津和野に近い山口県の山奥に、泉質バツグンと言われる炭酸泉がある。
柚木滋生温泉、正真正銘のかけ流し。
炭酸含有2107mgの文字が誇らしげに掲げられている。
施設はといえば、とっても質素。
プレハブ?
湯治場とは思えないのですが・・・(苦笑)。
浴槽は1つしかないし、露天もなく、洗い場は狭く、シャワーも1つしかない。それでも脱衣所には無料で使える鍵つきのロッカーもあり、風呂場には一応固形石鹸も置いてある。ドライヤーは常備はしていないが、受付に言えば無料で貸してもらえる。
黄褐色に濁ったお湯につかってしばらくすると、体に炭酸の泡がたくさんついてくる。炭酸泉の泡は加温すると消えてしまうとかで、ぬるめの温泉が多いのだが、ここも例外ではない。
炭酸泉は血行をよくするとか。確かに浸かっているうちに、じわじわと体が温まってくる。このお湯につかった日は、寝つきも寝覚めもよくなる(ような気がする)。皮膚の状態もよくなるし、腰や肩などの痛みも軽減する(ような気がする)。
お湯からあがったあとは、サビ臭い炭酸水のような温泉水をいただいて飲む。
いかんせん、浴槽が小さく、高い効能に惹かれて集う地元のお年寄りも多いので、とても「混んでいる」ことが多い。
宿泊もできるのだが、四畳半の部屋に3食つきで2晩からと、どこまでいっても「湯治」であって、温泉宿でくつろぐという雰囲気ではない。
最近は人工炭酸泉が温泉施設に多く導入されているようだが、天然の炭酸泉は少ない。希少かつ効能をすぐに実感できる温泉を所望される方は、ぜひ一度お試しあれ。