狩場最悪の航海記
山口雅也の「狩場最悪の航海記」2001年にロンドンで偶然見つかった「旅行記」の続篇・・・という設定でガリヴァー日本上陸後に出会った将軍綱吉の側用人・狩場蟲斎らとの冒険を描いた作品。「日本殺人事件」シリーズを思わせる「何か違う感」や「キッド・ピストルズの妄想 」の「ノアの最後の航海」の“キリンの脳溢血”と同じ会話があったりで「山口ワールド」であることは常に意識させられるんだけど・・・なんだろね、コレ?各章の最後にある註釈で「年代的におかしい」というコトが強調されているのでそれが最後のどんでん返しにつながるんだと思ってた。具体的に言うと物語の中の世界と読者と物語の間にある世界、つまり註釈の世界の境界が崩壊する結末。でも結局は物語の中の世界だけで物語は完結した。・・・「当たり前じゃん」と言われればそうなんだけど、相手は山口雅也なので^^;とは言ってもギリギリ物語の世界に収まる範疇の破壊力のあるラストだったかな?その破壊力たるや「バルス」的な・・・?【送料無料】狩場最悪の航海記 [ 山口雅也(作家) ]価格:2,050円(税込、送料込)