名作落語大全集

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  奈良燈花会：その１

  「さあ、奈良の燈花会（とうかえ）」「８月14日までやっております」「はい、これに加えて、建物のライトアップも行われております。そのご紹介」「では参りましょう」「昨日付けで報告した、興福寺をスタートにするのがお勧め。１：興福寺会場から五重塔のライトアップ、２：猿沢の池と五十二段を見て、東へ進もう」「どうなります」「写真の場所へ到着」「鳥居のライトアップですね」「春日大社の一の鳥居じゃ」「交通の要所なので道路の横断はご注意を」「鳥居を越えて右へ入って行くと３：鷺池と浮見堂へ出る。ここは逆回りが出来ない一方通行になっているので注意」「はい、水に映って面白い写真が撮れますよ」「こちらが浮見堂」「はい、光だけでも」「鷺池ではボートにも乗れるから、彼女を連れて来たらここで口説いて……」「はいはい……」「ここから上がると一方通行解除された所にあるのが円窓亭……もちりん、落語でお馴染み三遊亭円窓師匠の……」「本当ですか」「関係はない」「何だよ」「ここもライトアップの会場」「はい」「この前の部分が４：浅茅ヶ原会場」「ここはまた違った灯りですね」「14日だけは春日大社へ行く道でも行われるが、今日は先へ行こう」「はい」「こちらは仏教美術資料研究センター」「建物のライトアップですね」「ぜひチェックしてお回り下さい」「では、次へ……」「そうしたいが、用意した写真がこれでちょうど半分」「あれ……まさか」「はい、続きはまた次回」

  2012.08.11

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  なら燈花会……まずはライトアップを……

  「これから間に合う夏休み」「ＣＭですね」「奈良で行われている燈花会（とうかえ）をご紹介」「行って来ましたね」「行って来ましたよ」「まずはライトアップをご紹介」「写真は猿沢の池から見た興福寺五重塔じゃ」「はい……それが夜になると……」「ライトアップされて、こうなるね」「ほう」「ライトアップの会場で、奈良駅から一番近いのが興福寺。一番遠いのが東大寺大仏殿」「これは門ですね」「東大寺南大門。お寺は南を向いて作るので、南大門が出来る」「確かに、北大門とかありませんね」「これがライトアップされると……こうなる」「ほう」「さあ、一番奥の大仏殿」「ここまで参ります」「ライトアップされるとこう……」「いいですねえ……で、燈花会というのは」「はい、後刻ご紹介いたします」

  2012.08.10

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• 落語会ハシゴ

  「かなり遅くなりましたが、４日（土）には両国をお散歩」「行きましたか」「行きましたよ」「そのご報告はまたいずれ」「きっと９月になりますよ……いつも遅いんだから」「その最後に夏丸雷太の二人会」「はい」「まずは前座で『転失気』。夏丸の一席目は『鶴』、つーと来て、ると来てって部分をしつこくやらないのが夏丸流。それでいいテンポになっているね。　雷太の一席目は『酢豆腐』、ううん、せっかくだから『酢豆腐』の落ちをやってほしい」「落ちが違うんですか」「このネタを上方に持っていって『ちりとてちん』になった。面白くなったが落ちがひどい。『ちりとてちん』がいじめを感じさせるのに対して『酢豆腐』は江戸ッ子らしい悪戯の雰囲気が残り、下げもいいのに……」「まあ、それは演者の問題じゃないね」「いや、それを考えるのも演者の責任じゃ」「はい、仲入り後は」「雷太の『岸柳島』、某コンクールに向けて11分でまとめたいというのじゃ」「すごいですね」「それが端折ったという印象なく作るのは大変……よくまとめているかな。もう少しで完成じゃろう」「はい」「トリはもちりん、夏丸の『江島屋怪談』、前半から半ばへの変化、幽霊の登場と……なかなか聞かせるね。若いのに、こういうネタが多いのがおかしいが……」「はい、ぜひ大きく育ってほしいものです」「さあ、そのまま江戸東京博物館へ」「え、まだあるの」「こちらでは向日葵寄席が連日開催。この日はマグナム小林の『ヴァイオリン漫談』、もうお馴染みじゃな」「いいですねえ。曲目も分かるけど」「そう。いつもの通り、『私を野球に連れて行って』『暴れん坊将軍』『天国と地獄』など……」「はい」「それから落語は春馬師匠で『一眼国』、この日は何回かやっていたが、この前は『死神』だった」「夏休み、常設展の入場料のみで聞くことが出来ます。出演者も毎日代わります」「ということで、落語会のみご報告……さて、皆様にお知らせがございます」「また何かしでかしましたか」「そう、しばらく世を離れて寺籠もりをすることになりました」「あら……一週間、一月……まさか、一年もってことはないでしょうね」「ちょっと長くなる……三日」「三日……それだけ」「まあ、明日明後日は更新をお休み致します」

  2012.08.09

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  ＲＲＢ散歩：上野、神田、日本橋：その３「実盛坂と妻恋神社」

  「さて、湯島の天神さんからまっつぐ南へ参ります」「ここは坂道ですね」「実盛坂という。越前の出身で、武蔵国長井庄（埼玉県大里郡妻沼町）の養子となってこの地を栄えるもととなった武将、斎藤別当実盛から取ったのじゃ」「ん……どっかで聞いた名前ですね」「保元・平治の乱では源義朝に味方をした。平治の乱で逃げる義朝を護り、150人の比叡山の僧兵に行く手をはばまれると、『我々は取るに足らぬ者ばかりだから、武具を差し出すので助けてくれ』と言って甲を放り出した。僧兵たちがこれを奪い合うと、一気に斬り抜けて、甲も取り返し、『我こそは長井斎藤別当実盛、勇ある者はかかってこい』と叫んだ。『平治物語』の名場面じゃ。　後に平家と結びつきを強くし、治承・寿永の乱では平家の仲間となった。富士川の合戦では『東国の案内者』と位置づけられ、東国武者について進言をした。しかし、すでに堕落していた平家の武者は、話のために東国武者の恐ろしさを頭に置いてしまい、水鳥の羽音だけで逃げてしまうことになる。　1183年、篠原の戦いで、仲間を逃がすためにただ一騎で踏みとどまって、手塚太郎光盛によって討たれた。義仲はそれが幼い頃に救ってくれた実盛であり、白髪頭で年寄りと侮られないようにと黒く染めていたのを見てさめざめと泣く……ああ疲れた」「白髪を染めていたというのは有名ですね」「『平家物語』巻七で詳しい。この時は死を覚悟して髪を染め、錦を着ることを許されたという。『奥の細道』で芭蕉が、　　むざんやな甲の下のきりぎりす　と詠んだのは、この実盛の甲じゃ」「へえ……年齢はいくつだったんでしょう」「1111年という説をとれば72歳か……」「どうして、この湯島にその名の坂があるんです」「さっぱり分からない」「何だよ」「まあ天神の下にある湯島聖天が彼の別邸だったという説があるから、縁はあるのじゃろう。この坂の下に実盛塚、首洗いの井戸もあったというが、ここにあるはずはないよな……参考資料『江戸砂子』……」「話が長い割に中身は薄い」「こちらが妻恋神社。天神様から４７０ｍじゃ」「こちらもいわれがあるんでしょうね」「日本武尊が東へ来た時に……」「わ、古」「海を渡ろうとして暴風雨にあい、妃であった弟橘姫が身を投げて鎮めたという」「聞いたことがありますね」「後に日本武尊は美夜受媛と結ばれ、彼女のもとに草薙剣を預けて行ったために伊吹山の神に敗れる。男はいつでも女にいいところを見せようとして失敗するのじゃ」「どうでもいい感想を入れないの……実感はあったけど……」「さて、日本武尊が湯この島に身を寄せ、土地の人々がその心を哀れんでこの神社を造った」「あれ、いきなりですね」「江戸時代、関東では王子稲荷と並んで参詣人を集めた。初夢を見るのに枕の下に敷く『夢枕』はここが発祥の地という」「落語にもありますね」「そのデザインで『福寿鶴亀』と『七福神乗合宝船』はこの神社の特許だった。戦災で焼けたと思った版木が昭和52年に見つかったのが話題になったなあ……今日は話が長いから疲れたな」「写真３枚しかないし……」「そういうことで、ちょっと休んで次行こう」「また次回」

  2012.08.08

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  ＲＲＢ散歩：上野、神田、日本橋：その２「湯島天神」

  「さあ、上野から日本橋まで、まっすぐ行けば３キロ未満なのに、わざわざ遠回りをしております。「上野公園から湯島天神に参りました」「まずは鳥居」「こちらが正面ですね」「銅で作られており、1667年9月の創建、1671年に修理したと記されている」「ここは458年1月に創建されたという」「これまた古いですねえ」「天之手力雄命（あめのたぢからおのみこと）が祀られた。これは神話で天の岩戸を開けた人。後に菅原道真公が人気となり、1355年、湯島の郷民の夢に現れて合祀された」「へえ」「その後はさびれていったが、太田道灌が1478年に再建、徳川家康が江戸に入った1590年からは五万石が与えられるようになって大いに栄えたのじゃ」「へえ」「現在の社殿は1995年の再建、総檜木造りで２年７ヶ月を要した」「新しいんですねえ」「お馴染みの撫で牛。自分の体の悪いところを撫でると治るといわれておる」「どうして牛なんです」「天神様のお使いとされているからじゃよ」「へえ……」「頭と顔を撫でても無駄かな……」「大家さんこそ……」「わしゃ顔など撫でないぞ……ほら、この美しさ」「ひどいね」「さあ、ここからまっつぐ南へ進み、御茶ノ水辺りを目指そう」「大変だね……次回に続く」

  2012.08.08

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  ＲＲＢ散歩：上野、神田、日本橋：その１「上野からスタート」

  「さあ、大好評のＲＲＢ散歩」「どこが好評やら」「今回は日本橋の寄席へ……上野から歩きます」「え……どういうコースで……まっすぐ歩いても随分ありますよ」「上野駅南口で浅草から来た路が南へぐうっと曲がる。これが中央通り。　これを進みますと、上野鈴本演芸場まで３５０ｍ。そこを突っ切って１３０ｍ、次の交差点が御徒町からの通りである広小路、この角にお江戸広小路亭がございます。ここも通り過ぎて２００ｍくらい先を右に入ると講談でお馴染みだった本牧亭があり、その奥に落語協会の事務所、こちらは黒門亭として落語会を開催しております。　そちらには入らずに中央通りを更に進んで４００ｍ。銀座線の末広町駅ですが、こちらは寄席ではございません。末廣亭は新宿でございまして……パズルのお店toritoはこちらからが便利でございます。　ここもまっすぐぶらりぶらりと急ぎ足。神田明神へも寄らず、秋葉原の駅前を抜けて万世の橋を渡り、お肉の万世のビルまで７００ｍ。ここも無視してどんどん進むと４５０ｍで神田駅まで参ります。ここまで来ればあとわずか。新日本橋、三越前の室町3丁目交差点ｍで５００ｍ。ここは蕪村の住んだ町。お江戸日本橋亭まで１８５ｍでございます」「ぱちぱち……拍手って……なんですかこれ」「まあ、まっつぐ行けば、こんな感じ」「よく歩けますねえ」「寄席街道といってね、落語ファンなら知っている道。本当は上野から山手線の反対側、高速道路にそって来れば、２．７キロくらい」「それでも大変ですよ」「それをわざわざ遠回りして参ります」「おいおい」「まずは上野公園へ参りましょう。駅から３８０ｍ」「蓮がすごい季節ですね」「下町風俗資料館。懐かしい東京の姿を見よう」「今回は素通りですね」「８月に上野の美術館・博物館巡りを企画している。その時にゆっくりと……これから湯島天神へ向かうが、このまま不忍池にそって池之端へ出るのが近い。それで行けば５６０ｍで天神さんお馴染みの高い階段下に出る」「今回は」「わざとらしく中央通りから寄席を回って落語協会事務所に挨拶、それから回って正面へ出た」「面倒だね」「写真は途中で見付けた箭弓稲荷」「どういう由来です……あ、説明板があるから、写真撮ってますね」「いや、それが……撮ったと思ったが撮ってなかった」「あらら……じゃあ、説明を」「そこで読んだ記憶では、家光公から銀杏をもらって銀杏稲荷といっていた。関東大震災で消失して立て直した……そんなもので」「おいおい……」「お稲荷さんだから、火伏せと商売繁盛……じゃろう」「いい加減だね……じゃあ、湯島に行きましょう」「はい、それはまた次回」「あ、やっぱり」

  2012.08.07

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  千葉を行く

  「さて、千葉の墓参」「あれ……この写真は……」「昨年の震災でこれだけ墓石が動いたという……」「すごいですねえ」「お馴染み一幸で昼食。こちらは肝吸いのついた定食」「美味しそう……メニューは……」「こちらは女性向けの膳」「ということはカロリーなどにも気を使っているんですね……」「ということで」「え、メニューの説明は」「はい、本日はこれぎり」「説明なしかよ」

  2012.08.07

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• 夏休みの予定

  「さて、夏の予定を書くようにというリクエストで……」「ないない」「８日（水）、上野駅から浅草経由で日暮里駅まで、正岡子規と落語の散歩を予定。　正岡子規球場、下谷神社、入谷、笹乃雪で食事、子規庵、羽二重団子でおやつ。　落語では秋色桜、下谷神社（落語発祥の地）、本法寺（落語塚）、三平堂。　歩く距離はわずか８．５キロ（施設内をのぞく道路上の距離のみ）　　９日（木）～１１日（土）、奈良の燈花会、ライトアップを中心に見物。　１４日（火）、上野お化けと幽霊散歩。上野駅から、お化け燈籠、東大（怪談の舞台散策）、お化け怪談、へび坂、全生庵（円朝の幽霊画コレクション）、谷中墓地（高橋お伝、川上音次郎、噺家さんのお墓）、誰も乗っていないのに揺れるブランコ、日暮里駅までわずか５キロ。　１６日（木）、上野美術館巡り。　西洋美術館、科学博物館、東京都美術館、奏楽堂、藝大美術館、下町風俗資料館別館、スカイ・ザ・バスハウス、弥生美術館、横山大観記念館（夏は休館のため、表のみ）、旧岩崎邸庭園、不忍池弁財天、下町風俗資料館で上野駅へ戻るコース。木戸銭５千円（昼食込み）。　１８日（土）、千住散策。　南千住から、泪橋、一葉美術館、飛不動、鷲神社（子規、一葉の碑）、吉原（弁天、神社、大門、見返り柳）、玉姫稲荷、お化け地蔵、延命寺（首切り地蔵）、回向院（高橋お伝、鼠小僧らの墓）、素盞雄神社（芭蕉句碑）、大橋北詰（芭蕉句碑）、千住魚市場（昼食・芭蕉像）、千住宿プチテラス（芭蕉句碑）、源長寺（円朝燈籠）、千住神社（芭蕉句碑）、都税事務局（森鴎外旧居）、閻魔大王めぐり、本氷川神社（芭蕉句碑）、安養院（芭蕉句碑）、北千住駅まで……９キロくらい……」「地獄ですね」「前回は逆回りで浅草から向島まで歩いたから１８キロあった」「誰が行くか」「さて、その後芭蕉関連で、もう一つ、深川散歩も予定しているが……もう仕事が始まるので……どっかでサボって……」「またですか……持病の癪がって、７月だけで３回もやったでしょう」「まあ、どうなりますやら……」

