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テーマ:たわごと(26892)
カテゴリ:コンサルタントの仕事
長年、管理職をやっていて人間関係のトラブルに悩まされない人は存在しないのではないかと思う。
特に部下同士のトラブルは悩まされる。 僕の経験では、部下同士のトラブルは、下記の2タイプの間で起こる。 (a)マイペースで他人への配慮が欠けている人 (b)善悪や価値判断をすぐしてしまう人 (b)は自分の固定観念やルールを絶対だと思い込み、それに反する(a)を許せない。 このため(b)は(a)を攻撃したり、告げ口をする。 (a)のようなタイプは、他人のやることに余り関心はなく、普段は淡々としているのだが、自分のやり方に口出しをされることには敏感で、急に癇癪を起こすことがある。 大体、こういう組み合わせの場合、(b)のタイプが精神的に参ってしまう。 (b)タイプは、被害妄想で、すべて悪い方に考え、終いには、うつ状態に陥る。 僕のような管理職はプロジェクト全体の成功を目指しているから、(a)さんも(b)さんも、問題があるなら、都度、互いに話し合って進んで問題を解決し、プロジェクト全体のパフォーマンスを上げげたい。 そもそも人間観のトラブルは誤解から生まれると思うので、誤解を正すことを目指すべきだ。 一方的に決め付け、個人の人格まで否定するようなことを言ってはならないと思うのだが、人の感情というものは思うようにコントロールできないもので、収まらないから怖い。 特に今の30位の若手は、そういう傾向があるように思う。 こういう感情コントロールは、大人になってから簡単に改善されるものではないが、それでも、そういう自分の弱さを認識しているかどうかによって、その後の成長の仕方が変わってくる。 自分を客観的に見ることができると、違った視点で問題を捉えることができるようになる。 また、感情コントロールに加え、自他尊重型のコミュニケーションスキル(アサーティブ・コミュニケーションスキル)は人間間の問題解決を行う上で大変重要である。 このスキルを鍛える訓練は、方法論化されているので、大人になってからでも成長が可能である。(アサーション・トレーニング) こういうことが上手になれば自分のメンタルヘルスを改善し人間関係のトラブルを減少させるだけでなく、交渉力が高まり、ビジネスの成功につながる。 交渉力がある人は、相手の感情に共感することが上手だし、また、自分の感情を嫌味なく率直に訴え、クライアントから同情を得ることも上手。 当然、時には譲ることも大切。 100%自己主張を通すことは現実的ではない。 たとえ、目先のひとつの取引に多少損得の差が出ても、結局、取引先と良い関係を継続し、取引が継続することの方がメリットは大きい。 論理だけで相手を打ち負かそうなんて無理。 論理的に話しても、怒りの感情が収まらなければ、相手は対抗するだけ。 そもそも組織や取引先というものは、メリットがあって成り立っているものだから、必ず同じ目指す方向がある。 まず、相手と自分の感情に共感することから始めれば、冷静に議論ができるようになると思う。 (b)さんは、(a)さんの立場であれば、うっかりそういうことをしてしまうのはしょうがないだろうと(a)さんに共感する。 (a)さんは、(b)さんの立場であれば、そういうことに不満を持ってもおかしくないと(b)さんに共感する。 まず、互いに、そう思い合うだけで、かなり仕事の生産性は高まると思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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