南風一の世界

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• 夢

  　　　夢　　　　南風一昼間に読んだ新聞記事テレビで事件やニュースを見て感じたこと何年も前に子ども会の役員を一緒にやったことそれやこれや随分以前のことやつい先日持った感想などがない交ぜになって夢となって現れるインターネットの接続に不具合があるからという理由で訪ねたはずだったいつかしら奥さんが病気で寝ていることになって近くでご主人が見守っている俺は何やら介護する役回りになっているのだけれど美人だった奥さんの布団の中に手を入れるや思わず白い太ももをなでてしまった「きゃー」と叫んでそれまで病気で元気がなかったはずの奥さんが半分起き上がりびっくりした俺は平謝りになんだかんだとその場を取り繕って何にもなかったことにしようとしている近くにいるご主人は眠っているのかどうか分からないが奥さんの叫び声も俺が謝っていることも聞こえなかったらしく全然反応しないところがそのすぐ後には奥さんはもうにこやかに起き上がってスマートな姿で「パソコンを付けてみるわ」と言っている「もしまだ無線ＬＡＮの具合が悪いようでしたら　明日また部品を持ってきますよ」と言っている俺そこで目が覚めた （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/06/04

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• 若い女

  　　　若い女　　　南風一うすうす気付いているくせに誘えばＹＥＳと言う妻と別れるからと言い出せば果たしてＹＥＳと答えるのだろうかそんな気もないくせにただ言い寄られるのがこの上もなくうれしいそれだけで付いて来るなんてそれも罪なこと （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/06/02

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• 何の変哲もない

  　　　何の変哲もない　　　南風一一つの目的にとって１年は短すぎる何の目的もない者にとって１年は長すぎる高が試験高が就職そんなことに浪人したり留年する意義はあったかそんなものはあってもなくても今の俺にとって何の変哲もなかっただろうと想像する同じように高校時代にきみと出会って別れたこともあってもなくても何の変哲もなかっただろうと思う何も変哲もないことを積み重ねて歳をとってたとえ変哲もないことが何もなかったところで歳だけは取っていた何が変哲で何が変哲でないなんて誰に分かるのだろう？俺が不器用だっただけかな （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/06/01

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• 忘れてしまったこと

  　　　　忘れてしまったこと　　　南風一もう二度と会えないと思っていたそんなところに恩師の退職祝いの案内がきたきみと俺はクラスは違っていたけれど芸術の選択科目が同じだったので同じ教室で授業を受けた行き帰りの電車が同じだった（だから朝や帰りに顔を会わせることが多かった）そんなところから気安く話す仲になって紆余曲折はあったけれど恋愛の悩みごとまで話し合う仲だった俺の方が先に結婚してそのことを告げるときみは夜叉に豹変したそれっきり話したことも会ったこともないクラスは違ったけれど担任という細い糸が再びきみと俺を引き合わせるきみは昔のことなどすっかり忘れてしまったかなあの別れ方が正解だったと昔そうであったように二人で笑い合えたらいいね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/05/31

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• うたた寝

  　　　うたた寝　　　南風一初夏の昼下がり川沿いの家陰に椅子を出して涼をとるお婆さんが１人その近くでは犬が昼寝をしている田植えに備えて水が張られた田んぼを吹き渡る風水槽の亀を取り出して水を入れ替える小学生くらいの女の子近くで立ち話する母親らしい女性とおばさんとお爺さんたしかにそんな風に時間を使ってきた新体操やら海遊びキャッチボールや昼寝取るに足りない時間を積み重ねてきみは多分母親になっているのだろうし俺は中年男になっているうたた寝の時間のように気持ちが良かったけれどうかうかと過ぎ去ってしまった時間 （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/05/30

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• 交感

  　　　　交感　　　南風一もし再会できたらおじさんとおばさんのありふれた出会いに過ぎないけれどそのうれしさは二人にしか分からない初めての逢瀬が早かったのかそれとも運が悪かったのかそれ以来どちらからも呼び出せなかったもう一度同じようになるのが怖かったから。真意を計りかねたこともあるなぜ本心を隠してしまったのだろうもし再会できたらきみと俺の二人にしか分からない想いがあるもうかつてのような高校生姿ではないけれど二人にしか分からない万感の想いきみと俺がそんな交感を持てたら少しはきみのことを忘れられるのかな （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/05/30