  2012.08.06

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  ＲＲＢ散歩：船橋を行く：その１２「正延寺～春日神社～西船橋駅まで」

  「さあ、船橋のお散歩もやっと最終回かな」「やれやれですね」「前回のお地蔵様から線路に沿って東へ進むと、１２５ｍで正延寺」「今日幾つめのお寺ですか」「ここは昔延命院だったが、それと正覚寺を一緒にして1908（明治41）年に作られた。正覚寺で掘り出された胎蔵界五智如来像が本尊だが、これは船橋で最古のものといわれる」「はい、写真は本堂です」「さあ、さっきの道へ戻ろう。向こうに見えるのが京成線の西船駅」「また、どうでもいい写真ですね」「1916（大正5）年開業。葛飾駅だったが、1987（昭和62）年に住居表示が変わり、東京の葛飾と紛らわしいというので駅名も代わった」「なるほど」「葛飾の真間とか、水原秋桜子の俳句など、国語ではこちらの方がお馴染みなのじゃがなあ」「先日も業平橋が東京スカイツリーになりましたね」「構内上りのホームに由来の説明板と駅表示に（旧葛飾）とあるそうじゃ」「そうじゃってのは」「入場券が必要だから行かなかった」「けち」「ＪＲと東西線の西船橋駅へ向かおう。わずか２００ｍで、こちらは春日神社」「両駅の間です」「葛飾田圃の石碑。裏には　　鳰（にほ）鳥の葛飾早稲を饗（にへ）すとも　　その愛（かな）しきを外（と）立てめやも　という万葉集の歌が書かれているね」「へえ」「住所変更の話が出たが、この山だけが西船ではなく昔の印内になっている」「面白いですね」「こうして西船橋駅まで３７０ｍ」「ゴールですね……やれやれ。ずいぶん歩きました。13回ですものねえ」「ざっと9キロかな……レストランでの昼食を含めて、２時間45分の散歩でした」「え……それを何と13回も……」「西船のおさんぽマップで紹介された23ヶ所のうち、中山競馬場を除く22ヶ所を見て参りました」「すごい」「実は昨年、一昨年に来たのですが、写真が全部消えたのと、寺社200ヶ所めぐり達成のお礼詣りを兼ねたお散歩でございました」

  2012.08.06

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• ＲＲＢ散歩：この夏お勧め「お化けと幽霊散歩」

  「ぜひ皆さんもどうぞというのが、この夏にぴったり」「え……お化けと幽霊ですか」「実は試しに歩いたが、間に何もない箇所があって……」「一応ご紹介しましょう」「試し歩きの記録は……９月になっちゃうだろうね」「しょうがないね」「上野駅公演口から出まして、東照宮へ。こちらにお化け燈籠がございます」「お化けの一つ目」「不忍池へ降りて、弁天様から向こうへ抜けて北西へ、東山魁偉記念館や弥生美術館の通りを抜けるとまっつぐ進んで、弁天様から弥生式土器発掘の看板まで１．１キロ。美術館に寄ると無理なく歩けると思います」「ちょっと長いですね」「わしは東京大学に寄って、赤門まで２キロ。実は先月の新聞が怪談の舞台を特集している。東京と四ッ谷で、この辺りではないのじゃが……」「でも幽霊散歩には合いますか……こちらへ寄ると、お化けの二つ目」「ここから北へ回って大学をぐるっと回り、さっきの弥生式土器発掘の看板まで合計２．６キロ」「ちょっと大変です」「次の角を北に入ると、サトウハチロー旧居を経て、お化け階段へ」「お化けの三つ目ですね」「ここは上りと下りで段数が違うのじゃ。夏にはお勧めの場所」「で、この先は」「ここを北へ出ると根津神社。そこを北に抜けると夏目漱石旧居。文学好きな人はぜひ立ち寄りを」「はい」「ここを無視してお化け階段から東へ行くと、へび坂の下まで500ｍ。根津神社から漱石へ回ったら1255ｍ」「回り道ですが……へび坂って、お化けですか」「ううん……ただくねくねと進む道なのじゃが……何か作ってもいいが……」「いい加減だね」「この道は４２０ｍぐねぐねと進む。上がるとすぐ右へ２４０ｍで三遊亭円朝のお墓がある全生庵」「お馴染みの場所ですね」「こちらは円朝が集めた幽霊画コレクションがあり、夏の間は公開されている」「いいですね。へび坂を入れないでも四つ目のお化けです」「それから谷中の墓地へ出て、高橋お伝や落語家さんのお墓を拝み、誰も乗っていないのに揺れているという有名なブランコを見て……これは残念ながら、日暮里駅側から来ないと揺れません」「こわいね……これが五つ目ですか」「日暮里の駅で解散……幽霊だけなら４．５キロくらい。わしは更に日暮里の北の寺社を回ったので倍くらいになったね……」「すごいね」「ぜひ皆さまも……詳細をご希望の方はメールで」

  2012.08.05

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  ＲＲＢ散歩：船橋を行く：その１１「妙見神社から成瀬地蔵まで」

  「さあ、寺社めぐりを終えて、京成西船駅へ向かいますが、この道にも色々ございます」「これは」「馬頭観音」「文字だけの物が沢山ありましたね」「畜生道を護る観音様で、三つの顔を持ち、真ん中の顔の上に馬がデザインされている。だから馬の守り神として、交通に関係のある所に祀られているのじゃ」「なるほど」「今度は青面金剛王（しょうめんこんごうおう）」「はい、こちらは」「庚申塚とか庚申塔というのが日本各地にあるが、その中で一番多く祀られているのが青面金剛。ウィキペディアではインドの仏教ではなく中国の道教が由来で、日本で発達したと説明されているが、これは柳田国男が若い頃にちゃんと調べもせずに書いたもの。後で石仏などについて書いたものと読み比べると分かるが、矛盾があって全く信憑性のない説なのじゃ。最近の人は読みもせずに引用しているので要注意」「へえ……どうしてそんなになっちゃったんですか」「まあ、要するに本当の由来がよく分からないからじゃ。寛文の頃に関西の仏教思想が江戸に広まったものと推定は出来るが、わしもそれより先はよく分からない。分からないから、そうだって書いてあると、みんな引用しちゃう。土用の丑に鰻を食べるのも、平賀源内が始めたと書いている文献の最も古いものは、信用できないということを根拠もそえてはっきり書いている。」「へえ……で、青面金剛王ってなぜ道ばたに多いんですか」「人の腹の中に虫がいて、夜中に出て来てその人の悪いことを話すのが庚申の日だという。だから、その日は寝ない。落語でも『宿屋の仇討』に『庚申待ち』という副題があるし、夏目漱石はこの日に生まれたから、夜寝なくなる……つまり泥棒になるというので、名前に金を持たせるということから『金之助』と名付けられた」「またどうでもいい話題ですね」「それで、この虫を抑えるのが庚申の神である青面金剛。庚申の『申』はサルだから猿田彦や「見ざる言わざる聞かざる」の三猿を祀ったりした。まあ、その庚申の日を終えた記録として、常楽寺にあった庚申板碑などが生まれ、それからこういう物に姿を変えて行ったのではないか……」「ま、よく分からないからいいね。次行こう」「さて、京成西船駅まで来ました」「今度はお地蔵様ですね」「こちらも何度か名前の出た成瀬正成所縁のもの。三代将軍家光の宇都宮釣天井事件で、この地まで逃れて切腹したという」「その供養のために出来たというんですか」「だから成瀬地蔵ともいう」「『も』って……」「もう一説あって、一六八七年に木戸内地区に女性だけの念仏講があり、成瀬成之の娘の供養に合わせて子供達のために寄進したものという説もあり、木戸内地蔵ともいう」「分からないんですねえ」「前回の八坂神社からここまで８５０ｍ。さ、写真はたった三枚だったが、文が長くなりすぎたので、後は次回にしよう」「え、まだ続くの」

  2012.08.05

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  ＲＲＢ散歩：船橋を行く：その１０「ゲエロの池から八坂神社へ」

  「さあ、まだ続いている西船橋の寺社巡り……常楽寺から２２０ｍでゲエロの池へ到着しました」「ゲエロって……蛙ですか」「ゲロゲエロでお馴染みの漫才師がこのすぐ上に住んでいた」「え、本当ですか」「嘘に決まっているじゃろう」「何だよ」「本当はウシガエルが鳴いたらしいな。蛍も飛んだという」「いいですねえ」「周辺が住宅地になったら、ゴミが捨てられるようになった。それで蛙も蛍も絶滅……それをきれいにして憩いの場となったという。今は蛙が出るかどうかも不明」「自然を守ろうという意識が芽生えたんですね」「さあ、そこから２５０ｍで八坂神社」「あれ……工事中ですか」「本殿も」「あら残念」「この右側が銘木10選の一つ夫婦椿じゃが……」「10選のうち３つを見ました」「毎年7月22日、23日が祭礼で、御神輿のゆすり込みというのが有名らしい」「行った翌日ですね」「さあ、これから駅へ向かう」「やっとゴールですね、やれやれ」「途中にあった道しるべ」「八坂大神とあります」「さっきの八坂神社じゃ」「はい」「さあ、では次回は駅まで歩きましょう」「やれやれ」

  2012.08.04

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  ＲＲＢ散歩：船橋を行く：その９「妙見神社から常楽寺へ」

  「西船橋のＲＲＢ散歩を続けております」「いつもながら、長いですねえ」「さあ、葛羅の井から北へ２５０ｍ。こちらが妙見神社でございます」「どういう由来でしょうか」「下総を支配していた千葉氏にかかわるという。樹齢500年という松があったが、今は枯れてしまい、年輪を刻んだ一部が奉納されている」「木にも歴史が刻まれています」「こちらが社殿」「はい……もう説明することがなくなったな」「こちらは常楽寺へ抜けるところ……道ではないのじゃが、そこにある神々」「町のあちこちにこういう物が見えますね」「さあ、妙見神社からトータル２３０ｍ、常楽寺に到着」「はい」「小高い所にあって海が見渡せたので海見山と呼ばれた。境内から鎌倉時代の阿弥陀三尊の板碑、近くの墓地から南北朝時代の板碑が出土したそうじゃ」「落ち着いた雰囲気ですね」「この前の道はあちこちで野菜を売っている。枝豆をいただいたが、家族にも評判が良かったぞ」「はいはい」「更にこの道を行きますが……」「それはまた次回だな」「当たり」

  2012.08.03

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  ＲＲＢ散歩：船橋を行く：その８「宝成寺と葛羅の井」

  「さあ、西船橋の散策ですが、前回の葛飾神社から北へ。踏切を渡って間もなく、道のり２６０ｍでこちら、宝成寺に到着」「近くに色々ありますねえ」「関ヶ原で軍功のあった成瀬正成が、法城寺という寺の文字を、宝と成瀬の成に変えたのがこのお寺。菩提寺となっているので、お墓もあるから、歴史ファンにはお馴染み」「歴史があるんですねえ」「本堂は平成20年に建て替えられたばかりのもの」「あ、だから新しいんだ」「成瀬正成は尾張徳川家の後見人として向こうに行ってしまい、こちらを次男の之成に譲るが、39歳で没し、１歳で後を継いだ之虎は5歳で夭逝し、成瀬家は断絶してしまった」「へえ」「それなのに、一族の墓碑は明治9年まで続いている」「あれ」「因みに正成さんの最期もご存知の通り……例の釣り天井事件に連座し、こちらに戻ってから切腹している。その場所はまた後で訪ねよう」「また出て来ます」「更に２３０ｍ行くと、葛羅の井がある」「井戸ですか」「こちらの碑は、お馴染み太田南畝、蜀山人の文字」「へえ」「葛飾神社の前身だった葛飾明神の御手洗の井だったが、忘れられていた。戦後になって永井荷風が『葛飾土産』に紹介して有名になったもの」「でも、手を洗おうとは思いませんね」「はい、これが船橋銘木１０選に選ばれた欅」「この木が目印です」「さあ、更に北へ向かいましょう」

  2012.08.03

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  ＲＲＢ散歩：船橋を行く：その７「葛飾神社」

  「さあ、船橋の散歩を続けておりますが、東明寺から２００ｍくらいにある葛飾神社の池」「また池ですか」「写真は案内板」「なるほど……前回話には聞きましたが、かなり浸食されていますねえ」「ここは前の浦と違ってわき出ている水らしい。歓声が上がるような素晴らしさと説明されているが……」「はい、ごらんの通りでございます」「更に東へ３６０ｍ。こちらが葛飾神社」「さっきの池は……」「この神様が出して下さっているということらしいね」「なるほど」「瓊瓊杵尊（ににぎのみこと）と彦火火見尊（ひこほほでみのみこと）と熊野大神が祀られる」「そんなに古くはないような印象ですね」「元々は分からないほど古い。明治後期に神社を整理する命令で、大正5年に合祀されたのじゃ」「へえ」「船橋の銘木10選に選ばれた巨大な黒松が印象的な神社でございます」「さ、そういうことで、西船橋駅まで５２５ｍ位ですから、今回の寺社めぐりは読み終わりと致しましょう」「ううん、もう後一時間くらい早いからもう少し歩こう」「え、まだ行くの」「このまま神社の裏から降りて、その道を北上します」「はい、また次回」

