墓があって、今でも削ってお守りにすることが出来るのじゃぞ」「へえ……それはまた後で」「最後はどすこい茶屋。ここはお店も開いているな」「相撲のお料理……ちゃんこですか」「さあ、中に入ったことはないから……」「ちゃんと行ってレポートしろよ……ちい散歩を思い出すって言われたが、全然レポートしないんだから」「はい、続きは次回」「駅の屋根からも出ないで一回終わりかよ……」

  2012.08.29

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  ＲＲＢ散歩：上野お化けめぐり：１３「谷中墓地の続き」

  「さて、一昨日、帰宅したら向こうに煙が……」「何です」「どうやら我孫子の火事らしい。ニュースでは火事が起こったのが20分も前。真っ黒な煙が立ち上っているのでカメラを持ち出したら、もう白い煙に代わっていた」「はい」「ということで、本日は……」「終わっちゃ駄目ですよ。お化けめぐりの最終回でしょう」「谷中墓地の続き。こちらはオッペケペ節で有名な川上音次郎の墓。上に像が乗っていたのじゃが、戦争中金属が足りないというので取り上げてしまった」「残念ですねえ」「こちらは長谷川一夫」「名優ですね」「わしもよく間違えられた……」「年齢が違いすぎるでしょう」「こちらが天王寺五重塔の跡」「あ、前回紹介した、幸田露伴の小説のモデルですね」「そう……ところで、向こうにブランコが見えるかな」「え……よく分かりませんが……」「これがアップ。誰も乗っていないが、揺れている」「え……」「子供の幽霊が遊ぶということじゃ。なぜか日暮里駅から来ると揺れているが、反対から来ると揺れないという」「そうなんですか……怖いですね」「怖くない。子供で遊び足りないから出るので、普通の子供が乗っていると押してくれるらしく、こげない子供でも上手に乗れるそうじゃ。もちろん祟りもない」「へえ」「さあ、ちょっと奥に入るが、こちらが徳川慶喜の墓」「大河ドラマの時には人が集まりましたね」「今は誰も来ないな……景気が悪いね」「詰まらない洒落……誰も気付いていませんよ」「まあ、最後にここでしか見られない景色を……」「石塔とスカイツリーですか。不思議な取り合わせですね」「スカイツリーじゃが、土浦の職場からはマッチ棒くらいに見える。取手の我が家からははっきり建物の形も……常磐線に乗っていると北千住からが見所。浅草からはかなりよく見えるが、上野は意外に忘れられていて、駅前では美術館や動物園からの帰りに見えるじゃろうがあまり気に留めないな」「そうですね」「一番いいのは科学博物館」「あ、有名ですね。子供は只だし……」「そこからの景色は、いずれ始まる上野の美術館めぐりでご紹介」「え……もう新シリーズが企画されているの」「ええと……お化けめぐりをやったのは８月２日で、その後７つのＲＲＢ散歩、９日間の記録を報告しないと……とりあえず次回からは両国編で……」「ううん、いつまでも続きそう」

  2012.08.28

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• いじめはなぜ起こるか

  「いじめの問題ですか」「これでも昔教員をやっていた」「今は狂飲ですからねえ」「昔もやっぱりいじめは問題になったが、結局その該当者同士の人間関係問題として解決してきた」「そうですか」「今になって、本当の原因が分かった」「何です」「日本人の体質じゃ」「え……」「今問題のいじめといえば」「自殺した生徒がいて、警察が動いている……あれですね」「そう、その教育長を殺しに行った人がいた」「ああ、いました」「それが正義だと思っているのじゃ。何か気に入らない人がいたら、こいつは駄目だと思ったら何とかしてやらなければならない……だから犯人は、嫌な子がいたら、いじめるのが当然だと考えている人だということになる」「あ……あの犯行こそ、いじめの構図なんだ」「そうなのじゃ。さて、今度はいじめていた生徒の名前を出すＨＰ。これも全く同じじゃないか。警察ではなく自分が知っているぞってみんなに伝えて、みんなでこいつをいじめようとしている。学校のいじめで言うと、あいついじめで先生から注意されたって、あいつ悪い奴だぞって宣伝しているようなものじゃないか」「あ、本当だ」「それから、それに乗って脅迫や文句の電話を掛ける人。自分は悪いことをしていると思っているなら、いじめに荷担した人と同じ。いいことをしていると思っているとしたら……」「分からないんですね」「そこじゃ……いいことをしていると思っているとしたら、それこそいじめなのに気付かない生徒より悪い。つまり、いじめの原因はこういうことをしている大人達。お前らこそ日本をいじめの世界に作り上げた犯人だ」「そうなりますね」「もっとすごいのは、関係ないのに犯人にされている人が次々出ている。同じ土地に住んでいる。名字が同じ。頭文字が同じ……それだけで毎日50通から百通の悪戯電話が掛かるという。すでにニュースでは４件が好評されている。これらは、はっきり言うが、悪戯電話じゃ」「これこそ、その百人を調べて犯人にしなければなりませんね」「そう、いじめと同じなのじゃ。例え、本当の犯人の家であっても、それはいじめなのだと知るべきだ。以上。いじめの原因は日本人がそういう人種なのだということ」「寂しい結論です」「通話記録でもネットの書き込みでも何でも調べて、こういう犯人をこそ徹底的に追及してほしいね。ところが、その調査に今年いっぱい掛かるって……」「……ひどいね」「まだ続くのじゃろうな。本当にもっといじめを増やしてほしいという活動をしている人がこんなにいるのは、残念としか思えない」「はい、今日は愚痴だけです」