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• ユニフォーム姿

  　　　ユニフォーム姿　　　南風一ユニフォームってのは身体にぴったりしているから駐車場の発券機の前に佇むＯＬらしき女性のスカートはお尻の形やらお尻と太ももの境目のラインをくっきりと映し出しているもしそれが俺の一度も目にしなかったきみのＯＬ姿だったのなら俺は随分損をしてしまったきみのユニフォーム姿を当たり前のように見てユニフォームの中身まですっかり掻っ攫って行った男がいたなんて随分果報な男がいたものだ男と女なんてどんな巡りあわせでくっついたり離れたりするものか誰にも分からないそれでもきみはユニフォーム姿を俺に一度も見て欲しいと思ったことはなかったのだろうかＯＬ姿のきみを一度くらい目にして欲しいと思ったことはなかったのだろうか （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/05/27

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• 魅力的

  　　　魅力的　　　南風一スリムなくせに胸元から覗く乳房の谷間が深い確かに何もかも揃った女が恋人になる巡り合わせはなかなかあるものじゃないだろう何もかも揃いすぎれば気後れがしてかえって遠ざかってしまわないとも限らないびびっときた女は何人いたか数知れないそれでも話す機会も近づく勇気もなかったからただやり過ごすだけだったたとえそのうちの１人と近づきになれていたところで暫くすれば街行く若い女性の方がやっぱり魅力的に映ったのだろうそれじゃ何年寿命があったところで何の変わり映えもしないね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/05/26

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• ３年

  　　　３年　　　南風一高校時代の３年という歳月はその後の人生の長さに比べれば取るに足りないほど短いその短い３年が人の人生を決定付けることがあるきみと俺との交流は地名にも遺跡にも文書にも残らない俺が死んできみが死ねばもはや誰の知るところでもないきみと俺にしか意味がないことだったから俺ときみが消えてしまえば何の値打ちもない美しかったきみよさよならうぶで先のことが見通せなかった馬鹿男よさよなら多分きみと俺が出会わなくても何の変哲もなかった人生よさよならきみでなければ多分別のきみに出会って惚れていたであろうからやっぱり同じ道を歩んでいたであろう馬鹿男よさよなら惚れることは特別なことでも何でもないそれを特別なことと思い込んでしまったそれだけのこと （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/05/24

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• 昔なら

  　　　昔なら　　　南風一時間を感じることはできないつい先日まで家の前で三輪車に乗っていた隣りの子どもがランドセルを背負って学校へ行くようになった姿を見てなるほど時が過ぎ去ったのだと知る昔ならきみに会えることを当たり前のように楽しみにしていた俺（当然に再会できるものと信じて疑わなかった）近頃は自動車の中でぼおーっと信号を待っているときなどきみの姿を思い浮かべているのだけれど思い浮かべることだけで満足してしまっているもう出会えることはないと諦めているのだろうね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/05/23

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• 欲すれば

  　　　欲すれば　　　南風一欲すれば得られよう確かにそうだろうでもその後は分からない破滅の方の不安が大きかったら誰が飛び込むもんかきみに恋したところまできみが立ち止まってくれたことそこまでは良かったのにね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/05/22

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• 乳房の絶頂

  　　　乳房の絶頂　　　南風一ゴールデンウィークにイタリア旅行に出かけていたらインフルエンザ予防のため１０日余り自宅待機を命じられたという胸元から覗く胸の膨らみはなんと虚しい時を過ごしてしまったことだろう１０日もあれば若い乳房は何回やさしい愛撫を受けられたことだろう心なしか元気がないように見えたけれど胸を反らせばやはり盛り上がった乳房は見事な円錐形それでもある年令を過ぎたときから乙女の乳房といえども一日一日衰えていくのかな俺はきみの乳房を上から覗くばかりで掌で思いっきり愛撫したことがないから絶頂がどの辺りだったのかちっとも分からないけれどね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/05/21

