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カテゴリ:本
癌で母を亡くしている私は、同じく家族を癌で亡くされた経験者とこの手の話になることがありますが、症状はいろいろとしてもみんな最期、病院からの宣告は「痛みを止めることしかできません」。これ以上できる治療も薬もないからと緩和ケアができるホスピスを紹介されたり、うちのように死が早まるのを覚悟で自宅に連れ帰ったり。強い痛み止めを打ちながら病院で亡くなる方がほとんどでしょうけれど。
医者は「これやらないと死ぬよ」とばかりに手術や化学療法を勧めますが(あ、母がお世話になった担当医はそれはすばらしい先生で高圧的なことは言われてませんよ~)、結局亡くなるまで苦しい治療の繰り返しだったり、一旦回復しても再発したり転移したりのなんと多いこと。病院の治療には限界があるのだなとしみじみと思ったのでした。 代替療法というのか、以前から私の実家では父や母や私が手術をするようになった際には「これを飲んだら回復が早いから」と勧められ、なんとなく体感を得ていた健康食品がありました。癌にもいいと聞き母はこれだけは信じては摂取していましたが、知り合いから届けられた「これで癌が治るらしい」という健康食品の多くは、私が買い求めた数万円のサプリを含めてほとんど飲んではいませんでした(せっかくの気持ちだからと少しは口にしていたようですが)。 たしかにその健康食品はある程度の働きはしたように思います。術後の経過はよかったし、医師は半年の命とみた母は3年近く生きましたのでね。 ホリスティック医学とは、私が不満に感じていた西洋医学だけの治療ではなく東洋医学や代替療法などを組み合わせることで、より幅のあるガン治療を行おうというものです。 それを推進するのが帯津良一先生。以前に読んだ先生の本の中で「西洋医学は臓器など部分で病気を見るけれど、手術してわかることは人間の体には隙間が多いということ。もしかしたらその空間にこそ生命に関する何らかの秘密があるのかもしれないが、まだ研究はなされていない」という旨のことが書かれていてへーっと思ったのでした。で、先生は電磁場みたいな何かや「気」と呼ばれるものがその空間に存在しているのかもしれないとも考えておられ、臓器だけでなくこの場をも見ていくことで癌治療に新しい可能性を見出しています。実際、帯津先生が院長を務める病院では気功や食事療法やホメオパシーや漢方薬など、患者さんに合った方法でさまざまな取り組みがなされているようです。 代替療法を頭から否定して「手術だけが治療の道」とする医学にはなんだかなぁという思いがある私には、なんともしっくりくる話しなのでした。抗ガン剤も大事だろうけど抗ガン剤がすべてではない。病巣を部分切除したところでその器である体全体が弱っていては改善しないし、返って生命力を弱めることもある。ホリスティック医学はそのバランスを取りながら癌と闘える治療に私には感じられました。 そういえば。病院ではむくみ防止にきっついストッキングみたいなのを履かされるだけでしたが、リフレクソロジーのまねごとみたいなのをするだけでむくみは改善しましたし、痛みをとるのも薬ではなくて背中をさすることの方がよかったり、栄養点滴ではなくスープを飲むことや足湯で体を温めること、あるいは信仰心や飾られた花や、西洋医学だけではできない治療はいくらでもあったのでした。 癌治療には興味ないもーんという方にもおすすめ。具体的な治療の話ではなく、人間の体や生命について新しい見方をさせてくれるおもしろい一冊です。 まだ途中なんですけどねσ(^◇^;) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年07月03日 21時18分14秒
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