  2012.08.02

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  ＲＲＢ散歩：船橋を行く：その６「東中山駅周辺と東明寺」

  「さて、間もなく道の辺にこのような庚申塔が……ここを曲がって昇って行くと、東中山駅まで４００ｍ足らず」「ではそちらへ向かいましょう」「駅のすぐ手前にある羽黒神社」「こちらは人気のない雰囲気ですね」「二子村の鎮守だったそうじゃ。明治の中頃にここに移ったという。出羽三山の信仰があり、羽黒山を祀ったのじゃが、次に行く東明寺に妙見菩薩を移し、それ以外ほとんどの神様がここに祀られた」「どれだけの神様がいらっしゃるんですかねえ」「こちらはお馴染みのビートルズ幼稚園」「あら……どういうことです」「さっぱり分からない」「いい加減だね」「さあ、こうして再び千葉街道まで戻ると東明寺」「駅まで往復1キロくらいですね」「室町末期の１５５７年に創建された浄土宗のお寺。阿弥陀様や薬師如来が祀られている。この下の田圃は薬師下と呼ばれたそうじゃ」「信仰を集めたんですねえ」「さあ、このまま東へ進むと間もなく西船橋駅まで行ってしまうが、その手前にひっかかるぞ」「まだ続きます」

  2012.08.01

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  ＲＲＢ散歩：船橋を行く：その５「多聞寺と二子の池」

  「さあ、千葉街道へ戻ってすぐ。合計１７０ｍこちらは多聞寺。１２９８年創建という古いお寺じゃ」「像が目印ですね」「ここも毘沙門天が祀られている」「この辺りには多いですね」「弘法の守り神なのじゃよ」「へえ」「ということで、本堂」「例によって説明がどんどんいい加減になりますね」「そのすぐお向かいにあるのがこちら、二子藤の池」「藤ですか、花の季節ならきれいそうですがねえ」「１４５ｍほど気にあるのが二子浦の池」「どちらも二子ですか。この二つの池が二子ってんですか」「木に彫られた説明があるが、浸食されて何だかよく分からない。この当たりは二子ヶ浦といい、海まで船で出られたらしいな。日蓮さんが鎌倉へ行く時に、ここから船出をしたという。さっきのお寺はその地に建立されたということじゃ」「なるほど」「さあ、今度は東中山駅へ向かおう」「はい、それはまた次回」

  2012.07.31

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  ＲＲＢ散歩：船橋を行く：その４「妙圓寺と野球博物館、子之神社、小栗原稲荷まで」

  「さて、最初に紹介した千葉通りまで戻りました」「戻りました」「ここを東へ曲がって３０ｍ」「これは」「妙圓寺。1670年に開山され、毘沙門天が祭られている」「七福神ですね」「そこから２１０ｍ、吉澤野球博物館じゃ」「こちらは……」「東京六大学野球の資料を集めたもの。1925年から始まるが、1936年にプロ野球が生まれた。そうした資料を吉澤善吉という人が収集したのじゃ」「なるほど」「二階にはルノワールや梅原龍三郎の絵画、魯山人や富本憲吉のの陶器など……夏目漱石の書簡がいいね」「そういう収集もしていたんですね」「更に歩いて７０ｍ」「近くばっかりですね」「子之神社」「十二支ですか」「ううん、よく分からない」「いい加減だね」「更に１３５ｍ。こちらは小栗原稲荷神社」「お稲荷さんですか」「この辺りが小栗原城址で、ここが中心だったという。回りは削られてしまったらしい」「へえ」「こちらが本殿。酒屋さんが家の守り神としたのを、村人に開き、ついに村に寄贈したという」「色々な歴史があるんですねえ」「裏に回ると、この狐塚（きつねづか）」「これも……歴史上で何かあったんですか」「分からない」「何の説明もなしに終わるな」

  2012.07.30

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  ＲＲＢ散歩：船橋を行く：その３「東山魁夷美術館」

  「船橋方面のお寺めぐり。最初は法華経寺を見学しております」「はい、今日はその先へ」「こちらは八大龍王。雨乞いの神様だと思うのじゃが、商売繁盛の神様だと説明されておる」「ほう」「裏の蓮の池」「大きな葉っぱですね」 写真０２０３「はい、蓮の花をアップで」「ん……説明の手抜きが始まったね」「こちらは色違い」「はい……」「お寺の中はどれだけ歩いたかのかよく分からないが、最低でも５００ｍは歩いているじゃろう」「よく歩きますね」「さて、八大龍王から町の中、狭い道をずっと上ると４７５ｍ」「こちらは」「東山魁夷記念館じゃ」「風見鶏……いや、馬」「あれ……」「これはお馴染みの作品で、この美術館のトレードマークとなっている。旗も同じ。入り口にもある」「へえ」「こちらは魁夷さんの文字で、門に書かれている」「いいですね」「さて、美術館はなかなか面白いし、別館の売店も……」「お勧めですね」「さて、最初に紹介していた千葉通りへ戻るのじゃが、車ならこの前の道を進む」「大家さんは徒歩ですから……」「そう、来た道を戻る」「あらら。どのくらいありますか」「１０５０ｍかな」「次のお目当ては」「はい、また次回」「やっぱり」

  2012.07.30

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  ＲＲＢ散歩：船橋を行く：その２「法華経寺」

  「西船橋の散歩、下総中山駅から参りまして、法華経寺を訪れております」「はい、駅から山門までで１回終わってます」「山門をくぐって２５０ｍ。正面に見えるのが五重塔」「まず目につきますね」「1622年の建立だそうで、加賀前田利光公が寄進したという。国の重要文化財になっている」「なかなかの建物ですね」「一番上だけ作りが違うが、明治の末に修復工事があり、そこだけを変えてしまったという」「へえ」「この下にあるのがさざれ石。『君が代』に詠われているな」「この石を詠んだんですか」「詠んだといわれる物は岐阜にあって、これはそこから持って来た物じゃ」「へえ」「粘着力のある成分で小石がくっついてやがて大きくなる」「へえ、本当に大きくなるんだ」「由緒ある神社仏閣にはよくあるな。近所にもあるかも知れないから探してごらん」「はい」「こちらが祖師堂「もちろん日蓮さんをお祀りするもので、鎌倉時代に小さな建物があったと伝えられている。焼失の後、現在の建物は1678年の完成。かなり傷んだので十年かかりで修復された」「保存も大変ですね」「こちらも重要文化財に指定されておる」「こちらは大仏ですか」「１７１９年に造られたもので、身の丈１丈６尺」「メートルに直すと」「さ、次行こう」「やっぱり」「さあ、こちらが実は本堂。鬼子母大尊神堂という碑が見えるが、それはその奥」「はい」「こちらは四足門」「珍しい名前ですね」「檜の皮で葺かれた屋根がいいね……」「名前の由来は……」「これも重要文化財」「名前は……」「その奥が法華堂で、１２６０年創建。これも重要文化財」「で……」「さ、先へ行こう」「無視かよ」「これから裏へ回って参ります」

  2012.07.29

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• 五輪開会式

  「今日もお仕事」「はい、行ってらっしゃい」「いつも通り５時起き……もう少し早く目覚めたらＮＨＫの落語を見るのじゃが……あ、今日は講釈だったのかな……」「月末は講釈ですねえ」「さて、今日はロンドン・オリンピックの開会式」「今テレビでやっています」「音楽的にすごく面白い」「へえ」「開幕のメドレーがウェッバーから始まり……それもスーパー・ヴァリエーションじゃ……ビートルズやエルガーまで、イギリスを代表する作曲家を並べる」「へえ」「それからドラムが入ってくるが、トップにいたのが奇蹟のパーカッション、グレニーさん」「へえ」「後はイギリスの歴史を綴って行くドラマ……そろそろ出勤しなければならないので、このへんまで……」「音楽ばかりでした」「サッカーは男女とも勝っていいスタートらしいが……」「がって」「女子はいつもの通りのせこい終了だったらしいな……もし反則なのだったら、ラインの外側からアタック出来るようにルール改正しないと……」「まあまあ……」「取り合えず女子は今日試合なのかな……今日は土浦の子供たちが応援に行っている」「へえ」「今日はへえばっかりじゃな」「はい、行ってらっしゃい」

  2012.07.28

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• ＲＲＢ散歩：「両国一回り」企画

  「またも出ましたＲＲＢ散歩」「さあ、今回のご案内は」「両国をぐるっと一回り、落語会へ行こうという企画です」目的：両国一回り期日：８月４日（土）集合：両国駅改札外９時１５分行程：東京江戸博物館「二条城展」　　　相撲博物館　　　旧安田庭園　　　東京都慰霊堂（震災・空襲の慰霊）　　　築地本願寺　　　榛稲荷神社（北斎、海舟が書いた神社）　　　回向院（鼠小僧の墓・両国花火資料館） 江島杉山神社・吉良邸跡・勝海舟生誕の地・小林一茶旧居　　　お江戸両国亭で、桂夏丸・春雨や雷太の会を鑑賞　　　１６時終演予定　博物館内などを除いて、４．５キロ以上歩きます。足に自信のない人は置いて行きます。雨天決行の予定です。会費：無料　　　ただし、各施設の入場料、昼食代などはご持参下さい。　　　東京江戸博物館（二条城展１３００円、常設展との共通券１５２０円）　　　昼食（ちゃんこで１０００円以内）　　　お江戸両国亭（木戸銭１５００円）　　　その他（袋物博物館：革製品、越後屋若狭：水ようかん、など回る予定です）　　　両国までの交通費、飲料その他はご自分で。　　　とりあえず木戸銭として４０００円ほどはご用意下さい。　東京江戸博物館では、東京の美術館や博物館75ヶ所で使えるぐるっとパス2000円もあります。ただし、常設展無料、二条城展は200円引きになると思います。他の施設を利用するならお買い得。申込：上にあるメールでお申し込みを。代表者のお名前、連絡先（携帯番号）、人数を。前日午前中まで。

  2012.07.27

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• かのこしぼり

  「さて、お江戸日本橋亭では、21日から27日の平日のみ、17時半からの夜席を興行しております」「大家さんはお仕事でしょう」「退勤時間と同時に飛び出せば、特急に間に合い、それに乗れば、18時に会場入り」「それでも30分遅れですか」「それに運賃が2880円」「げ……ケチな大家さんは使いませんね」「そうほめるな」「ほめてないって」「そうなると、職場から2キロを走って15分で駅に着けば、特急より20分ほど遅れで会場入り」「どちらにしても間に合いませんね」「そこで、今日はいつもの手」「何です」「持病の癪がってんで早々と職場を飛び出した」「ううん……いい加減なことをやっているなあ」「本日は春風亭鹿の子師匠の席『かのこしぼり』じゃ」「はい、参りましょう」「さて、前座Ａ、『寿限無』。よく受ける小母さん方がいてよかったね。　前座Ｂ、『無精床』。勢いは感じるけれど、落ち着く場面がないと疲れるね。キタちゃん、コイちゃん、もう少ししたら名前入れてあげる」「さて、顔付けに名前の出ている人だね。まずは滝川鯉斗」「口調がどうもねえ……まあ今日のネタ『天災』のような乱暴物には似合うんだけど……時間無くなったのか、後半端折ったのはもったいない」「さあ、本日のメイン、鹿の子師匠の一席目です」「『身投屋』。助六師匠の軽い調子が耳に残っている噺。何と人物を女性にした。主人公はもちろん、仕事を教えるのも、身投げをする親子も、すべて女。これは新しい世界じゃな。助六師匠の口調を言ったが、そうでなければ聞くに堪えない物になりかねない。それを女にすることで柔らかさが自然に発生する」「なるほど……良かったんですね」「しかし、百面相をやる必要はあるかな。面白いが見ていてちょっと疲れるぞ」「面白いからいいんでしょう」「仲トリは春風亭小柳枝師匠」「若い人の席に応援で呼ばれたのじゃが、自分も勉強したというマクラから……応援にお年寄りを呼んだが、みんなどっか行っちゃった……私の高座もこれが最後かもって……」「おいおい」「出し物は『船徳』じゃ。さすがという一席。人物の違いがいいし……ご本人がそういうお年寄りになったのに、徳さんは老けていない。それがいいね」「はい、仲入り後の食いつきは桂枝太郎」「マクラの話は余計なことじゃから省略……わしの顔を覚えてもらった」「どうしてです」「古典をやるか新作をやるかでアンケートを採ったのじゃ。そこで『さっさと引っ込め』にサッと手を挙げたから」「しょうがないね」「で、新作をやることになって、『夏祭り』。謎の転向生とのなぞなぞやクイズ、やがてお祀り、古い洋館の謎……そこで分かる転校生の正体とは……チャ、チャ、チャーン」「無理にサスペンスにするな」「年齢不詳の子供と時代錯誤の話、それがまあ最後にまとまるからいいのかな……上出来」「やなぎ南玉」「お馴染みの曲独楽。説明不要」「さあ、トリはもちろん、鹿の子師匠の二席目ですね」「またもビックリ、『七度狐』を鳴り物入りで」「へえ」「これは今から40年前、東京では小南師匠の独壇場だった。今でもその形が残っている。鹿の子の演出も、その面白い擬音などをそのまま生かしている。それに鳴り物も加わるし、小南がいつも消化不良で（中途で）終わったのを先までやっているし……まあ、今上方でも皆そうやっているのじゃが……いやあ、面白いものを見せてもらった」「良かったですか」「これも顔がいいね。特に婆さんの幽霊はすごみがある。だから余計に笑えるのじゃが」「はい、そういうことで」「大満足の寄席でございました」

