25:(きつねつき):その1
【粗筋】 王子に住む狐夫婦が、人間の姿になって吉兵衛、おこんと名乗り、稲荷寿司屋を始めた。ある日、村人たちが狐憑きに困っていると聞いて、吉兵衛が狐憑きと問答を始める。「お前はどこの狐だ」 と尋ねると、白蔵王の狐だとか、九尾の狐だとか色々な返事をするが、狐のしきたりについて問答をすると、全て吉兵衛に言い負かされ、「申し訳ありません。今日限り退散いたします」 と降参したとたんに気絶してしまう。目を覚ますと正気に返っており、話を聞いて、「皆さんに迷惑を掛けて相すみません。お陰で正気になりました」 吉兵衛・おこんが喜んで、思わず、「コン、コン」「いや、真似をされては面目ない」【成立】 三遊亭小遊三(6代目圓太郎?)の速記が残っているのみ。