もうひとつの世界

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  ハニーズと八つの秘めごと／井上 荒野

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】ハニーズと八つの秘めごと [ 井上荒野 ]4人のアラフォー女性たちの微妙な人間関係を描いた書き下ろし短編「ハニーズ」、惣菜工場で働く女性の淡い恋心と同僚のブラジル人との友情を描く「他人の島」、ゲイカップルの別れを描く「きっとね。」など全9篇。 【内容情報】（「BOOK」データベースより） 十九歳、夏、陽光の中を笑い転げながら歩いている私たち。ハニーズ。はちみつたち。とくべつな四人。四十歳に近づいた今でも、私は「ハニーズ」と私の恋とを注意深く分けている。ふたつが混じりあわないように。結婚、離婚、家族、恋愛ー９篇の傑作を収録した魅惑の恋愛小説集。【目次】（「BOOK」データベースより）ブーツ／泣かなくなった物語／粉／虫歯の薬みたいなもの／犬と椎茸／他人の島／きっとね。／ダッチオーブン／ハニーズこれは、恋愛小説だよな。とはいっても、短編集ですけどね。井上さん、前に読んだ本とはちょっと違う感じかな？というか、色んな感じのお話を書く人なんだなーと。今じゃ、BLと言われる、所謂、ゲイカップルのお話まで書いてるとは・・・ちょっとびっくりでした。なんていうのか・・・最近よく話題になる(？)不倫に関するお話が多いかな？不倫してる人の気持ちも、夫に不倫されてる人の気持ちも、両方描かれてる本です。両方辛いんでしょうけどね。世間的には、不倫してる人には風当りが強いんでしょうけども、それはしょうがないことですね。なんせ、倫理に反してるんだから。それを乗り越えることができるのか・・・ってか、そんなものに乗っかっちゃいけないんですけどね（笑）大体そんなのは、話の旨い男に騙されてるんですよ。早く気付きましょうね。なんて、誰に話しかけてるんだか（笑）いや、うちは夫婦円満ですよ。・・・なんちて（笑）

  2016.02.26

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  舞台／西 加奈子

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】舞台 [ 西加奈子 ]「生きているだけで恥ずかしいーー。」自意識過剰な青年の、馬鹿馬鹿しくも切ない魂のドラマ！29歳の葉太はある目的のためにニューヨークを訪れる。初めての一人旅、初めての海外に、ガイドブックを暗記して臨んだ葉太だったが、滞在初日で盗難に遭い、無一文になってしまう。虚栄心と羞恥心に縛られた葉太は、助けを求めることすらできないまま、マンハッタンを彷徨う羽目に……。決死の街歩きを経て、葉太が目にした衝撃的な光景とはーー？思い切り笑い、最後にはきっと泣いてしまう。圧倒的な面白さで読ませる、西加奈子の新境地長編小説！ 【内容情報】（「BOOK」データベースより） ２９歳の葉太はある目的のためにニューヨークを訪れる。初めての一人旅、初めての海外に、ガイドブックを暗記して臨んだ葉太だったが、滞在初日で盗難に遭い、無一文に。虚栄心と羞恥心に縛られた葉太は、助けを求めることすらできないまま、マンハッタンを彷徨う羽目に…。決死の街歩きを経て、葉太が目にした衝撃的な光景とはー。思いきり笑い、最後にはきっと泣いてしまう。-圧倒的な面白さで読ませる傑作長篇。そっかー。『圧倒的な面白さ』か。なぜだか私は、『面白い』と思って読めませんでした。いや、葉太のしていることは、可笑しなことなのかもしれません。けど・・・だんだんと可笑しくなっていく葉太は、痛々しくてしょうがなかった。自意識過剰が故に、人に助けを求めることも出来ず、自分がゴミ以下の存在だとしか思えない葉太。まぁ、それが最後には、結局は大嫌いな父親の脛をかじっていたぼんぼんに過ぎなかった自分ってことに気づいてしまうわけなんですが。実は、新婚旅行でニューヨークに行ったことのある私ですが。本当にあの街は不思議な街ですよね。様々な人が集まっている所です。私が行った時には、まだワールドトレードセンターがありました。近くで見た覚えは全くありませんが（笑）あれが今は存在しないんですよね。なんだか信じられないことですけど。セントラルパークにも行かなかったなー。ヘリコプターに乗って、夜景と自由の女神を見たんだっけ。そして、ブルックリン橋のふもとにあるレストランで食事したんだっけなー。それも、２０年近く前の話なので、うろ覚えでしかないんですけど。また行く機会なんてあるのかな？ぜひ行ってみたいですけどね。

  2016.02.20

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  夜また夜の深い夜／桐野 夏生

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】夜また夜の深い夜 [ 桐野夏生 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 私は何者？私の居場所は、どこかにあるの？どんな罪を犯したのか。本当の名前は何なのか。整形を繰り返し隠れ暮らす母の秘密を知りたい。魂の疾走を描き切った、苛烈な現代サバイバル小説。日本に住んでいるってことは、実に幸せなことなんだなと思えてしまう、そんなお話です。世界には、まだまだ理不尽な理由で不幸になっている人たちが沢山いてそんな中、明日の命の心配をすることなんてない私たちは、平和ボケと言われても仕方ないのかな？と。けど、平和ボケ、大いに結構じゃないか。どうしてそれが普通にならないんですかね？自分のフルネームも知らず、一緒にいる母親は過去に何をしていたのか、今なにをしているのかもわからない。整形手術を繰り返し、居場所を何度も変える母親。いつも底辺の生活で、自由も与えられない。そんなマイコが、母の元を飛び出して、自分以上の壮絶な人生を送ってきたアナとエリスとともに、ナポリの街でサバイバルのような生活を送るわけですが・・・桐野さんらしいお話だと思います。親の罪を子供が負うべきなのか・・・犯罪者の家族は、世間の晒し者にならなければいけないのか・・・難しい問題ですね。

  2016.02.12

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  ひそやかな花園／角田 光代

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】ひそやかな花園 [ 角田光代 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 幼いころ、毎年家族ぐるみでサマーキャンプを共にしていた七人。全員ひとりっ子の七人にとって天国のような楽しい時間だったキャンプは、ある年から突然なくなる。大人になり、再会した彼らが知った出生にまつわる衝撃の真実。七人の父は誰なのかー？この世にあるすべての命に捧げる感動長編。恋愛小説を読もうと思っていたのに、またまたかなり重いテーマの本でした。ネタバレになってしまうので、詳しくは書けませんが、きっと沢山の人が悩んでいることなんだろうなと。私の場合は、ごくごく自然にだったので、その辺の悩みはまるでなかったのですが。自分ではどうにもならないことなだけに、余計に辛いですね。それにしても、沙有美みたいな人っているよなーと、うんうん頷いて読んだりしてね。どうして、何に対しても誰かのせいにしてしまうんでしょう。自分が不幸なのは、誰々のせい。自分が何にもしなかったからじゃない。それは一体何なんでしょうね。私の周りにもいるよなーと思ったりして。何かにつけ、自分の味方になってくれる人を探してるというのか・・・。文句は陰で言うのに、直接言ったりはしない。『言ったところで何も変わらない。』がお決まりのセリフなんですが、じゃあ、言わなかったら余計に変わらないじゃない？って私なんかは思うんですけどね。被害妄想が酷くて、大体がマイナスからのスタート。思い込みが激しいので、人の話もあまり聞いてくれないし。・・・あれれ？紗有美ってこんなひとだったかな？（笑）話がずいぶんと逸れてしまいましたが・・・角田さん、本当に色々なテーマでお話を書かれますよね。凄いなー。どこからこんな物語が浮かんでくるんでしょうか？なかなか考えさせられるお話でした。

  2016.02.09

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  薄情／絲山 秋子

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】薄情 [ 絲山秋子 ]【内容情報】（出版社より） 境界とはなにか、よそ者とは誰かーー。土地に寄り添い描かれる、迫真のドラマ。地方都市に暮らす宇田川静生は、他者への深入りを避け日々をやり過ごしてきた。だが、高校時代の後輩女子・蜂須賀との再会や、東京から移住した木工職人・鹿谷さんとの交流を通し、徐々に考えを改めていく。そしてある日、決定的な事件が起きーー。季節の移り変わりとともに揺れ動く主人公の内面。世間の本質を映し出す、共感必至の傑作長編。 【内容情報】（「BOOK」データベースより） 地方都市に暮らす宇田川静生は、他者への深入りを避け日々をやり過ごしてきた。だが、高校時代の後輩女子・蜂須賀との再会や、東京から移住した木工職人・鹿谷さんらとの交流を通し、かれは次第に考えを改めていく。そしてある日、決定的な事件が起きー。季節の移り変わりとともに揺れ動く内面。社会の本質に迫る。滋味豊かな長編小説。初の作家さん。絲山秋子さんです。２００６年に、『沖で待つ』で芥川賞を受賞されてるんですね。図書館のおすすめ図書になっていたので借りてきました。薄情って、なにが薄情なのかなー？と、ずっと考えながら読んでましたけど、結局わからず。人間関係にドライな主人公のことを指しているのか。よそ者を排除する、地方都市のありようを指しているのか。冒頭の、大雪の場面。普段降らないところで降る雪は、本当に大変なんだろうなと思いました。こっちは、雪は降るけど、除雪車が来ないってことは無いからなー。降りすぎて間に合わないってのは、稀にあるかもしれないけど。この間の九州の大雪の時も思いましたが、あの雪道で夏タイヤで車に乗る人の気が知れない。『怖っ！！』っと、ニュースを見て思ってました。こっちは１１月頃になって雪が降ると当然のようにスタッドレスタイヤに履き替えますけど、普段雪が降らないところは、それもしないですもんね。そう考えると、雪国は本当に無駄なお金がかかってるなー。車に関してだけでも、バッテリーは寒冷地仕様じゃないとダメだし、スタッドレスタイヤも必須。寒いとヒーターのおかげで燃費も悪くなるし。冬のツルツル路面だと4WDじゃないと安心できないし、4WDはFFよりも高いしね。ワイヤーブレードも夏用、冬用両方いるし。エンジンスターターも、場合によってはいる。うちは付けてないけど（笑）なんか腑に落ちないなー。自家用車がないと生活出来ないっていうのに、その車もこっちのほうが高いって言うね。ま、駐車場代なんかは、都会じゃとんでもない額取られるんでしょうけども。あまり、本の内容とは関係ない話になってしまいましたが（笑）淡々と綴られる言葉の中に、考えさせられるものがあったりして。他の本も読んでみたいなーと、自然に思った作家さんでした。