  2012.07.27

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  なでしことＲＲＢ散歩「落語と正岡子規」企画

  「さあ、オリンピックではなでしこジャパンが見事に勝利」「よかったですね……あれ、写真は」「澤選手が書いた書道じゃ……顔はまあ、あの、ええ、まあとにかく、書道はええ、その、まあ、ねえ」「何ですか」「まあ、大きいのを書くのは大変ですからねえ……よく書いたと」「何を言ってるんだから……」　「さて、今年もＲＲＢ散歩を企画しております」「ＲＲＢ散歩というのは、落語と歴史・文学の史跡を巡る散歩のことですね」　　目的：落語と正岡子規の世界　日程　8月8日（水）　集合：上野駅公園口改札前（改札内）　　　　９：１０　行程　正岡子規球場　清水様（秋色桜）　観音堂　下町風俗資料館　ガード下（芭蕉句碑・啄木歌碑）　下谷神社（落語発祥の地・子規句碑）　永昌寺（相撲発祥の地）　本法寺（はなし塚など）　かっぱ橋商店街をだらだら　池波正太郎文庫　源空寺（伊能忠敬・幡随院長兵衛の墓）　入谷・鬼子母神（子規句碑）　笹乃雪（子規も愛した豆腐料理。子規句碑）　子規庵（正岡子規の家）　書道博物館（文豪の文字・鴎外の書）　三平堂（先代林家三平の資料館）　羽二重団子（子規も愛した名物）　日暮里駅解散（１５：３０頃）地図上の距離で８．５キロ歩きます。足の丈夫な人のみご参加下さい。料金：無料　ただしそれぞれの木戸銭（全部で1900円）は各自お支払い願います。　食事などの代金、昼食笹乃雪定食2000円。羽二重団子絵はがき付き1050円。　総計６１９０円です（現地までの交通費、途中で飲料などは別）　尚、下町風俗館、書道博物館は、上野の奏楽堂、吉原の一葉記念館に入れる共通入場券800円、東京の美術館や博物館75ヶ所で使えるぐるっとパス2000円もあります。申込：メールで前日までにご連絡下さい。代表者のお名前と電話（携帯）、人数を明記のこと。

  2012.07.26

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  ＲＲＢ散歩：船橋を行く：その１「下総中山駅から」

  「さあ、今年も夏を利用してＲＲＢ散歩を決行」「今年はどちらへ」「ここ数年回って居るのじゃが西船橋周辺を」「参りましょうか」「はい、まずは下総中山駅」「ううん、いつものことだけど、どうでもいい写真からですねえ」「さあ、駅からわずか２３０ｍで千葉街道へ出ました」「またしてもどうでも良い写真……」「ここから道はかなり狭くなり、法華経寺の参道とあいなります」「参りましょう」「京成線京成中山駅近くの踏切を渡りまして、最初の門まで１２５ｍ」「向こうに見える門ですか。すごい道ですね」「こちらが門。黒門と呼ばれている」「見たとおりだ」「文字は、　　如来滅後　閻浮提内、本化菩薩、初転法輪、法華道場　と書かれている」「どういう意味ですか」「さ、次行こう」「無視だよ」「まっつぐ歩いて２００ｍ。こちらは仁王門。さっきの黒門に対して赤門と呼ばれる」「へえ」「本阿弥光悦の書いた『正中山』という字が見える」「ほう」「門をくぐると左右に寺が６，７並ぶ」「はい、今回訪れるのはメインの法華経寺だけでございます」「さて、法華経寺も写真が多く、アップが面倒なので、続きはまた次回」「え……お寺にすら着かないの」

  2012.07.25

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• 行徳落語会

  「さて、しばらく寄席から遠ざかっていたが、夏は稼ぎ時」「何ですか、それは」「まずは先週土曜日に行われました、柳家ろべえの会、行徳落語会でございます」「こちらは恒例ではございましたが……」「そう、一昨年の12月以来かな……震災もあってどうもタイミングと体調が合わずにご無沙汰をしております」「久し振りですね」「この回は『東海道ひとり旅』と題されており、江戸日本橋を出発して、毎回宿場を副題として行って参りましたが、今回は大津」「おお」「いよいよゴールが見えてきた」「じゃあ、参りましょう」「ろべえの一席目は『鈴ヶ森』、お馴染みのネタになった。続いて『欠伸指南』、これは最近の演り方で、女目当てに行くのだな……出来はいい。さあ、これからじゃな」「これからというのは」「今度真打になる菊六のように本当のうまさはない。馬るこのように新しい物を入れていくのは無理だろう……さて、共通点は……」「さあ」「個性じゃな。ろべえならではという何かが加わるといいのじゃ。これは誰かが教えることでもない。いずれ、一席聞いて『ああ、ろべえらしいな』というものが加わると、間違いない、真打として本物じゃ」「なるほど」「さあ、特別ゲストは小ゑん師匠。今回の出し物は『銀河の恋の物語』」「題名も洒落ていますね」「昔は題名などない。ネタ帳に書くのに、印象的な場面や落ちをそのまま題名とした。だからネタ割れの場合もあって、それを不満に思う作家もいたが、いつも聞いている落語だからストーリーも落ちも分かっているのが当たり前。それで聞かせるのが芸なのじゃな」「大家さんの落語論でした」「ええ、ネタは七夕。地上の人間達、そしてタイトルのように、銀河で逢う彦星と織姫……天上では地上の願いを叶えるかどうか議論されるが、タイムリーな時事問題、経済、政治……そして噺家の願いは……」「何でもありですね」「さて、仲入りをはさんで、トリのろべえは、何と小ゑん師匠直伝の『ぐつぐつ』。これはご存知の方も多いじゃろう……実はわしも大昔に聞いていたが、すっかり忘れてネタ帳に抜けていたもの。おでんの鍋の中でぐつぐつと似られている具達の人間模様（？）が描かれる」「これも不思議なネタですね」「小咄の積み重ねのような印象もあるが、そこで煮える様子を描写する『ぐつぐつ……』がアクセントになっている」「はい、いいですね」「満足の一日じゃったな……因みに来月はお休み」「また、場所が取れませんでしたか」「それもあるが、席亭が手術するそうじゃ」「へえ」「これでくたばったら、ゴールはないかも」「また失礼な」

  2012.07.24

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• わしの持っているレコード・ＣＤ：「ま」から「む」の作曲家

  「はい、わしの持っているレコードやＣＤ」「どうでもいいシリーズです」「まずは『ま』、マーラー、マクミランなど自作自演に収録している作曲家はそちらに分類」「あれ」「マスネなど１人では１枚にならない作曲家もオムニバスに収録」「では……」「はい、『ま』で始まる作曲家は１人もおりません」「あらら……じゃあ、『み』に行きましょう」「ミヨーなどが自作自演、ミヒャエルズなどがオムニバス……はい、『み』もおりません」「何です、これ」「さて、『む』じゃが、何と、全部ムソルグスキーの『展覧会の絵』じゃ」「すごい企画になっちゃいましたね」「従って、作曲家名も曲名も省略」ベロフ：Pf＆グーセンス「原曲のピアノ曲とラヴェルの管弦楽を収録。これはレコードでもカップリングしたのが大ヒットしたが、そちらはどこかにまぎれてしまった」黒田亜紀：Pf「タルカスの作品とのカップリング。演奏会の時にいただいたサイン入り。強弱の解釈がすごい。わしも無伴奏フルートでこの曲を演奏するが、和音の厚みで聞かせるのだから、フルートでは出ない。ところが、この演奏を聞いたとたん、強弱で聞かせることが出来るってんで、翌年やってみたら大喝采。そういう記憶に残る作品」アンネンス「先日報告した国際ブックフェアで入手。日本ではＣＤのみで、ＤＶＤと写真集付きのものは売られていない様子。演奏も素晴らしい。ＣＤとＤＶＤが同じ人なのに違う演奏。映像に合わせてだからだろう。その聞き比べも面白い」ストコフスキー「管弦楽で一般に演奏されているのはラヴェルの編曲。30人以上がオーケストレーションしているが、ほとんど全部弦から入る。ラヴェルだけが金管で始まる。これだけで世界が違うことが分かる。ロシアの曲ではなく、フランス風な色彩豊かな作品に変わっている。素晴らしいが、原曲から考えると改悪とも言える。特に牛車は原曲の面影が消える……これは謎の作品だから、分からなかったのだろう。このＣＤはストコフスキーの編曲。チャイコの５番とのカップリング。ところで、わしが欲しいのがチャイコフスキーの編曲した『展覧会の絵』、ないなあ……弦から入り、木管、金管、まだ弦とトスしていくプロムナードは面白いのじゃが……」松居直美：Org「同じ演奏を２枚持っているのは、カップリングが違うので。一方はストラヴィンスキーの『火の鳥』、もう１枚はラヴェルの『ボレロ』で吉原すみれさんが共演しているから……旅方手に入れないとねえ。オルガンの音色を駆使した傑作」山下和仁：G「ここからレコード。ギター・ソロのための編曲。ギターの世界を広げたね」冨田勲：ｼﾝｾｻｲｻﾞｰ「楽器の音ではなく、現実にある騒音、雑音を駆使して人気になった。人間の声が聞こえたりするのも話題になった……傑作は『殻を付けた雛の踊り』で、ヒヨコ、親鶏、猫が走り回るのは子供にも受ける。ムソルグスキーの作品では、『火の鳥』に『はげ山の一夜』が収録されている」「はい、そういうことで、本日はムソルグスキーの『展覧会の絵』だけでおしまい」

  2012.07.23

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• パズルを解く＜いちゃ問＞：寝ている娘

  「またも出ましたパズルの問題」「さあ、今回の問題は」問題　ある家に人口調査の調査員が来ました。その家の奥さんに子供の人数と年齢を尋ねると、奥さんは、「うちは娘が３人います。３人の年齢の積が３６で、和は隣の家の番地と同じです」と答えました。調査員は隣の家へ番地を確かめに行き、再び戻ってきて、「それだけの情報では不十分です」と言いました。すると奥さんは「一番上の娘は二階で寝ています」と答えました。調査員はそれを聞くと即座に３人の娘の年齢を割り出しました。　３人の年齢は？　またどうやってわかったのでしょう。（『天才パズル１』問５２）「そんなに難しくはない」「そうですか、こういう数字が並ぶと嫌になるんですが」「じゃあ、解答してみよう」解答３人の年齢の積が３６になるのは、１・１・３６（これはありえないだろうが、和は３８）１・２・１８（和は２１。これもありえないかも知れないが……）１・３・１２（和は１６）１・４・９（和は１４）１・６・６（和は１３）２・２・９（和は１３）２・３・６（和は１１）３・３・４（和は１０）「和を隣の番地で確認しても分からないということは、和が１３で２通り考えられるという場合だけということになる」「何か無理矢理面倒にしていますね」「だから、数学の先生は常識がないのじゃ。こんなバカなことを言う親がいる訳がない。それを面白がっているのは非常識の固まりなのじゃ」「数学の問題は現実にはあり得ないって大家さんは言いますが……」「それなのにこの調査員はちゃんと解いてしまうのじゃから……どうかしている人間ばかりじゃ」「本当に……それを解説する大家さんはその上を行ってますね」「そうほめるな」「ほめてないって」「さて、そこで、問題で『一番上の娘は二階で寝ています』というから、上の娘は双子ではないと判断して、２・２・９という年齢を正解にしているのじゃ」「それが何か」「どうじゃろうなあ……日本では双子でも長女・次女という順番を決める。だから『一番上の娘』と言う場合、『長女』という意味しか持たず、最終判断は出来ないのではないか」「ううん、そうかも知れませんが……」「これは原作が英語で、複数形ではなく単数形で示されているので正解が導けるのじゃ」「日本語にすると分からないってことですか」「そうなるな」「どうすればいいでしょう」「そうじゃな……『次女は長女のお下がりを着ています』とでもいえば、日本的で面白いかもしれないなあ」「どうでしょうかねえ……」

  2012.07.22

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• わしの持っているサイン：「う」の巻

  「さあ、わしの持っているサインじゃが、今日は『う』で始まる人」「はい、参りましょう」ヴィーヴァ！ サクソフォーン・クヮルテット「今年２月２６日の演奏会でＣＤに。いい雰囲気で、こちらが落語風に声を掛けて意気投合。一緒に写真を撮ってくれることになり、一度楽屋に置いた楽器をわざわざ持ち出してくれた。サックス４人の演奏だが、アンサンブル、音楽性ともに高い。素晴らしい演奏に拍手」鶯と燕「２０１０年１２月３０日の演奏会で、ＣＤ『鶯歌燕舞』と『アジアン・リラックス』に。『アジアン』は他に知っている演奏家が多く参加しているから、後でサイン追加していただくかも。中国琴のデュエット」内田奈織「応援している演奏家。ＣＤやＤＶＤ２９枚、取り上げられた雑誌や本に演奏会がある度に少しずつサインをもらっている。昨年出た『ハープ・セラピー』がまだサインなし。クラシックから歌謡曲、ポップス、映画音楽……あらゆるジャンルの演奏で子供から大人まで楽しめるコンサートも素晴らしい」内海桂子「1991年８月７日、本『私は学校に行かれなかった』に。子供のための作品。最近結婚してそれをネタに書いた本も入手したが、サインをもらうチャンスなし」内海源太「スーパー・オルガンの奏者。何度か演奏会に行ったが、最初の時、２００４年９月４日に。平沼有梨さんとの共演で作ったクラシック、『２００１』と『２００３－４』に」「『う』で始まる人、以上６人ですが、奈織ちゃんだけで３５回ほどサインをいただいています」「すごいね……ということで、本日はこれぎり」

