無垢の領域/桜木 柴乃
【楽天ブックスならいつでも送料無料】無垢の領域 [ 桜木紫乃 ]知らないままでいられたら、気づかないままだったら、どんなに幸福だっただろうーー革命児と称される若手図書館長、中途半端な才能に苦悩しながらも半身が不自由な母と同居する書道家と養護教諭の妻。悪意も邪気もない「子どものような」純香がこの街に来た瞬間から、大人たちが心の奥に隠していた「嫉妬」の芽が顔をのぞかせるーー。いま最も注目される著者が満を持して放つ、繊細で強烈な本格長篇。 桜木さんの、3冊目です。2013年7月に出された本ですが、これが出されたときは、まだ直木賞とってなかったのかな?「ホテルローヤル」よりは、後に書かれた本です。桜木さんの本は、読んでいて辛くなる。目を背けてしまいたくなる、人間の嫌な所が描かれているからなのかな?こんな日常だったら、きっと嫌になっちゃうよな・・・って設定で、登場人物は暮らしてる。けど、自分だっていつそんなことになるのかわからない。遠くないけど、今の自分ではない。そういう状況の人たちを描くのが上手いんだと思います。けど、やっぱり辛いなー・・・。胸が苦しくなる。北海道が舞台なだけに、余計に感情移入しちゃうんでしょうかね?最後の展開は、予想してなかったわけじゃないけど・・・そりゃないだろうよ・・・と思わずにはいられなかったです。