  2016.02.06

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  ミート・ザ・ビート／羽田 圭介

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】ミート・ザ・ビート [ 羽田圭介 ]【内容情報】（出版社より） 新芥川賞作家、幻の名作を緊急刊行！とある地方都市。軽自動車を手に入れた予備校生の、変わりゆく日常、そして恋。疾走する青春小説。第142回芥川賞候補作。 【内容情報】（「BOOK」データベースより） 東京から電車で約１時間の地方都市。勉強とバイトに明け暮れる予備校生「彼」の日常は、中古車ホンダ「ビート」を手に入れてから変わってゆく。デリヘル嬢との微妙な関係、地方都市の閉塞感と青春群像、マシンを操る身体感覚、作家の資質を鮮やかに示し、第１４２回芥川賞候補になった表題作。短篇「一丁目一番地」を併録。私が読んだのは、画像の文庫本ではなく、単行本の方でして。とにかく、紙質なのか、結構厚い紙なのと全部で１５６ページしかないのもあって、あっという間に読めちゃう感じです。ほほう。ミート・ザ・ビートのビートは、ホンダのビートのことだったんですね。なんていうのか、なんなんだろう。このあっけない終わり方は。けど、これも芥川賞候補になったんですね。このお話の中に出てくる地方都市と同じく、私の住んでる北の地にも確実に閉塞感はあって。１８歳以上の人のほとんどが、車を持っている感じ。とにかく、交通の便が極端に悪いので、車を持っていないと移動すら出来ないのですよ。本当に生活出来ない感じ。維持費もガソリン代もかかるんだけどね。私のとこくらいに田舎になると、駐車場代はほとんどかかりませんけどね。その辺、都会はいいよなー。出来たら私、車なんて運転したくないですもん。特に今みたいな冬にはね。ツルツルのアイスバーンの道路を、毎日それこそ死ぬ思いで通勤する気持ち。きっと雪の降らない、車なんて普通なら要らない都会の人にはわかんないんだろうなー。けど、しょうがない。それが、この地に住んでいる限り、逃れることのできない運命なのです。って、何の話だっけ？（笑）

  2016.01.29

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  それを愛とは呼ばず／桜木 紫乃

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】それを愛とは呼ばず [ 桜木紫乃 ]妻を失い故郷を追われた男。夢を失い東京に捨てられた女。交わるはずのない二人が出会ったとき、運命の輪が大きく軋み始めるーー。「いざわコーポレーション」の社長であり、10歳年上の妻である章子が、64歳の誕生日の夜、交通事故にあった。意識不明のまま眠り続ける妻の他、社内に人脈を持たぬ亮介は、会社から、そして新潟から追われる。新たな職を得た記念に訪れた銀座のグランドキャバレーで、席についた紗希もまた、その日、19歳で上京してから10年目、タレント事務所からクビを宣告されたのだった。寄る辺ない心を抱えながら出会った二人は、微かに互いを意識しながら別れる。ひと夏に6戸の販売目標を与えられた北海道のリゾートマンションで亮介が目にしたのは、廃墟同然の新古物件だった。絶望感にかられる亮介を追って、東京から紗希がやってくるーー。実に1年半ぶり、直木賞受賞後初の長編は、まさに桜木ワールドの真骨頂！　誰もが懸命に生きているだけ。悪い人がいるわけではないのに、それぞれが報われない。切なさと、最初から流れているどうにも逃げられない不穏な空気……。そして最後に用意された、度肝を抜かれるラスト……！　緊迫感と圧倒的なドライブ感で駆け抜ける、最高傑作！ 桜木さん。やっぱり読むと辛くなるー・・・。この方、釧路出身だったっけかな？もう北海道の暗さっていうかね。広いだけで何もない、寂しい所みたいなのを書くのが本当に得意なんですね。そして、底辺にいる人たちを書くのがとてもお上手で。あれ～？恋愛小説を読むつもりだったんだけどなー。やっぱり題名通り、それを愛とは呼ばないのか。っていうか、やっぱり辛すぎるわ。それは愛とは呼べないでしょ。怖すぎるくらいに透き通る綺麗な瞳。それはやっぱり普通じゃなかったってことだったんだなー。あのラストは本当にびっくり。そこに救いはあったんだろうか・・・。

  2016.01.27

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  SOSの猿／伊坂 幸太郎

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】SOSの猿 [ 伊坂幸太郎 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 三百億円の損害を出した株の誤発注事件を調べる男と、ひきこもりを悪魔秡いで治そうとする男。奮闘する二人の男のあいだを孫悟空が自在に飛び回り、問いを投げかける。「本当に悪いのは誰？」はてさて、答えを知るのは猿か悪魔か？そもそも答えは存在するの？面白くて考えさせられる、伊坂エンターテインメントの集大成。久しぶりの伊坂さん。読売新聞の夕刊で連載していたお話で、五十嵐大介さんという漫画家さんの「SARU」というコミックと対になるお話だそうです。なんだか不思議なお話。悪魔祓いですか・・・。しかも、孫悟空の分身が憑依って・・・。奇想天外なお話ですけど、なかなか深いテーマのお話です。「本当に悪いのは誰か。」「暴力はいつだって悪いのか。」難しいですね。ただ、「物語を考えることは、救いになる。」ってのは素直にうなずけます。未来を悲観して思い悩むより、その先にある幸せを想像して物語を考えることは、救いになるんだという考えなんですが。私にとってお話を想像することは、ストレス解消の手段の一つだったりするのでね。好きに結末を考えてお話を想像するのは、かなり私にとって救いになってると思います。ま、人の作ったお話を読むのも、一つのストレス解消法ですけどね。なかなか変わった感じの、面白いお話でした。コミックのほうも、機会があればよんでみたいですね。

  2016.01.23

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  水を抱く／石田 衣良

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】水を抱く [ 石田衣良 ]ぼくはもう、フツウのSEXじゃ満足できない。白昼の路上、夜の渋谷、目黒のホテル、バーのテーブルの下……彼女に場所など関係なかった。剥き出しの欲望を振りかざし、凶暴なまでの快楽に溺れる年上の女・ナギ。その女をしばる過去が何であれ、構わない。真っ暗な性の闇に堕ちてもなお、ぼくはナギとつながりたいーー。著者史上、最高にエロくて切ない、純愛小説。 【内容情報】（「BOOK」データベースより） 性に溺れて生きるしかない女と、ともに溺れる覚悟をきめた男。白昼の路上、夜の渋谷、新宿のクラブ、バーのテーブルの下で。剥き出しの欲望を振りかざし、凶暴なまでの快楽を貪る年上の女・ナギ。彼女にふれて、ぼくは全てを変えられた。その女をしばる過去が何であれ、構わない。真っ暗な性の闇に堕ちてもなお、ナギとつながりたいー。久しぶりの石田さん。ずっと重たいものを読んでいたので、あ、そうでもないかな？村上さんの紀行文集とか、スピンクちゃんはそうでもないな。けど、恋愛ものをしばらく読んでなかったので、よっしゃ！ここらで石田さんでも！って思って借りてきたのにね。またなんだか重い内容でした。ってかね。なんでなんでしょう。また異常なそっち系のお話だったりして。なんでなんでしょう。どうしても、そういうの借りてきちゃうんですねー。で・・・。久しぶりに読んだら、なんかちょっと違った感じでして。うーむ。もうちょっと違う感じのが読みたかったなー。ってのが、感想です（笑）

  2016.01.20

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  土の中の子供／中村 文則

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】土の中の子供 [ 中村文則 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） ２７歳のタクシードライバーをいまも脅かすのは、親に捨てられ、孤児として日常的に虐待された日々の記憶。理不尽に引きこまれる被虐体験に、生との健全な距離を見失った「私」は、自身の半生を呪い持てあましながらも、暴力に乱された精神の暗部にかすかな生の核心をさぐる。人間の業と希望を正面から追求し、賞賛を集めた新世代の芥川賞受賞作。著者初の短篇「蜘蛛の声」を併録。【目次】（「BOOK」データベースより） 土の中の子供／蜘蛛の声中村さん、かなりの闇を抱えてらっしゃるのかと。この本も、結構な重さです。虐待って、経験がないので、想像するしかないんですけど。小さなころの記憶って、やっぱり将来に繋がってると思うのでね。酷い記憶は、楽しい記憶よりも根強く残ってしまうので。中村さんも、そういう記憶があったりするのかしら？なんて、思ったりして。どの本からも、『絶望』みたいなものを感じてしまうので。それと、中村さんのお話にはよく月が出てきますね。私もよく月を出してしまうのですが、どちらかと言うと、神秘的とか、守ってくれるものみたいに使うことが多いんですけど、中村さんの場合、不吉なものという印象が強いような。どうしてなんですかね？なにか、月で嫌な思いをしたことでもあるんでしょうか？ちょっと、精神的に弱ってるときに読んじゃうと、中村さんの本は結構来るかな？まだいけるかな～？

  2016.01.17

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  ラオスにいったい何があるというんですか？／村上 春樹

