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カテゴリ:本
若い頃の私なら、あのお店のソースがおいしかったとか、ここのランチの品数は充実してたとか、盛りつけがすごくキレイとか、雰囲気に飲まれたりしながらお店の味を評価していたものですが。こうして台所生活も長くなると、調味料や食材を見極めてきちんと手間隙かけて一品を作ると、そんな味付けにはならないぞとかこんな価格では絶対に無理ということが身にしみてきます。
地味な家庭料理でおもてなしをする場合にだって、近所のスーパーで調達できる範囲とはいえ、すべて国産品で調味料もちゃんとしたものをとなると原価は上がってきますもんね。外国産のお肉に唐揚げ粉まぶして適当な油で揚げるのなら、見た目もボリュームも大満足なものができるのでしょうが、「安全に」という視点に立つとね。 今の私の選択は、ガッツリ食べることや、濃い味にまどわされることではなく、ひとことで言うならば「戦前の和食に立ち返る食事」。化学的に添加されたうまみ成分もいらないし、できることなら農薬や薬入りの飼料に汚染されていない食材を選びたい。 ただ、生まれてからずっとこうした味や食の環境に慣らされた私の舌はかなりおバカになっており、選ぶ目も持ち合わせてはいないのです。なにしろ、私の子ども時代はインスタント食品は便利でおいしいともてはやされ、味付けには「味の素」なんかを当たり前に振って入れてましたからね。たぶん私ら世代以降は生まれてからずーっと、どっぷり化学添加物漬けでしょう。 こうして自分やわが子にアレルギーが出てみると、そして小学生のアトピー率が急増する現実を見た時に、戦後の数十年間で食や日用品に起きてきたことは、人間の体に反することなのだろうと。そんな思いにかられていろんなことを見直してみると、当たり前に受け入れていたものの中にもうそくさい味付けが多々。これを違和感なく受け入れてきた舌には、なかなか本物を嗅ぎ分ける力はつかないのですが、せめて本物とはどういうものかという知識をつけておけば正しい選択はできるんじゃないかしら、なんて。 ちょうどいい本を見つけました。 薄い知識しかなかったせいで「有機」で「丸大豆」で「本醸造」だけを手がかりに選んでいた醤油も、少しはうんちくをつけて選択できそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年02月08日 15時07分10秒
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