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2021年04月17日
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永遠の人生観とは何か 

 

心の教養 『人生の事典』昭和42年」

文学博士 大島康正監修 東京書院

 

一部加筆 山梨県 山口素堂資料室

 

人生についての永遠の問題も人生観のなかにはいってくるはずである。すなわちヽ時代や民族を越えた人間やその生活の本質にかかわる問題がそれである。ここでは生と死・運命・男と女などといったテーマが問題となっている。

これは人間とその生活の本質への客観的な問いであり、これを問いつめていけば哲学や社会科学や自然科学の問題にまでなっていくものである。人間の生物的存在としての<肉体>とこれに対する<精神>との問題、生きていく以上罪を犯さざるを得ないということに対する<罪の音律>、あるいは<生>の意味と<死>の意味、生まれてきたことや遺伝などといった<運命>の問題などがそれである。これらの問題に対する人生観のもち方は人生の理想を大きく左右するものであり、このような人間学的な問題を掘りさげていくことは、より深い人生観を持つためにはぜひ必要なことなのである。

 

社会観・歴史観と結びついた人生観とは

 

心の教養 『人生の事典』昭和42年」

文学博士 大島康正監修 東京書院

 

一部加筆 山梨県 山口素堂資料室

 

われわれは自分の一生をできるだけ幸福に生きたいと思う。

よい恋愛・よい結婚・よい友情・よい家庭を欲している。

生きがいのある人生を自由に送りたいと思う。しかし、自分ひとりだけがよい人生を得るということは考えられないのである。人間の社会的な解放がなければ、われわれの恋愛も結婚も家庭も真に解放されることはない。自分自身が属している階級や民族の独立、あるいは諸民族のあいだの恒久的な平和なくしては、われわれ自分ひとりだけの自由な人生や幸福な人生を送ることは不可能である。

われわれは矛盾と闘争にみちた社会と歴史の現実のなかでのみ人生を価値あるものににしなければならないのである。人生観はもちろん社会観や歴史観と同じ観点にたつものではない。

しかし社会観や歴史観に支えられた人生観でないならば、われわれの生活を正しく導く力とはならないであろう。人間の幸福や自由についての問題をまじめに考えようとする人ならば、必ず自分自身の属する社会や人間の歴史の法則について正しい認識を得ようとするはずである。






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最終更新日  2021年04月17日 14時39分39秒
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