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• 虚像

  　　　　虚像　　　南風一きみは俺が勘違いしているという自分で作り上げた虚像に惚れているそれならきみが思っている本当のきみとはどんなきみかな？きみが思っているきみが本当なんて誰が決めたのだい？本当の自分なんて誰にも分からない好きな男次第できみだってどうにでも変わっていくだろう変わっていくきみも本当のきみ好きな男にとって恋人はいつも虚像さ （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/05/17

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• きみを前にして

  　　　　きみを前にして　　　　南風一きみを前にして何を投げようとしたのだろう？獣なら抱きついてすぐに交尾した？それは確かに手っ取り早い愛情表現俺がきみに求めたものは何だったろう？きみを欲したのは確かだけどきみの身体じゃなかったきみはじっと俺の目を見つめ返して待っていた今まさに投げ出される何かをじっと待っていたきみが待っていたのは何だったのだろう？俺は何を投げれば良かったのだろう？ （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/05/16

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• その後

  　　　その後　　　　南風一やっぱり「その後」を考えているインスピレーションはなくてもこの人ならと思うこともあるのだろうそれなら最終的に決定するのはいつのこと？何時まで経っても決められないってことだってあるじゃない俺たちの場合はきみはやっぱり決めかねていたのかなそして俺はそれが確定的になるのが怖かった？だからまだ未練が残るうちに別れようそしたらきみは永遠の恋人として生き続ける・・・確かに一部は正しかったけれどほかの全部は間違っていたね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/05/16

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• ありふれた光景

  　　　ありふれた光景　　　南風一オーダーがすんでレシートと番号票を受け取って横に退いた後ろを見るといつの間にか数人の列ができていた立っていたが暫くかかりそうだったので後方のベンチで待つことにした列の中に７、８才の男の子を連れた１人の女性がいたこげ茶色の綺麗に結った髪は艶々している色白の肌に目鼻立ちがぱっちりして彫が深いジーパンの下半身は女性らしく膨らみがある確かに小娘ではないのだろうけれど俺が好きだったきみと何処が違うのだろうと考える男児がいたって俺が好きだったきみの姿とよく似ている当たり前に男児を生んで男児を連れてマクドナルドに並んでいる女性こんな当たり前のように立つ女性がいて一体俺が遠くから恋焦がれたきみは何だったのだろう身近なところのありふれた光景俺が知らないところできみは当たり前に立っているのだろう （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/05/10

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• 今さら

  　　　今さら　　　南風一初夏の陽射しが照りつける道を歩く道沿いの凸面鏡に映し出された男の姿を見てどこにでもいる老けたおじさんだなと思うもうこんな老けたおじさんの顔を見て甘言に釣られる女など何処にもいないだろうこんな男がその昔可愛い女に言い寄っていたなんて誰が信じられるものかすべては思い上がり俺だってきみだってごく普通の何処にでもいた男と女俺は特別な男ではなかったきみも特別な女ではなかった特別でも何でもない男と女同士好きになるのは別に誰でも良かったのにね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/05/09

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• 今もしきみに電話したら

  　　　　今もしきみに電話したら　　　南風一初めて電話したのは高校を卒業してからだった高校に入学したばかりのクラスで１年間生物の席で向かい合った授業のときに少しは話したことがあったかもしれないとりたてて親しいというわけでもなく朝と帰りの挨拶だっていつもしていたわけではないと思うきみは可愛かったから好意を寄せる者が多くて俺は最初から論外と考えてそんなに近づいていくこともなかった先に大学生になっていたきみと通りで出会ったとききみはにこにこして手を振ってくれたそれから１年が経った夏休みだったかなきみに電話したら弟さんが出たのかなきみと他愛ない話をしているときでもきみはお姉さんらしく弟の進路のことを思いやっていたそれからまたきみに電話したのは俺が留年していたときかなきみは地元の自治体に栄養士さんとして就職していた通勤途上で高校１年のときクラスが同じだった某くんとよく会うよと笑っていたっけその次にきみに電話したのはさらに１０年が経っていた同窓会の名簿が送られてきたのできみに電話したのだったきみはお医者さんと結婚して一児の母親になっていたご主人の帰りが遅いとこぼしていたそれっきり電話をかけていないそれから１０年以上過ぎたからきみの子どもも大きくなったことだろう今もしきみに電話したら昔のようにきみの姿を想い出して心は弾むかな？きみはもう昔みたいに某さんの消息を話すこともないだろう俺が好きだったのは某さんよりもきみだったきみだってそろそろ気付いてくれても良さそうなものだけど （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/05/09