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】ラオスにいったい何があるというんですか？ [ 村上春樹 ]【内容情報】（出版社より） 「旅先で何もかもがうまく行ったら、それは旅行じゃない」 村上春樹、待望の紀行文集。アメリカ各地、荒涼たるアイスランド、かつて住んだギリシャの島々を再訪、長編小説の舞台フィンランド、信心深い国ラオス、どこまでも美しいトスカナ地方、そしてなぜか熊本。旅というものの稀有な魅力を書き尽くす。カラー写真多数を収録。 【内容情報】（「BOOK」データベースより） 『ノルウェイの森』を書いたギリシャの島再訪、フィンランド、トスカナ、熊本など…。旅先で何もかもがうまく行ったら、それは旅行じゃない。久しぶりの、村上さんの旅行記。いや、これは紀行文集なのか。村上さんの本は、ここのブログに感想を載せているもののほかにもたくさん読んでいるので、『雨天炎天』『辺境・近境』『やがて哀しき外国語』も読んでると思うんですけど。ちょっと確かではありません。村上さん、かなり旅行に行かれてるんですね。うらやましい限りで。ここ２０年くらいに雑誌に寄せて書いたものをまとめたものらしいですけど。ここに載せているほかにも、旅行にはたくさん行かれてるみたいです。いや、村上さんの場合、旅行だけではなくて、実際にそこに住んでいたこともあるわけで。英語ができるっていいなーって改めて思います。村上さんは独学で英語を勉強されたらしいですが、やっぱり何事もやる気の差なのかな？と思ったりして。旅行に行くのは好きな私ですが、英語は苦手だからなー。その辺から始めないと、どうにもなりませんね。それにしても、あの本をここで書いたんだ。ってのがわかったりしてね。余計にそこに行ってみたくなりますね。

  2016.01.16

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  黒冷水／羽田 圭介

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】黒冷水 [ 羽田圭介 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 兄の部屋を偏執的にアサる弟と、罠を仕掛けて執拗に報復する兄。兄弟の果てしない憎しみは、どこから生まれ、どこまでエスカレートしていくのか？出口を失い暴走する憎悪の「黒冷水」を、スピード感溢れる文体で描ききり、選考委員を驚愕させた、恐るべき一七歳による第四〇回文藝賞受賞作。羽田さん、こんな暗いお話も書くんですねー。ってかね。これ・・・１７歳で書いてる羽田さんにびっくり。１７歳って！うちの長男と同じ年じゃないですかー。そして、男兄弟のお話だったりしてね。うちの兄弟はどうだろう・・・なんて、ちょっと心配しちゃったりなんかしちゃったりして。まー、うちの場合、周りも認める仲良し兄弟なのでね。心配することもないか・・・と思ったりもしますが。最後に、ちょっとした仕掛けがあったりして。けど、あれっているかな？あれがあるほうが、現実味を帯びてくるんだろうか。うーむ・・・。１７歳が書いたとは思えない、緻密な計算も匂わせる文章に、思わず唸ってしまいますけど。この方、やっぱり気分転換は、筋トレなんでしょうね。村上さん(春樹さん)の場合はマラソンみたいですけど。羽田さんの元になるともいえる本なのではないでしょうか？なかなか奥の深そうな方ですね～。

  2016.01.11

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  スピンクの壺／町田 康

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】スピンクの壺 [ 町田康 ]内容情報】（出版社より） 生後四ヵ月で行きどころを失った雄犬、スピンクは、小説家の主人とその妻・美微さんの家に引き取られて暮らし始めた。主人は人間だが、どこか犬っぽい。スピンクは主人にポチという呼び名をつけた。本書は犬のスピンクが、主人・ポチや美微さん、同じく行き場をなくして引き取られた犬のキューティーやシードとともに、毎日を暮らす様子を丁寧に綴った日記である。二人と三頭の暮らす山奥の家に起こる出来事、事件を四季の移り変わりとともに描く、現代日本の犬猫文学決定版！以前、町田さんの本を借りてきて、その読みづらさから途中で投げ出した私ですが（笑）以前、王様のブランチでこの本が紹介されてて、読みたいなーと思って図書館へ行ったら、案の定無くて、じゃあ、ほかの本を・・・と思って借りてきたら、なんだか読みづらくって返しちゃったんですけど。けど、この本は面白かったです（笑）なんでしょうね、町田さんって。スピンクに語らせたらわかりやすい文章なのに、小説だととたんにわかりづらくなる。いや、私が読んだ本は、かなり昔に書かれたものだったので、今の町田さんの本がそうなのかは、わからないんですけども。ちょっと変わりもんなんでしょうね（笑）そして、とても犬猫好き。途中に挟まれたスピンクたちの写真がとても良いです。たぶん、人間よりも、犬猫たちのほうが、町田さんに近いのかな～？いや私、この本のおかげで、どうして犬なのに服を着せているのか・・・？という長年の疑問が明らかになりました。そうなのか。犬には犬の事情ってのがあるんだね。犬だからといって、自然にまかせたほうがいいってのは乱暴な考えで、実はそうでもないんだな。大型犬を飼うのに、実は憧れていた私ですが、生き物を飼うってのは、相当な覚悟がないといけませんね。というわけで、まだ私には無理そうです。

  2016.01.10

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  教団X／中村 文則

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】教団X [ 中村文則 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 謎のカルト教団と革命の予感。自分の元から去った女性は、公安から身を隠すオカルト教団の中へ消えた。絶対的な悪の教祖と４人の男女の運命が絡まり合い、やがて教団は暴走し、この国を根幹から揺さぶり始める。神とは何か。運命とは何か。絶対的な闇とは、光とは何か。著者最長にして圧倒的最高傑作。いやー・・・。中村さんって、何者ですか？凄いですね。本当に凄いものを読ませていただきました。最初のほうはね。なにせ、理数系が苦手なもので、ちんぷんかんぷんでこの先どうしよう・・・と思ってたんですけど。あの第１部の『教祖の奇妙な話』は、後半に進むほど大切なものになってくるんですね。宗教の話から、宇宙の話、素粒子の話・・・と繋がって、戦争、東京裁判、靖国問題、世界の富と貧困、、テロ、闇の世界・・・とどんどん話は広がっていきます。なんだか、こんなものを読んでしまったら、一体何を信じたらいいのかわからなくなってしまいそうです。本当に私たちは、世間というものにコントロールされていて、自分で考えていると思っているものも、周りの影響でそういう考えになっているだけなのかもしれない。そう思うと、思い当たる節があったりして恐ろしくもなります。けれどやっぱり私は、松尾の言う言葉を目指したい。日本が戦争を可能にする舵を切ったら、世界のバランスは大きく崩れるかもしれない。利益によって人が死ぬことなど許すことが出来ない。日本は、平和のために動く国家になるべきである。綺麗ごとだと言われようと、日本はそこを目指すべきなんじゃないでしょうかね？やっぱり私のような考えは甘いのでしょうか・・・？色々と考えさせられる１冊でした。ぜひ一度読んでみることをお薦めします。

  2016.01.05

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  ヒトでなし～金剛界の章～／京極 夏彦

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】ヒトでなし（金剛界の章） [ 京極夏彦 ]【内容情報】（出版社より） 理屈も倫理も因果も呑み込む。この書は、「ヒトでなし」の「ヒトでなし」による「ヒトでなし」のための経典であるーー。娘を亡くし、職も失い、妻にも捨てられた。俺は、ヒトでなしなんだそうだーー。そう呟く男のもとに、一人また一人と破綻者たちが吸い寄せられる。金も、暴力も、死も、罪もーー。犯罪小説であり思弁小説であり宗教小説であり諧謔小説であり、そしてなにより前代未聞のエンターテインメント小説！ 【内容情報】（「BOOK」データベースより） 娘を亡くし、職も失い、妻にも捨てられた。家も、ない。俺は、ヒトでなしなんだそうだー。そう呟く男のもとに、破綻者たちが吸い寄せられる。金も、暴力も、死も、罪も。求めているものは、赦しなのか？施しなのか？救いなのか？それともー。いやー、読んじゃいました（笑）５７６ページありましたが、気付いたら読んじゃってましたよ。さすが、京極さんですね。まぁね。京極堂シリーズの場合、１ページ２段で書かれていたので、倍の量だったんですよね。けど、読んだ後のすっきり感ったらなかったんですけどね。いや、そうですよ。私、読書に関しては思いっきりドMです（笑）ほら。読んでみろよ。こんなにあんだぞ？おまえ、読めるのか？そう言われるほど、読んでやろうという気になるのです。うん。変な奴ですよ。私ってそんな奴です。これは・・・新シリーズなんですね。ということは、これは次に繋がるんだ。楽しみでしかないんですけど（笑）ヒトでなし。それは、人でない・・・ってことなんですね。そこまで行きつくには、普通は無理なんでしょうね。だから、尾田のもとには人が集まってくるんでしょう。自分にその意思がなかったとしても。この本が序章だとすると・・・この後は楽しみでしかないです。やっぱり、その辺が京極さん。なのですよね～。

  2015.12.30

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  掏摸／中村 文則

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】掏摸 [ 中村文則 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより）お前は、運命を信じるか？東京を仕事場にする天才スリ師。彼のターゲットはわかりやすい裕福者たち。ある日、彼は「最悪」の男と再会する。男の名は木崎ーかつて一度だけ、仕事を共にしたことのある、闇社会に生きる男。木崎はある仕事を依頼してきた。「これから三つの仕事をこなせ。失敗すれば、お前を殺す。もし逃げれば…最近、お前が親しくしている子供を殺す」その瞬間、木崎は彼にとって、絶対的な運命の支配者となった。悪の快感に溺れた芥川賞作家が、圧倒的な緊迫感とディティールで描く、著者最高傑作にして驚愕の話題作。やっと、念願の『掏摸』を読みました。なるほどね。こうやって表紙を見ると、『王国』が兄妹編だっていうのが良くわかる。悪はやっぱりどこかには存在していて、それの結末は、決してハッピーエンドじゃない。『王国』のシンボルが月なら、『掏摸』のシンボルは鉄塔・・・？海外での評価が高かったのも頷ける、そんな内容でした。って、こんなんじゃ中身わからないでしょうけども（笑）そこは、ネタバレになるので気になる方は、読んでみてください。そてにしても、「内容情報」の『悪の快感に溺れた芥川賞作家』ってどういうことなんだろう（笑）MOZU好きな私としては、木崎の話し方が、どうしても東を思い出させてしまって。悪を楽しんでいるところが、そう思わせてしまう要因なんだろうか・・・。さて、正月休みには、あと２冊の分厚い本を読む予定。久しぶりの京極さんと、ずっと読みたかった『教団X』。ちょっと気合い入れないと、あの厚さは・・・。頑張ります（笑）