  2012.08.27

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  ＲＲＢ散歩：上野お化けめぐり：その１２「谷中墓地」

  「写真が一杯ですということで、新規登録が出来なくなりました」「どうします」「いらない画像を削除すればいいのじゃが、二つの問題が……」「どういう問題です」「１：新しい順に表示されるので、古い画像が出るまで手間が掛かる。　２：一枚一枚削除になるので、とっても面倒。さあ、何か解決作は……」「システムの問題だから分かりませんね」「ということで、とりあえずお化けめぐりのすぐ前の写真を削除して……」「やるの……」「日暮里駅から谷中墓地の所へ上がると、すぐにあるのが山王寺。江戸時代には目黒、湯島と共に、ここで富くじが行われていた。これが江戸の三大富くじ」「へえ」「幸田露伴の『五重塔』はここの塔がモデルじゃが、1957（昭和32）年７月６日の火事で焼けてしまった」「残念です」「今あるのは写真の日暮里大仏」「上野大仏から始まって……この墓地を逆回りなら日暮里大仏で終わりますね」「あ、そういう構成にすればよかった」「今気付くな」「ここは著名人の墓地も多いが、落語関係のみ」「圓遊って書かれていますね」「三遊亭圓遊。明治の頃に鼻の圓遊として人気になった。現在の東京落語の基礎を作った人じゃ」「へえ」「はい、こちらがその碑」「立派ですねえ」「こちらがお墓」「ううん……説明がどんどん手抜きになるな」「こちらは仮名書魯文の墓」「作家ですね」「明治の近代文学の祖。『西洋道中膝栗毛』や『安愚楽鍋』などで明治の新しい風俗を描写したが、中身は江戸の戯作と変わらなかった」「書いたものが新しかったんだ」「高橋お傳の墓」「これは南千住、小塚ッ原にもありますね」「はい、長くなるので、次回後半を」「え……まだ続くの」

  2012.08.27

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  ＲＲＢ散歩：上野お化けめぐり：その１１「経王寺」

  「さあ、日暮里駅までもう少し」「ＲＲＢ散歩で上野のお化けめぐりをして参りました」「今日参りましたのは経王寺」「山門が見えていますね」「日蓮さんのお寺で、明暦元年というから1655年に作られた。大黒天を祀ってあるが、この像を日蓮さんが作ったというのじゃ」「あれ……突然なんですか、この穴」「こちらは1868（慶応４）年の上野戦争で、破れた彰義隊がここにかくまわれたため、新政府軍が攻撃したのじゃ」「へえ、この穴は」「その時の銃弾の痕」「すごいね」「こちらがよく分かるね」「はい」「さて、もう日暮里駅が見えてきたが、こちらが本行寺」「こちらは」「1526年に江戸城内に建立されたものが、神田からこちらへ移転した。俳句の作者達が集まって月見寺と呼ばれた寺じゃ。一茶が詠んだ、　　青い田の露をさかなやひとり酒　はここで詠んだものじゃ」「へえ」「太田道灌の碑が残っているが、今回は省略」「はい」「さあ、こちらが御殿坂。当時は谷中墓地に添って芋坂下へと続いてたらしい」「正面の建物がもう日暮里駅ですね」「綱吉の白山御殿など色々あったのでこの坂の名がついたと『妙めを奇談（みょうみょうきだん）』に書かれているが疑問」「はい、そういうことで、無事日暮里駅について、このシリーズも完結ですね」「え……何を言うとる。今回の散歩はお化けめぐりじゃぞ。肝心の谷中墓地に行かないでお化けめぐり完結となるか」「え……じゃあ、まだ続くんだ」「はい、次回は谷中墓地へ参ります」

  2012.08.26

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  ＲＲＢ散歩：上野お化けめぐり：その１０「日暮里駅まで」

  「さあ、日暮里の北の方を回りました」「これから駅へ向かうんですね」「こちらは養福寺」「さあ、何があるんでしょうね」「江戸時代には日暮里は『ひぐらしのさと』といって、色々な人が集まったものじゃ」「懐かしそうに言うね」「梅、月、雪と、その季節ごとに談林派の人がここで句を作ったものじゃ」「そういう碑なんですか」「こちらも宗匠達の碑」「何が書かれているんです」「さ、次行こう」「読めよ」「こちらは自堕落先生の墓」「有名人ですか」「山崎北華。自分で建てた墓なのじゃ」「へえ」「さて、前回紹介した谷中銀座から曲がって来た道と合流するのじゃが、そこに、もう一つご紹介したいお寺が……」「やっちゃいましょう」「長くなるのでまた……」「まだ続くの……」

  2012.08.25

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  ＲＲＢ散歩：上野お化けめぐり：その９「谷中銀座から富士見坂」