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• １７歳

  　　　　１７歳　　　南風一きみのことを想い出してきみと未熟という言葉は無縁だったなと想う１７歳のきみの胸はすでにはちきれんばかりに盛り上がっていてほんのりピンク色をした素肌はその後におけるきみより一番美しかっただろう俺はといえば全くの餓鬼だしそもそも世界のことも自分のことさえも何も見えていなかったたった１歳しか違わなかったのにきみの姿ははや結論を迫る俺には何の答えもないなぜそんなにアンバランスだったのだろう？ （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/05/06

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• 空間

  　　　　空間　　　南風一ゴールデンウィークの終盤カップルや家族が乗り込んだ車が通り過ぎてゆく一緒にいて楽しいそれは必要条件結婚するなら何十年も一緒に暮らさなけりゃならないのに楽しくもない男と一緒になれるはずない当たり前のことなのにそのときはなぜ分からなかったのだろう好きという一言で何もかもが変わってしまうと思い込んでいたのかなきみだって努力したり理解しあうことで二人が変われると本当に信じたのかな （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/05/05

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• 休日の夕方

  　　　　休日の夕方　　　南風一「南風くんって　本当は明るかったのね」特に休日の夕方かな無性にきみに会いたくなることがあったそんなときはきみに電話するか直接きみの下宿を訪ねたきみに電話したときや会いに行ったときは決まって淋しいときなんだから仕方なかっただろうもし淋しくなかったらきみに電話したり会いに行くはずなかった淋しさと愛情とを勘違いしていたのかも知れないねきみには悪いことをした （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/05/04

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• 好き

  　　　好き　　　南風一歳を経るにつれ好きという概念も変わってくる昔なら相手にも自分と同じような気持ちを望んだだからわざわざ働きかけもしたでも今は何も求めない昔好きだった人より何年も長く日常的に接しているのだものもう好きなんて言わなくても大体の思いは分かってしまうセックスしたいなんて思わなくてもなんとなく気に入っているそれだけだね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/05/04

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• インフルエンザウィルス

  　　　インフルエンザウィルス　　　南風一抗生物質を貰うために医院へ行く初夏の爽やかな風が吹きすぎる廊下に老人たちに混じってちょこんと座るインフルエンザウィルスがちょっとばかり暴れたくらいでこの世が終わったような気分になる（それはいつものこと）抗生物質を服用して１、２日寝ていれば熱が下がり頭痛もやんですぐに元通りになることは知っている（それもいつものこと）未来の結果を知っているから苦しくても安心して順番を待つことができる抗生物質と引き換えに「きみ」をあげようか？と問われてもこんなときばかりは「ＹＥＳ」と返答できないねきみが幾ら俺の想いに応えてくれたところで苦しさで死にそうな気分では愛をささやくことも出来やしない （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/05/02

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• 姿三四郎

  　　　　姿三四郎　　　　南風一お隣のご主人の鬢の白髪が目立ってきたこちらに引っ越してきたときは小さな女の子だった姉妹がすでに大学生と高校生になっているからもうそんなものだろう私の方も例外ではない向こうから見れば白髪が目立ってさぞかし老けた姿に映っているのだろう自らの心の中では３０年前のきみに出会ったときのままの俺だと思い込んでいるからなかなかおめでたいものだ多分棺おけに片足を突っ込んでも相変わらず紅顔の美少年くらいに思い込んでいるのだろう （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/29