  2015.12.28

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  匿名者のためのスピカ／島田 理生

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】匿名者のためのスピカ [ 島本理生 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 法科大学院生の笠井修吾は同級生の館林景織子に、衝撃の過去を告白される。いまでもその彼らしき人物から執拗なメールが届くと怯える景織子を修吾は守ると誓った。交際を始めた二人だったが幸せな日々は突然終わりを告げる。元彼の高橋が景織子の弟に暴行を働き、彼女を連れ去ったのだ。だが実は、景織子は自ら高橋の車に乗り込んでいた。なぜ彼女はストーカーまがいの男と行動をともにするのか？彼女の真意とは？東京から日本最南端の島・波照間島へ、修吾は彼らを追うが…。著者が初めて挑む極限の恋愛サスペンス！島本さん、初のサスペンスですか。題名からは想像出来ない、結構暗めのお話でびっくり。というか、題名からはなかなか内容を想像できませんけどね。なんというか・・・。最近の島本さんのお話は、重いものを抱えているお話が多いというのか。けど、いるよなーこういう人。って思ったのが、修吾の元の職場でトラブルになった花井っていう顧客。ちょっと関わりたくない感じの人ですね。そのイヤーな感じとか書くのが、島本さんは本当に上手いと思います。人間の思い込みって、本当に厄介なもので。人から何を言われても、そこに執着しちゃってる人にとっては、何の意味もなかったりするから。止めても無駄ってやつですね。正直者が馬鹿を見る。そんなお話でした。

  2015.12.27

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  紙の月／角田 光代

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】紙の月 [ 角田光代 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより）ただ好きで、ただ会いたいだけだった。わかば銀行から契約社員・梅澤梨花（４１歳）が１億円を横領した。正義感の強い彼女がなぜ？そしてー梨花が最後に見つけたものは？！第２５回柴田錬三郎賞受賞作。以前、宮沢りえさん主演の同名映画を見て記事を書きましたが、それの原作です。いや～。やっぱり映画よりも小説のほうが濃い気がします。ちょっと映画の内容は、原作と違うしね。小林聡美さんとか大島優子さんの役の登場人物は出てきません。あれは、映画だけのキャラクターなのかな？ただ、映画の中ではあの２人は重要な人物だったりするんですけど。梨花が普段抱えている悩みだとか、どうしてこういうことをしてしまったのかということは、小説のほうが分かりやすいと思います。どうにも引き返せなくなっていく感じとか。最後には、もうすべて話してしまいたいと、疲れ切ってしまっている感じとか。映画には出てこない、小説の中のスピンオフ的な登場人物のお話が、なんだか身につまされる感じ。誰の身に起きても不思議ではない。そんな微妙なところにみんないるんだなと。映画と原作は別物。そんな感じに楽しめた１冊でした。

  2015.12.24

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  極卵／仙川 環

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】極卵 [ 仙川環 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 有名自然食品店で売り出された卵は、極上の味がキャッチフレーズの高級商品『極卵』。安全、安心だったはずなのに、猛毒による食中毒事件が発生する。時間が経つうちに感染者が急増し、次々に死亡。過激化した消費者団体は業者を糾弾し、大手マスメディアは過熱報道を増していく。しかし取材を始めた元新聞記者の瀬島桐子の前に、隠蔽された驚くべき真実が浮かび上がってきた…。医療ミステリーの第一人者が現実の先を描ききった渾身の書き下ろし小説。久しぶりの仙川さん。前回読んだのが、『感染』で２００６年。あらら。９年も前なのね（笑）ちょっとびっくり。なかなか興味深いテーマでした。というのも、だんなの母、いわゆるお義母さんが、自然食品に拘る方でして。自分じゃ絶対買わない値段の醤油とか油とか、結構いただいたりして、凄いなーと思ったりしてるんですが。まぁ、安全だから高いのかな？けど、こんな値段じゃ買えないよって印象の自然食品。こんなの読んじゃったら、本当に安全なのかな？って思ってしまいますね。しかも、結局は利潤を追求する企業が、自作自演をしたうえでの食中毒事件。こんなことが実際に起こったとしたら、消費者である私たちは何も信じられなくなりますね。安心できるものを食べたいのは当たり前だけど、それをどこで判断するのか。何を信用して、何を疑わなきゃいけないのか。難しい問題です。これは、本の内容とはあまり関係ないことかもしれませんが。毎年、自宅の庭で野菜を育てている我が家。せっかくの家庭菜園なので、無農薬です。化学肥料も与えていません。けどね。そうなると、やっぱり野菜を育てるのは難しいです。葉物は虫にやられちゃうし、ジャガイモなんかも全然出来ない年もあったりして。それだもの、普通の農家さんは農薬使いますよね。それは仕方ないことなのかな？と思ったりもして。でも、農薬は必要以上に使用すれば、人体にも良くないわけで。そうなると、少ない量だとしても、農薬を使うのはやっぱり良くないのか？と思ってしまい・・・その問いは、いつまでも堂々巡りだったりします。

  2015.12.20

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  男と点と線／山崎 ナオコーラ

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】男と点と線 [ 山崎ナオコーラ ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 妻の離婚資金でクアラルンプールに暮す老夫婦、男友達と卒業旅行でパリへ行く女子大生、上海出張に戸惑う３２歳の会社員、東京で水族館デートをする高校生カップル、幼馴染にＮＹに誘われた４２歳の独身男、彼氏にドタキャンされた友人と世界最南端の町へ行く２８歳の小説家ーこの瞬間にも男と女は出会い繋がっていく。ささやかな日常の中で、愛と友情を再発見する６つの軽やかな物語。【目次】（「BOOK」データベースより） 慧眼／スカートのすそをふんで歩く女／邂逅／膨脹する話／男と点と線／物語の完結初、山崎ナオコーラさんです。うーん。不思議なというか、ちょっと変わった感じの文章を書かれる方ですね。上海出張の会社員が出てくる『邂逅』が、よくわからなかったです。いろんな書き方が出来る方なんだなと思いましたけど、途中からどんどん変になるし。うーん。長編だとまた違うのかな？前回図書館へ行ったときに、町田康さんも借りてきたんですけど、あまりに読みづらくて途中で止めちゃって。それに近いものがあるのかな？私には合わないかな・・・。あくまでも、『私には』ですが。次は長編を読んでみますかね。

  2015.12.19

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  群青の夜の羽毛布／山本 文緒

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】群青の夜の羽毛布 [ 山本文緒 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） ２４歳になっても、さとるの門限は夜１０時だ。学校教師の母には逆らえない。スーパーで知り合った大学生・鉄男と付き合い始めても、さとるは母を怖れていた。屈託の無い笑顔、女性に不自由したことのない鉄男は、少し神経質なさとるに夢中だった。だが、さとるは次第に追いつめられていく。家族が恋を、踏みつけるー。このまま一生、私はこの家で母と暮らすのだろうか。さとるの家で鉄男が見たものはー。息詰まる母子関係を描く。うわー・・・。久しぶりにどん底まで落ちていくようなそんな気分。読み進めるごとに、胸の悪さが酷くなるんだけど、先を読まずにはいられない。そんな本でした。しかし・・・本当にこんな母親いるのかなー？いや、きっといるんだよな。そして、そんな母親にどうしても反抗できない娘も、きっといるんだよね。それにしても、酷すぎる。そう思わせるのが、山本さんの凄さだと思うんだけど。これ、映画化もされてるんですね。さとる役が本上まなみさん。鉄男役が玉木宏さん。母親役が藤真利子さん。なるほど。それにしても、この内容でこの題名？どうしてもその意味がわかりませんでした。

  2015.12.18

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  王国／中村 文則

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】王国 [ 中村文則 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 組織によって選ばれた、利用価値のある社会的要人の弱みを人工的に作ること、それが鹿島ユリカの「仕事」だった。ある日、彼女は駅の人ごみの中で見知らぬ男から突然、忠告を受ける。「あの男に関わらない方がいい…何というか、化物なんだ」男の名は、木崎ー某施設の施設長を名乗る男。不意に鳴り響く部屋の電話、受話器の中から静かに語りかける男の声。「世界はこれから面白くなる。…あなたを派遣した組織の人間に、そう伝えておくがいい…そのホテルから、無事に出られればの話だが」圧倒的に美しく輝く強力な「黒」がユリカを照らした時、彼女の逃亡劇は始まった。あー・・・。久しぶりに読んだなー、こういうの。アンダーグラウンド的な。途中のサディスティックな部分は、村上龍さんを思い出しました。まぁ、あの方の描かれるものはもっと凄くて、一気に胸が悪くなりますけどね。緊張感、みたいなものを、見事に文章で書かれていると思いました。読んでいて肩に力が入ってしまうというのか。月か・・・。私もどうしても気にしちゃいますけど。出来たらもっと美しいものとして感じていたいですね。私は・・・ってことを言えば。ベストセラーの『掏摸』の兄妹編なんですって。中村さん本人が、あとがきで書かれていました。『掏摸』も『教団X』も読みたいんだけどなー。また、別の図書館に行ってみるか・・・。

  2015.12.08

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  職業としての小説家／村上 春樹

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】職業としての小説家 [ 村上春樹 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 「ＭＯＮＫＥＹ」大好評連載の“村上春樹私的講演録”に、大幅な書き下ろし１５０枚を加え、読書界待望の渾身の一冊、ついに発刊！【目次】（「BOOK」データベースより） 第一回　小説家は寛容な人種なのか／第二回　小説家になった頃／第三回　文学賞について／第四回　オリジナリティーについて／第五回　さて、何を書けばいいのか？／第六回　時間を味方につけるー長編小説を書くこと／第七回　どこまでも個人的でフィジカルな営み／第八回　学校について／第九回　どんな人物を登場させようか？／第十回　誰のために書くのか？／第十一回　海外へ出て行く。新しいフロンティア／第十二回　物語があるところ・河合隼雄先生の思い出表紙の写真を見て次男が「これ、誰？」と言ったので「ん？ 村上春樹さん。」と返したら「なんか、普通の人なんだね。」と言われました（笑）あまりメディアには出られない村上さん。村上さんの本は知っていても、本人はどんな人か知らないって方結構いらっしゃるんでしょうね。それはご本人も、この本の中で仰ってました。毎年のように、ノーベル文学賞の時期になると名前を出されご自身の意思とは無関係なところで色々と言われたりして。大変なんだろうなーと思います。芥川賞に至っては、『村上春樹はなぜ芥川賞をとれなかったか』みたいなタイトルの本が本屋に平積みされるまでになったりして。村上さん本人が、色々ある文学賞についてどう考えているかなんてことも書かれていたりして、なかなか興味深い本でした。何かを自由に表現したいと思っているのなら、「自分が何を求めているか。」というよりはむしろ「何かを"求めていない"自分とはそもそもどんなものか？」ということを、頭の中でヴィジュアライズするなかなか難しいことですが、考えさせられる言葉でした。職業としての小説家・・・いや、小説といえるものを書いているわけでもない私が深く考える必要もないんでしょうけども（笑）村上さんファンの一人として普段村上さんがどんなことを考えているのか少しだけ教えていただけたような気がして・・・クスッと笑いながら読んでしまう、楽しい本でした。