  「さて、上野のお化けめぐりもラストスパート」「と言いながら、最後の目的地、全生庵から駅まで遠いですねえ」「ということで、まっつぐ駅に行く人はこれが目印。本当はもう少し手前で曲がると近いし、全生庵から駅に行くなら東へ向かえばもっともっと近いのじゃが……写真のここが谷中銀座」「商店街ですか」「時間があると面白いお店もあるし、行列もいつでもあるぞ」「へえ……で、大家さんは」「さ、次行こう」「やっぱりね」「ここから日暮里駅までまっつぐなのじゃが、ちょっと寄り道」「寄り道ばっかりですね」「もう少し北へ行くと、富士見坂」「ありふれた名前ですね」「東京から本当に冨士が見える場所はかなり少なくなったが、ここは本当に見える。東京では一番遠い場所じゃな」「それだけですか」「まあ、写真で見ても大変じゃ。一日歩いて最後にこれは辛いな」「そういうことで、無事上までたどり着きました」「はい、本当はこの向こうに富士山が見える訳じゃ」「はい、これで無事お化けめぐりは完結ですね」「え……まだ日暮里駅まで大分あるぞ」「ええ……まだ続くの……」

  2012.08.24

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  ＲＲＢ散歩：上野お化けめぐり：その８「岡倉天心旧居」

  「さあ、上野のお化けめぐりも、最重要テーマの全生庵を終えて、後は帰るだけ」「……って、絵はカエルですね」「かえる堂ってお店で、商品は全部蛙」「おかしいね」「図のような蛙の絵葉書と、スタンプをいただく。ちょっと見るのも面白いよ」「はい」「こちらは防災広場、初音の森」「避難所ですか」「朝９時から夕方まで自由に使えるのじゃが……夜締まっちゃうというのがよく分からない」「避難所なら、夜の地震などでも使いそうですね」「ここが今年の圓朝まつりの会場となった場所じゃ」「へえ」「さて、その先にある公園」「どうでもいい写真ですね……右の白い建物はどう見てもトイレだし…ｔね」「こちらが岡倉天心の住居跡で、そのまま公園になっているのじゃ」「へえ」「当然、六角堂もある」「ううん……何だか不思議な公園ですね」「碑もあるが、今回は省略」「はい、先行きましょう」「もう少し北に進むと、まだ色々な名所が……」「え……もしかすると……」「また次回じゃ」「やっぱりね」

  2012.08.23

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  ＲＲＢ散歩：上野幽霊めぐり：その７「全生庵」

  「上野周辺のお化けめぐりを行っております」「さあ、やって来ました全生庵」「こちらはお馴染みですね」「昨日テレビでやっていたそうじゃ。はとバスで幽霊めぐり。四ッ谷階段のお岩さんを拝み、ここで幽霊画を見て、笹乃雪で食事、将門の首塚で終わる……もっとあるのかな……」「大家さんお馴染みの場所ばかりですね」「電車で回れば東京駅集合で、電車賃が５００円、昼食の笹乃雪は２千円、全生庵の木戸銭が５００円じゃから、はとバスツアーの半額で回れるが……」「が……」「全生庵から笹乃雪まで１．３キロ歩く」「遠いですね」「その代わり、誰も乗っていないのに揺れるブランコも見られる」「ううん、どっちがいいかな」「こちらが幕末から明治にかけての大名人、三遊亭圓朝のお墓」「はい、圓朝のために作られたお寺なんですね」「こちらは落語ファンにはお馴染のぽん太のお墓」「誰です」「圓朝といえば怪談噺で大変な人気になった。それで狸が弟子入りしたのだと伝えられている」「本当ですか」「この子孫が歌丸師匠で……」「またまた……」「こちらがここを作った山岡鐵舟のお墓。圓朝とは大の親友じゃった」「へえ」「その他著名人のお墓もあるので、探してね……さて、本堂には圓朝が集めた幽霊画があるが、写真はだめ……目録からの転用も駄目」「はい」「幽霊画といえば、京都では清水寺を降りてバス通りを越えた所に、これも落語で有名な幽霊子育て飴がある」「京都ですか」「このお店に怪しい女が飴を買いに来ていた。高台寺のお墓で赤ん坊が生まれて、これが助けられると、それきり女が来なくなった」「幽霊が子供を育てるために飴を買っていたんですか」「落語では『お前はどこから来るのだ』といわれて『高台寺（子を大事）』と答える」「この逸話を知っているとなるほどって落ちですね」「さて、このお寺にも幽霊画がある。ぜひ比べてほしい。特に丸山応挙。片方の美女が他方では化け物に代わっていたり……関連作品ではないかと思われるものもあるのじゃぞ」「へえ」「さあ、これで日暮里駅まで歩けばゴールじゃが、ちょっと回り道をしようか」「え……どこへ……」「それはまた次回」