  2012.07.21

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• 今年読んだ本：その３

  「わしの読んだ本の３回目」「はい、前回もう５０冊になっていましたが」「このところ仕事が忙しい。疲れて帰りの列車では居眠りすることもあって、なかなか進んでいないというのが実情」「じゃあ参りましょうか」「はい、Ａはいつもそばにおいて読みたいというもの。Ｂは機会がみつけて読み直したいと思うもの。Ｃは何かあったら読むかも知れないもの。Ｄは多分二度と読まないと思うもの。Ｅはそのままゴミ箱へ……という評価です」　２５：「巷談本牧亭」安藤鶴夫「筆者の直木賞受賞作品。本牧亭に関わる人々の物語。席亭、芸人、評論家……が次々と主人公として入れ替わる……今年は何だかこんな作品を多く読んでいるような気がする……しかし、そこに一貫性が感じられるから素晴らしい。Ａ」２６：「江戸の繁盛しぐさ」越川禮子「江戸仕種について書かれた初めての本といってもいい……しかし、大きな矛盾を感じる本。そもそも江戸仕種を知ることによって現代の問題を考えること、それ自体が筆者の語る江戸仕種に反しているのだ。『現代の人たちのマナーが悪いから、江戸しぐさを取り入れましょう』なんて言ったら、それだけでもう江戸しぐさの基本に外れたことになる。筆者の言葉についても同じことを感じる。江戸しぐさの基本であるはずの遠慮がないのだ。まあそれでも、江戸から明治の転換についての疑問だった部分が解消した価値は大きい。Ｃ」２６：「悪党芭蕉」嵐山光三郎「松尾芭蕉が生まれる時代背景、弟子達との関係、その作品から、芭蕉の真の姿を探る。サブタイトルの「300年前の大山師」とは芥川龍之介の言葉で、本文には全く登場しないが芥川の『枯野抄』と同じ主旨も見える。ただ、芥川は完全な創作、この本は調査研究によるものである。Ｂ」２７：「転んだら起きればいいさ」内海桂子「お馴染みの漫才、今は漫談の師匠の人生論。女性の生き方、年をとってからの人生を語る。生い立ち、コンビの成立から相棒の死、それから年をとってからの結婚、それも……『人生、生かすも殺すも自分次第』という台詞が効いている。Ｃ」２８：「乱反射」貫井徳郎「日本推理作家協会賞受賞作で、サイン本をいただく。正直言えば、これが賞に……序と最初の章『－44』章で、もう何を書こうとしているのか見えてしまう。それから描かれるのはバラバラの人々……今年はこのバラバラ物語が多い……それがどう一つに結びついていくのか、最初に示されているのだから全部バレバレ。かくてどんでん返しもなく、予測通りに全てが終了。一般の善良な市民がやってしまうちょっとしたルール違反が積み重なって子供を殺してしまう……推理小説の書評で結末を書くのはルール違反だが、最初に書かれているのだからいいでしょう……さて、もう一度繰り返すが、善良な市民のちょっとしたルール違反が積み重なってというのなら説得力があるが、まず後味を悪くするのがそれらの人々が善良ではないように描かれていること。それぞれが人間関係に問題を抱え、その原因がわがままだからひどい奴だという印象になる。そういう人だから小説の中ではみんな悪い人に見える。本当に善良な人達であれば説得力があるのかも知れないが……それ以上に、なぜ最初に全てを説明してしまうのだろうか……死んだ子供の父親が、最後に自分こそ子供を殺した犯人だと気付くのだが、ゴミの捨て方がルール違反だから、自分が犯人だ……といわれてもねえ……この論理で日本人全員が犯人だと言いたいのだろうか……まあ、被害者の父親本人がそれで納得していしまったのだから、わしには何の反論も出来ない。Ｃ」２９：「ブランデンブルク協奏曲」Ｊ．Ｓ．バッハ「楽譜。今年買った本で一番高い……500円だけど……元々不思議な作品なのだが、譜面を見るとその奇妙な姿がより鮮明に見えてくる。音楽が分からなくても、その『絵柄』で分かると思う。　第１番ヘ長調。アレグロ、アダージョ、アレグロという協奏曲の常識的な形式でありながら、その後にメヌエットがつく……これは実際に聞いた方が面白いかな。　第２番ヘ長調。ソロ楽器としてトランペット、リコーダー、オーボエ、ヴァイオリンが配置されているが、それぞれのやりとりから、トランペットだけが抜け出て来る。私の持っているＣＤでは、最後の部分、トランペットだけがフェルマータで残るが、譜面にはない。でもそうしたくなる曲なのだ。　第３番ト長調。それぞれ３部のヴァイオリン、ヴィオラ、チェロという編成で、ソロにもならないし、コンチェルト・グロッソでもない。第１楽章が136小節で終わるが、終止線はなく、そのまま第２楽章に続く。これが１小節しかない。その次の小節はもうフィナーレなのだ。　この第２楽章でカデンツァを演奏するというのが一般の解釈で、バッハの時代だからチェンバロが受け持つ。しかし、そうだということは記載されていないのだから、別に弦楽器でもいいはずだ。更にはそれぞれのパートが好き勝手に演奏しても……シンセサイザーでカーロスがここで電子音らしいものを駆使した演奏をしており、当時は画期的といわれたが、譜面を見ていた人には全く意外性はなかったと思う。　第４番ト長調。ヴァイオリンとリコーダー２本の協奏曲。第２番では一つの主題を楽器でやりとりしているが、この曲ではヴァイオリンとリコーダーは別々の主題、リコーダーはいつも２本でやりとり……リコーダーの演奏は伴奏となり、ヴァイオリンだけが装飾音を加える。どう聞いてもヴァイオリン協奏曲なのだが、ではリコーダーはオーケストラの一部かといわれると、そうとも言えない……不思議な曲。　第５番ニ長調。曲を聴いているとヴァイオリンとフルートのやりとりが耳に入って来て、二重協奏曲と感じる。ところが譜面を見ると、もうそこでチェンバロが大活躍しているのである。このチェンバロの譜面を見るだけでも、楽譜を手にしている価値はある。だからチェンバロがカデンツァを弾くのもうなずける。我が家のフルート用のカラオケで、このチェンバロ・ソロが長すぎるのでカットしているのは非常識以外何者でもない。　第２ヴァイオリンがないのも不思議。バッハの次男エマヌエルによれば、バッハはヴィオラを演奏していたというが、この曲では自分がチェンバロを弾くために第２ヴァイオリンの人にヴィオラへ回ってもらったのではないかという。　第６番変ロ長調。曲そのものの構成としてはこの中では一番普通の協奏曲。それでいて、全奏部分とソロの部分の関連性が弱く、だから実は最初に書かれたのではないかといわれる。ところが楽器編成は全く不可思議。ヴィオラ・ダ・ブラッチョとヴィオラ・ダ・ガンバ、後は低弦だけ……ブラッチョの方がかなり難しいのに、ガンバの方はかなり易しい。領主であったレオポルドが演奏するために易しくしたのだといわれる。　ともかく、楽譜を眺めているだけでこれだけ楽しめるのだと……久し振りに音楽の楽しみを再認識した。Ａ」

  2012.07.20

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• なぜか

  「日記を書くと公開が出来ない」「どうしたんでしょう」「さっぱり」「これはできるのかな」

  2012.07.19

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• わしの持っているレコード・ＣＤ：「ほ」の巻

  「さあ、わしの持っているレコードやＣＤ」「どうでもいいシリーズですね」「ところで、この作曲家は一枚もないのって質問があった」「またどうでもいいことに気付く人もいますね」「これまでのところで言うと……アガジャーノフ、アサド、ヴィラ＝ロボス、ウィリアムズ、エルガー、ガーシュウィン、カサドシュ、カプースチン、ガラッシ＆ボシオ、クライスラー、グラナードス、グリーグ、グローフェ、コーツ、コダーイ、コリア、サラサーテ、サロネン、サン＝サーンス、シベリウス、ジョリヴェ、スクリャービン、ストラヴィンスキー、ドビュッシー、バーンズ、バーンスタイン、ハチャトゥリアン、パデレフスキー、バルトーク、ピアソラ、ファリャ、フォーレ、フランセ、ブリテン、プロコフィエフ、ペンデレツキ　以上の作曲家は省略された」「なぜです」「全員自作自演に分類しているから。実はブラームスも自作自演があったのじゃが、地震でデータが吹っ飛んだ」「はい、色々ありました」「今回は『ほ』で始まる作曲家ですが、ここでもホルストは自作自演に分類されます」「では、それ以外の『ほ』ですね。参りましょう」　ボッケリーニ：協奏曲集：ディスパリィ「チェロ協奏曲二曲とフルート四重奏曲を収録。メヌエットしか知らないという人も多いけれど、いい作品だよ」ボルン：フルートとジャズ・トリオのための組曲：ロッセリ・カルテット「これは面白い曲で、第１番の最初がバロック＆ブルースという。軽やかなバロックを演奏すると、ジャズが加わってブルースになる。やがてこれが交錯して……クラシックとジャズの融合じゃが、世界一のと断言するが、エマニュエル・パユ氏がアンコールで第５曲のアイランディーゼをフルートとピアノだけで演奏されていた。来日されるというのでわしもこれをレパートリーにして、楽屋ではパユ氏と一緒にこの曲のアドリブで遊んだこともある」「日本の恥ですね」「ま、そんなことで、『ほ』で始まる作曲家は以上２人でございました」

  2012.07.18

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  入谷朝顔市

  「さあ、そんな訳で、ブックフェアから抜け出して朝顔市へ」「入谷ですね」「ここでは雨が降ったが、ちょっとだけ」「まあ、しょうがないですね」「おそれ入谷の鬼子母神……昔から言われていた洒落じゃが、太田南畝が歌に詠んで一般に広まった」「有名ですね」「その鬼子母神、入谷真願寺で七夕の前後三日行われる」「どうして七夕なんです」「朝顔の種を中国ではけんごしといって『牽牛子』と書く」「あ、七夕様の相手ですね」「それで朝顔も牽牛花と呼ばれて、この時期にやるのじゃよ」「へえ」「朝顔だけで120軒、その他の縁日が100軒並ぶのじゃ」「ここには入谷七福神の一人、福禄寿があり、この日はご開帳」「七福神めぐりもいいですね」「江戸末期、植木が流行するが、幕末には下級武士が朝顔を育てた。幕末にそれどころではなくなり、植木屋が色や形の変わり咲きを出した品評会となった。千種類以上の品種があったと伝えられている。　明治二十年七月五日の朝野新聞には、朝顔の名所といえば誰も入谷たることを知る位なるが……とある。ところが、大正二年には、最後の植木屋が廃業してしまった」「戦後の昭和23年に復活というが、手元の資料では、この年に復活について関係者が集まり、２年後に下谷観光連盟が発足、地元有志との協力で復活させたとある」「今はすごい賑わいですね」「例年四万人が訪れるという」「そういう訳で、わしは西洋朝顔をいただいた」「咲きましたか」「うっかり玄関に置いたので……火曜日に南のベランダへ移した」「咲きましたか」「木曜の大風で吹っ飛んで……土曜日もすごい雨風」「おやおや」「その後は変な暑さが続いていて……ううん、まだ咲いているのをみていない……つぼみがあったのにねえ」「はい、咲いたらまたご報告を」「しょうがないね」

  2012.07.18

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• またしても原発のやらせ……これはやらせではない

  「国が国民の意見を聞くという会を作った」「始まりましたね」「それがランダムに選ばれた９人が意見を述べるが、原発を０にする、１５％にする、２０から２５％にするという３つの分類に賛成する、それぞれ３人ずつが意見を述べる」「そうですって」「１回目は９人が意見を述べたところで、大臣が挨拶をしておしまい。参加者が議論の食い違い、問題点について質問しようとしたが、９人以外の発言は許されていないと無理に打ち切り」「そういうルールなんですね」「国民の意見を吸い上げるというのが目的じゃろう。おかしいぞ」「確かにね」「２回目は１５日に行われた仙台。全くランダムに選んだというが、２０％以上必要だという意見を述べたのが電力会社の幹部と、推進委員、それから最後の一人は神奈川から来た人」「あれ……地元の意見を聞く会ですね」「そうなのじゃ。それから１５％にすることを望むという意見を述べたのは２人とも東京在住の人」「え……大家さんの言うことにおかしな点が２つあります」「あるよ」「一つは仙台で地元の意見を聞くのに、東京の人だけという点」「その通り……もう一つは」「３人ずつ選ばれたのに、２人ともって、数が合いませんよ」「そう。東電の幹部が、会社としての意見を言わせてもらうと言って、原発は必要、選択肢に２５％までしかないからそれを選ぶが、本当は４５％必要なんだと……それを聞いて、１５％と応募した地元の人が、こんなの信頼出来ないと、０％に変わったのじゃ」「あれ……」「もう一度言うが、これは国民の意見を述べる場。電力会社が会社の意見を述べる場ではない。そもそもそんな人を登場させるのが全く抽選だというが、それがおかしい。チェックしないのか。関係者ではない、地元の人を出すべきだ」「そうなると」「仙台の件は、国の発表では原発に賛成する意見が５人、０にしろという人が４人だから、わずかに賛成派が上回ったというが、地元の人は０対４になったということじゃ」「変な計算。３人ずつ選んだら、原発賛成が反対の２倍になりますね」「そう。それでどれだけの人が応募したのかという追及に、その日の午後応募数が公開された。原発０が６６人、１５％が１４人、２０％以上が１３人だった」「それなら６対１対１にする計算ですね」「広く意見を吸い上げるから、公平に３人ずつにしたというのじゃ」「まあ、意見を聞くなら……」「さあ、それで、賛成するのは原発を推進する人や電力会社の人しかいない……となればどうじゃ」「え……どうなんです」「３人にそういう人が選ばれるのは当然じゃないか」「あ……」「つまり、これはやらせではない。最初からいないのじゃないか」「それも言えますね」「翌日の名古屋での会でも、東電社員２人が登場。福島の原発事故が大変だと思いこんでいるが、死んだ人は１人もいない……と安全制を訴えた」「無茶苦茶言ってますね」「東北電力では、こういう場で社員に応募させるのは当然の権利と言い切った。途中で鞍替えした参加者こそやらせだと批判している」「完全にずれていますね」「わしは２０％以上に賛成してやってもいいな」「え……」「もちろん条件付き」「どんな条件です」「東電の幹部と家族は福島原発の10キロ圏内に住むこと。会社そのものを原発に隣接させること。それなら復興にも役立つじゃろう」「ううん、結局反対なのね」「昨日も１０万人集会が行われた。警察は７万と言っているが、公演に１５万人は入れる。それが道路にあふれ出して道路を閉鎖せざるを得なかった。開催した側は１７万と言っている。平均の１２万を下回るとは思えないな」「はい」「さて、今回の会の問題点をもう一度確認しよう」「どこが問題なのです」「国民の、その土地の住人の意見を聞く会なのじゃ。だから、電力会社の社員や推進委員が加わること自体がおかしい。別の土地の人が来るのもおかしい。まず抽選でいいが、それを必ずチェックすること。そうでないと、完全に国と電力会社がグルになってやっている形だけのものだとみんな気付くぞ」「はい。しっかり見守りましょう」

