カテゴリ:歴史さんぽ
第一回 露木寛賞 武藤武子氏受賞
経歴 大正十三年甲府市生れ。 甲女(現西高)より山梨女子師範へ進み、 戦中戦後を通じ十年間、市内小学校の教師。 昭和二十六年より老舗満寿太を夫と経営。 廃業後は家蔵の浮世絵版画の整理に当たり、 その小文を紙上に発表。 五十六年度山口文芸人選。 五十七年「文学と歴史」の同人となる。
受賞のことば 武藤武子
ごく普通に賞と言いますと、 作品が優秀で抜群であるとかによって授かるものですが、 私の受賞はその意味とは異なるように思います 「文学と歴史」の同人として一年有余、 努力した労作いわば努力賞として授かったものとして、 ありがたくお受けけ致します。 ありがとうございました。 同人の方々の作品にはもっと優れたものがあります。 構成が確乎としており興趣も深く、 描写表現は情緒纏綿洗錬された流暢な筆の走りには馥郁たるものがあり、 軽妙酒脱で斬新な感覚もあります。 それらに比べて私の作品などは生硬で杜撰を極めております。 人を感動させるような名文とか、 心を洗うような美文を書く器でないことは私自身が熟知しております。 それでも敢えて物を書くのは、書いている時が楽しいからです。 作品の出来栄には捉われず、 書き続ける過程を貴重のものと思っております。 自分の書きたいことを、書きたいように思いのままに書く、 これが文学が愛する者の使命であると自戒しております。 今までに導いて下さったり、励まして下さったり、 これからも私の支えになってくださるであろう先生方、 同人の方々、友人たちに心からお礼申しあげます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年12月18日 08時46分12秒
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