カテゴリ:山梨の民話 昔ばなし
奈良田物語
引用 山中共古氏著『甲斐の落ち葉』 明治19年~34年著 『人類学報告』 第1巻1号~数回掲載される。 詳細は昭和50年発行の、 『甲斐の落葉』を御覧下さい。 (抜粋) 予ハ奈良田ハ古代ノ遺跡ナニカ有ル地カト思ヒタリシガ、 実見スレバ更ニナシ。古代貴人ノ住居セラレシトイフ様ナ 跡形モナシ。 蓬莱温泉ノ湯坊主人ノ話ニ、奈良田ニ孝謙天皇御住居アリ シナド、イヒ出セシハ、総吉トイフモノ書キ記(シ)ルセ シニヨリシニテ、此者ノ家ハ今総吉ヨリ三代ノ者ナリトイ ヘリ。 此話ハ奈良田ノ者ハイワヌコトヲニテ、湯坊ノ主人ハ平林 ノ者トイヘバカゝルコトヲ知リテ話サリシナリ。 奈良田ノ山ツゞキニ鳳凰山アルユヘ、鳳凰ト法皇トシ、道 鏡法皇ヲ縁トシ奈良田ノ奈良ヲ大和ノ奈良ニ引キ当テゝカ ゝルコトヲイヒダサシモノトオモハル。云々 予は奈良田は古代の遺跡なにか有る地かと思ひたりしが、 実見すれば更になし。古代貴人の住居せられしといふ様な 跡形もなし。蓬莱温泉の湯坊主人の話に、奈良田に孝謙天 皇御住居ありしなど、いひ出せしは、総吉といふもの書き 記(し)るせしによりしにて、此者の家は今総吉より三代 の者なりといへり。 此話は奈良田の者はいわぬことをにて、湯坊の主人ハ平林 の者といへばかゝることを知りて話さりしなり。 奈良田の山つゞきに鳳凰山あるゆへ、鳳凰と法皇とし、道 鏡法皇を縁とし奈良田の奈良を大和の奈良に引き当てゝか ゝることをいひださしものとおもはる。云々 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年04月18日 05時41分31秒
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