  2012.08.23

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  ＲＲＢ散歩：上野お化けめぐり：その６「へび坂」

  「上野周辺のお化けめぐりを行っております」「と言いながら、根津神社から夏目漱石の旧居と、お化けと関係のない場所へ行きましたね」「はい、その漱石旧居から東へ500ｍ。へび坂の下へ着きます」「こちらは……へびって、曰く因縁があるんでしょうね……お化けと関係あるんですか」「関係ない」「きっぱり言うな」「ご覧の通りだらだらくねくねと続く坂。へびがのたくっているようなのじゃ。歩いていると坂ではないように感じるかも知れないが、自転車なら４２０ｍずっと上りじゃから大変じゃぞ」「へえ」「さあ、こうしてただだらだらと歩くだけ」「ううん……それで一回の報告にするかねえ」「さあ、上まで言ったら右折……東へ向かうと２７０ｍで、お馴染みの全生庵に到着」「はい、次回は本当にお化けです」

  2012.08.22

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  ＲＲＢ散歩：上野のお化けめぐり：その５「夏目漱石旧居」

  「さあ、今日は早く帰って来たぞ」「随分早いようですね」「まだ夏休み気分もあるし、何しろ猛暑で、もうしょうがない」「はいはい、詰まらない洒落で……で、ＲＲＢ散歩ですね」「上野のお化けめぐり。ちょっとお化けを離れて根津神社に参りました」「はい、今回は裏に抜けたんですね」「写真は根津谷から本郷通りに上る根津裏門坂と呼ばれている」「裏側ですからねえ」「日本医科大の先を曲がってすぐ、ここに夏目漱石の家があった」「『吾輩は猫である』の作家ですね」「ここが猫の家と呼ばれた家。これで評判になり、朝日新聞の編集長となったのはプロ作家となる決意をしたのじゃ。そこで早稲田に引っ越すのじゃ」「へえ」「これが広い景色。さっきの碑じゃが、文字は川端康成が書いている」「それも貴重ですね」「さあ、これからさっきの裏門坂の裏道を東へむかう」「裏の裏ですか……」「どこへ行くのかは、次回に続く」「あら、これだけ」

  2012.08.21

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  ＲＲＢ散歩：上野お化けめぐり：その４「根津神社」

  「さて、上野のお化けめぐりを続けましょう。お化け階段から出ると、根津神社の目の前」「はい、今日は根津神社です」「こちらは古い歴史……何と日本武尊（やまとたけるのみこと）が作ったという」「もう伝説ですねえ」「江戸時代には松平綱重の屋敷で、六代将軍家宣が生まれた場所が残っている」「今回は省略」「中の神橋と楼門。家宣が後取りと決まり、五代将軍綱吉がここを神社にしたのじゃ。建物は１７０６年のものがそのまま残っている」「へえ」「こちらが本殿。神社になる前、躑躅が植えられて、今は７千本がある」「つつじヶ丘として有名ですね」「こちらは末社の一つ、乙女稲荷」「前の池と緑がいい雰囲気ですね」「はい、こうして裏に抜けます」「あら……もうおしまいですか」「もう出勤時間じゃ……はい、また続く」

  2012.08.21

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  今朝の利根川・ＲＲＢ散歩：上野お化けめぐり：その３「お化け階段」

  「さて、昨日はにがうりが安く手に入ったのでゴーヤ・チャンプルーを作った」「大家さんの適当料理です」「以外に手を掛けるぞ。豚肉を脂が出るまで痛めて、ゴーヤは適当に炒め、出汁をちょっとだけ加え、塩胡椒。ゴーヤは時間を掛けると間抜けになるので。堅くシャキシャキさせるなら出汁も加えない。家には苦いのが苦手な人もいるので、こういう作り方になる。豆腐は別に炒めて色を付け、まぜて醤油を軽く回す。卵を回して、早めに火を止める。余熱で固める感じ」「はい、お料理コーナーでした……ゴーヤって言ってますが、最初だけにがうりでしたね」「本土ではにがうり。九州では日本本来の発音通り、にごおりと発音したな」「はい……今日はお料理ですか」「こちらは今朝の利根川の様子」「あら……朝もやですか。すごいですねえ」「ということで、本日はこれぎり」「また……大家さん、お化け散歩の続きは……」「あ、そうか……忘れちゃった」「しょうがないね」「尖閣諸島に上陸したバカ日本人がいると報道されていたが、何と取手市の議員じゃそうじゃ」「情けないね」「杉並区の議員は船が揺れて落ちたから、必死に泳いだら島に着いてしまったと説明している」「え……」「やっぱりバカだったという……不法侵入など犯罪を犯しているから辞職を促したいね」「はい、大家さんなら、取手ではやるでしょう」「韓国の方では日本への挑発を続け、島にここは自分の国だという碑を建てた」「大統領が自分の名前を残そうとしているといいますね」「ということで……」「終わらないよ。お化けめぐりでしょう」「さて東大赤門、正門を過ぎて一番北の本郷弥生交差点から右折。２５０ｍで弥生の三叉路に出る。不忍池から弥生美術館の前を抜けてまっすぐ来れば１．１５キロ」「はい、ここだけが遠いんです」「写真はその交差点、その奥が東大。手間に見える看板が、弥生式土器発掘の場所を示したもの」「弥生という地名から出たんですね」「さて、このまま言問通りを東へ１６０ｍ、ここを左へ入って９０ｍくらい。ここに昔詩人のサトウハチローが住んでいた」「へえ」「弥生式土器が発掘されたのは、この辺りという説もある。もう一つはこの北の根津小学校」「戦争などで分からなくなっています」「さて、その根津小学校を回り込むように１８５ｍ歩くと、お化け階段に出る」「お化けめぐりの目的地です」「ここは上りと下りで段数が違う」「へえ」「数えてごらん」「はい……１、２、３、４、５、６、７、８……」「今何時だ」「え、３時です」「４、５、６、７……一段違いのはずが、随分違ってしまったな」「それじゃあ時そばだよ」「ということで、この住宅地を北へ抜けると、１３５ｍで根津神社の鳥居近くへ出ます」「はい、お化け巡りですが、次回はちょっと寄り道」

