良い負け方と悪い負け方
お世話様です。2021年8月3日オリンピック男子サッカー 日本対スペイン戦観戦に熱中しました。なんでも今回のオリンピック最高視聴率を取ったそうです。0対0のまま90分を終了し、延長30分の最後の5分で疲労困憊の一瞬のスキを突かれ失点!くーーーーーーーーーーーーっ!やられた~!日本はスペインとの戦力差を把握し、日本でも勝算のある作戦を立案し辛抱強く戦った。スペインは手こずりながらも持ち前の技術でボールを動かし走らせまくることで体力を削り、分厚い選手層を利用して早めに交代枠を使い切って延長後半まで余力を残し、最後日本にとどめを刺した。日本も消耗を避けるべく早めの交代をしたいが、いかんせん日本は選手層が薄く、交代することにより体力は持ち直すが技術力の総合的な低下は避けられない。トリアージ的な究極の選択。森保監督の苦悩が伝わってくるようでした。その為スペインに比べて交代が大幅に遅れ、選手に体力的な負担が掛かることとなったがもし早く交代したとしても技術力の低下が別の穴を生んでいたことは想像に難くない。それでも自分は感動した。とても良い試合だったと思う。そもそも日本とスペインなんて物凄い力の差がある。スペイン選手団の年棒合計は731億円、対して日本選手団は合計100億円と7倍の差があるそうな。年棒差が即実力差ではないけれど、スペインのオリンピックに掛ける本気度は半端ない。例えばオーバーエイジ枠なんて一試合で3人しか出れないのに、スペインは6人招集している。イエローカードでの出場停止や怪我に備えてのバックアップを考えてのことらしいが、開催国の日本ですら3人なのに、どんだけ本気なのよ。その位本気のスペイン。実力差に委縮して何もやれずに負けるか実力差を冷静に把握しつつも今の実力差できることを必死で考え抜き、わずかでも勝算を見出し勝負を掛けるか自分は後者の姿勢に何とも言えない救いと格好良さを感じます。これぞサッカー、スポーツの醍醐味!メッチャ後者を応援したい。この気持ち、何て言うんでしょう?判官びいき?滅びの美学?いや違うな、ごめんわかんない(笑)とりあえずまとめると、悪い負け方とは、戦う前から現状と正しく向き合ってないので力の配分も集中もできず負ける。良い負け方とは、弱く醜い現状と正しく向き合い、その上で出来ることを知恵を絞ってチャレンジする。こんな感じでしょうか。悪い負け方をすると、選手としての誇りに深いダメージを負い、その後の競技の発展が大幅に遅れる。今回の様な負け方の場合、選手は必死に戦って通用したことで自信を持ち、それでも敵わない悔しさが上達へのバネになり、この負けを見た後進は「いつかはスペインを倒してやろう」とサッカーの発展に燃えることでしょう。そして自分の様な観客は自身の苦境と重ね、勇気をもらうことでしょう。何しろ、日本選手、森保監督、お疲れ様でした。メキシコ戦も応援してます(^^)