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• 好き

  　　　好き　　　南風一通りすがりの男から突然「好きだから結婚してください」と言われたところで「嫌です」というのが大抵の女だろうそもそも女のことを何にも知らないし女の方だって男のことを何にも知らないそれなのに「好き」と口にすること自体が馬鹿げている女はそう思うかもしれない何も知らなくても「好き」という想いは直感だから相手のことをよく知ったから変化するものでもないだから時間も生い立ちもそれまでの経験もぜーんぶすっ飛ばして何も要らない今あるがままのきみが好き （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/29

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• お互い様

  　　　お互い様　　　　南風一３０年が過ぎてある日のことを思い出している俺が駅に向かって歩いているときみに出くわしたきみの隣りには男友だち無視するのは余りにも野暮すぎるから「やあ」と軽く会釈して通り過ぎたきみはあっけにとられた顔をして何とも答えないきみの隣りの男友だちの方が気付いて俺の方へ振り返っているきみはそんな男友だちがいる素振りなど一つも見せなかったからね俺だけが知らなかったのだろう俺にしたってきみ以外に好きな女性は何人もいたからお互い様だけどね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/28

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• 果報者

  　　　果報者　　　南風一運命の出会いなんて思い込んだところでたとえば病気の妻に代わって幼い子どもを幼稚園に送り届けた帰り道でスタイルの良い美人の女の子を見かけることはないか？そんなとき決まって思うのは「早まったかな」という思いでもそれは無いものねだりそのスタイルの良い美人と一緒になったところでまたすぐに別の魅力的な女性が現れるに違いないそうすればまた「早まったかな」と思う結局無限の後悔地獄だねだから「好き」も「運命の出会い」も盲目に過ぎないたまたま好きになった相手が美人でプロポーションが悪いこともあろう不細工でプロポーションが良いこともあろう両方揃っていればまずは果報者当人がそんなことに気付くことはなかなかないけれどね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/28

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• 叶わなかった恋

  　　　叶わなかった恋　　　南風一何十年か経って「好き」ということはどういうことか？自問してみる居ても立ってもいられないその人を想うだけで気持ちいいから親しく接することができればもっと楽しくなるに違いない当座はそう思い込むのだろうけれど本当にそうだったかな？早い場合ならものの数ヶ月で興醒めあるいは結婚して子どもができたところで夢からすっかり醒めるそしてあの想いは何だったのかと自問する俺が信じ込んだきみが実在したのかしなかったのかきみは俺が思い込んだとおりの女性だったのかそうでなかったのかそんなことはもうどちらでもいい叶わなかった恋だけがいつまでも美しいね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/26

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• ハクセキレイ

  　　　ハクセキレイ　　　南風一二羽のハクセキレイがじゃれ合うように忙しく飛んだり道に降り立ったり立ち回っているよく見ると一方が飛びかかったりするのだけれどもう一方から抵抗されるのか牽制されるのかなかなか思いを遂げられない（オスの方だろう）メスを遠巻きにして近づこうとするけれどなかなか近くに寄せてもらえないまるで昔のきみと俺を見るようだきみは言質を与えずなかなかうんと言わないそのくせ保険をかけておくことを忘れなかった鳥の世界には刑法も警察もないけれどそれでもメスをオスの思い通りにすることはできない （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/25

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• 膨らみ

  　　　膨らみ　　　南風一以前なら少し胸元の明き具合を気にしてそっと手をやることもあったけれど今や全くそんな素振りもない少し屈んだときには胸元に俺の視線が突き刺さることを感じることもあろうにそんな素振りなども全く見せない一皮向けたというか思いのままにというか男と女の感情に無理に逆らうことがなくなったのかな顔を出しているのと同じくらい自然に胸の膨らみをさりげなく覗かせている胸の膨らみの奥には深い闇が潜んでいるちょっとやそっと覗き込んだくらいでは膨らみと谷間のほかには何も見えないね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/24

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• ほんの昨日のように

  　　　ほんの昨日のように　　　南風一日が沈む前の春の夕暮れこんな季節があったことを身体の何処が覚えているのだろうその辺りの横道からきみが今にも現れ出そうな予感がするきみはあの日のままの姿でどこで生きているのだろう３０年が過ぎたといってもほんの昨日のことのような感覚しかないもう一度会いたいと言えばきみに会えるのだろうか？きみは今でも昔のままの姿で暮らしているのだろうか （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/22

