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カテゴリ:本
図書館でパラッと見て、私が考える食のあり方とは違う方向性だけど読む価値はあるかもしれないと借りた本がありまして。著者は某栄養大学の講師で、これまでにも健康と栄養に関わる著書があるようです。最近出版されたもので、プロフによるとこの方は60代後半。戦後、一番よろしくない食教育を受けてこられた方だろうと思われます。が!!が!!それにしても、食のプロでありこれからの栄養学に関わる人たちを教えている人がこの意識なのかぁーと愕然。
この方の言い分によると、牛乳はダメだと言う輩がいるから最近の母親は子どもに牛乳を与えない。それは間違っていて、小魚なんか比べものにならない量のカルシウムが簡単にとれるのだから牛乳・乳製品はしっかり摂取しなきゃダメだと。高温殺菌で栄養素なんてなくなることにも、乳牛のエサや投与される薬剤に問題があることにも、第一日本人の腸には牛乳は適していないということにも触れられていない上、なぜ乳製品をとらないといけないかという理由が「だって食品バランス表でも必要となってるじゃないか」って。うーん、それこそが根拠ないってたくさんの食の専門家が指摘してるのになぁ。 ミネラルウォーターしか飲まないという人がいるが水道水でいい。飲み比べてミネラルウォーターがおいしいと感じるのは単に温度の違いで、水道水も冷やして飲んだら味はいい。高いミネラルウォーターを飲むなんてバカだと言わんばかり。んー、んー。たぶんミネラルウォーターを飲んでる人は「味」で選んでるばかりじゃないよね?水道水の薬が気になるとか、まずはそっちだと思うんだけど。この前読んだ本では、水道管の中には鉛が使われているのがあるから朝一番の水はバケツ一杯分は流してから使うといいという話が載っていて、私は朝の水はすぐに使わない方がいいのは塩素濃度が高いからだと勘違いしていたので「へー」と思ったばかり。そんなことには全然触れないで、安くておいしいから水道水で十分なんてなぁ。 「食事の洋風化が日本人を健康にした」とこの方は信じて疑わない。本当にそう?長寿になったのは医療の進歩もあるし、でも周囲を見渡しても50才を超えればみんな不健康なまま入退院を繰り返しつつ生かされているだけって人が多いよなぁ。あれは健康とは言わないんじゃないかしら。そんな現実を経た今だから、日本食への回帰が始まっているのだと思うのよ。 他にもつっこみどころはたくさんすぎるので、もう読まないで返却することにしました。 名誉のために、著書名と著者名は伏せます。この方、食関係の人気本のタイトルまでわかるようにして悪口書いているのですが、なんかこういう人が食育教育の第一線かと思うとため息が出るなぁ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年06月03日 13時56分57秒
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