  2015.12.06

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  ナ・バ・テア／森 博嗣

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】ナ・バ・テア [ 森博嗣 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 信じる神を持たず、メカニックと操縦桿を握る自分の腕だけを信じて、戦闘機乗りを職業に、戦争を日常に生きる子供たち。地上を厭い、空でしか笑えない「僕」は、飛ぶために生まれてきたんだー大人になってしまった「彼」と、子供のまま永遠を生きる「僕」が紡ぐ物語。森博嗣の新境地、待望のシリーズ第二作。スカイ・クロラシリーズの・・・これ、二作目なの？スカイ・クロラよりも先なのかと思ったら、発刊はスカイ・クロラが先で・・・けど、時系列だとこっちが先らしく。スターウォーズでいうところの、エピソード1的なことなんでしょうか。いやー。そういうことなんですか。という終わり方。ちょっと意外過ぎて、かなりびっくりしました。スカイ・クロラを読んだのがかなり前なので、ちょっと内容もあまり思い出せないんですが。ティーチャとの関係がそうだったとは・・・いや、話のつながり的にやっぱりそうなるのか。死と隣り合わせなんだけど、死ぬわけにはいかない。そういう毎日を過ごすというのは、どういう感じなんですかね。『可哀想』って思ってしまうのは、彼らへの侮辱になってしまうのか。だとするなら、どう感じるのが正解なのか。これの次は 『ダウン・ツ・ヘヴン』早速探しに行こうと思います。

  2015.12.02

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  ふくわらい／西 加奈子

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】ふくわらい [ 西加奈子 ]紀行作家の父から、マルキ・ド・サドをもじって名づけられた鳴木戸定。書籍編集者の定は、身なりに無関心、感情を表さずに人付き合いも機械的にこなす。一方で、彼女は、旅先でワニに食べられて死んだ父親の死肉を食べた女として、世間に名を知られていた。ふくわらいが唯一の趣味である彼女は、猪木になりきれなかったロートルプロレスラーのエッセイを担当することになってから、人との距離を少しずつ縮めていく。「作品を書かせたかったら、今すぐ雨を降らせろ！（またはやませろ！）」という作家の無茶な要望に応え、街でナンパされた盲目のイタリア人（と日本人のハーフ）の男性に処女を捧げる定の、何物にも汚されない真っ直ぐな姿を描くエンタメ小説の傑作。 西さん、３作品目です。一番最初に読んだ『さくら』は、２００６年に読んでいて、もうどんな内容かも覚えていなかったりするんですけど(本当に失礼な読者です)、あの時の記事を読み返してみると、最後のほうで泣いちゃってる。前回読んだ『サラバ！』もそうだったんですが、この本も最後のほうで泣いてしまった私です。なんでなんだろうなー。自分でも「どうしてここで？」って思うようなところで泣いてます。これ、あらすじを読んだだけでは、本当の中身はわからないです。なんていうのか・・・『サラバ！』に続き、これも世界各国を歩いてきた主人公のお話なんですけど。それだけではないような気がします。この本で、西さんが何を伝えたかったのか。それが少しだけわかったような気になったとき、なんか涙が溢れてきたんだと思います。実際に私が感じたものが、西さんが伝えたかったことなのかどうかは私にはわかりません。けど、それでいいのかな？とも思います。最後のほうに、之賀さいこの作品を読んだ感想を、定が語っている場面があるんですが・・・それがあまりにも、私が西さんの本を読んだ感想に近いものでドキッとしました。本は、文章は、書いた者を離れて、読む者に渡った時に、それはその人のものになる。読書って、そういうものだよな。そう思った次第です。ちなみに・・・又吉がこの本に書いたポップは『常識に囚われず生きるのは難しい。　だが、美しい。』でした。

  2015.11.29

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  切羽へ／井上 荒野

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】切羽へ [ 井上荒野 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより）かつて炭鉱で栄えた離島で、小学校の養護教諭であるセイは、画家の夫と暮らしている。奔放な同僚の女教師、島の主のような老婆、無邪気な子供たち。平穏で満ち足りた日々。ある日新任教師として赴任してきた石和の存在が、セイの心を揺さぶる。彼に惹かれていくー夫を愛しているのに。もうその先がない「切羽」へ向かって。直木賞を受賞した繊細で官能的な大人のための恋愛長編。以前読んだ『悪い恋人』とは全く違う感じの本。直木賞受賞作です。官能的・・・なのかなー？直接的な表現があるわけではないのですが、読みようによっては十分官能的なのか。セイの気持ちを、わかるようにきちんと書いてるわけじゃないんだけど、なんとなくわかってしまう。うん、わかるなー・・・って感じに。その辺が、上手いなーと思います。大人のための恋愛小説。まさしくです。今の私が読んでいるから、きっとその辺も分かるんだろうなと思います。

  2015.11.25

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  少年アリス／長野 まゆみ

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】少年アリス [ 長野まゆみ ]内容情報がありませんでした。どうしよう・・・。私の拙い感想で、内容まで解っていただけるかどうか（笑）初の長野まゆみさんです。この作品で文藝賞を受賞して、デビューされたみたいですね。題名からもなんとなくわかると思うんですが、ファンタジーです。児童書に近いのかな？アリスと蜜蜂という少年が、真夜中の学校に行くと、そこでは『人』ではない先生と生徒が授業をしていて・・・という感じ。なんだか書き方に特徴があって、読めない漢字とか古い感じの言い回しとか。その辺が、宮沢賢治を思い出させたりします。群青天鵞絨色(ぐんじょうびろうどいろ)とか、ルビふってないと読めないし（笑）青い感じが好きなのかなー？その感じを上手く思い描くことができたら、この本の世界にどっぷりと浸かることができるんでしょうね。淡い薄明りの中にいるような、ちょっと不思議な感じの本です。

  2015.11.23

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  去年の冬、きみと別れ／中村 文則

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】【2014年本屋大賞10位】去年の冬、きみと別れ [ 中村文則 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより）ライターの「僕」は、ある猟奇殺人事件の被告に面会に行く。彼は、二人の女性を殺した容疑で逮捕され、死刑判決を受けていた。調べを進めるほど、事件の異様さにのみ込まれていく「僕」。そもそも、彼はなぜ事件を起こしたのか？それは本当に殺人だったのか？何かを隠し続ける被告、男の人生を破滅に導いてしまう被告の姉、大切な誰かを失くした人たちが群がる人形師。それぞれの狂気が暴走し、真相は迷宮入りするかに思われた。だがー。日本と世界を震撼させた著者が紡ぐ、戦慄のミステリー！初の中村文則さん。ダ・ヴィンチの７月号で、又吉が『道徳では裁ききれない主題がここにある。』とポップを書いていて、気になっちゃいまして。又吉が、仲の良い作家さんなのでね。西さんと同じく気になるわけですよ。又吉繋がりですね（笑）本当はね。『教団X』が借りたかったんですけど、なかったのでね。次は絶対借りてこようと思っていますが。この本は、２０１４年の本屋大賞の１０位になった本だそうで。最初のほうは、どこか狂った感じがしてどうにも嫌でしょうがなかったんですけどミステリーなのでね。最後にはなるほどな・・・と思えるわけですが。一度読んだだけでは、理解できないというのか・・・。読み返して、あぁ、そういうこと？ってわかる感じ。普通なら、猟奇殺人事件の被告の心の闇にスポットを当ててその狂気を深く書き込むことをするんじゃないかな？と思うんですけど。これはそうじゃなくて。さらっと触れる狂気が、余計に恐怖を煽るというのか・・・。そんな風に感じるのは私だけですかね？この方、色々な賞を受賞されてるんですね。『土の中の子供』で芥川賞、『掏摸』はアメリカでも高い評価を受けてるそうで。是非ともそちらも読んでみたいと思います。

  2015.11.21

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  サラバ！／西 加奈子

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】サラバ！（上） [ 西加奈子 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） １９７７年５月、圷歩は、イランで生まれた。父の海外赴任先だ。チャーミングな母、変わり者の姉も一緒だった。イラン革命のあと、しばらく大阪に住んだ彼は小学生になり、今度はエジプトへ向かう。後の人生に大きな影響を与える、ある出来事が待ち受けている事も知らずにー。【楽天ブックスならいつでも送料無料】サラバ！（下） [ 西加奈子 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 父の出家。母の再婚。サトラコヲモンサマ解体後、世間の耳目を集めてしまった姉の問題行動。大人になった歩にも、異変は起こり続けた。甘え、嫉妬、狡猾さと自己愛の檻に囚われていた彼は、心のなかで叫んだ。お前は、いったい、誰なんだ。第１５２回直木賞受賞作ですね。２０１５年本屋大賞ノミネート作品でもあります。いや～、すごい。凄いの一言に尽きます。これは、フィクションなのか？それとも、ノンフィクションなのか？そこは、触れなくてもいいところなんでしょうか。なんというか、結構な厚さの上下巻なのに、読み進めるうちに、終わってしまうのが寂しくなる本です。たまーにこんな本に出会ったりしますが、これは久しぶりにそういう本でした。思えば私は、ずっと歩だったな・・・そんな気がしてならなかったです。なので、後半を読むのが本当に辛かった。なぜか泣けてしょうがなかったです。最終章は、「あなたが信じるものを、誰かに決めさせてはいけないわ。」私が信じているものは、一体なんなのか・・・。それが結局わからなかったんです。それは、かなりのショックでした。「イスラム国」によるテロが、現実にも起こっている今。信じているものがなんなのか・・・。それによって、紛争が起こったりする。そのことを、理解できない自分。きっと、日本人のほとんどがそうだと思うんですけどね。強い信仰心のないものには、その辺の心理はやっぱりわからない。けど、この本が言っているのはそういうことではなくて。どうも、上手く言えないんですけど。うん。かなり深いです。それにしても・・・須玖くんが又吉に思えてしょうがなかった。これ、モデル又吉でしょ？違うのかなー。