  2012.08.20

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  オリンピックが終わった

  「オリンピックが終わった」「はい……今回は期間中の書き込みがありませんでしたね」「４年前は海外出張から帰ったら始まっていた。９つの金メダルのうち７つは優勝の瞬間をテレビで見ていたぞ」「悪運の強さですね」「しかもちゃんと見たのがその７つともう１試合。これは移動の時間中に金メダルが決まってしまった」「つまり、金メダルを取った試合以外は見ていない」「というよりも、見られなかったというのが正解」「で、今回は」「時差の関係もあるが、一つも見ていない」「あらら」「５時に起きて６時までの競技を見てもねえ……開会式と閉会式は半分くらいは見たが……夜起きてると仕事中に眠くなるし……」「どうせ寝ているようなものだけど……で、写真が出ていますが……これはボルトですか」「軽い走りでゴールした直後じゃな」「はい……こんなシーンあったっけ……」「こちらもオリンピックの……」「あれ……北島ですよ」「分かったかな……これは４年前のもの」「何でこんな写真が……」「実は夏に行った美術館や博物館の資料を整理していたら、４年前の報道写真展の資料が出て来たのじゃ」「あら……すごい」「さて、今回のオリンピックの日本選手の特徴は」「え……女性の活躍と絆ですか」「そうじゃろう。４年前の記事を見直すと、タイトルは『北京五輪で日本女子が活躍』として、北島の他に、メダルは取れなかったが新風を吹き込んだ女子サッカー、バドミントン女子ダブルス、そしてソフトボールの金メダルと、女性の活躍とチームワークの勝利を伝えている」「あれ……じゃあ、４年前も……」「そう。日本はそもそも絆に支えられていたのじゃな」「大家さんは今回のオリンピックは……どういう感想で……」「ううん……以前女子サッカーのことを消極的すぎるって書いた……今回話題になった『勝たなくてもいい』ではなく、もっと低レベルの……レベルは代わっていないな……また批判されるから今回は黙っておくが、応援する気は無くなっている……岡山で女子サッカーは応援していたのじゃがなあ……」「また……どうせ読んだ人からは悪く言われますよ」「ともかく、格闘技が素晴らしかったとだけのコメントにしておこう」「はい、明日はパレードですが……」「銀座に行く予定があったが、そういう予定がぶつけられたので中止と致します。東京駅周辺の美術館１日で30ヶ所めぐりは延期と致します」

  2012.08.19

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  ＲＲＢ散歩：上野お化けめぐり：その２「東京大学」

  「さあ、上野公園からすぐ、湯島天神に参りますが……」「先日終わった日本橋までの散歩で行きましたね」「そういうことで、本日は素通り」「はい」「さて、不忍池の弁天様から東大赤門までまっすぐ歩けば１．７キロ」「暑いから大変ですねえ」「だから、広小路通りの日陰になる涼しい所に寄りながら」「はい、そういうことですね」「さて、こういう寺社の中に、写真を撮ると絶対にピンぼけになるという所が一つある」「へえ」「さて、本郷通りをはじめとする文京区の商店街は森鴎外生誕150年のイベント中」「もうそんなになりますか」「近隣では、作家活動を始める時代の父親の病院跡が北千住に、それから最初の結婚して住んだ所が上野動物園の裏にある」「はい」「こうして、無事東大赤門に到着。落語でお馴染み赤井御門守のお屋敷跡」「嘘でしょう」「はい、本当は加賀の前田斉泰が徳川家斉の娘を迎えるために造ったもの」「実はすでにご紹介済みです」「こちらがお化け……７月２４日の東京大学新聞。怪談の舞台を訪ねるという特集で、左上にお化けの女の子が……」「そこ、違う」「東京駅、四ッ谷駅など、近隣ではないので念のため」「はい」「本郷通りを北へ２７０ｍ。こちらが東大正門」「赤門から北へ進みました」「更に北へ300ｍで本郷弥生という交差点まで参ります」「ここから東へ折れますね……東大ぐるっと一周です」「さあ、次回はこの弥生という土地から、お化け怪談まで参ります」

