5月21日
病院から帰り、夕方7時に餌を食べさせカラーをつけて、「ペケ、お休み」と言って部屋をでました。ペケは足や胸が回復してきたので外に出たそうでしたが、そうはいきません。
翌朝
部屋の障子を開けると、ペケの姿はありませんでした。
半分下がすりガラス、上半分に障子紙が張ってあるタイプ。一枠は猫が出入りするので破れていました。ペケがその高さまで飛べる体力はないと思いましたが、念のため外から紙をあててピンでとめてありました。ペケはその高さまで飛び、紙を突き破って逃げたのでした。
カラーをつけたままで、胸に包帯を巻いたままで。
そう遠くには行っているまいと、何度も庭や山や近所を、ペケの名を呼びながら探しました。ペケは返事する猫、声が聞こえれば必ず出てきてくれると思いました。でも、全く気配はありませんでした。
ペケ、ペケ
死んでしまったの?
エイズも白血病ももっていないのに。
あんな大怪我も、直りかけているのに。
そして4日。
大雨が何度かありました。ペケはお尻の傷のため、ウンチも出ていませんでした。
どこかに倒れていないか、ひっかっかっていないか・・・。クリーンセンターに問い合わせても該当はなく、近くのゴミ捨て場3箇所とコンビニにポスターを貼りましたが目撃情報なし。
カラーをつけているので狭いところには入れるとも思えず、黄色いカラーはいやでも目につくはずなのに
5月25日
らっきょの通院日。
獣医さんに「猫が意識的に帰ってこないことはありますか?」と尋ねると
「あると思います。でもおなかが空いたら帰ってきますよ。今日くらいに帰ってくると思いましたが、長すぎます。帰って来れないんじゃないでしょうか」
ペケは一週間位家出したことがありました。多分、家に猫が増えたとき。家から20m位の空き地にいました。見つけて連れ帰りましたが、見つけなかったらどうしていたのでしょう。一週間、餌はどうしていたのでしょう。
病院の帰り、近所の方が「猫ちゃん、みつかりました?」と、声をかけて下さいました。一緒にいた方はポスターを見てませんでしたが事情を話すと、「あら~!でも、ここらへんで引っかかっていたりしたら、きっと鳴くわよね」・・・う~ん、その通り。
ペケのいた部屋を
まさかと思いながらのぞいたら・・・・
黄色いカラーが・・・
ペケは帰ってきました。
あんなに雨が降ったのに
カラーつけたまま、包帯巻いたまま。
特に汚れもなく。
おそらくごくごく家の近くで、じっとしていただけなのでしょう
治療がいやだったのと、閉じ込められたこと
今回のペケは、家出だったと
おねーちゃんは確信しています。おねーちゃんの声も聞こえたのに、無視したでしょ?
「病院なんて行かなくても、ペケは自分で治しますのしゃ」
ペケ、それだけ元気になるまでには、獣医さんやおねーちゃんの苦労があるのだよ。
それにしても
らっきょといい、ペケといい
生命力の不思議というか偉大さというか・・・