  2012.07.17

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  国際ブックフェア：ＣＤフェア

  「さあ、国際ブックフェアの続き、世界のＣＤフェアでは……」「どうでもいい話題ですが……」　イタリア・バロック名作選：ミケランジェロ・アバド「ヴィヴァルディ、カンビーニ、タルティーニ、ボンボルディの作品を収録。音の作り方、力強さは現代的。繊細さも兼ね備えたもので、クラウディオ・アバドもピアノで参加している。ううん、500円では安すぎる」ムソルグスキー「展覧会の絵」：リーフ・オーブ・アンスネス「素晴らしいの一言。ＣＤには表題の他に小品４つ、シューマンの『子供の情景』を収録。写真のジャケットはリモージュの市場の一場面」「ＤＶＤでは『展覧会の絵』の生演奏とロビン・ローデの映像によるコラボで、これまたすごい傑作。写真は最初のプロムナードの一場面」「演奏もＤＶＤの方では映像に合わせてテンポなど変化を持たせている。写真は古城の一場面」「他にメーキングも収録。その作品の写真集までついて千円だったが、通し番号入りの限定版。これはすごい作品集。写真集だけみていてもうなるね……写真はキエフの大門の一場面」モーツァルト「フィガロの結婚」：メータ＆フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団など「これも500円……ＣＤ３枚組なのに安い。音楽だけでこれだけドラマの展開を聞かせてくれたら満足。メリハリもテンポもよい」

  2012.07.16

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  国際ブックフェア：本の巻

  「はい、例によって一週間も遅れてのご報告でございます」「適当なんだから、もう……」「日曜日までおこなわれておりました国際ブックフェアでございます」「はい、写真はお馴染み、会場となりました東京ビッグサイトです」「雨はやんだものの、もやっていて、東京タワーもごらんの通り」「例によって、どうでもいい写真を出しますねえ」「購入した本、いただいた本合わせて20冊ばかり……」「これから読むんだね」「まずはサイン本から」高野秀行『怪魚ウモッカ格闘記』「とにかく面白い。ネットで見付けた魚を探す決意をするが、関係者から情報を得、専門家の意見を聞き、インドの言葉を学習し……緻密な計画を積み重ねて、いよいよインドへ向かうが、そこで何と……信じられない絶望的アクシデントが……ユーモアたっぷりに語られるこれは……もうドラマだ」姜尚中『あなたは誰？私はここにいる』「一昨年お話しを聞いてサインをいただいたが、これで三年連続……何か縁があるのかも。さすがと思うのは、当たり前の出来事をちょっと味方を変えるだけで世界を変えること。素晴らしい」あべ童詩『鬼の絵ことば 座右の一喝』『地球からの警鐘』「鬼の絵が気に入って話をしていたが、鬼の絵が何とも言えないいいもので……1500円の本を500円でいいって言われると、遠慮深い私だから有難くいただく」「おまけをつけてくれって言ったら、2000円の本をつけてくれた……両方にサインさせる……私は遠慮深いのだ」「まあその他色々、数学の本は全部解いた。『源氏物語』の雅楽の本はＤＶＤ付きで……これ以外に浮世絵2冊、落語1冊、漫画2冊、推理4冊、時代劇1冊、教育2冊、珈琲1冊、スカイツリー1冊、手塚治虫が2冊……千円以上が２冊で、500円未満が７冊。1万５千円も使っていた」「計画性がないんだから」「続いてＣＤフェアへ参ります」「また続くんだね」

  2012.07.15

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• パズルを解く＜いちゃ問＞：ワインの樽

  「さあ、パズルは続きます。今回からは同じ多湖輝先生の責任翻訳『天才パズル』でございます」問題　ワインの商人が３人の息子に酒がいっぱい入った樽を７つ、半分入った樽を７つ、空の樽を７つ残して死にました。遺言には三人の息子が一杯の樽、半分の樽、空の樽をそれぞれ同じ数ずつ相続するように、とあります。息子たちが遺言どおりに酒樽を分けるにはどうすればよいでしょう。（『天才パズル１』問45）「７つを３人では分けられませんね」「そういう問題。さあ、どうする」「分かりません」「相変わらずだね……では、正解を見てみてみよう」「『みて』が多すぎるね」「メダカの学校では『みてみてごらん』とあるから、最後の『ごらん』を『みる』に代えると……」「余計なことはいらないの」解答　酒が半分入った樽４つをいっしょにして一杯入った樽を２つ作る。こうすると、一杯入った樽が９つ、半分入った樽が３つ、空の樽が９つあることになるので、これらを３人で均等に分ければよいのです。「なるほどねえ」「つまり酒の移し替えに２手必要じゃな」「そうですね」「しかし、これを１手で解決できるのじゃが……できるかな」「え……半分のをいっしょにしても、８つ、５つ、８つで……３人で分けられませんよ」「そう、それをやってほしいのじゃ」「出来ません」「お前はあきらめが早すぎる」「じゃあ、正解に行きましょう」「一杯入った樽を半分だけ空の樽に分けるのじゃ、これで、一杯入った樽が６つ、半分入った樽が９つ、空の樽が６つになる。これが一番簡単」「……でも、半分のを一緒にして一杯というのは納得行きますが、一杯を半分にして、本当にちゃんと半分になっているか確認できないじゃないですか」「そう思うか……実は解決策は２つある。１つは、２つに分けた樽を１人が両方もらえばいい」「ああ、なるほど……でも、２つの解決作のもう１つは……」「それが次の問題。２つに分けたのを別の人が受け取るのに、絶対に問題のない方法を探せ」「え……はい、降参です」「では、次の問題を解いてみよう」問題　ジュースが大きなコップに一杯あります。兄弟で半分ずつ飲もうと思ったのに、コップが後１つしかなく、形も大きさも全く違うのです。不公平だと文句が出ないように、二人で半分ずつ分けるにはどうすればいいのでしょうか。（『頭の体操』）「うんうん……あ、さっきと同じ条件なんですね」「そうじゃろう。解答は、片方が、どちらでもいいと思うように２つに分ける。もう１人がその２つの好きな方を取るのじゃ」「なるほど、それならどちらからも文句は出ませんね」「はい、さっきの解答も同じ方法で、１人が樽に半分を分けて、別の人が選ぶようにすれば、半分に分けた樽を別々の人がもらうことも可能になるわけでございます」「ううん、パズルの世界は意外に奥が深いんだねえ」

  2012.07.14

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  １３日の金曜日

  「今日は目出度い１３日の金曜日」「目出度いんですか……悪い日なんでしょう」「それはキリスト教じゃろう。わしゃ仏教徒じゃ」「へえ……仏様も可哀想に」「日本では四が死、九が苦に通じて嫌う。そこで４と９を足して十三として『とみ』と読む」「１３日の金曜日は富金ですか」「縁起がいいじゃろう」「なるほどね……写真は」「櫛を売っているお店」「あ、くしも９４なんだ」「だから縁起が悪いってんで足し算をした。写真はお馴染みの上野の柘植の櫛の専門店。伊豆栄のお隣で、まあ、上野のファン、古いお店のファンはご存知」「はい」「実は１３日は金曜日が一番多い」「はい、これは以前に話がありました」「ということで、本日はこれぎり」

  2012.07.13

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• わしの持っているサイン：「い」の続き

  「ということで続きじゃが、実はすでに追加が出ている」「追加って」「今週の日曜日に国際ブックフェアがあり、あべ童詩さんとお逢いしたのじゃ。それで本を２冊いただいて来た」「またやり直しですかねえ」「ということで『い』の続き。石橋尚子ちゃんまで来たね」「はいはい、参りましょう」石森章太郎「本『ジュン』に。１９７５年頃かな……わしがいただいた最初のサインかも知れない。後に名前を買えて『ノ』の字が入っているが、これは入っていない。小学生の時に『サイボーグ００９』が始まって以来のファン。コミックスと連載の違い、主人公の名前が変わった事情……全部説明出来るぞ」「マニアですね」「『ジュン』は、コミックス６、７冊の値段で、実はすでに一冊買っていたのじゃが……ありがたくいただいた」和泉雅子「1990年、竜ヶ崎で講演があったが仕事で行けなかった。そしたら、その後サイン本を贈っていただいた。『笑ってよ、北極点』という本で、当時はスタッフを連れて遊びに行くとは北極をなめているという心ない批判があった。しかし、美人女優が脂を付けて太り、何としても行きたいという努力をなぜ見ないのだろう……批判する人は自分が負けていると思っているのだ」伊勢友一「パーカッション奏者。ＣＤ『Ｌｉｆｅ』に。2005年1月29日、Marsのコンサートに共演されていた。押し掛けたのは私だけだったが……パーカッションのファンであることを説明してサインをいただいた。最後まで『いいんですか』って謙虚でいらっしゃいました」礒絵里子「2005年2月27日、新曲発表イベントで、『デュオ・プリマ』に。それきりになりかけていたが、2010年12月1日に、アクア・トリニティの製作発表会で再会、写真も渡せた……って、またそこで記念写真」「図々しいね」市川拓司「これはネットで人気になった作家じゃな。応援しておるぞ。『いま、逢いにゆきます』を2003年4月にいただいた。一度読んだ後、息子や友達が貸してくれってんで、行方不明になっていたが、昨年久し振りに戻ってきて本棚に並んでいる」一丸聡子「2005年Marsで出会い、岡山から帰東する度に演奏会に出くわすという、不思議な縁を持っている。フィギアスケートの浅田真央ちゃんの音楽でガーンと鳴っているのが彼女。荒川静香の時はMODEAが生演奏した……スケートの演奏は印象的だね。その他テレビでも演奏の聞こえない日はないという人気者じゃ」稲田一浩「落語界の三大カズヒロといえば……知っているのはマニア」「何だい」「全て本じゃが、2006年から毎年円朝祭りで『食べる落語』『はたらく落語』『恋する落語』のシリーズをいただいた。その後2010年から『話の処方箋』、これは人生相談じゃが、全部落語を聞きなさいということにする……ちょっとわざとらしいかな……素晴らしい本は『落語の黄金時代』山本進さんらとの共著。とりあえずわしの持っているのはこれだけ……５冊か」犬飼孝「これは実はご本人からいただいていない。学校教師だった時代、出版社の人が持って来てくれたのじゃ。本『万葉のいぶき』に」入船亭扇橋「さあ、落語家さんの登場じゃ。お馴染みの扇橋師匠。2003年の円朝祭りで短冊『集ひきて日ざし賑はふ円朝忌』をいただく。その他いろいろもらったはずだが、2007年には本『噺家渡世』に」入船亭扇治「こちらも円朝祭りで、『語り扇に舞い扇今宵また扇治めて』、『雨風を笑ひとばして円朝忌』などをいただいている」入船亭扇遊「その他数人いるかもしれない。息子が結婚することになり、準備で引越の荷物が本棚をふさいでしまった……未確認」「しょうがないね」岩城宏之「1999年12月11日、黛敏郎追悼の演奏会で、黛作品を収録したＣＤに。この時も退院後で、舞台に登場した姿を見て、息子は『よぼよぼだね』って心配した。ところが演奏になったら……足腰もシャンとして、素晴らしい……まさか丸５年も経って同じ職場になるとは……ところが、入社直前のチャイコフスキー・コンクールの凱旋コンサートは、前の職場で仕事があってサボれず、次のチャイコフスキー・コンクールを楽しみにしていたら、その前年に亡くなってしまい、わしもショックで退職することになってしまった……結局沢山いただいた本やＣＤにはサイン無し」岩瀬尚之「京都のパズル作家、和尚。何度かお逢いしたが、2004年サインは『猫』に。その翌年から岡山に行くことになり、京都までは３千円で往復出来る。毎年１度はお尋ねした」「また引っ越したそうで……行かないとね」「はい、以上で『い』の人終わり、石橋尚子、一丸聡子らを除いて１８人でございました」

  2012.07.12

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• わしの持っているサイン：「い」の一部

  「さあ、わしの持っているサインを……」「どうでもいい企画です」飯田正一「わしの恩師。大学の卒業時、俳句集にいただいた」池内紀「これは『ことばの演芸館』と言う本を買ったらサイン本だった。古本屋で……最近の古本屋がおかしいのは、サイン本という帯をつけている」「高くなるんでしょう」「そうなのじゃ。作者からいただいたのなら、人に譲るのは失礼だからサインを切り取って譲る。売るのはもっと失礼……そういう意識があるから、買う方も、落書きとして安くなる……それが、古本屋で見ると、『○○さんへ』と書いてあって他の人が手にしても意味の無い物までサイン本として高くなっている……これは古書店が非常識になったのか、客がバカになったのか……」「また顰蹙ですね」「そういうことで、買ってみたらサインが入っていたというので、この本はまともな古書店で手に入れた本でございます」池田香代子「2004年、本『世界がもし100人の村だったら』にいただいた。話題にはなっていたものの、それほどの価値がある本という認識はなかった。それで、この年そういう話題になって、では読んで下さいってんで……」「今は価値を認めているんですか」「うん……まあ……ただ、正直に言うと定価では高すぎるような……」「けちだね」石川高「笙の名手。2008年５月、Musique pour l'eau Concert a Francaise……フランスの前のａには上にチョンを付けること……でＣＤ『青の静寂』に。フランス各地で日本の伝統音楽をということで、５つのコンサートが行われた」石田千「2009年の国際フェアで、本『きんぴらふねふね』に」石田泰尚「2004年のコンサートで、ＣＤ『Appasionata』に。作曲の渡辺雄一さんとのコンサートで、テレビの盲導犬クイールか何かの曲を中心に。正直コンサートは短い曲のつなぎ合わせでのめり込めなかった……と正直に感想を述べたら、批判が来たので弁解しておくが……心に何か響くものがあるから聞きに行ったのであり、聞いていて得るところがあるからＣＤをいただいたのです。念のため」石橋尚子「ＭＯＤＥＡなどのメンバー。ソロと尚子オーケストラの作品も持っている。ヴァイオリンを弾きながら踊るアイドルだったが、その動きもあって、演奏見ているだけでわくわくする」「さて、まだ半分のいかないが、もう出勤時間になったので……」「しょうがない終わり方」

  2012.07.11

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• わしの持っているレコード・ＣＤ：「へ」の作曲家

  「さあ、わしの持っているレコードやＣＤ。『へ』で始まる作曲家の続き」「ベルリオーズを先にやっちゃいましたから、今回はその前」「参りましょう」ペルゴレージ：スターバト・マーテル：レーラー「ティネリッチとミネットの歌で。わしは宗教音楽はあまり聴かないが、それでも曲の素晴らしさと演奏の素晴らしさは分かる。これも名盤といえるレコード。サルベ・レジナとのカップリング」ベルワルド：交響曲第３・４番：カム「19世紀の半ばに活動した作曲家。第３番は『風変わりな』、第４番は『ナイーブな』と題されている。他にピアノ協奏曲を収録。ソロはシーヴェレフ」ヘンデル：メサイヤ：ガーディナー「宗教音楽は聴かないというのに、今日２枚目。でも、こういう名曲は一応そろえておかないとね」ヘンデル：水上の音楽・他：ドナーニュ「水上の音楽と合唱協奏曲集作品６からの抜粋。王宮の花火がよく一緒になっているが、それはまた全集とか名曲集とかで……全集などでもヘンデルは必ず収録されているので……水上の音楽は編曲によって全然違う世界。今一般に演奏されているのは２拍子の曲に３拍子のトリオをはさんだり、近代的な編曲もある。このＣＤはできるだけ原曲に忠実に」「はい、『へ』で始まる作曲家は以上でございます」

