私の庭
これはもう、だいぶ前の話であるが・・・私が高校生のときかな・・・ 夜遅く(と言ってもまだ9時頃だったような気が・・・)母、ツルちゃんと家の近所を歩いていた時のこと。(なぜその時間にその場所を母と二人で歩いていたかも忘れた)私たちの後ろから、英語を話しながら歩く男女2人組がやってきた。どうやら、中学校に時々英語を教えに来る先生のようだった。母は基本的に誰にでも声をかけるタイプ言葉が通じようが通じまいが『そんなの関係ねぇ』なのだ。当然、この日もこの外国人2人に明るく『こんばんは』と声を掛けた。すると、2人はカタコトの日本語で「コンバンハ」と言ってくれた。この2人日本語は挨拶程度なら出来ると私はみた。学校の授業で習ってはいるものの、いざ会話となったら英語なんか話せるわけもないそれ以上、深い会話が始まる前に立ち去りたい気持ちであった。そんな私のことなど関係なく、母は2人に話しかけ始めた。どこから来たの?どこに行くの?と、質問攻めである。但し日本語での問いかけなので、2人が理解したかどうか・・・あ~あ~始まっちゃったよ・・・と思いながら、後ろをとぼとぼと様子をうかがいながら歩いていた私の耳に入って来た母の言葉「マイガーデンマイガーデン」っておいっ日本では「この辺のことなら任せろっ」って意味で「自分の庭」と表現するでしょ?って、そんなストレートに日本語の理解力が挨拶程度の外国人に向かって「マイガーデン(私の庭)マイガーデン(私の庭)」って言ったら、外国人『わおー』って言っちゃったよ・・・この辺の土地、この人の庭なんだぁっって思っちゃったんじゃない誤解です!ホント誤解です!心の中で、それ以上しゃべるなっって思ってるうちに、私たちはT字路を右へ、外国人2人は直進してお別れ。そのときも張り切って母は『グッバァイ』と手を振ってたけどねなぜか最近ふとその一件を思い出したまぁ、誰にでも声を掛けられる明るい性格はホント天性みたいなものでそんな私の母ツルちゃんは今日も元気にキックボードに乗って仕事に行くのでありました気をつけて行ってらっしゃーい