万葉の花
拒否の仕様が無い確実さで、降って来る雨風につかまえられる瞬間がある。 外を磨いても、中がすっからかんじゃおもしろく無い。 私の中に昔埋められた種が アンテナの代わり。 季節が 一日、一日 その姿を変えて行くみたいに、万葉の花々の移りゆく様を 拾っていく。過去を辿る路しるべになる。 いつかみたいにただ 目を開いて、何も零さないようにするだけで精一杯。あの頃は、重すぎてひとつも受けとめられなかったけれど。 もの凄いスピードに揺らされること、少しは楽しめるようになったかな。 通過することを恐れない。最後に残ってどうしようもなかったものだけ、 こぼれ落ちてしまったもの達は また、巡り来るその時へのプレゼント。