  2012.07.10

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• パズルを解く＜いちゃ問＞：野球の問題

  「♪またも出ましたパズルのシリーズ」「かしまし娘みたいな始まりですね」「今のはあきれたぼーいずじゃ」「若い人にはどちらも分かりませんよ」「今日は普通の野球の問題」問題　野球の試合をした場合、同じ安打でもホームランなら１本で１点が入る。これは最高に能率のいい得点だ。では、あるチームが９回まで試合をやって得点が１点だった場合、そのチームのもっとも能率の悪い場合の安打数は、全部で何本になるか。（『頭の体操』第12集・問59）「ヒットの数を考える問題ですか……ヒット３本で残塁すれば９回で２７本、それで１点だけ取れるから２８本ですか」「一番素人っぽい解答をありがとう」「もっと打てますか」「これは易しいので、さっそく解答に参りましょう」解答　４６安打。たとえば１番打者、２番打者がヒットを打つがいずれも牽制球でアウトになり、その後、３番、４番、５番の打者がヒットで満塁にしても、次の打者が凡退すれば得点は入らない。つまり１イニング５安打でも無得点になり、これが９回あれば４５安打しても得点が入らないことがある。したがって、もっとも能率の悪い場合、じつに４６安打目でやっと１点とれるというケースがありうることになる。「この頃、パズル作家は野球を知らないという常識があった。『頭の体操』でブレーンを勤めていた葦さんもそうだった」「それが何か」「だからこの解答も間違っている」「え……」「因みに、松本清張の『砂の器』の主人公刑事も野球はダメで、中継の何が面白いのか理解出来ないと言っている」「へえ……見事にどうでもいい話題ですね」「さあ、では、最も効率の悪いヒット数は、本当は何本」「さあ……教えて下さい」「５安打が続いたが、牽制などでアウトになり、２アウト満塁」「ここまではさっきの解答と同じですね」「ここで６人目の打者の打った球がランナーに当たるのだ」「え、そうすると、どうなります」「この場合、走者が守備妨害でアウト、打者にはヒットが記録されるが、もちろん得点にはならない。つまり、１イニングに６人がヒットを打てるから、５４安打でも０点。１点は取るのだから、正解は５５安打」「そんなことが起こりますかねえ」「そう、わしが同僚にこの解答を言うと、『そんなバカな』という感想を述べるバカがいるのじゃ。『打球がランナーに当たるなんて、そんなことが９回も起こる訳がない』と言うのじゃな」「ありえませんね」「では、本の解答にある、毎イニング２人の走者が牽制などでアウトになり、更に満塁になるが全員残塁……これならある得るのか」「え……やっぱりあり得ませんね」「そうじゃろう。本を見せると、『これならあり得る』と言った人が２人いた」「へえ……さすが大家さんの友達」「こういう人には説明しても無駄だから話はやめる」「本に書かれていると信用するという人はいるようですよ」「今、ネットではウソが山のように流れている。『Ｗｉｋｉｐｅｄｉａ』でも２週間に１つは明らかな間違いを見付ける」「なぜ利用しているんです」「仮チェック用には便利なのじゃ。資料とするには、やはり書物を探して原作に当たらないと……大学生が丸ごと引用して問題になったが、今はわしと同じように『参考』にするだけというのが当然の使い方じゃろう」「直せばいいじゃないですか」「それは失礼じゃろう……だいたい落語のページを見てごらん。面白い落語をどうしてここまでつまらなくまとめられるのじゃろう。これを読むと落語って何が面白いのだろうって疑問を持たない方がおかしい。でも、本当に面白いものにするなら、一部改訂ではなく、完全に書き換える必要がある。他の人がまた違う意見だったら……永遠にいたちごっこになる……だからわしは直さない。さっき言った通り、参考として仮チェックに使うだけじゃから、どうでもいいし……」「はいはい、余計な話でした」「さて、さっきのわしの解答に文句のある人には、こんな問題がお勧め」おまけの問題　３個のサイコロを振って上に見えた数字が得点となるというルールで勝負をしたが、１０回のチャレンジでたった１０点しか取れなかった。なぜか。（『頭の体操』第７集・問２３）「これは……３個振ったら全部『１』でも３点、それを１０回やって……それでも１０点ですか」「そう」「何が起こったんですか」「正解を見よう」正解　１０回が１０回ともサイコロ３つが重なり、一番上の目が１だった。「ひどい問題ですね」「ね。適当に振ってこうなるのはすごい。わしは中学時代に壺振りを特訓して、壺の中で重ねることは出来た。しかし、１０回続けて３つのサイコロが重なるというのは……」「あり得ないでしょうね」「でも、問題にはなっているのじゃ。だから、さっきの問題ではわしの５５回というのが本当の正解になる」「説明がくどいね……そういえば、大家さん、なぜ壺振りなんか特訓したんです」「え……なぜ、お前がそのことを知っているのじゃ」「自分で言ったでしょう。７、８行上で……ほら……」「あ、本当だ……」「どうして壺振りを特訓したんですか」「中１の時、旺文社の職業適性テストってのをやったのじゃ。その時わしにふさわしい職業の１位が『やくざ』だったのじゃよ」「へえ……確かに、合うかもしれないけれど……」「因みに２位はお医者さんでした」「随分違いますね」「それで一生懸命壺振りを練習して、最初のサイコロの持ち方で、ほとんど思い通りの目を出せるようになったし、壺をちょっと回して遠心力でサイコロを自在に重ねることも出来るようになった」「すごいですね。プロになれますよ」「プロを目指したのじゃから……それで、近所の銭湯に行くと、背中に彫り物をした爺さんがいて、話をしたら○○組の大総長とか大親分とか……さっそく弟子にしてもらおうとしたら、『にいさん……』と呼ばれた」「中学生相手にですか」「本物のやくざ屋さんは礼儀正しいのじゃ。年を聞かれて中１だと答えると、『今の世の中、ちゃんと学問を修めなければいけません』と言う」「高倉健の物真似ですか」「もっとすごいお爺さんだったがね……それで説得されて高校に行くことになった訳じゃ……高校に入って間もなく、この爺さんが亡くなったので葬儀に行ったら、跡継ぎの人は『かたぎの衆には迷惑をかけない』訳でもないという人だったので、やくざを諦めたという次第」「変な身の上話ですね……そもそも、適正テストで『やくざ』が出るってのが……」「そうそう、それもちょっとした勘違いだったのじゃ」「え……どういうことです」「このテストの結果は、職業をカタカナで書いてあったのじゃ。それも、昔の電報と同じで、濁音や半濁音の記号に１字分使うから、後ろが空いているように見える」「え……どういうことです」「つまり、１位と２位と思った職業、『ヤクザ』と『イシ』は別々に読むのではなく、全体で一つの職業だったのじゃ」「大家さん、バカでしょう」「そうほめるな」

  2012.07.09

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• いやはや大忙し

  「さて、昨日は急に出勤を命じられて仕事、今朝０時過ぎに帰宅しました」「で、今日も……」「はい、これからお仕事……午前中なので、国際ブックフェアから朝顔市に回る予定でございます」「ううん、忙しいね」「はい、ではそろそろ行って参ります」

  2012.07.08

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• 七夕

  「七夕だが、朝雨が降ったので今日はお祭りは中止」「どういうことです」「地上の雨は天の川があふれたのじゃ。だから今日は愛する二人が逢えないので……」「へえ」「なぜか短冊に願い事を書くようになった。幼稚園で『サンタさん、ゲームを下さい』って書いてた餓鬼がいて笑った」「しょうがないね」「ま、本日はこれぎり」

  2012.07.07

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• わしの持っているレコード・ＣＤ：ベルリオーズ

  「さて、わしの持っているレコードやＣＤ、ベートーヴェンが終わって、順番ではペルゴレージになるはずじゃが、その次のベルリオーズが多いので、そちらを先に」「はい、参りましょう」幻想交響曲：アンセルメ「これは名盤だが、なぜか最後の金管の三連符が省略されている。おまけに練習風景を収録したレコードがついているのも貴重。アンセルメの音楽に対する考えがよく現れている」「アンセルメも人気の指揮者ですね」「ストラヴィンスキーの作品を初演したので有名。チャイコフスキーなどのバレエ音楽も素晴らしいぞ。そのためか、当時としては前衛的だった幻想も、とてもきれいに流れるような演奏で聞かせてくれる」「どんな曲です」「スミッソンというシェイクスピア女優に恋をしてふられるが、それをそのまま音楽にしたもの。　第１楽章では恋に憧れる導入から女性の主題が現れて展開する。この主題はいかにもお高くとまった雰囲気。複雑な展開をして、形式が滅茶苦茶なようだが、シューマンがソナタ形式を守っていると書いている。　第２楽章は舞踏会を描いているが、そこに彼女が現れる。わしは彼女と一緒に踊る幻想にとらわれるのだと思う。それで気付くと彼女の姿がない。人々の踊る中を探し回るというフィナーレ……これはあくまでもわしの解釈。わしは全ての楽章に幻想があると考えている。お尻の重いフランス風なワルツ。　第３楽章では野原の風景の中に彼女の姿を思い浮かべる幻想。これは出来が悪い。もともと主題が面白くないのじゃ。それで展開するが、もう一つじゃな。最後に二組のティンパニが連打されて雷を描写する。　第４楽章は彼女を殺した幻想に捕らわれ、死刑台への行進が始まる。前を受けてティンパニが連打され、最初の主題が出るが、これが音階練習。変奏されると、第二の主題、金管による華やかな行進曲が鳴り響く。最初の主題が戻ると、更に変奏され、一音ずつ違う楽器で演奏するなど面白い。それからまた行進曲……これがしつこくてイライラし始める……これが狙いなのじゃが、だからこれもあまり面白い曲ではないなあ……最後に彼女の姿がちらっと浮かび、断頭台で刃が落ちるまで描かれる。　第５楽章はシェイクスピアから取った魔女達のお祭り。彼女が現れるが、これも魔女になっている。リストなどもよく利用した『怒りの日』の旋律に教会の鐘が不協和音として加わる。これから魔女達が踊り出すフーガになるが、悪くはないが、さほど上出来とも思えない。最後に弦楽器が弓の木の部分で演奏するコルレーニョ奏法まで飛び出す。　そういうことで、物語を描写するということで、リストが交響詩を作ったり、ライトモチーフなどが生まれる基礎となった。古典派の最高峰、ベートーヴェンが死んで間もないのに、もう新しい世界、ロマン派を完成させて来ているのがすごいのじゃ」「ほう」「因みにスミッソンがこれを聞いたのは、足を折って舞台女優をやめてから。作曲者に挨拶し、結婚することになる」幻想交響曲：ミュンフン「こちらはＣＤ。デュティユーのメタボールとのカップリング。初めて聞くと、前衛的な演奏ではっとする。ベルリオーズが書いた速度記号や発想記号を大袈裟にやっているのだ。２回聞くとわざとらしさが鼻につく。まあ、悪い演奏とは思わないが、奇をてらったような印象」イタリアのハロルド：ゲルップマン：Ｖａ　タルミ「同じように恋愛をドラマにした作品。ヴィオラ協奏曲を依頼したパガニーニが、ヴィオラの出番が少ないので不満に思い、キャンセルした。そこで、ベルリオーズは自分なりの作品にしようとしたもの。こちらは幻想より完成度は高いね。ヴィオラ独奏を伴った交響曲と考えるとよく分かる」管弦楽作品集：クリュイタンス「ベンヴェヌート・チェルリーニ、ベアトリスとベネディクトなど初期の傑作も入っている。ローマの謝肉祭は、もっともよく演奏されるハイレベルな作品。海賊はアンセルメの演奏が素晴らしかった。ファウストの劫罰の組曲もベルリオーズでは欠かせない作品じゃな。他にウェーバーの舞踏への勧誘をベルリオーズが管弦楽に編曲したものも収録。原曲にない対旋律が印象的」序曲傑作集：ボールド「これはレコード。ローマ、ベンヴェヌート、ヴェヴァリー、海賊、ロブ・ロイ、ベアトリスを収録。いい演奏だからここで紹介」「ということで、ベルリオーズは他に５、６枚あるが、ここで紹介するほどでもないので……」「はい、他の作曲家はまたいずれ」

