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カテゴリ:本
書評というのは最後までちゃんと目を通し、読み込んでからなされるべきものでしょうが、私がここで本を紹介するほとんどは半分も読んでいない段階です。ですので、私のは書評ではなく「こんなの読んでる」という報告(^_^;)
今回もまだ半分しか読んでいませんので悪しからず。斎藤茂太さんという精神科医で医学博士の著書。お父様は歌人の斎藤茂吉で、学のない私はちっとも知りませんでしたが斎藤茂吉もまたお医者さんだったのですね。 アマゾンで検索していて何となく購入したこの方の本がおもしろく、それを完読しないうちに図書館で借りたというのがこれ。 主に人間関係に関わる行動や心のありかたにヒントを与えてくれるもので、日本ペンクラブ名誉会員だけあってとても読みやすいのです。 この「あきらめる力」というのも、なんでも中途半端にやーめたというのを推奨しているのではなくて、ダメなことにいつまでもしがみつかない前向きさとメリハリのある生き方を勧める一冊。例えば仕事にだめ出しをされ、いつまでもごり押しをして自分の意見が通らないとやけになって辞表を書くのと、一旦自分の意見を引っ込めて「別の考えもあるのだ」と目的に向かって進めていくのでは違う。あきらめるは全部放棄することではなく、次の一歩を別の見方で進めさせてくれるきっかけでもあるのですねぇ。「あきらめずにやってきてよかった」という成功者の陰にも、そのためにあきらめたことはたくさんあるはずで(澤だってサッカーのために結婚あきらめてるしね)、節目で何を取って何をあきらめるかの選択とタイミングはとても大事。 あきらめないとしがみつく人生より、あきらめて方向転換する方が実は大変なこと。経済や環境が変わった今、何十年前の計画を「あきらめないゾ」とやり遂げようとする道路整備やダム工事や原発計画は、それが官僚や政治家にとって楽な道だからなんだろうなと思ったりもして(レールを敷き直す必要ないもんね)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年07月19日 10時36分50秒
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