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• 奥深く

  　　　奥深く　　　南風一親愛というのは何処まで流れ出すのだろうきみの瞳から唇から胸の膨らみからスカートから覗く膝頭から溢れ出してもう一度きみの奥深くへ還流する誰かきみの胸の奥に掌を突っ込んで暖かさの在りかを感じた者はいるのかな？ （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/21

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• 一番美しいとき

  　　　一番美しいとき　　　南風一２３才から３０才過ぎまで女性が一番美しいときに接してきた仕事上のことだから都合次第で訪問なんていつだっていいそれでも外出先からあえて「今日は訪問できない」と電話をかけてくる「ごめんなさい」と謝ってくるいえいえいつも中年男の接客でこちらこそごめんなさい若い男でなくて若い女性には随分悪いことをした仕事上の接触に過ぎなかったのに計らずも女性の一番美しいときの変遷に立ち会うことになってしまったこの先きみが結婚して退社する日が来るのかも知れないけれどどんな縁できみに出会うことになったのだろうとびっきり美しい女性の変遷としてきみの記憶は俺の脳裏から消えないことだろう （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/20

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• 再会

  　　　再会　　　南風一そういえば暫く見かけなかったと思った健康な人にすれば歩くことは当たり前ちょっとやそっと急な山道でも登るだけならそれほど苦にはならないところが高齢になると山道は大分身体に応えるその人も暑いさなかに山に登って脱水症状になったらしい一緒に登っていた年配女性に木陰に引きずりこんで貰って水を飲ませてもらって生気を取り戻したというそれ以来　山登りが怖くなって足が遠のいていたという山登りを手伝う壮年スタッフからすれば休日の息抜きに過ぎないそんな余暇の一つに過ぎないことが年配者にすれば参加することにさえ並々ならない決意を要する山歩きに参加する顔ぶれはいつも馴染みの人たちと思って拝見するけれど１年ごとに歳を重ねて初めて参加したときからすればもう何年たったことだろうスタッフたちも同様に歳を取っていく消費し尽くした思い出はそれがたとえ楽しい一時であったとしても歳月とともに消えていくたまたま短い時間を共有した人たちが何人いたとしても再会しなければそれらの人たちの顔を思い出すこともままならない （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/19

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• 目に見えるもの

  　　　　目に見えるもの　　　南風一いたずらに歳は取りたくないけれど歳をとることで分かることや見えるものがあるきゃっきゃっと明るい声ではしゃぐ年頃の娘たち鋭角な顔つきといいボンボンと出るべきところが出た胸健康的な脚若い娘は確かに女という性の中で一番美しい時期だろうそれでも単調な歳月を重ねることでしか感じられない喜びといったものがある歳を取ったことで輝きだす魅力といったものがある右か左か白か黒かそんなものでしか計れない感情なんか高が知れている数ヶ月顔を会わせなければすっかり忘れているのに出会ったときには「ああそうだった。　ちょっといいなあと惹かれていたのだっけ」そしてまたそんな想いもすぐに忘れてしまう若い女性たちの後ろから歩けば茶色がかった長い髪といい首や二の腕の白さといいジーンズのお尻や太もものセクシーさといい昔のきみの後ろ姿を彷彿とさせる姿を目にすることがある日焼けしないようにと頭から白い帽子をかぶり日除けに着たトレーナーの胸には火山のような膨らみが突き出でた娘がいるかつて俺が心惹かれた女性たちがすぐ眼前に昔の姿のままに歩いているように感じてしまうのは単なる俺の目の錯覚なのだろうか （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/18

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• きみに欲したもの

  　　　きみに欲したもの　　　南風一きみの何を求めていたのか分からないきみが幾ら可愛いからといってきみを食べることは出来ないその頃きみの身体を欲することはなかったきみとセックスなんて考えることもなかったそれならきみの何を欲したのかな？きみの心きみの心を俺だけのものにしたいそれは最も傲慢な欲求だったのかな （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/16

