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絨毯屋へようこそ  トルコの絨毯屋のお仕事記

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2006年10月29日
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カテゴリ:トルコ人と日本人
長かった9日間の休暇が終わる。
9日間と言っても、木曜日には9時から市の教育関連の会議に参加し、その足で日本企業とトルコ企業の訴訟で、トルコ企業が示談の話し合いをしたいとのことでアンタルヤへ来たので、弁護士のところで立会いをして1日がつぶれた。

このトルコ企業の社長の言い訳がすごかった。自己中心的な言い訳と開き直り。そしてなんと自己評価の高いことか、評価というのは他人にしてもらえばいいわけで、自分でするのは見苦しい。
これでビジネスマンを名乗って国際的な仕事をしているのかと思うと驚くばかりである。
・・・っていうか、そうじゃなかったから、こんな金銭トラブルを起こすわけなんだけど・・・。

日本企業がなにもできないと思って、示談話どころか、自分の都合のいい条件で収めようとするので、みんなあきれて口も開けなくなってしまった。お金を返すつもりはないんだろうな・・・って。こんなのと話をまとめようとする弁護士さんは大変だと思って聞いていた。
あまりにも日本人を軽く見ているというか、甘く見ているので、私は単なる立会いなのに、なんだか腹が立ってきて、一言言いたくなってしまった、そこをぐっと我慢したのだけど、これが自分のことであるのなら、言ってやりたいことはいくらでもある。

トルコでビジネスで、ビジネス以外でよく遭遇するのが、「自分だけが知っている」状態になる人がいることである。外国人相手だと特にそうなるのだろうが、どうせキミたちは外国人だから何もわからないだろう、自分はトルコ人だからよく知っている、だから自分が正しい・・・というヤツである。
これはトルコでも教養のない人に限って使う手である。トルコで教養があるちゃんとした人たちはこんなことは言わないものである。

そりゃ、ちゃんと自分で調べもしないで、一人二人の人の話を鵜呑みにしてしまう日本サイドにも問題はあると思う。トルコ人だからトルコのことを知っている、信用できるというのはビジネスの世界では全く通用しないと思う。でもおかしなもので、日本でだったらやらないだろうに、なぜかトルコとの取引では相手の言葉を鵜呑み状態でご商売をされている方もいる。
知識がなかったりするから、鵜呑みにするしかないのはわかるけど、いまどきはお客さんの方がよく勉強していたりするから、それじゃごまかせないと思うのだけど・・・。

商売にしている以上は、トルコ人の誰々が言ったから、たくさんのトルコ人が言ったから・・・・ではなくて、そのモノを見る目、またトルコのルール、法的なことまで知っているべきだと思う。
言葉がネックだと思うだろうけど、そんなのいまどき、日本でだって公平な立場でトルコ語、日本語訳をしてくれる翻訳会社がいくらでもあるからお金で解決できることだろうし、官公庁でも英語のページを用意しているところもあるし、調べる気になったらいくらでも調べられる。
これをしていれば、トルコ人の言葉を鵜呑みにすることもないだろうし、何が本当で何が嘘かもわかるだろう。
ただ一般的に日本人は感情の人だから、一度親しくなるとトコトン信用してしまう。
これはこれで素晴らしいことだし、信用するということが自然にできる国の民であることを幸運だとも思う(最近はそうでもなくなってきているのだろうけど・・・・)。でも正しいことと正しくないことを自分で判断できなくなるのはコワいことだと思う。
特に恋愛関係では彼氏の言うことをそのまま信じ込む人もいる。これは感情の問題でもあるから、周囲の人の言葉は耳に入らないどころか、恨まれたりもするから、結局、見て見ぬフリになる。
(本人もその時は反論するものの、いつかは自分の過ちや愚かさに気がつく時がくるのだろうけど・・・・)

・・・で何が言いたかったかというと、こういうこと言う人たちの人間関係はあくまで1対1であるということ。第3者の存在を考えていない。
だから相手に根拠のない話をする。そして自分だけが正しいことを言っていると主張する。
それで相手が自分を信用すると思っている。
でもここに第3者という存在があることを忘れている。また相手が自力で正式な文書を読んだり、公的なところに調べに行ったりする可能性があることも忘れている。
よほど相手をバカだと思っているか、それとも誰が何を言おうとも相手が自分を信用するという絶対的なうぬぼれか・・・・・。

でも事実は1つであるから、それを指摘され、自分がそれを覆せないとわかると、今度は開き直る。
ビジネスの関係があるのなら・・・・。
「オレのおかげでトルコと商売ができてんだろう」
「オレがいたから、外国人なのにこんなに安く買えたんだぞ」
「他のトルコ人と商売をしていたら、この価格の3倍で買わされていたはずだ。なぜならお前は外国人だから」
「だから、オレに感謝すべきで、オレを信用しないなら、もう二度とトルコと商売ができないと思え」
「オレに内緒でトルコと取引してもオレにはすぐわかるぞ」
「お前らのためを思って、言ってやっているんだぞ」

恋愛だけの関係なら・・・・。
「オレのおかげでトルコに滞在できて、旅行者以上の楽しみを味わっただろ」
「オレがいたから悪いやつに騙されずに済んだんだろ」
「オレが何をしたっていうんだ? 他のトルコ人だったらもっとたくさんの金を出させていたはずだし、家を買わせたり、クルマを買わせたりするはずだ」
「オレが信用できないなら別に構わない、オレを信用している外国人はたくさんいる。これ以上逆らうなら二度とトルコにこれないようにしてやる」
「どこかに訴えたって、みんなオレのことを信用して、外国人のお前のことは信用しないから無駄なことだ」

言うことはこんな順番でこんな内容か・・・・。
そしてこれらの脅しが効かないとわかると、今度はいかに自分が大変か、どんなにいい人間か、不運な出来事をいくつかあげ、同情を買うようなことを言って、泣きが入る。

あくまでトルコではちゃんとした人たち、きちんと商売している人たちはこんなこと言わないし、しない。
トラブルを起こす人たちは、それ以外の人たちであり、だからこそ、トラブルが起きるんだけど・・・・。これに関しては国は関係ないし、どこでも起こりえることである。
結論、これらのつまらない脅しを怖がることはない。吠える人間ほど何もできないものである。だから吠えているわけである。





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Last updated  2006年10月30日 03時47分32秒
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