  2012.08.19

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  ＲＲＢ散歩：上野お化けめぐり：その１「上野公園」

  「さあ、やっとご報告になりました。上野のお化けめぐり」「どうでもいい企画ですね」「今月いっぱいは暑い日が続くという予想なので、これからお出掛けという方にもぜひ」「ううん、どうでもいいね」「まずは上野駅公園口へ」「東京文化会館ですか」「お馴染みの演奏会場。上野駅から横断歩道を渡ると目の前。右へ行けば西洋美術館から科学博物館、国立博物館、そこから左へ折れて都立美術館、奏楽堂、芸大美術館、下町風俗館別館を見学」「美術館めぐりですね」「更に進むと谷中墓地から日暮里駅まで一本道」「芸術の跡はお墓ですか」「今日は左へ向かおう。動物園の出口から東照宮がすぐ。こちらの入口にあるのがお化け燈籠」「大きいんですね」「高さ６．０６ｍ、笠の周囲が３．６３ｍ。佐久間勝之が贈ったもので、この人の贈った京都・南禅寺、名古屋・熱田神宮のものが三大燈籠じゃな」「はい」「そこからそのまま進むと上野の大仏様」「顔だけですね」「1631年、越後の村上城主、堀直寄が戦乱で倒れた兵士のために釈迦如来を祀った。後、明暦・万治（1655～60）頃に大仏が造られるが、天保12（1841）年の火災で作り直した。それが関東大震災で倒れてしまった。戦争中の金属回収で軍に取り上げられるが、昭和47年に顔だけが戻ったのじゃ」「すごい歴史ですね」「谷中墓地の川上音次郎の墓も、上にあった本人像が没収され、土台しか残っていない」「はい、今日の散歩は最後に参ります」「更に進むと清水様」「はい、こちらは色々紹介していますね」「落語では東京の『崇徳院』がここから始まる。また、境内に『秋色桜』があるので、落語ファンにはお馴染み」「本日はお化けがテーマなのでこのまま素通りします」「ここから降りると不忍池の弁天様までまっつぐ」「はい」「弁天様の脇の芭蕉の碑」「松尾芭蕉ですか」「ウィキペディアの弁天様の回りの碑では、なぜか半分の碑についてしか書かれていない。この芭蕉翁の碑も出ていないのはなぜじゃろう」「はい、所詮ウィキペディアですから」「不忍池は蓮が満開……まだ間に合いますよ……って、昨日行ったんだから……」「よく行きますね」「蓮を見るなら早朝から出掛けましょう」「はい」「ここを歩くと、蓮の池と音楽堂、スカイツリーが見えますよ」「いいですねえ」「さあ、これからが大変。東京大学まで１．５キロ歩きます」「すごいね……また続きます」

  2012.08.18

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  ＲＲＢ散歩：上野、神田、日本橋：その６「御茶ノ水」

  「さて、お散歩もやっと駅に到着。前回最後の水道歴史館から６５５ｍ」「御茶ノ水ですね。やれやれ」「写真は湯島聖堂」「あれ……遠回りしたから行きませんでしたよ」「そうだっけ……ま、いっか」「いい加減なんだから」「さあ、駅の上、聖橋からの景色といえば……お馴染み」「線路だ」「全部に電車が来るのを待つマニアもいるのじゃ」「大家さんは……」「わしゃ忙しいから次行こう」「え……電車で神田まで行けばゴールでしょう」「一駅じゃから歩こう」「ええ……まだ歩くの」「聖橋から２９０ｍ、こちらがニコライ堂」「あ、有名ですね」「まあ、歴史は各自で調べること」「面倒になってきたな」「この後神田小川町、オリンパスギャラリーで藤川哲の写真展など見学したのじゃが……」「写真の写真を出しますか」「面倒なので……」「あらら」「新常盤橋からお江戸日本橋亭まで参りました。ニコライ堂から２．５キロくらいかな」「よく歩きました」「寄席が終わってから神田駅まで６４０ｍ歩きましたので、この日の歩行距離は合計５７６０ｍ」「はい、博物館などの中はのぞきます」「万歩計で19000歩じゃから13キロくらいかな……ただし、午前中仕事をしたのが含まれます」「結局よく分かりません」

  2012.08.17

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  ＲＲＢ散歩：上野、神田、日本橋：その５「サッカー、水道」

  「さて、上野からだらだらと歩いて来ました」「前回はおりがみ会館に参りました」「はい、そこから西へ２５０ｍ、日本サッカー・ミュージアムでございます」「今度はサッカーですか」「これは日韓ワールドカップを記念して作られたのじゃ。ワールドカップやオリンピックの記録、国内リーグの情報など、サッカーに関して何でも……木戸銭は５００円」「へえ……大家さんとは関係なさそうですが……」「まあ、高校サッカーは毎年応援に行ってるがね」「はい」「画像は沢選手の書いた『なでしこジャパン』の書でございます」「今回期待以上の銀メダルを獲得しました」「さあ、ここから南へ５２０ｍ。東京都水道歴史観」「え、今度は水道ですか……見るものがテンデンバラバラですね」「東京都で造っているから無料。江戸時代の水道の資料がすごいぞ」「江戸の水道ですか」「さあ、こちらが江戸時代の様子。青い線が水路、白い線が水道じゃ」「ええ……こんなに網羅されていたんですか」「江戸は埋め立て地じゃから、井戸を掘っても塩水しか出ない。だから、地下に水路を彫って木で造った水道管で各町に水を供給した」「へえ」「こちらが水道」「井戸じゃないですか」「水道をひいて、町の中まで来ると水を溜める場所を造り、井戸にした」「ああ、そういう仕組みですか」「だから江戸の落語では井戸替えという行事がある」「ああ、『妾馬』や『つるつる』に出て来ますね」「あれは井戸の大掃除。だから鮒などの魚も出る」「なるほどね」「江戸ッ子は神田上水の水を飲んでいた。これは江戸城にも引かれ、将軍様と同じ水を飲んでいるというのが自慢だったのじゃ。松尾芭蕉は、大阪には西鶴という大物がいるからというので江戸へ出たが、主人だった藤堂家が幕府の要人だったこともある。それが政権交代により窮地に立たされる。これを乗り切るために神田上水の修復を行った」「へえ……芭蕉さん、経済人だったんだね」「政治でもね……奥の細道では隠密の曽良と同行することで、幕府から旅費を出してもらっている……はずじゃ」「へえ」「さて、ここには江戸の町が再現されている」「傘張りの……浪人ですかねえ」「いや、浪人者で傘張りが出来るのはかなりの腕前じゃな。浪人ものは下駄の荒削りなど、技術のいらないアルバイトが多かった」「そうなんだ」「はい、そういうことで、深川の江戸資料館と合わせてご覧下さい」「この散歩はまだまだ続きます」

