タルカスが大河ドラマに ?!
NHKの大河ドラマの「江」は、なんか浅井三姉妹のキャラで引っ張って行かれたような感じのドラマでしたが、音楽は「篤姫」で実績を積んだ吉俣良さん。「江」でも格調高く気品ある音楽でなかなかよかった。私のイメージではアカデミー賞の常連の巨匠アレックス・ノースを思わせます。「クレオパトラ」や「スパルタカス」の作曲家ですが、ライチャス・ブラザーズでヒットした「アンチェインド・メロディ」も彼の作品とか。派手なけれんみ(外連味)はないが、重厚で滑らかなメロディラインがどこか共通するように思えます。ところで今年の大河ドラマの「平清盛」は、先週見損なったので土曜に再放送を見たのですが、途中で聞いたことのある曲が出てきて驚いた。これって、タルカス?マジですかい。天下のNHKがパクったらいかんでしょうが!と怒っていたらエンドタイトルに「挿入曲キース・エマーソン作曲、タルカス」と明記されていました。なんで?とネットを検索すると、以前タルカスのオーケストラ版のCDを出した吉松隆さんが音楽担当でした。ご本人のブログを読むとその経過が記されていました。タルカスはNHKから是非と要望されたそうです。意外な話ですが、硬質なプログレ曲が戦乱の平安末期のドラマに妙に合っていて不思議な感じになりました。こんなのかなりの冒険ですが、新しい風を入れようとしている気分がNHKに見られます。そういえば9日の大相撲は「座談中継」と称して、なんとデーモン小暮閣下と漫画家のやくみつる氏が登場して言いたい放題。取組みを専門的に解説しながらもジョークを交えたりしてあれこれとお気楽なトーク。グルジア出身の臥牙丸(ががまる)の話になると、「レディ・ガガがこれを知ったら、ビデオクリップに登場させるんじゃないの?」などと二人で盛り上がったりして、本来の解説の舞の海さんの出る幕がなかった。思わず最後まで見てしまいましたが、これで新しい人が相撲に興味を持ち出すでしょう。しかし昔からの相撲フアンはこれをどう見てるのだろうか、ちょっと心配になりました。いやそれよりも、あのプログレッシブ・ロックの中でもあまり話題にされない組曲「タルカス」を一般の人がどう受け取るのかが、今は気になってます。吉松隆氏のブログ/大河ドラマ「平清盛」音楽制作メモEmerson, Lake & Palmer - Tarkus Medley (Part 1)