わしの持っているレコード・CD:ベートーヴェンの協奏曲
「さて、評判のシリーズ」「どこが」「ベートーヴェンの協奏曲じゃが、レコードは7、8枚があるがもう省略」「どんどん手抜きになるね」「それから全集に入っているものがあるはずじゃが、こちらも省略しております」「はいはい、参りましょう」ピアノ協奏曲1・3番:スミルノヴァ&モンゴメリー「ピアノ協奏曲もなかなかの作品が多い。3番は傑作じゃな」「はい」ピアノ協奏曲第2・3番:ロール&シェリー「ロイヤル・フィルのコレクション」ピアノ協奏曲第5番・他:グルダ&スワロフスキー「4番は全集にある。5番はお馴染みの『皇帝』。華やかさで人気の曲。ピアノ・ソナタ27番とのカップリング」ピアノ協奏曲:バレンボイム「バレンボイムがピアノを弾きながら指揮もした名盤。これはヴァイオリン協奏曲をピアノに編曲したもの。ベートーヴェン自身が編曲したもの。2つのロマンスをズッカーマンのヴァイオリンでカップリングしているのも面白い」ヴァイオリン協奏曲:グリューミオー「オーケストラについて書かれていない珍盤。グリューミオーだから悪いはずもないが……2つのロマンスとのカップリング」三重協奏曲:シーマ・トリオ&モンゴメリー「トリプル・コンチェルトはベートーヴェンとしては今一といわれる。3つの楽器の個性がぶつかり合って調和が取れないのだ。しかし、演奏が良ければそれが面白い。わしの若い頃は名手をそろえたというだけが話題のレコードしかなかった」「今回は」「こうして記録に残すのだからやはりいい演奏をしようという心意気かな……未完成のヴァイオリン協奏曲、習作のピアノ協奏曲(第0番)をカップリングということで、ピアノ協奏曲は全7曲がそろった」「ということで」「ベートーヴェンの作品は以上で読み終わりといたします」