テーマ:映画館で観た映画(8515)
カテゴリ:その他の映画(今世紀)
今年の初映画は「未知空間の恐怖/光る目」となったけれど、2007年のは「タロットカード殺人事件」だった。
夫と2人で1月2日の午前中に結婚後初めての滞在許可証申請をするためにシテ島の警察庁へ出向き、スターバックスで腹ごしらえしてからふらっと観た。 ロンドンを舞台にスカーレット・ヨハンソン扮するジャーナリスト志望のアメリカ人学生と、ウディ・アレンの冴えない手品師が、「タロットカード殺人事件」の犯人が本当に貴族出身の青年(ピーター・ライモン)なのかどうかを突き止めようと奮闘する、サスペンス・コメディー。 やはり主役2人のコミカルなやりとりが一番の見どころなのだろう。 笑いあり、恋あり、スリルあり、ヨハンソンの水着姿まであり(笑)で、お正月にふさわしい映画だったなぁと満足顔の私の横で、主人はちょっと不満そう。 そして、 「『マッチポイント』の方が良かったなぁ」 と言う。 ・・・私は全く気にしていなかったものの、それを言われると実はその通り。 2006年に2人で観た「マッチポイント」(*注:実際のフランス公開は2005年)は、同監督が「タロットカード殺人事件」と同じくスカーレット・ヨハンソンを抜擢して撮った作品。 「タロット」とは違って「マッチポイント」のストーリー上の主人公は、ヨハンソンの扮するノラではなく、ジョナサン・リース・マイヤーズ演じる、上流社会にのし上がろうとする青年クリスだし、作品のカラーも違うのだけど、監督と主演級の女優が同一だったら両作品を比べたくなってしまうのも仕方がない。 そして比較してしまうと、どうしても「マッチポイント」に旗が上がるのだ。 どちらも1度しか観ていないし「マッチポイント」にいたっては観てから2年近く経ってしまったのでもう断言はできないけれど、ヨハンソンの役柄の違いも、この差におおいに影響していると思う。 コメディータッチな箇所も多い「タロットカード殺人事件」の冒頭では、ヨハンソンは確かメガネっ子だったはず。 もちろんそれもチャーミングだけど、どうしても、「マッチポイント」のノラの色香・・・・まさに文字通り、あの「色」っぽさと、いかにも近づいただけで、または彼女の部屋に足を踏み入れただけでいい「香」りの漂ってきそうな、あのサマ・・・には叶わない。 (写真で見る限りそんな印象はあまり受けませんが、スクリーンで動くと凄いです。) がつがつしているクリスが大金持ちの娘クロエ(エミリー・モーティマー)といい雰囲気になりつつも、クロエの兄の婚約者・ノラについつい惹かれてしまうのには、男女問わず100人中99人までが納得できてしまうのでは? ジョナサン・リース・マイヤーズは野心溢れる青年になりきっていたし、ある意味ヨハンソンと対するポジションに置かれているエミリー・モーティマーは可愛らしく、ノラとは異なる魅力を持った女性像をうまく体現していたし、ヨハンソン以外の役者も適材適所。 しかももちろんウディ・アレンの他作品(といってもそんなに観ていないけど)同様、素晴らしい装飾の中でとてもクールに撮られている。 シナリオも秀逸で最後の最後まで目が離せないし・・・・観終わった瞬間に「もう一度観たい」と思わされた「マッチポイント」は私にとっては2006年のベスト映画だと思う。 「タロットカード殺人事件」も良作だけど、「マッチポイント」は名作だ。 まだ観直していないけれど、次回鑑賞時にはこの記憶が再認されることだろう。 参加してみる事にしました。 応援クリックしていただけると嬉しいです。 人気ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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