テーマ:最近観た映画。(40126)
カテゴリ:アメリカ映画(今世紀)
今さらという感じですが、昨日(12月30日)ようやく「レミーのおいしいレストラン」を観て来ました。
以前「善き人のためのソナタ」について書いた時言及しましたが、私は時々「パリスコープ」という 雑誌に掲載されている「過去1年以内の、パリ近郊累計観客動員数トップ20ランキング」を ぼ~っと眺めています。 やはり子供にも観てもらえる作品が強い様で、最新データにおけるベスト5は次の様に なっています。 5位 ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 (で、いいのでしょうか?仏題には「フェニックス」が入っているので。) 4位 カリブの海賊 ワールド・エンド 3位 シュレック3 2位 スパイーダーマン そう(私の見落としがなければですが)スパイダーマンはなんと、公開後わずか1週間にして 観客数100万人を突破した、過去1年で唯一の映画なんです。 と同時に、第1週目にして他の映画全てを蹴落として「過去1年の累計観客数」第1位にも 躍り出ていました。 「異常ヒット」と言ってもいいのではないでしょうか。 今は143万人に落ち着き、2位をキープしています。 そして1位が今回の「レミーのおいしいレストラン」! 公開1週目の時点では5位ぐらいでしかなかったのに本当に地道に地道に観客動員数を 増やし続け、今や累計で145万人!! なんだか「善き人のためのソナタ」のヒット具合を彷彿とさせます。 ・・・という訳で、普段アニメ映画をほとんど観ない私も、おっかなびっくり出かけてきました。 私、アニメ映画ってあまり好きなものがないんですよね。 「ナウシカ」の様に想像力が要求され、しかもヒロインが自分とは全然違うタイプの人間だと 世界観に入り込めないし、飛行機でぼーっと観た「シュレック」はフィオナ姫も含め、 最後の最後までキャラクターが可愛いと思えなかったし(もっと集中すべきだった?) ・・・・あと、いくらアニメーションでもストーリーがしっかりしていないと退屈してしまうし・・・。 特に今回の作品は「ネズミのシェフ」というコンセプトですが、私は 「スチュアート・リトル」を観た時の苦い経験が未だに心に残っていたので、とても不安でした。 「スチュアート・リトル」では 「人間がネズミを養子にする=人間の子供の義弟はネズミである」 という一番大切な部分をどうしても理解できず(「養子ではなくてペットじゃいけないの?」と 思ってしまう私は偏屈な大人?)、最後の最後までストーリーについていけなかったのです。 でも「レミーのおいしいレストラン」は観て大正解♪ 久しぶりに納得できるアニメーション映画でした。 期待していなかったせいか「善き人のためのソナタ」よりも満足できたぐらいです。 「ネズミがシェフとして活躍」する以上、もちろんファンタジックな要素に満ち溢れた映画なのですが、 レミーが人間並みの高度な知能の持ち主である分、「ネズミである事の葛藤」や 「父親との軋轢」などがしっかり描かれていたので、かなり感情移入できました。 私は 「どうせネズミを擬人化するなら、ここまでしなくっちゃね!」 と納得して帰ってきましたが、正直、この映画を観ても小学校低学年ぐらいの子は 本当におおまかなストーリーしか理解できないんじゃないかと思ってしまうくらい、 「自己の確立」をテーマに据えたアニメーション映画の割に大人向けのお話です。 この映画がパリで大ヒットし、昨日行った映画館の小さな上映室がほぼ満員な理由には もちろん、深いストーリーの他に、パリが舞台になっている点も挙げられるのだと思います。 これだけ大きなプロダクションだと当たり前なのかもしれませんが、町並みは素敵なだけでなく かなり忠実に再現されていたので、パリジャンもみんな納得できたのではないでしょうか。 また話が「ストーリー」に戻ってしまいますが、レミーが手助けしてあげるリングイニが 全てにおいてパッとしていなくてどこにでもいそうなタイプの人間だったり (もう少し、芯の通った性格にしてほしい気もしましたが)、リングイニの教育係のコレットが エキゾチックな顔立ち(パリには移民の2世が多い)だったりするのもパリらしくて リアリティーがあったし、とにかく上出来!! ただひとつ難点をあげるとしたら、家に帰ってきてPCの画面でレミーの(動かない)イラストを見たら、 可愛いと思えなかった事ぐらいでしょうか(笑)。 ネズミを結構リアルに描いてますからね・・・・。 という訳で意外や意外、2007年最後の映画はアニメーションでした。 来年の1本目は何になるかな?(まだ決めていません。) 2008年も幸せな年になります様に。 ランキングに参加しています。 投票(をクリック)していただけると、嬉しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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