  2012.08.16

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  ＲＲＢ散歩：上野、神田、日本橋：その４「おりがみ会館」

  「上野からお散歩をしております……」「あれ……いつの話」「ええと……間になら燈花会のご紹介と、上野のお化け散歩を加えたから……」「しょうがないね」「ともかく、上野駅から不忍池へ出て、湯島天神からまっつぐ南へ、実盛坂、妻恋神社へと来たのが前回までの粗筋」「粗筋じゃないって」「さて、妻恋神社から南へ出ると、清水坂下交差点、その南が湯島聖堂前交差点、そのまま御茶ノ水駅まで行けば５００ｍくらい」「で、大家さんは」「清水坂下交差点を右へ１００ｍ。ここに写真のおりがみ会館がございます」「大家さんが折り紙ですか……似合わないなあ……」「中は折り紙を使った作品が……写真は金太郎さんの相撲大会。動物はもちろん、木や草まで折り紙で出来ている」「芸術ですね」「こちらは大きな紙に切れ目を入れ、それぞれで鶴を折ったもの」「え……すごいね」「これがアップ」「いやあ、細かいねえ」「さて、息子の結婚もあるから、お祝い用の折り紙をやってみようかって……」「ううん……似合わないなあ」「図は館長さんが出している本」「館長さんですか」「こちらがサイン」「サインまでもらって……相変わらず図々しいね」「鶴など折るのはきちんと角をそろえてというのが一般常識。ところが、ここではいい加減でいいというスタンス。小さな子供でも折れるように、適当に合わせて行けば形は出来る。海外の方にも好評じゃぞ。因みに、パンフレットは英語のものもあるので……」「はい」「さあ、次回は湯島にある博物館をハシゴします」「まだ続きますよ」

  2012.08.15

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  お盆休みはお化けと幽霊

  「さあ、お盆休みになりました」「昨日までにご紹介したなら燈花会は本日が最終日です」「東京でお勧めはお化けと幽霊巡り」「何です、それは」「上野駅をスタート。まずは上野公園、東照宮へ参りましょう」「写真ですか……石燈籠ですね」「これがお化け燈籠。東照宮は徳川家が家康の葬儀を行い、日光の東照宮と共に各大名の寄進が行われた。その中で佐久間勝之が贈ったのがこれ。高さ６．０６ｍ、笠の周囲が３．６３ｍ……と書かれている」「大きいんだ」「お化けスイカとか、お化けカボチャとかあるから、大きいのをお化けというじゃろう」「あ、なるほど」「この佐久間さんは大きいのが趣味で、京都の南禅寺、名古屋の熱田神宮にもお化け燈籠を寄進している」「へえ」「不忍池を抜けて、東京大学へ。こちらはお馴染みの赤門」「どういういわれがあるんでしょう」「落語でお馴染みのお大名、赤井御門守のお屋敷跡なのじゃ」「へえ……」「本気にするな。落語の人物は分かるだろうが、徳川様から作った洒落……本当は加賀様、前田斉泰が徳川家斉の娘を迎えるために造営したものじゃ。明治10年に東大のものとなり、昭和36年解体修理されている。上野から歩いたので２キロ。地下鉄の本郷３丁目からが近い」「はい……あれ、お化けは……」「はい、こちら」「新聞ですか」「東大新聞。７月のものに怪談の舞台を廻るという特集記事があるのじゃ」「へえ」「さて、東大を北へ回ると弥生という地名。弥生式土器が発掘された場所」「弥生美術館というのもあります」「その辺りを回って、サトウハチローの住んでいた所へ入ると、お化け階段へ出る」「写真の階段ですね……どうしてお化けなんです」「上りと下りで数が変わるのじゃ。近隣の名所で、美術館、博物館をのぞいて人気ナンバー１のスポットじゃ」「へえ」「根津神社、夏目漱石の旧居を見ると少し遠回りになるが、ぜひ寄りたい所。漱石の碑は川端康成の字じゃ」「はい、それで、写真の場所へ来るんですね」「こちらはへび坂。蛇のようにくねくねと進む道で、自転車なら上りを感じるが、歩いているとあまり坂とは感じないかも知れないな」「そうですか……これはお化けですか」「いや……関係ないが、へびが出るから……」「いい加減だね」「さあ、坂を上ったら東へ少し……お馴染み全生庵」「これは……」「山岡鉄舟が造ったが、親友だった三遊亭圓朝のお墓を置いたのじゃ」「圓朝といえば……」「そう、怪談噺でお馴染み。今の時期は幽霊画コレクションを公開しているのでぜひご覧下さい。それから圓朝と周辺の人々……狸で弟子になったぽん太の墓もあるぞ」「それはアニメでしょう」「その他著名人が数人いるから、自分で探そう」「いい加減」「さあ、ここから北へ抜けると鉄舟の家があった所が公園になっているなど、見所色々」「はい」「東へ抜けると谷中墓地……いずれにせよ、日暮里駅まで抜ける」「で、写真は谷中墓地ですね」「写真は三遊亭圓遊の……高橋お伝など、著名人のお墓が色々」「はい」「昔の史跡があるが、その向こうにブランコが……残念ですが、日暮里駅から歩かないと、誰もいないのに揺れる様子はご覧いただけません」「はい、ということで、上野周辺のお化けめぐりはいかがでしょうか」