  2012.07.06

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• 今年読んだ本：その２

  「さあ、わしが今年読んだ本。Ａは常にそばに置いて読み直したいと思うもの。Ｂはきっとまた読み直すだろうと思うもの。Ｃは機会があれば読むかも知れないもの。Ｄは多分もう読まないというもの。Ｅはすぐに捨てるもの」「はい、大家さんの勝手な評価ですので……」１３：「話のタネ　雑学の本」日本雑学研究会「ちょっと危ない雑学の本。第一にそれは常識だろうって内容が多いのは読んでも価値がない。第二に、そういう説もいわれていたが、今は間違いと証明されているって話題も相当数交じっている。ウィキペディアと同じで、引用すると信用を無くす、自分でちゃんと調べないとダメだよって見本のような本。Ｅ」１４：「笑う食卓」西村淳「食に関する楽しいお話。楽しい気持ちになれば楽しい食事になる。楽しくなれば当然おいしい。最近通勤列車の中で朝食なんてバカなことをする人が多くなっている。わしも出張などでやむを得ず昼食は車中でということも年に１回くらいは起こるが……それはまともな食事ではないのだ。ただガソリン補給でしかない。これが本当に貧しい食事なのだろう。Ｃ」１５：「続・中国任侠伝」陳舜臣「歴史の中心に座らない脇役を描いたもので、面白い。任侠という言葉が古い印象だが、視点は新しい……って、発表当時としてはということだが……小説のネタとしてふくらましたら面白いと思うのだが、そこまで熟成もしていない作品という印象。Ｂにしたい内容を持っているのだがＣ」１６：「エピソードで綴る　モーツァルトの生涯」武川寛海「モーツァルトの生涯を、タイトルの通りエピソードを交えて詳細にわかって描かれているのは、資料としては素晴らしい。しかし、常識だからなのかも知れないが、モーツァルトが活躍した時代背景や世相については説明不足。だからなのだろう、分かり切った事実まで、今でも謎であるかのような印象を与える。今でも神童と紹介している音楽の本があるが、それは間違いだと分かる……って、分かっていない方がおかしいのだ。Ｃ」１７：「楽譜の風景」岩城宏之「岩城先生が音楽の真実を求めて奔走する記録。シューベルトの『未完成』の謎やその解釈、今ではみんな知っているベートーヴェンの『合唱』の間違いなど……って、今の演奏を聴いていると、演奏する人は知らないのかなって思うが……曲を聴くときの手引きとしても面白い。演奏という現場を理解しない現代音楽の作曲家の逸話が笑える。Ｂ」１８：「ものがたり史記」陳舜臣「史記の中の有名な逸話だけで構成されたものだが、物語にもなっていないし、原作から外れた部分が何の意味を持つのかよく分からない。Ｄ」１９：「江戸女人絵巻」笹沢佐保「江戸の様々な愛の形を描く短編集。後家、身分違いの恋、不義……などなど。濃厚な愛のシーンが描かれているのだが、全て悲劇に終わるドラマを感じさせる。ほとんどにどんでん返しがあって意外な結末というつもりで書かれたのかも知れないが、どれも予測される結末で意外性はない。文体で読ませる力を感じる。Ｃ」２０：「浮かれ三亀松」吉川潮「三亀松の生涯を描いた小説。エピソードを全て入れてやろうという意欲を感じる作品。それにしても異様な人気を誇った芸人で、独演会の前座が美空ひばりと江利チエミという逸話は聞いたことがあるが、それだけの魅力を持った人物なのだと分かる。回りの人々が素晴らしい、よく出来た芸人伝。それだけの人間性が浮き彫りにされているからＢ」２１：「末摘花」「源氏物語の巻名から題名をとった江戸時代の川柳集。『柳樽』の捕逸で、恋を詠んだものばかりを集めた。昭和22年に出版されたもので、出版社など記録されていない。江戸の風俗を伝える資料として貴重だが、解説もなく、自分で解釈するのだが、意味不明という作品も多い。本当はＣにすべきものだが、今でも読み続けているのでＢ」２２：「風林火山」井上靖「武田信玄の軍師となった山本勘助を主人公とする歴史小説。海音寺作品では戦の面白さと人間性を見事に描いていたが、こちらは戦についてはあまり詳細でない。軍師として活躍というのもわずかな部分しか示されないのは物足りない。それでも人間を描くドラマとしては深い。Ｃ」２３：「中国五千年（上）」陳舜臣「またしてもエコ・ブック。中国の歴史をまとめたもの。時代と共に代わる風習や、その時代の考え方、思想の変化から、なるほどこんな変貌をとげるのかということがよく分かる。有名な逸話を紹介しながら語られるので、読んでいて面白い。Ｂ」２４：「中国五千年（下）」陳舜臣「続き。歴史は勝利者が記録するもの。だから滅びた国は悪となる。将門や純友は勝っていれば革命児として、英雄として語られていたのだ。その観点が面白い。歴史に書かれなかった部分が推察されるところに、歴史の記述の面白さがある。Ｃ」「ということで、とりあえず１２冊」「はい、実はもう５０冊以上読んでいるので、間もなく続きを公開するかも知れません」

  2012.07.05

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• わしの持っているサイン：「あ」

  「そういうことで、ちょっと整理を始めたので……」「いつもながら勝手な企画」「サインをいただいた人のお名前を五十音順で並べます」「はいはい、参りましょう」Ａｕｒａ（アウラ）「ご存知女性声楽のグループ。美しい声と、純正律平均律を使い分ける……と思うハーモニーの素晴らしさ。２００５年５月３日にコンサートでいただいた」アルチョム・アガジャーノフ「モスクワ音楽院の先生。日本をテーマに作曲した６つの俳句などの作品集に。2006年11月11日、倉敷で行われたモスクワ音楽院の演奏会で」秋山仁「ガードナーのパズルを翻訳した本に。ガードナーさんのサインと並べようってんで、今ガードナーさんの方に送っちゃった」アクア・トリニティ「礒絵里子さんを目的で2010年12月１日の演奏会へ。そこで５年半前の写真を持参し、またそこで写真を撮らせていただいた。その時のＣＤ『Fragrance of Aqua』に三人のサインをいただく」浅田次郎「一昨年だったか……ちょっと資料が混乱している。国際ブックフェアで『月島慕情』に」アナスタシア・チョボタリョーワ「ヴァイオリンの妖精というキャッチフレーズは、わしがつけた。こちらもチャイコフスキー・コンクールから日本のモスクワ音楽院の先生となった。ロシアのネットで無料で全部聴けるのじゃが、その後ＣＤも買ってしまった。　2004年６月19日、『愛のテーマ』の製作発表会に参加。まさか翌年から同じ職場になるとは思ってもいなかった。美しい音色にしびれたよ。　2005年４月23日、わしは岡山で働くことになり、その職場の宴会で『モスクワの思い出』『情熱のアンダルーサ』『ポートレート・ファンタジー』の３枚（２枚はすでに持っていた）にサインをさせる。　翌年の11月11日、モスクワ音楽院の演奏会で『ルィゴイネルワイゼン』『ヴァルス・ドゥ・フルール』の２枚に。　翌年2007年、わしと一緒に退職。東京へ帰って12月12日がわしの結婚記念日ってことで、クリスマスコンサートに招待いただき、ＤＶＤ『クリスマスコンサート』にいただく」有森博「２００８年５月４日の製作発表会で、『音楽の玉手箱』『カバレフスキー：ピアノ・ソナタ』の２枚に。素晴らしい演奏。最初は１枚のつもりだったが、演奏聞いたらやっぱり両方ほしくて……」「はい、『あ』で始まる人のサイン、以上７組１４セットでございます」

  2012.07.04

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• 原発再稼働……もう止められない

  「再稼働してしまった。報道を見ていると、ひどいね」「報道が……ですか」「いつものことだがねえ……道路を封鎖していたが、作業員はすでに中に入っているので支障はありませんでした……ってうれしそうなアナウンサーの台詞」「ありました」「それから、立入禁止の所まで入って追い出される非常識な行動を非難」「これもありました」「そして最後に、再稼働されたので、15％といっていた節電は10％でいいのですという締めくくり」「完全に電力会社の回し者ですね」「震災以来、今でも燃料費で値上げを続けているが、これだって嘘じゃないか」「そうなんですか」「例えば、1999年の東電「モデル試算による各電源の発電コスト比較」では、原発で１キロワット発電するのに廃炉費用まで含めた費用が３．７円としている」「はい」「解説にある、原発を全て火力発電に切り替えると、年に４兆9800億円ときちんと計算されている」「それは嘘でしょう」「いや、本当じゃ」「え……本当なの」「そう。ただし、全部を一番コストの高い重油で置き換え、稼働率を今のままとした計算」「実は稼働率を上げるとコストも安くなる。今４割まで上げるのは危険として拒否しているが、４７％まで上げると、電力量は原発全部を補える」「でも、危険なんですね。原発より古いから」「そうじゃな。関西電力では古いから故障があるぞって、原発再稼働が決まってから何度も火力発電の事故を伝えているね……姑息な手段じゃが……１対１で対応させると、全ての火力発電は原発より古い」「え、対応させるんですか」「そう。さて、さっきの試算に戻ろう。この火力発電所は３５％以下で発電しているからロスも多い。作った電気のうち６割以上がロスとして消えているのじゃ」「へえ」「これを５０％に上げると、原油では１２．６円、石炭では３.３４円、ＬＮＧなら３．７４円になる」「へえ……あれ、原発は３．７円ですね」「そう、もう変わらない……これも、ご存知の通り、世界の１．６倍、韓国の２倍の値段で買っていてもこうなるのじゃ」「じゃあ、安くなる」「それに、東電資料では、同じ電力を作る燃料に、石炭で２２０万トン、石油１４０万トン、天然ガス１１０万トン、濃縮ウランはたった３０トンと比較していた」「少ないですねえ」「純粋にパーフェクトなウランでも、０．７％しか含まれていないものを濃縮するのじゃ。この３０トンを取り出すには、ウラン残土が２４０万トン、低レベル放射線廃棄物が１３万トン出る」「ええ……すごいね」「一つの原発が３０トンじゃから、５０基分で、原価は２３７８億円」「安くはないね」「なお、これを精製して燃料棒を作るのに、毎年１１５０億円」「へえ」「六ヶ所村の濃縮工場は全く動いていないそうじゃ。海外で転換、濃縮、再転換、燃料成型を行っていることになるが、これが国内で行えれば、年間３兆7500億円の費用ですむ」「たった……へへえ……」「廃棄物で最も放射線が無くなるまでの機関が長いものはPu239。これは量は少ないが、放射線半減までに２万４千年掛かるという」「すごいね」「今すでにある使用済核燃料が、本当に人間が触れても安全になるまで10万年は掛かる。ヨーロッパでは５千年で大丈夫だから土に埋めるという」「それでも５千年ですか」「日本の六ヶ所村では３百年で大丈夫と説明しているな」「大丈夫なのかなあ」「だから、毎年５億の寄付が、昨年震災の後は１３億以上になっている訳じゃ。金をやるから、子孫はあきらめろと……」「それで、電気料金は値上げされているし……」「原発で使用済み燃料の再処理等のための積立金の積立及び管理に関する法律は知っているな」「え、何です、それ」「２００５年から原発の処理に掛かるお金を電気料金で徴収出来るようにしたものじゃ。すでに２兆４４１６億円が徴収されている」「６年ですから……」「年平均４０７０億円。これは８０年間の限定じゃから、大した負担ではないと言っている」「大変ですよ」「原発はそれだけもうかるのじゃな。だからやめられない。お金が回るから、政治家たちも止められない……大阪市長はそれをちゃんと説明していたのに、突然受け入れを表明したのは……」「電力不足は起こらないのに、計画停電やるぞという脅迫に負けたって言ってましたね」「お金がからんでいるのかもな……そう疑いたくなるのが、電力会社の現状じゃ」

  2012.07.03

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• 最近の話題：じい散歩……

  「さて、芸能界では２つの訃報が……」「ありますか」「まずはドンキーカルテットの……」「って、小野ヤスシでしょう」「わしらの世代ではドンキーのほうがね……」「へえ」「コミックバンドというと、ドリフターズ、彼らは８時だよ全員集合って番組で評判になったが、わしは子供の時からあの番組は嫌いだった。品が無くて……普通の舞台は好きだったのにねえ」「わがままですから」「それから本物の歌手になったら、舞台がとたんに臭くなったコミックバンドも……」「大家さんの好きなバンドは、みんな見るに耐えなくなるんですねえ……で、ドンキーは」「最初からあまり……」「何だよ」「やっぱり品がなくてなあ……わしのお袋は大嫌いだった。他のバンドは最初の１曲だけは真面目に歌う。それがドンキーは最初からギャグじゃ……わしはこれはあくまでもコミックバンドなのじゃから、わずか７、８分の舞台で１曲真面目に歌うのは時間の無駄って気がするな」「わがままですから」「さて、翌日は地井武男さんの訃報が伝えられた」「はい、こちらも何かありますか」「数年前からＲＲＢ散歩をやっている」「落語と歴史・文学の散歩ですね」「これがいい年した爺さんがよく歩くってんで、読者の人から『爺さんぽ』ってタイトルをいただいた」「いい洒落ですね」「ところがわしは日曜日以外に休みがないから、ちいさんぽを知らなかったのじゃ。その節は分からなくて失礼致しました」「今更ねえ」「昨年は広島、東京美術館めぐり、水戸周辺を散歩して震災、５月には美術館２つがやっと……」「震災は疲れました」「６月にボストンに行ってやっと動き始めたが、帰国するとまたなかなか……８月に深川、神保町、千住から浅草、向島、日本海、９月に上野、10月に東京駅周辺の美術館、11月に名古屋」「よく歩きました」「最大２８キロじゃからなあ」「今年も夏が近付きました」「さあ、今年も企画しようね」「はいはい、足が動く内に参りましょう」

  2012.07.02

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  パズルを解く＜いちゃ問＞：正方形から正六角形

  「大好評のパズルシリーズ」「はいはい……自己満足だけですがね」「今日の問題はこれ」問題　正方形の紙を折って正六角形を作りたい。折る数をもっとも少なくするにはどのようにすればよいだろう。辺の長さは定規で測れるものとする。（『頭の体操』第10集・問37）「六角形だから、六回ですか」「アホか、正方形の一辺を使えば五回ですむじゃろう」「あ、そうか……じゃあ二辺を使えば四回でできますね」「それがだめなのじゃ」「どうしてです」「まず、正六角形の一辺を２とすると、正三角形をつなげた形だから、向かいの辺までの距離……図の赤い線は２ルート３、約３．４６となる」「はい……ひどい図だけど……」「しかし、中央の対角線がこの２辺と平行になっているじゃろう。この長さは４ある訳じゃから、正方形の紙の２辺を使うことは不可能なのじゃ」「はい、図はひどいけれど、説明は分かりました」「さあ、そういうことで、１辺だけは正方形の辺を使うということで、５回は折らなければならない。これが常識なのじゃから、それより少ない、４回で作るにはどうすればいいだろう」「分かりません」「わしも分からない」「きっぱり言うな」「じゃあ、正解を見よう」「そうしましょう」解答　図のようにすれば５回ですむ。　正方形の紙の四隅をどんなに折ってみたところで、５回以内では正六角形は作れない。そこから、発想を飛躍させることができただろうか。「あれ……」「あれ……じゃろう。発想を飛躍させて、何の意味があるのじゃろう。一辺を使って、残りの５回を折れば普通に正六角形が出来るのに……」「ですよねえ」「『５回以内では正六角形は作れない』という解説も間違っているね」「え、どうしてです」「『以内』というのはその数も含むはずじゃから、『未満』でないと……」「そこにも引っ掛かるの」

  2012.07.01

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