  2015.11.17

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  悪い恋人／井上 荒野

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】悪い恋人 [ 井上荒野 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 開発業者として現れた中学時代の同級生と、抗うこともないままに肉体関係をもってしまった沙知。自宅裏の森を伐採する宅地造成工事の告知を機に、彼女の家族は一変する。反対運動にのめり込む義父母。いつしか夫も見知らぬ顔を覗かせるなか、その男は沙知への要求をエスカレートさせていく。日常にひそむ正常と異常の空隙。そこから現れる異様な光景を端正な筆致でとらえたアモラルな傑作長篇小説。初、井上荒野さんです。この方、イノウエアレノさんなんですね。ずっと、イノウエコウヤさんなんだと思ってました。んで、男？女？ってのもずっと思ってて。ウィキで調べてみたら、１９６１年生まれの女性の方で、お父さんも小説家なんですね。へー、そうだったんだ。なんていうのかなー。これ、題名だけで選んできたんですけど、こんな話だったとは。『異常っていったい何？』ってのが終始問われてる気がする。その一歩を踏み出すのは、実に簡単なことで。踏み出したら最後、決して元には戻れない。このお話の中で、おかしくなり始める義父の意味は、いったい何なんでしょうかね？それも『異常』なことの象徴なのかな？この方、女性なのにああいうことの表現が男っぽいなって思いました。そうなんです。このお話にも、意外にもそういう場面が多く書かれていました。まぁね。妻の不倫？浮気？そんなものが書かれてる本なのでね。そうなるのも仕方はないんでしょうけど。なんだか、どんよりとする読後感。ほかの本はどんな感じなんでしょう？『切羽へ』という作品で、直木賞も受賞されてるんですね。読んでみようかな？

  2015.11.07

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  夜をゆく飛行機／角田 光代

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】夜をゆく飛行機 [ 角田光代 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 谷島酒店の四女里々子には三人の姉がいる。長女の有子は嫁いで家を出たが、次女寿子と三女素子と両親の五人暮らし。しかし里々子には実はもう一人「ぴょん吉」と名付けた弟が存在して…。うとましいけれど憎めない、変わらぬようで変わりゆく家族の日々を温かに描く、にぎやかで切ない長篇小説。なんだろう。以前読んだ「ツリーハウス」と似たような感じがあります。あれかな？ミハルさんのせいかな？たぶん、読んだ人にしかわからないことだとは思いますが（笑）サザエさんシンドロームとでも言うべきなのか。次女の寿子の書いた本に存在する、不変な谷島家の日常。それに縋るように生きてきた里々子だったのに、突然訪れた初恋によって、その世界へは戻れなくなってしまう。家族が幸せ・・・というのか、みんなそこに存在していて、それが当たり前だったあの頃に、里々子は自分でも気づかないうちに救いを求めてるのかな？人は嫌でも年を取って、ずっとそのままでいるわけにはいかない。それは分かってるんだけども、そこに何かを求めているのかもしれません。私も昔、夜空に静かに動く人工衛星を見つけては、ひそかにそれを眺めていたっけ。どこにいくのかも分からない、夜空に浮かぶ飛行機。それは、どこにいくべきなのか分からずにいる、里々子の心中を表しているのかもしれませんね。

  2015.11.03

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  「ワタクシハ」／羽田 圭介

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】ワタクシハ [ 羽田圭介 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 高校生でメジャーデビューを果たしたものの、バンド解散後は売れないギタリストとして燻っていた太郎。大学三年の秋、慌しく動き出す周囲の言動に違和感を覚えながらとりあえず始めたシューカツだったが…。「元有名人」枠などどこにもないというキビシイ現実の中、太郎は内定獲得に向けて走り出していく。羽田さん、２冊目です。これの前に読んだ石田さんの「親指の恋人」も就活中の学生が主人公の話でしたが、この本の主人公も就活中の大学３年生です。ある番組の企画で、テクニカルなメンバーを集めてバンドをつくるというオーディションで、４千人以上の頂点に立ったTARO。「元有名人」の彼は、「なんでおまえがシューカツなんてしてんの？」と言われながらも、自分の現状を理解しつつ、過去の栄光を捨てることも出来ず、必死にもがきながらも内定を取りに奔走するわけですが・・・本当に、最近の(とはいっても、これは２０１１年の本ですけど)大学生は、大変ですね。うちの旦那が大学生の時とはえらい違い。私は高校卒業後、すぐに働いたくちなので、その恩恵は受けなかったんですけど、あの頃はバブル全盛期だったのでね。向こうから、「うちの会社を受けてください！」と、旅費から何から出してもらったそうで。おまけに、旅行やらも連れて行ってもらったらしく、その当時のことを聞くと、むかっ腹が立ってしょうがないですけどね（笑）羽田さん、やっぱり面白い！ほかの本も、ぜひ読んでみたいです。

  2015.11.01

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  親指の恋人／石田 衣良

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】親指の恋人 [ 石田衣良 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 「これから送るのは、親しい友達にも話していないことだ。暗くなるけど、いいかな？」「わたしは…今、この瞬間全身でスミオの話をきいてるよ。全部、話してー」六本木ヒルズに暮らす大学生の澄雄と、薄給のパン工場で働くジュリア。携帯の出会い系サイトで知り合ったふたりのメールが空を駆けていく。二十歳のふたりは、純粋な愛を育んだが、そこへ現実という障壁が冷酷に立ち塞がる。無防備すぎる恋は追いつめられ、やがてふたりは最後の瞬間に向かって走り出すことに。格差社会に否応なく歪められる恋人たちを描いた、現代版「ロミオとジュリエット」。久しぶりの石田さん。読んでいくうちに、あれ？なんかこの話、読んだことあるかも・・・と思ったりしたんですが、実際は初めて読んだ本でした。なんか似たような話を書いていたせいなんですかね？いやー、ありますよね。現代の日本は、あからさまではないけれど、確実に格差が存在すると思います。私は、こんな北の地のど田舎に住んでいるせいか、地域格差を常に感じまくってます。それを、生まれた時から恵まれた環境にいる人は、全然わからずに過ごしてるんだろうな。その最たる例が、今の政治のトップに立ってる人だと思うんだけど。わかんないよね。庶民の生活なんてさ。だって、そんなの知らずに今まで来てるんだもの。そんな人がトップなんだからさ。一部の人が得をして、大勢の人が損する世界にしかなるわけがない。住む世界が違う。それを一番感じるのは、下にいる人間なんだろうな。なんか、虚しさしか感じないラスト。これ、ある意味問題になりそうな話ですけどね。親指の恋人の"親指"が、そういう意味だとはね。人間の本当の幸せってなんなんだろうな。それを考えさえられる本だと思います。

  2015.10.31

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  ノエル／道尾 秀介

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】ノエル [ 道尾秀介 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 物語をつくってごらん。きっと、望む世界が開けるからー暴力を躱すために、絵本作りを始めた中学生の男女。妹の誕生で不安に陥り、絵本に救いをもとめる少女。最愛の妻を喪い、生き甲斐を見失った老境の元教師。切ない人生を繋ぐ奇跡のチェーン・ストーリー。久しぶりの道尾さん。本当に道尾さんって、いろんなお話を書けるんだなー。今まで読んだ本、すべて違ったジャンルのお話のような気が。内容情報の最初の言葉。「物語をつくってごらん。 きっと、望む世界が開けるから。」本文の中では「まだ物語をつくったことのない人は、つくってみなさい。何でもいいからつくってみなさい。 そうすれば強くなれるから。いつかつらいことがあっても、きっと平気でいられるから。」というように書かれています。この本の軸になるお話の主人公、童話作家の圭介が、最後のお話で出てくる老境の元教師、与沢さんに、小学四年の時に聞かされた言葉です。なんか、泣けちゃってね・・・。書いてたことに意味なんてなかったのかも・・・って思ってる時だったからかな。確かに、書くことによって救われてた時があったから。書いてるうちに、悲しいことを忘れられる時があったから。もう書けないかも・・・って思ってたけど、きっと私は書いちゃうんだろうな。そう思った次第です。このお話は、すべてハッピーエンドで終わってます。辛い毎日があったとしても、最後は救われる内容です。こんなお話は、やっぱりいいね。読み終わって、温かい気持ちになれました。まだクリスマスには早いけど・・・私にとって、今読んでおくべき本だったんだなって思いました。

  2015.10.29

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  琥珀のまたたき／小川 洋子

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】琥珀のまたたき [ 小川洋子（小説家） ]【内容情報】（出版社より） 魔犬の呪いで妹を失った三きょうだいは、ママと一緒にパパが残してくれた別荘に移り住む。そこで彼らはオパール、琥珀、瑪瑙という新しい名前を手に入れる。閉ざされた家の中、三人だけで独自に編み出した遊びに興じるなか、琥珀の左目にある異変が生じる。それはやがて、亡き妹と家族を不思議なかたちで結びつけ始めるのだが……。 【内容情報】（「BOOK」データベースより） 妹を亡くした三きょうだいは、ママと一緒にパパが残した古い別荘に移り住む。そこで彼らはオパール・琥珀・瑪瑙という新しい名前を手に入れた。閉ざされた家のなか、三人だけで独自に編み出した遊びに興じるうち、琥珀の左目にある異変が生じる。それはやがて、亡き妹と家族を不思議なかたちで結びつけるのだが…。小川さん、不思議なお話を書く方ですよね。三きょうだいには父親がいません。ママは不倫相手の子供を産んで、手切れ金代わりに父親がママにくれた、古い別荘に住んでいます。というか・・・住んでるっていうのか、ママに監禁されてるんですけどね。とてもまともとは思えないママの言いつけを、何も文句も言わずに守る三きょうだい。やっぱり・・・子供にとって母親と言うのは、絶対なんですね。どんなに狂った人間でも、子供である限り、母親は絶対的な存在。結構読むのに時間がかかりました。あり得ない世界なのに、それが普通だった三きょうだい。そこに入り込んでいくことが、ちょっと大変だったりしました。