  2012.08.14

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  奈良のライトアップ

  「さあ、奈良の旅のご報告」「実際には明日まで行われる燈花会とライトアップだけです」「その他はまたまとめて……」「いつになるやら」「さて、奈良公園以外のライトアップをご紹介」「はい、最初の写真は」「平城宮跡。こちらは再現されている朱雀門」「見る価値ありますね」「はい、こちらがライトアップ」「なるほど」「こちらが平城宮跡じゃ」「よく造りましたねえ」「わずか数年前には野原の中の看板だけじゃったな……それは駐車場の中になって……またいずれご紹介」「はい」「はい、こちらがライトアップ」「ちょっと陰がありますが……」「実は奈良という所は不親切で、道案内がない。近くまで行ったら立ち入り禁止……パンフレットにある写真はどこへ行けば見られるのか、さっぱり分からない」「ううん、大変ですねえ」「それで、結局回りを４キロほど無駄歩きした……もう少し気を使ってほしいね」「はい、次行きましょう」「こちらは後々にご紹介する薬師寺」「あら……いきなりですね」「はい、ライトアップ」「遠くまで来たかいがありましたね」「こちらが本堂」「あ、ほんどうだ……」「これは本当だって洒落でございます」「へへ」「はい、こちらがライトアップ」「すごいですね」「中に入るにはバス電車などの会社の予約が必要です」「大家さんは」「え……あ……門に行ったらちょうど住職が出てきたので……わしを誰だと思っているんだって……」「またやったんですか」「皆さんはちゃんと調べておいで下さい」「しょうがないまとめ」「ということで、旅の報告はまた改めてお送り致します」

  2012.08.13

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  なら燈花会・ライトアップの後半

  「さあ、奈良の燈花会とライトアップの続き」「はい……興福寺、猿沢池から一之鳥居を経て鷺池の浮見堂、円窓亭と浅茅ヶ原、そこから仏教美術資料研究センターまで来ております……ああ、疲れた」「そこから右側へ回ればすぐに東大寺、こちらは左へ回るぞ」「ひねくれてるから」「はい、奈良国立博物館のライトアップ」「燈花会だけなら右から東大寺なんですね」「こちらは奈良国立博物館新館前の熊本みずあかり会場」「へえ……何で熊本っていうんですか」「さ、次行こう」「分からないんだな……」「先ほど右から東大寺へ行ってしまった方は、お帰りにご覧いただけます」「今回は東大寺に迎えの車が来る予定なんで」「さあ、こうして東大寺の参道へやって来ました。浮雲園地会場」「これは広いからすごいですねえ」「一番メインになると思っていいよ」「はい」「すごいのは、７時から火を付けるのに、ボランティアの方々が準備して……翌朝になると全部綺麗に片付いている」「大変です」「その準備を見るのもいいぞ。鹿が中に食い物はないかと一つ一つ倒していく」「あらら」「その北側が春日野園地」「ここはさっきと違うんですか」「燈花の色がカラフルになるなあ」「あ、なるほど」「さあ、こうして大仏殿までやって参ります」「大仏殿と南大門がライトアップされているのはすでにご紹介済み」「13・14日、本日明日には大仏殿前の鏡池でも燈花会が行われる」「これで全会場ですか……回った人はいないでしょうね」「わしの地図上で立てたコースで４．５キロ」「うわあ……」「実際にはこれから奈良県庁のほのあかりCafe、屋台など見て出発点に戻るのじゃから……」「それで４．５キロでございます」「実際には１時間半掛けて、万歩計で８千歩じゃから、５キロ以上歩いた計算になるね」「はい……さあ、これで全部ご紹介が終わりました」「え、何を言うとる」「まだあるんですか」「これは奈良公園だけ。燈花会は全部紹介したが、他の場所のライトアップがまだあるのじゃ」「ひええ……まだ続くんだって」

  2012.08.12

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