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• はちきれんばかりの笑顔

  　　　はちきれんばかりの笑顔　　　南風一交差点で信号を待っている高校に入学したばかりらしい学生たちが真新しい制服に身を包んで横断歩道を渡ってくるどの顔も希望に胸を膨らませているにこにこしてはちきれんばかりの笑顔でいっぱいだもう何十年も前に俺にもそんな頃があった会う人　見るもの　聞くもの何もかもが新鮮だった１年間はそんな日々が続いたかなそんな初々しい希望や喜びは何処へ消えてしまったのかなもう一回やり直せといってもとてもあの頃のようには行かないと思う人生でたった一度きり１６才という年代にしか出現しない笑顔かも知れないね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/15

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• 乳房

  　　　乳房　　　南風一こんなに簡単に覗かれてしまう乳房って何だろう？もう１０年来の付き合いかな昔は今ほど乳房の谷間や膨らみが覗けるほど面と向かい合わせることもなかった仕事の話はあったけれど儀礼的なものだった今は仕事の話に加えて冗談と世間話が半分うつむき加減に書きものをしているときは必ず胸の谷間や乳房が見えてしまうもう乳房を何度も見たので白さも青い血管の筋まで覚えてしまったブラジャーを外してしまえばすごい膨らみと想像する果たしてこの乳房を握り締める果報者は現れるのだろうか？それともたわわに実った乳房は誰に愛撫されることもなく朽ち果てるのだろうか未来のことは分からないこれまでのことが分からなかったようにただ乳房は今が一番美しいときかな （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/14

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• 縁

  　　　縁　　　南風一高校・大学の友だちに田舎の企業に就職して１～２年の短い東京出向期間中に出向先の女性と結婚した奴がいるほんの短い間に何の共通点もないのによく思い切ったものだと思う（２０年前に会ったときは　細面で華奢な色白の美人には違いなかった）もう２０年が経つのに仲良く暮らしているようだから日々の話題にも事欠かないのだろう子どもは作らず（もしかして作れないのかも知れない）奥さんは無職その代わり外国へは二人でよく旅行するらしい東京　金沢　九州こんなトライアングルにも接点はあってうまく折り合えるのだろう （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/13

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• 休日

  　　　休日　　　南風一図書館に行くと暑くなってホットパンツ姿の女子中学生の脚の白さがまぶしい俺がまだ学生生活を送っていて妻がＯＬだった頃日曜日の朝はピザトーストとコーヒーだった目黒のアパートの夏は暑く妻はホットパンツとＴシャツで料理を作っていた俺は後ろから悪戯して妻のホットパンツをずり下げて白いお尻を丸出しにした妻は「もう忙しいのに」と言いながらずり下ろされたホットパンツを片手で引き上げるのだったまた暫くして俺が同じことをするので妻は諦めてホットパンツもショーツも脱がされたまま料理を作っていたまだ二人が若かった頃の馬鹿な思い出白い脚を見てそんなことを思い出した （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/12

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• 後ろ姿

  　　　後ろ姿　　　南風一よく見れば（よく見なくてもそうだが）女性には機能としての脚がある手があるお尻があるそれは生きていくために当たり前のこと動物として当たり前のことに過ぎないのにそんなものがなぜ魅力的になるのだろう？俺が好きだったきみにしたって機能としての頭や手足お尻や胴体があったに過ぎないのにね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/11

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• 新緑

  　　　新緑　　　　南風一花見に出かけると桜は葉桜山野の木々はすっかり新緑に衣替えしていた新緑は目が覚めるような初々しさですべすべして光り輝いていたまるで初めてきみをまじかに見たときのきみの初々しさとそっくりだった （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/11

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• 最初で最後の

  　　　最初で最後の　　　南風一やっとゆっくり話せると思ったところで「もう帰るわ」と言い出すきみ　　　俺はよほど恨めしそうな顔つきだったのだろうきみは「ごめんなさい」と言ってそそくさと友だちと去っていくやっと叶ったきみとのデートだったのにのっけからついてなかったよりによって可愛い女の子を鵜の目鷹の目で狙っている男どもしかいない学園祭にきみを誘い出さなければ良かったそしたらそれが最初で最後の待ち合わせになることもなかったのかな （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/10