  2015.10.24

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  夢幻花／東野 圭吾

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】夢幻花 [ 東野圭吾 ]黄色いアサガオだけは追いかけるなーー。この世に存在しない禁断の花をめぐり、驚愕の真相が明らかになっていく長編ミステリ。 久しぶりの東野さんです。そして、久しぶりのミステリー。最近は、恋愛ものが多かったのでね。「こんなに時間をかけ、考えた作品は他にない」と、東野さん自ら語るくらい、実に上手く考えられているお話です。いつの時代にも、麻薬的なものはあってそれに頼ってしまう人間やそれに翻弄されてしまう人間がいるもしも、自分がもつ力以上のものが、そういったもので引き出されるとしたらやっぱり人間はその誘惑に負けてしまうのでしょうか？才能に恵まれていると思われている人間も自分のなかでは十分だとは思えずにいる。傍から見れば、羨ましいくらいの才能だとしても。人間生きていると、色々あって当然で日々を満足してる人間なんていないのかもしれない。ちょっと、虚しさみたいなものを感じてしまった読後感でした。

  2015.10.19

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  風葬／桜木 紫乃

  内容（「BOOK」データベースより）拿捕、遊郭、マフィア…男女の欲望が交差する根室港。デビュー作で北海道に生きる男女の性を艶やかに描いた作者が挑む新感覚官能ミステリー。 残念ながら、アフィリエイトの画像がなかったので、適当に引っ張ってきました。いや、とは言っても、ちゃんと楽天ブックスへのリンクです。旧検索から引っ張ってきました。えーっと・・・。官能ミステリー？そんな感じはしなかったけどなー。桜木さんのお話は、釧路市出身なだけあって北海道が舞台の話が多いです。それも、なんていうのか、決して明るくないお話がね（笑）このお話は、根室市と釧路市が舞台なんですけど。短い夏。霧の立ち込める街。閑散とした商店街。寂しいですね（笑）そして、このお話も書道家さんが主人公(？)。『無垢の領域』も書道家さんが主人公でしたけど、桜木さん、書道されてたんですかね？流氷が訪れる最東端の根室市。閉ざされる冬。オホーツクブルー。あぁ・・・情景が目に浮かびすぎて、とても切なくなります。

  2015.10.17

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  ハピネス／桐野 夏生

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】ハピネス [ 桐野夏生 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 結婚は打算から始まり、見栄の衣をまとった。憧れのタワーマンションに暮らす若い母親。おしゃれなママたちのグループに入るが、隠していることがいくつもあった。これ、「VERY」で連載してたんですね。なるほどー。なんというか、いやーな気分になるお話だなーと思いながらの読み始め。主人公の有紗がどうも嫌でしょうがない。主人公が嫌ってどうよ？って思ってたんですけどね。だんだん可哀想になってきちゃって。最後は応援している私がいました。こんな関係、どこにでもあるんだなーとは思いましたが、都会はやっぱ大変だな（笑）私だったら、絶対この中に入れない。大変だね、みなさん。幼稚園から受験かー。考えられないな。そして、どこにでもある不倫問題（笑）これは、都会だろうが田舎だろうが関係ないから。それにしても、どうにも物足りない終わり方。そんな風に思うのは私だけですかね？

  2015.10.16

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  もしも、私があなただったら／白石 一文

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】もしも、私があなただったら [ 白石一文 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 会社を辞めて故郷の博多に戻り、何かに追い立てられるように暮らしてきた男、藤川啓吾。彼の前に、突然かつての同僚の妻・美奈が現れて言った。「藤川さんの子供を産みたいんです」。-啓吾は東京を離れる折にも美奈に思いを打ち明けられ、にべもなく断っていた。時を隔て再会し、やがて確かに心を通わせ共に過ごす二人。制約のない「大人の恋愛」を描く傑作。４９歳のバツイチの啓吾と、４３歳の事実上離婚状態の美奈の大人の恋愛小説。いや、それだけではないんですけどね。題名だけで選んだので、結構なその辺の描写とか・・・意外だったりしました。白石さんのその辺の描写は、やっぱり男っぽい。石田衣良さんとはやっぱり違う。石田さんはどっちかというと、女っぽい表現なので。この本の中で印象的な言葉は　　　私たち女は心と身体で生きる。だけど、あなたたち男は、目と頭だけで生きようとする。っていうのと、本質的に男に好きになってもらうのが仕事の女性と、女を好きになるのが仕事の男性という言葉。白石さんは、そういう風に考えてるんですねー。まぁ、なんとなく頷けなくもないけれど。確かに、自分が好きになった相手と一緒になるのと、好きになってもらった相手と一緒になるのとでは、断然後者のほうが幸せになれるような気もするし。うーむ・・・。やはり、年をとっても恋愛は難しいということですかね（笑）

  2015.10.11

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  あしたはうんと遠くへいこう／角田 光代

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】あしたはうんと遠くへいこう [ 角田光代 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 泉は田舎の温泉町から東京に出てきた女の子。「今度こそ幸せになりたい」-そう願って恋愛しているだけなのに。なんでこんなに失敗ばかりするんだろ。アイルランドを自転車で旅したり、ニュー・エイジにはまったり、ストーカーに追い掛けられたり、子供を誘拐したり…。波瀾万丈な恋愛生活の果てに、泉は幸せな“あした”に辿り着くことができるのだろうか？新直木賞作家がはじめて描いた、“直球”恋愛小説。角田さんは１９６７年生まれ。私とほぼ同年代なので、出てくる曲たちに馴染みがあるかと思いきや・・・うーん。ほとんど知りませんでした（笑）ただ、時代背景は一緒だから。この本の主人公の泉も角田さんと同じ年だしね。私も、いつもどこか遠くへ行きたいと思ってた。けど、どこに行くことも出来ず、結局実家のある町の隣町で結婚して、そこに住んでるし。このお話も、付き合う男で人生がころころと変わる主人公だったな。これの前に読んだ、『けむたい後輩』の栞子みたいな感じ。私は意外と男運はある方だと思うんだけど（笑）本当に悪い人は悪いからねー。うちの息子たちには十分に気を付けて欲しいなと思いました。

  2015.10.06

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  けむたい後輩／柚木　麻子

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】けむたい後輩 [ 柚木麻子 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 大学で元詩人の先輩・栞子に出会い、心酔していく真実子。親友を栞子に取られたようで美里は面白くない。一方、栞子の恋人・蓮見教授は美里の美貌に心を奪われてー。女子大で入り交じる、三者三様のプライドとコンプレックス。いるよなー。こういう人、ほんといる。そんな感じで読み進め、栞子の身勝手な振る舞いにずっと腹を立て、美里のきっぱりとした言葉にすっきりする。それにしても・・・。真実子みたいなこって、本当にいるのかな？こんな風に無条件で一人の人に心酔するって、栞子じゃないけど「あんた変だよ。」って言ってしまいそうになる。しかも、あんな性格ねじ曲がった訳の分からないプライドだけ高い女にね。確かにちょっと怖いかもしれない。だから、最後の最後に真実子が変わったのは、栞子が自分のためじゃなく、相変わらず自分の好きな男のために、真実子を頼ってきたからなんだろうな。あれが栞子が自分のために来てたんだとしたら、真実子はまた栞子のために頑張ってたんだろうし。男で身を亡ぼす人。女一人で生きて行こうと決意する人。あまりに両極端すぎて、なんとも言えないですね。

  2015.10.03

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  乳と卵／川上 未映子

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】乳と卵 [ 川上未映子 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 姉とその娘が大阪からやってきた。三十九歳の姉は豊胸手術を目論んでいる。姪は言葉を発しない。そして三人の不可思議な夏の三日間が過ぎてゆく。第１３８回芥川賞受賞作。【目次】（「BOOK」データベースより） 乳と卵／あなたたちの恋愛は瀕死やっぱりこの方、ダメかもしれない。これが芥川賞なの・・・？と、失礼にも思ってしまった。まぁ、他の方とは違う、独特な書き方なのはそうなんでしょうけども。後ろの方に一緒に載っていた『あなたたちの恋愛は瀕死』も読み終わってからの薄気味悪さというのか・・・どうしても、好きになれそうにありません。もう読まないな、きっと。私には合わなかったみたいです。

  2015.09.29

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  すべて真夜中の恋人たち／川上 未映子

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】すべて真夜中の恋人たち [ 川上未映子 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 「真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろうと思う」。わたしは、人と言葉を交わしたりすることにさえ自信がもてない。誰もいない部屋で校正の仕事をする、そんな日々のなかで三束さんにであったー。究極の恋愛は、心迷うすべての人にかけがえのない光を教えてくれる。初、川上未映子さんです。『乳と卵』で芥川賞受賞してますね。ですが・・・私は、この本が初なので、いつもこんな感じのお話を書かれる方なのかどうかわからないのですが。・・・え？なんなんだろう、これは・・・。この題名でこの内容って・・・。この題名の意味が最後の最後に出てくるわけなんですが。う～ん・・・。読んでいる途中も、これはいったいなんなんだろうって思いしかなくて。久しぶりに、読み終わった後、何も感じなかった本でした。どうなんですかね？これ、私の印象がちょっとおかしいのかな？次、この方の別な本読むかな～・・・？ちょっと微妙ですね。

  2015.09.23

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  夏の裁断／島本 理生

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】夏の裁断 [ 島本理生 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 小説家・萱野千紘の前にあらわれた編集者・柴田は悪魔のような男だったー。過去に性的な傷をかかえる女性作家。胸苦しいほどの煩悶と、そこからの再生を見事に描いた傑作。今回の芥川賞の候補になった作品ですね。残念ながら、落選してしまいましたが。これまた、読んでいて辛くなるお話だったなー。本のサイズとしては、芥川賞候補ってこともあるのか、１日もかからずに読める本なんですが。千紘の胸の痛みがね。重いですか・・・？と柴田に聞いてしまう千紘の思いがね。あうー・・・って感じ。まだまだ復活し切れてない私のメンタルが・・・ざくざくと切り裂かれるようでした。

