テーマ:最近観た映画。(39835)
カテゴリ:アメリカ映画(今世紀)
やっと、1月23日から公開されていた『スウィーニー・トッド』を 観て来ました。 ジョニー・デップの出ている作品と言えば私、2005年の 『チャーリーとチョコレート工場』が肌に合わず、その前作を飛ばして 観てしまった『パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト』 (ゴア・バービンスキー)の展開にはついていけませんでした・・・。 でも『スウィーニー・トッド』なら絶対に楽しめるはずと思い、前々から 楽しみにしていたのです。 始まってから10分くらいの間に、私は初めての意外な体験をしました。 ミュージカルが好きなはずのこの私が、歌が始まる度にイライラして しまうなんて! ジョニー・デップもヘレン・ボナム・カーターも見事に歌っているのに、 最初はなぜかダメでした。 あまりにも暗く始まるストーリーが私のミュージカル定義に 合っていないせいなのか、ただ単に久々に見るジョニー・デップには 演技に専念してもらいたいという気持ちがあったせいなのか、 それともただ単にラヴェット夫人の商売に興味が沸かないのに 彼女の作るパイについて延々と歌われてしまったのが つまらなかったのか、理由は分かりませんが・・。 このままの調子で続くなら帰りたいとさえ思いつつ、かつて住んでいた 部屋の窓辺に立つジョニー・デップが素敵すぎて、普通の芝居シーンに なる度に見とれる事でなんとかその場をやり過ごす事ができました。 そしてトッドが市場の様なところで同業者と勝負をする辺りから このミュージカル映画に慣れてきたのか、または先が見えなくなってきた ストーリーに興味が沸いてきたのかは分かりませんが、歌のシーンも きちんと満喫できる様になりました。 (ネタバレ部分は白で書き、マークで囲みますので 読むにはドラッグして反転させてくださいね。) 初めの方でかつての仕事道具の剃刀を手にして 「体の一部を取り戻した」の様な台詞をつぶやくトッドを見て 「シザー・ハンズ」(1990)を連想したり、黒の効いたゴシック風の映像を 見て(時代設定も舞台も違うのだけど)「スリーピー・ホロウ」(1999)を 思い出したり、現実離れした髪型で出演してた前出の近年の2作とは違って 素顔に近い(?)ジョニー・デップを見ながら1人ニヤニヤしているうちに、 もう映画の世界にどっぷり漬かってしまいました。 そしてその興奮は最後の方正確に言うと、トビー少年が ラヴェット夫人へ愛情溢れる歌を捧げるシーン(いかにもこれから 何かがありそう)から胸騒ぎに変り、次には胸の鼓動が 早くなり過ぎるという異常現象に変りました。 このドキドキは・・・今まで映画では味わった事がない強さでした。 私の場合、普段こういったタイプの映画を観ないので免疫がないのも 原因かもしれませんが・・・。 すでに公開5週目に入っている事と、これがその日の最終の回だった事も あってか映画館「Le Champo」の観客は10人足らずだったのですが、 意外だったのは最後のシーンが終わり、クレジットが始まっても誰1人 席を立たなかった事です。 パリは(たぶん日本以上に)クレジットが始まった途端に席を立つ人が 多いのに。 この作品のクレジットが他に比べて極端に短い事もあり、1番後ろに 座っていた私は結局全員が最後の最後まで座っていたのを確認して かなり仰天しました。 最初はちょっとイラッとしたもののティム・バートンらしい世界に満足でき、 最後は息のつけない展開で我を忘れ、総合的には大満足しつつ・・・でも 深夜に観る作品ではなかったかななんて思いながら(何しろ夢に 出てきそうな「安眠」とは程遠い作品なので)家路に着きました。 余談ですが『スウィーニー・トッド』は4週目が終わった時点での パリ&郊外の観客動員数は32万5千人。 40万人を超えれば「過去1年のトップ20」にランクインできるのだけど、 どうなるかなぁ・・。 (ちなみに『パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド』の動員数は 118万5千人で、ただいま4位。 思いっきり当たり前だけど子供も楽しめるディズニー作品と、 「12歳以下禁」のこのバートン作品の間には深い溝がありますね・・。) 投票(をクリック)していただけると、嬉しいです。 人気ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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