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• 天使のころ

  　　　天使のころ　　　南風一４０年が過ぎて遠い日のことを懐かしく思い出している好きだなんて一言も言わなかったしいつも悪戯ばかりし合っていた分からないと思っていたのは当人同士だけ周りの誰もが気付いていた登校のときから出会えば「よお」とか言ってきっとおっかけっこを始めたりした好きでないはずなかったよねそれでも当人同士は否定しあっていた （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/08

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• まっすぐに

  　　　まっすぐに　　　南風一鏡の中から疲れた中年男の顔が覗き返す果たしてこれが俺なのかどんな面下げて好きだの嫌いだのとほざいていたのだろう鏡なんか覗き込むことがなかったからきみを追っかけることができた追っかけられたきみの方こそ迷惑千万だったね外見も生活も金のことも何も気にならなかったからまっすぐにきみのところへ進むことが出来た今ならとても昔のようには行かなかったね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/07

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• 桜

  　　　桜　　　　南風一派手に金を使うわけでなくご馳走を食べるわけでもないただ昼下がりの戸外を歩く水路沿いの参道には満開の桜車椅子に乗ったおばあさんと二人の老人がそぞろに桜を見上げている何に追われるでなく何か用事があるわけでもない金はないけれどゆったりとした時間を楽しむ水路縁に立った凸面鏡を見ると「平成１１年建設」とある１０年なんてあっという間で今度この銘板に気付くときはすでに俺は定年を迎えていることだろう女学生だったきみの姿は夢幻若かった俺がいたことも夢幻若かった父母がいたことも夢幻ならやさしかった祖父母がいたことも夢幻夢幻は桜のように散っていく （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/05

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• 好き

  　　　好き　　　南風一好きっていうのは視野狭窄に違いないその人を見なければ他に魅力的な女性は幾らでも見つかるその数千、数万の女性の方には一瞥もくれずたった一人の女性を特別と思ってしまうそんなに特別に恋する理由などなかったのではないか今さらながらきみも俺も何を見たのかなと思っている （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/04

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• もしも

  　　　もしも　　　　南風一まさか眼下に胸元から覗く乳房の膨らみを見てもしもと考えるこれだけ胸元の開いたシャツを着て前かがみにものを書いたならいやでも胸元から乳房が覗くくらいのことには気付いていよう独身の３０才恋人はいるという噂を聞いたことがあるそれにしては乳房の盛り上がりといいのけぞったときの見事な円錐状の膨らみといいとても男に揉まれたような乳房ではないもしもとまた考える俺がまだ独身の頃だったら目前の素敵な乳房や身体に惹かれてアタックしたかな彼女がメモをとる間俺は胸元から覗く白い乳房の膨らみを眺めていた顔を上げた彼女は知ってか知らずか無邪気に悪戯っぽい微笑を浮かべて髪を撫で付けるのだった （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/03

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• 晴れやかな

  　　　晴れやかな　　　　南風一大学入学のような晴れやかな機会はそう何度もあるものじゃないだから祝福に駆けつける者あり祝いの言葉を伝えてくる者がありご無沙汰の人とも旧交を温める一時となる短い人生よりも喜びを分かち合える瞬間はもっと短いほんの数分か数十分に過ぎない砂粒のような時間そんな一瞬の閃光のときが何十年という単調な人生の歩みの中で一筋の光を投げ続けるのだから人の情けというものは随分力強いものだね喜びを分かち合えるってのはそう何度もあるものじゃないしね （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/04/02

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• 始まりと

  　　　始まりと　　　南風一３月と４月いろんな別れと出会いがあったきみとは出会ったけれど別れた出会った理由もとくに親しく接することなく遠くに離れ離れになった理由も分からないきみは特に切望するわけでもなくかといって忘れてくれというわけでもなかった成り行き任せ風任せその後どうなると思ったのだろう？あるいは何か期待するところはあったのだろうか？ （詩集の宣伝）「きみのちきみ１２０％」１２月５日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング

  2009/03/31

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