  2015.09.21

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  スクラップ・アンド・ビルド／羽田 圭介

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】【ハッピーブックキャンペーン ポイント10倍（2015/9/20?10/4）】スクラップ・アンド・ビルド [ 羽田圭介 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 「早う死にたか」毎日のようにぼやく祖父の願いをかなえてあげようと、ともに暮らす孫の健斗は、ある計画を思いつく。日々の筋トレ、転職活動。肉体も生活も再構築中の青年の心は、衰えゆく生の隣で次第に変化して…。閉塞感の中に可笑しみ漂う、新しい家族小説の誕生！第１５３回芥川賞受賞作。又吉の『火花』と共に、芥川賞を受賞した作品ですね。結構笑えました。この作品も、これからの私に関係してくるであろう、老人介護という題材についてのお話で。いや、それだけじゃない。就職してない息子とか・・・これも結構問題だな。どちらかというと、こちらのほうが身近な問題かも 汗この方の作品は初めて読んだんですが、ほかの作品も読みたくなりますね。面白かったです。重い題材なのに、そこを暗い感じだけでは書いていない。読ませるのがうまい方だと思います。今回はほかの本が図書館になかったので借りられませんでしたが、在庫はあるのかな～？結構突飛な題名の本もあるようなのでね（笑）また探して読んでみようと思います。

  2015.09.20

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  永遠のとなり／白石 一文

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】永遠のとなり [ 白石一文 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 部下の自殺をきっかけに自身もうつ病に罹り、会社を辞め妻子とも別れ、何もかも壊して故郷・博多に戻った精一郎。九年前にがんを発症し、死の恐怖から逃れようとするかのように、結婚と離婚をくりかえす敦。小学校以来の親友であるふたりの男は、このやるせない人生を受け入れられるのか-。これまた、なんとも辛いお話で。どちらかというと、これからの私に近い感じなのかな？色々とね、考えさせられること満載で。２年前に父を胃がんで亡くした私としては、敦の抗がん剤治療のところとかあー、そういえばそうだった。１週間やって、１週間休みとか、そんな感じだったよね。って思い出したりして。まぁ、父の場合は、癌が発見されたときはすでに肝臓と肺に転移しててステージ４って言われて。抗がん剤治療も試したけど、あまりにも酷い副作用で途中で止めちゃって。あと余命半年って言われて、これ以上苦しい思いをする意味もあるのか？って決断で。父はありがたいことに痛みが出なかったので、強い薬を使うこともなくあまり苦しまずに逝ったんですけどね。こう、なんていうのか・・・病気をするって、自分の内側に向き合うことなのかな？ってね。弱い自分を知ることになるって言うのか。こんなときに、あまり明るくない本を読んで、逆に落ち着くって言う（笑）不思議なもんですね。２年前の今日、父は亡くなりました。今日は、父の命日です。

  2015.09.19

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  ヤモリ、カエル、シジミチョウ／江國 香織

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】ヤモリ、カエル、シジミチョウ [ 江國香織 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 虫と話をする幼稚園児の拓人、そんな弟を懸命に庇護しようとする姉、ためらいなく恋人との時間を優先させる父、その帰りを思い煩いながら待ちつづける母ー。危ういバランスにある家族にいて、拓人が両親と姉のほかにちかしさを覚えるのは、ヤモリやカエルといった小さな生き物たち。彼らは言葉を発さなくとも、拓人と意思の疎通ができる世界の住人だ。近隣の自然とふれあいながら、ゆるやかに成長する拓人。一方で、家族をはじめ、近くに住まう大人たちの生活は刻々と変化していく。静かな、しかし決して穏やかではいられない日常を精緻な文章で描きながら、小さな子どもが世界を感受する一瞬を、ふかい企みによって鮮やかに捉えた野心的長篇小説。ううむ。と唸ってしまう方法で書かれた本です。拓人の語り部分のことです。慣れるまでちょっと大変だったけど、読もうとすると時間がかかって、感じようとするとするすると先に進める。何故でしょうね。それが、拓人がする意思疎通の方法だったりするので、ちょっとびっくりします。それにしてもなー。不倫なのか、浮気なのかわかりませんが、読んでいて楽しいものではないですね。この本は、妻である奈緒の目線で書かれているので、余計にそう思うのかもしれませんが。夫の行動に、イライラとさせられます。最終的にこの本を読んで、何が残るのかといえば・・・？・・・何なのでしょう。よくわからないというのが、実は本音だったりして（笑）結婚っていうのは、決してゴールではない。ってことですかね？

  2015.09.15

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  悲嘆の門 上・下／宮部 みゆき

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】悲嘆の門（上） [ 宮部みゆき ]【内容情報】（「BOOK」データベースより）ネットに溢れる殺人者の噂を追う大学一年生・孝太郎。“動くガーゴイル像”の謎に憑かれる元刑事・都築。人の心に渇望が満ちる時、姿を現すものは？宮部みゆきの物語世界、さらなる高みへ！【楽天ブックスならいつでも送料無料】悲嘆の門（下） [ 宮部みゆき ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 「連続切断魔」の正体は？「悲嘆の門」とは何か？圧巻の終章に向けて物語は加速する！最高傑作誕生。このめくるめく結末に震撼せよ。今日は一日読書してました。そして、一気に『悲嘆の門』を読破。それぐらいの勢いのある本でした。やっぱり宮部さんは凄い。『英雄の書』の続編というのか、あの話と繋がっている話ではあります。ファンタジーなんだろうけど、それだけではない。・・・あれ？これ、『金魚姫』の時も書いたかな？今回は、それ繋がりで借りてきてしまったんでしょうかね。宮部さんの本は、いつもどっぷりと浸かってしまう。そして、終わりが近づいてくると寂しくて泣けてくる。今回のお話は、辛い場面がたくさんありましたしね。それが早く解決して欲しいという思いと、もっと読んでいたいって気持ちと。今回の本の中で、私にぐっさりと突き刺さったのは、山科鮎子の言葉。ネット上で、匿名だからといって、キツイことやえげつないことを発言を繰り返す友達に対して言っている言葉です。『書きこんだ言葉は、どんな些細な片言隻句でさえ、発信されると同時に、その人の内部にも残る。』言葉は残る。蓄積する。言葉は消えない。現実のなかのストレスは、現実のなかで処理するべきで、ネット上の発言で発散するべきではないっていうことを、孝太郎に語っているんですがね。私に言われてるのかと思いました。いや、私がいつもそんなことでストレス発散をしてるってわけではないのですが。一時の感情に任せて、勢いで言ってしまった(書いてしまった)言葉だとしても、それは消えないんですよね。そして、自分の中にも蓄積されていく。それを忘れちゃいけないなと。そう思ったわけでして。ネット上では、相手の顔は見えないから。言葉だけで相手の気持ちを全部わかった気になっているとしたら、それは違うから。言葉って、難しい。それを思い知らされた言葉でした。

  2015.09.05

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  金魚姫／荻原 浩

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】金魚姫 [ 荻原浩 ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 勤め先の仏壇仏具販売会社はブラック企業。同棲していた彼女は出て行った。うつうつと暮らす潤は、日曜日、明日からの地獄の日々を思い、憂鬱なまま、近所の夏祭りに立ち寄った。目に留まった金魚の琉金を持ち帰り、入手した『金魚傳』で飼育法を学んでいると、ふいに濡れ髪から水を滴らせた妖しい美女が目の前に現れた。幽霊、それとも金魚の化身！？漆黒の髪、黒目がちの目。えびせんをほしがり、テレビで覚えた日本語を喋るヘンな奴。素性を忘れた女をリュウと名付けると、なぜか死んだ人の姿が見えるようになり、そして潤のもとに次々と大口契約が舞い込み始めるー。だがリュウの記憶の底には、遠き時代の、深く鋭い悲しみが横たわっていた。荻原さんの本は久しぶり。私は、「四度目の氷河期」と、「明日の記憶」しか読んでません。なので、こんな感じの本を書かれる方だったのかどうなのか・・・よくわからないのですが。まず、装画と装丁に一目ぼれしまして。そして、『金魚姫』という題名に惹かれて借りてきました。私、昔金魚を飼っていたことがありまして。好きなんですよね～。泳いでるだけなんですけど。なんだか見てると癒されるし、飼っているうちにちょっとこっちのこともわかってくれてるのかな？って、思ったりなんだりして（笑）最後は涙、涙です。映画化とかしたら面白そうかな？いや、やっぱり無理だろうか・・・ファンタジーなんだろうけど、ラブも入ってて。そして、歴史的背景もね。本当に面白かった！笑えたし、考えさせられたし、いっぱい泣いてしまいました。リュウが可愛くてね～。ちょっと頼りない潤も、段々男に見えてくるから不思議です。うん。名前もね。よかったのかな？わかる人にはわかる、謎の言葉を残して終わります（笑）

  2015.09.01

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  蹴りたい背中／綿矢 りさ

  【楽天ブックスならいつでも送料無料】蹴りたい背中 [ 綿矢りさ ]【内容情報】（「BOOK」データベースより） 愛しいよりも、いじめたいよりももっと乱暴な、この気持ち。高校に入ったばかりの“にな川”と“ハツ”はクラスの余り者同士。臆病ゆえに孤独な二人の関係のゆくえは…。やっと読みました。綿矢さん、芥川賞受賞作です。これ、綿矢さん１９歳のときの作品なんですね～。すごいな。思春期には、こういうことってきっとある。いじめられてるわけじゃないけど、仲間の中にうまく入れない。どこか凝り固まった考えを変えられなくて、素直になることが出来ない。なんというのか・・・そういう感情を、うまい具合に表現してますね。それにしても、ハツは可愛くないね（笑）どこか中途半端なハツよりも、にな川のほうがよっぽど突き抜けてて清々しい。そして、絹代はいい子だなー。それに、絹代の仲間も、決して悪い奴ではない。どうしてハツはここまで意固地になってるのか・・・そこをうまく出来ないのが、思春期の難しいところなんだろうけどね。

  2015.08.25

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