空から
空から 南風一金木犀を見上げると枝葉の間に淡いオレンジ色の蕾がもう顔を出しているいつの間にと思うけれど微かな香りに釣られて木を見上げたときにはすでに蕾を付けている香りとともに想い出すのは決まってきみの思い出校門で待ち合わせて校舎の中に案内したところまでは良かったのだけれどそれからあとのことはもう忘れてしまった何もない一時間がただ過ぎただけだから何も憶えていないのは当たり前きみは赤と黒のチェックのスカートに赤いネクタイを付けてブラウス姿頭にちょこんと帽子を乗せていたことは憶えているきみは何のために俺との約束を守ったのだろう二人はただすれ違うために出逢ったようなものもし空から見下ろしていた神様さまがいて本当のことを教わっていたらきみと俺の人生は変わっていたのかも知れないね (詩集の宣伝)「きみのちきみ120%」12月5日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング