祈りと幸福と文学と

[文章を書くこと] カテゴリの記事

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  ふくやま文学第28号と「11月のひまわり」

  2016年3月、『ふくやま文学』第28号が発行されました。･･･と、ご案内が遅すぎましてすみません。疲れがひどすぎて気力のわかないもずです。こんにちは。3月以降、広島県福山市内の主要書店に置いてもらってましたけど、もう引き上げたかも。入手できなかったら本当にすみません。今回のお勧め作品は、中山茅集子の『わたしの赤ちゃん』という短編。中学生の女の子が、仮想妊娠でアドルフ・ヒトラーの子を孕んでしまう。その出来事の裏には、叔母である主人公の戦時中の体験が影響していた････という、すさまじい話。ただ僕が感動するのは、そのショッキングな内容よりも、「読ませる文章」なんですね。味わい深い文章、といったほうがわかりいいか。文章の味わいそのものが喜びとなる読書。これは本当に羨ましい。もずの新しい短編作品『11月のひまわり』も掲載されました。去年の8月におやじが亡くなりまして、親の死に打ちのめされた僕が感じたのは、「胎児にもどりたい」という気持ちでした。親と一緒にいて、外の世界から親に護られて、100パーセント安心していた胎児の時代。今の仕事になって、「ひきこもり」の人と向かい合うことが多くなったのですが、自分がそんな感情を経験したことで、ひょっとすると「ひきこもり」とは疑似子宮に胎児返りすることなのではないかと思うようになりました。まあ、内容はそんなんじゃなくて、傷つくのを怖がってばかりいる青年が、傷から一歩踏み出す勇気を持ち始めた熟年女性と、お見合いの席で出会い、少し変えられていく物語です。ただし女性読者のウケはよくなかったみたい（笑）なんにしても、アナウンスが遅くなって申し訳ありませんでした。北九州も福山も大雨による浸水でめちゃくちゃでしたね。これからはもう被害がありませんように。また地震の被災地にて豪雨に見舞われておられる方は、いま非常に困難な時だとお察しします。どうか災いがすみやかに遠ざかりますように。

  2016.07.02

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  中山茅集子講演会「『ふくやま文学』と生きて」の後

  土曜日のこと。大雨と濃霧の中を福山に帰りました。午後からおいらの小説の師匠、中山茅集子先生の講演会があったからです。会場は「ふくやま文学館」たいへんな雨が降ってました。福山市市制施行100周年記念協賛として、昨年から、「小説・随筆に描かれた福山」という企画展が行われています。今回の中山先生の講演会もその一環。今年90歳になる中山茅集子先生。でも知り合った20年前とちっとも変わらない。話し始めるや、とつとつとした話し方でたちまち80名以上の会衆を自分の世界に引き込んでしまいました。まあ講演の内容は、これまで折りにふれて先生からよく聞いていた話なので、もう知っていることばかりだったのですが、ただ、この講演の中で「ふくやま文学25周年」の企画展をした当時のエピソードが紹介されたんです。企画展のあと、市民に向けた小説の勉強会が催されたこととか。その勉強会で、原稿用紙２枚程度の習作をみんなに書いてもらったこととか。やったやった。原稿用紙２枚の習作。毎月の福山文学の勉強会のたびに、ちょっと描写を入れただけで枚数が足りなくなってしまう、窮屈な習作をさんざん書いて提出しなくちゃいけなくて。原稿用紙２枚といえば、字数にして800字。これだけで起承転結もあったもんじゃない。「こんなの小説といえるか」と泣きたくなるような代物を泣く泣く提出して、描写が足りないとか、人物が書けてないとか、合評形式で指摘されるんです。そりゃ書けてないに決まってる。だって２枚だもん！そして思ったんです。九州に引っ越してきてから、まったく賞から遠ざかってしまい、とくにここ数年というもの、一次選考にすら通らなくなってしまって、どこがいけないのかなあ？首をかしげてばかりいたのですが、思えば福山時代にさんざんやった、ああいう習作の練習を、九州に来てから、まったくやっていない。そればかりか、旅をするにもスケッチブックを抱え、写真でも絵でもなく、文章で見たものをスケッチする訓練も、こっちに来てからは、まるでやらなくなってしまった。当時はムダなことをしているようで、こんな勉強会にどんな意味があるんだ、と内心うんざりしていたものですが、　　大事な意味があったのだ。そのことに気づかされました。あっという間に45分程度の講演は終わり、会場の盛大な拍手のなか、幕を閉じました。僕も拍手を惜しみませんでした。拍手しながら、やってみよう、と思いました。原稿用紙２枚の習作。自分なりにテーマを決めて、コツコツと。また始めてみようと。この講演会がきっかけで、いまの行き詰まりに風穴があくかもしれない。福山に「春一番」の知らせを聞いたのは、その翌日のことでした。

  2016.02.15

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  文学フリマ大阪へ行ってきた

  20日、大阪府堺市で開催された、２０１５年文学フリーマーケット大阪に行ってきた。小説家わかつきひかる氏がご本人のブログで、今年も文学フリマに出店して商業本を販売する際、それぞれの著書のプロットと箱書きのフォーマットを「おまけ」にする、と発表しておられ、僕自身が執筆前に作る箱書きと、プロのそれと、いったいどう違うのかどうしても知りたかったので、その「おまけ」の入手を目当てに大金はたいて新幹線に乗った。たぶん７年前に九州に来て以来、日本列島を福山より東へ行ったのは、ディズニーランドを除けばはじめてのことだ。新大阪駅から地下鉄の御堂筋線で、会場最寄りの「なかもず駅」へ。到着したのが、ちょうど文学フリマの開場時間過ぎ。なかもず駅だけに、町にはこんな店も。さて、会場に入ると、想像していたのと違って狭い空間に長机と出品者がぎっしり。まずは目的のＢ４９ブースのわかつきひかる氏の店へ。初対面のわかつき氏は想像していたのとまったく違った庶民的な雰囲気の方だった。並べていた商品を一品ずつ全種類買おうとした僕にちょっと驚いたようだった。「せっかく北九州から来たのですから、買い残して後悔したくないんです」「北九･･･、ええっ！！」どうぞこれももらって行ってください、と差し出された、わかつき氏のハンドメイド作品のうちから、手作りの栞を一ついただいた。本音をいえばわかつき氏とはもっとお互いに面識を深めたかったのだけれど、会場はそんな雰囲気ではない。売る側は売ることに専念していて、僕らはただ客でしかない。ちょっと心残りを感じながらブースをあとにした。これでとりあえず目的は果たしたのだが、はるばる大阪まで来て５分で帰るのもどうかと思い、一度会場を出て軽く食事を済ませたあと、今度はパンフレットを丹念に見て、興味を持ったいくつかのブースを訪ねることにした。Ａ　田辺聖子、玄月ら有名作家を輩出してきた大阪文学学校のブース。Ｂ　老人が集まって恥も外聞もなく書いた作品を集めている「老人文学」のブース。Ｃ　作家大西智子のブース。Ｄ　新人賞で惜しい所までいって落選している若者たちの集まった「らくせん」のブース。とくにＢにはいたく関心を抱いたのであるが、はやる心を抑えて一つずつ順番にまわった。Ａで会誌の最新号を購入したのち、Ｂのブースへ。ブースに座っているのは、なぜか手拭を頭に巻き、絣の着物を着た女性。決しておばあさんには見えなかったのだが、老人であることがコンセプトの同人なので仕方ないのか。手渡された同人誌の表紙はなんとド派手なパッションピンク。最初の作品をぱらぱらめくってみると、もうその内容のえげつないこと（笑）　期待以上かもしれないと思ってこちらも購入。Ｃに腰掛けておられたのは大西さんご本人だったのだろう。単行本を販売しておられたけど、買う気はなく、その横に置いてあった薄っぺらなオフセット印刷の本を一冊購入。Ｄのブースの若者たちはやたらと元気だった。会誌の表紙には掲載作品のタイトルと、その横に、○○新人賞･･･落選という文句が入っている。「この落選って、いちいち書かなくていいんじゃないの？」　爆笑したあと僕が指摘すると、「いえ。これは作品の弔い場ですから」　と胸を張って若者は答える。いやいや胸を張ることじゃないだろう（笑）若者たちのエネルギーにまぶしさを感じ、最新号を一冊購入。廃刊になることが目標ですから、という言葉を背に、会場をあとにした。その日の夕方までには門司に帰りたかったので、大阪滞在時間わずか３時間程度で、すぐに新大阪駅にもどり、うちの奥さんとマヒワへの土産を物色して、混雑する新幹線にとび乗った。さて新幹線の中で、今日の獲物を点検する。期待していたわかつき氏の箱書きフォーマットだが、僕のものとほとんど違いはなかった（笑）それが確かめられただけでも大収穫。ただ微妙に違うところもあって、その小さな違いに強い関心を持った。単行本のプロットは、むしろ僕が普段書いているもののほうが丁寧すぎると思うほど、簡単で当たり前のもの。職業作家のプロットは、出版社宛ての企画書の役割も兼ねる。そんな重要なプロットがこんなテキトーなものなのかと、目からウロコの落ちる思いだった。難しく考えすぎていたのかもしれない。実際最初のプロットなど書いているうちに役に立たなくなっていく。こんなものでよかったのだと、肩から力が抜ける思いがした。「老人文学」の冒頭の２作品を読んだ。いやー、えげつない、エロい、醜い、キモイ（笑）　くつくつと笑い転げてしまった。僕もあと１５年もしたら、仲間に入れてもらえないかなー。

  2015.09.20

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• 安芸あかねの新作は･･･

  先週の終わりのこと、元福山文学の安芸あかねさんから郵便が届いた。中に入っていたのはアジア文化社「文芸思潮」の60号と、文庫本一冊。その前に携帯メールで安芸さんが、今回の「文芸思潮」にも中山茅集子先生の記事が載ってるから、お盆休みに福山に帰ってくるなら渡そうか、という内容のことをいってきたのだけれど、僕はおやじが死ぬ前後ずっと仕事休んで福山にいたため、お盆休みなんかとれる状況ではなかった。それで安芸さんが気を使って、わざわざ送ってきてくれたものである。同封してあった文庫本は、梅原満知子という人の書いた『キャットショップあいざわの奇跡』という作品。作者も作品もお初だけれど、安芸さんいわく「ぜひ読んでほしい」長編小説なのだそうだ。遠く離れていても、こうして僕のことを気にかけてくれる友人のいることに、心から感謝をおぼえた。･･･のだけれど、安芸あかねさん、今年も北日本文学賞に挑戦したそうで、僕としては、ペットを扱った知らない作者の本よりも、安芸さんの新作のほうを読みたかった。携帯メールにもそう書き送ったのに、こちらは同封してこなかった。なぜだろう？そうか、賞に決まったら活字になるからそれを読め、ということか？

  2015.09.07

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  「ボクサー」への石崎徹氏の感想

  日本民主主義文学会の石崎徹氏が、ご自身のブログで「ふくやま文学」第２７号の感想を書いておられましたが、諸作品あるうち二番目に印象に残った作品として、僕の「ボクサー」をとりあげて下さいました。ありがとうございます。内容は以下の通り。ブログ「石崎徹の小説」　「ふくやま文学」２７号この作品から労働環境の問題に考察を向けられた石崎氏の視点には驚かされました。なるほどこの作品にはそういうことも書いてあったのかと（笑）新しい発見でした。とても深く読んで愛情こめて解釈し、時間をかけて分析して下さっていることが、ブログ記事から伝わってきます。僕はほかの執筆者の作品を、ここまでじっくり読めているか。反省しきりです。

  2015.04.01

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  中国新聞に取り上げられました

  ３月２５日の中国新聞の「あんそろじー郷土誌」のコーナーに、「ふくやま文学」２７号の紹介と僕の作品「ボクサー」が取り上げられました。今日、中山茅集子先生からその切り抜きが届きました。お手数をおかけして済みません。ありがとうございます。「ふくやま文学」27号瀬崎峰永「ボクサー」は、語り手のトラブルに、ボクサーだった兄が巻き込まれ亡くなる。兄が通っていたボクシングジムを訪れ、事件当日の記憶がよみがえっていく。兄の思い出が鮮明になるにつれ、語り手に勇気が湧いていく。地元会員を差し置いて（笑）、九州に住んでいる準会員の僕の作品だけが紹介されているのは申し訳ないのですが、ともかくも名前と作品名が掲載されて嬉しく、また有難く思いました。切り抜きに同封された中山先生からのお便りには、「福山を離れ、多忙な仕事に就き乍らも、書くことを手放さないでいること」へのお褒めの言葉があり、頭の垂れる思いでした。中山先生は昨年、第８回「まほろば賞」を、中編小説が主流を占めるノミネート作品の中から30枚の短編で受賞したという、信じられないような離れ技をやってのけた方ですが、その先生が「諦めずに挑戦していれば出口がみつかるものと信じます」と書いてくださったこと、心の励みになりました。諦めずに挑戦しつづけること。これからも、やっていくつもりです。

  2015.03.28

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  朝日新聞（備後版）に取り上げられました

  ３月１６日の朝日新聞（備後版）の朝刊の地方欄に、　「忘れられない映画」を特集　ふくやま文学第27号発行という記事が掲載され、その記事の中に小説作品の一つとして、僕の短編小説「ボクサー」のこともちょっとだけ取り上げていただきました。今日、福山の小説仲間あきあかねさんから、その切抜きを送ってもらいました。ありがとうございます。　文芸同人誌「ふくやま文学第27号」が発行された。小説や随筆、詩などのほか、巻頭は他の同人誌との連携で「私の忘れられない映画」をテーマにしたエッセー特集を組んだ。「ふくやま文学」は福山市や府中市に住む小説家と文学愛好家らによる「福山文学」（中山茅集子代表）が、文学草の根運動として年一回発行を続けている。（省略）　小説は10編を掲載。瀬崎峰永さんの「ボクサー」は兄との思い出を軸に若者の心の葛藤と成長を描いた。中山代表は「鬼」のタイトルで、人間がいずれ抱きざるを得ない「鬼」と向き合う物語。そのほか詩９編、随筆６編、児童文学１編を掲載した。　購入は啓文社ポートプラザ店、さんすて福山の廣文館、福山市今町の岡田書店。（以降省略）優れた小説作品はほかにもあったのに、中山先生の作品と並んで僕の作品だけが紹介されたのは、少し心苦しいところもありましたが、名前や作品名が載るのはやはり嬉しく、感謝なことでした。「ふくやま文学第27号」は、３月１日発行しました。

  2015.03.23

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  かたーい頭をやわらかく

  今日は午後から雨が降るのだとか。電気毛布を肩からかけている朝。おはようございます。もずです。先週、一次選考で落ちたショックについて日記に書きましたが、そのあとで一人反省会（？）をやりまして（お抹茶立てて）。一番の原因は、あきらかにカテエラ（カテゴリーエラー）投稿だということに落ち着きましたが、もちろんそれだけが原因じゃない。文章がね、もうつまらない。たとえばこのブログ。開始したのが2008年。といえばもう文学賞から遠ざかってしまった頃だけれど、それでも読み返してみると、文章の生きが今とはぜんぜん違います。画像なんか使わずに文章だけで勝負（？）してる。それも日記ごとに文体を変えたり、他人の文体を取り入れたり、新しい文体を工夫したり。いろいろやってるのが、読み返してみると、よくわかる。あとね、変わったのが、詩を読まなくなったこと。もともと詩人志望だったのです、もずは。現代詩を書いていたし、現代詩ばかり読んでいた。それが最近ではまったく読んでない。中原中也くらい（笑）でもでも、いちばん根っこにあるのは、「頭がかたくなった」こと。先日の福岡での社会福祉士課程のスクーリングでも、先生から、「頭がかたいですよ。混乱するときは、いま頭がやわらかくシェイクされてるんだなーと思って、受け入れるといいですよ」なんてアドバイスをいただいたり。たしかに決まったパターンの思考しかできなくなってきていると自覚します。かたーい頭をやわらかく。＊＊＊先週末、福山へ帰郷しました。父親の見舞いがてら、ご先祖さんのお墓参りに行きまして。父方は代々浄土真宗で墓地も霊園での管理なのですが、母方の先祖墓は古い真言宗寺院の境内にありまして、誰も刈ってない草とか藪とかの中に、享保の時代の墓石とかがごろごろ転がってんの（笑）墓地の小道をずっと歩いていくとお寺があって、なにやってたんだろう？　締め切った障子のむこうで、読経が聞こえてました。人がずいぶん来ているようで、ながながとお経が読まれ、時々、鐘（リン）が低く鳴って･･･。心の中で、なにやら、すっごくほっとしました。どういう反応が自分の中で起こったのか、よくわかりませんでしたが。ずっと聴いていたい思いにとらわれまして。たたずんだまま、寒いけれど晴れた朝の空をじっと見上げました。そうそう。プリン専門店ができてました。注文すると、目の前でプリンのフタをあけて、砂糖をまぶしてバーナーで焼きはじめて！「おおっ！！」ぱりぱりのカラメルソースの出来上がり。持って帰っておふくろと二人で食べました。濃厚な味のプリン。ちょっと高いけど、おいしかったです(*^_^*)

  2013.12.09

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  まだ人生は終わらず！

  二か月ぶりの床屋さんでお勘定を支払っているとき、元ふくやま文学の安芸あかねさんからケータイにメールが届きました。ある文学賞の第一次選考を通過したよ、という報告でした。実はその文学賞、ぼくも投稿してまして。早速調べてみました。ぼくは一次選考で落ちてました。一次選考での落選――――ここまで落ちたか。「物書きとしての人生は終わったな」肩を落として散髪屋を出ました。九州に来てからというもの、書くものはさっぱり。いったい何が原因なのか。あれがいけないのか、これが悪いのか、と、そんなことばかり考えて過ごしていて、なんだか自分が憐れになってきました。実習、あれだけ頑張ったのに。少しは自分を褒めてやればいいのに。いつも自分の悪いところをほじくってばかり。･･････。気分を変えようと、玄関先を100均グッズでクリスマス風に飾ってみました。マヒワが喜んでくれたから、これでよし！明日はレポートを学校に送ったあと、ご褒美にプリン買って食べようかな♪

  2013.12.04

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  納得したこと

  今夜は満月です。んでもって、僕の誕生日でもありました。今年の８月は、第１水曜日が新月、第２水曜日が上弦の月、第３水曜日が満月、第４水曜日が下弦の月と、みんな水曜日なんですね。おもしろいです。えー。予想に反して、あまりにも早い予選落ち。「どこが悪かったんかわからーん！！」と喚いていた哀しいもず。でも実は、こう喚いていること自体が、一つのヒントなのでした。つまり、僕にはまだ、ファンタジーを読んだり書いたりするセンスが出来ていないわけで、センスというのは、自覚的に作っていかなきゃいけないもので、僕の場合、読む絶対量が少ないし、執筆も実績がない。つまりファンタジーの話ですが。･･･ということに気がつきまして、先日福山に帰省した際、元福山文学のメンバーでファンタジー好きの安芸あかねさんにお会いして、夜のガストの片隅、狭いテーブルに数冊の本と原稿とシステム手帳とピザとサラダとコーヒーとソーダと･･･まあぐちゃぐちゃと置けるだけ置いて、僕の作品について、思い切ってボロカスにいってもらいました。　　出てくる出てくる、作品の短所(-"-)　　自分では気づかないんですよねー、こういうの。　　なるほど、短所だらけだったわけです。もちろん読むほうも同時進行で。純文学と違って、ファンタジーは結構早いスピードで読めちゃうもので、古書店で山ほど買ってきて、片っ端から読み漁って。なるほど、一行はこのくらいかー、とか、こういう動詞は平仮名で書くのかー、とか。とくに上橋菜穂子さんの作品に至っては、各章各段落を徹底的に要約し分解して、すべての章を四百字詰原稿用紙に換算して、枚数に対しての登場人物の人数だの、読者サービスの方法だの内容だのその配置だの、細かく細かく分析して、そして納得しました。原稿用紙400枚程度では、冒頭からそんなに遠くへは行けないのだということ。このこと一つをとっても、センスがあれば間違えなかったことだと思います。頭の中にあった400枚の分量よりも、実際の400枚は、ずっとずっと少ない。丁寧に、読者の心の動きを見ながら書くなら、冒頭のエピソードが見えなくなるほど遠くまで行けるはずがない。納得したので、あとは、量を書いていくこと。次は、もっといい作品が書けると思います。

  2013.08.21

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• あ、落ちてた

  ･･･と、前の日記をいい気分で書いたあとで、例の月読命の長編作品が二次予選で落ちていたことを知って、気分急落下のもず。うそーっ！！おれの作品って、こんなに早い段階で落ちるんだ(-_-;)よほど取るところがなかったんだなー。

  2013.08.10

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• 芯が決まらぬ

  原稿用紙30枚の短編小説を今日書き上げました。介護福祉士試験のすぐあとのメモ帳に、これからの執筆プランとして３つの構想が記してありました。月読命の作品（４月まで）、放生会の作品（６月末まで）、そして今回のもの（８月末まで）と。これで宿題３つを果たしたわけで、出来はともかく、まずは予定通りに運んで、めでたしめでたし。専門学校の添削課題とレポートも帰ってきてまして、レポート３つはすべて「合格」。課題も100点２つに95点２つで文句なしの成績。あわせてめでたしめでたしということで（カンケーねえ）今回の作品は、僕の郷里である福山に昔から伝わる人柱伝説を題材にしました。福山という町はもともと海と島とのあった場所で、ここに入府した徳川家康のいとこ、水野勝成が、土地を埋め立てて造ったんです。だから江戸時代のはじめは治水工事ばかりやっていました。人柱伝説のある大池の築造は、水野勝成公が島原の乱を平定して帰ってきて、隠居した後に取り掛かった大事業でした。実話かどうかは怪しい部分もあり、だから伝説なのだと思います。伝説という形ですでに「お話」は出来上がっているわけですから、これをどう描くか、というところが腕の見せ所となるわけです。事実、お糸を描いた物語や小説を僕はいくつか読んでいます。それぞれ全然違います（笑）　もちろん僕が書いたのも、それらとはまた全然違った話となっています。赤穂浪士の出来事はすでに事実としてありますが、その出来事を描いた小説やドラマは星の数ほどありますよね。討ち入りをやったという事実は同じでも、そこへいくまでのヒューマンドラマは千差万別。それと同じと考えていただければいいと思います。で、話の筋はすぐに出来上がったのですが、結局それから完成までに、一か月くらいかかってしまいました。芯が決まらなかったんです。芯？　なんというんですかね、ハリウッド映画のシナリオ作家たちでいうところの「セントラルクエスチョン」みたいなやつ、とでもいったらいいのかな。テーマ、と呼んだほうが早いのかな、誤解されそうだけど。つまり、作品全編を通してこだわりつづける「何か」のことです。「宇宙戦艦ヤマト」でいえば、セントラルクエスチョンは、「ヤマトは１年以内にイスカンダルを往復して放射能除去装置を持って帰れるのか？」となります。このタイムリミットを意識させながら戦争活劇を見せるところが芯なわけです。「舞姫」でいえば、「社会的地位の回復か、それとも自分の子を孕んだドイツ女かの選択」が作品の芯になってますよね。「水戸黄門」であれば、正体不明のおせっかいな旅の老人が、実は徳川家の老公だったというどんでん返しそのものが芯といえます。そういう作品の芯がどうしても決まらないで、今日までずるずる来てしまいましたが、これもようやく片付きました。ここからは専門学校の勉強がんばるぞー！長編ファンタジーの構想を練るぞー！あ、あと相続手続きとかも･･･(-"-)

  2013.08.10

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• 800の中の一粒。

  もう満月が過ぎてました。もずです。こんばんは。すっごく個人的な話で、誰も興味ないと思うんだけど、３月に書いていた長編ファンタジー作品が、ある賞の第一次選考を通過してました。はれるや～♪どういう作品かというと、南九州の支配者アマテラスの統べる女王国ヒムカと、東国（中国地方とか）の支配者スサノオの統べる軍事国家スサとの狭間で、呪術師の若者月読（つくよみ）が、九州北部にいにしえのイト国を再建し、三国対立の戦乱を戦い抜いて、ついに宿敵スサノオを敗るまでの古代倭国ファンタジー。･･･。わかってます。古代史の常識を完全に無視してます。介護福祉士の国家試験が終わってから、１か月くらいで準備して、３週間くらいで書き上げて、最後にはもうへろへろになって書いた作品でした。昔はさ、一次選考通過するくらい、当たり前じゃん、と思っていたものですが、長く書いているほどヘタクソになっていくアマチュア連中の例に漏れず、最近はまったく鳴かず飛ばずで、一次選考を通過したというだけで、震えるほど嬉しかったりします。じーんときちゃって(T_T)それにしても、同じく選考を通過した他の作品のタイトルを見ていると、本当に勉強になります。うわ、面白そう！と、つい目がとまるタイトルが多い。若い人のセンスって、やっぱりいいですね。ちなみに、一次選考を通過した作品は、なんと800作もありまして。つまりはこんな広い門を通過したところで何の自慢にもならないわけでして。わけでして。でして。････。今日はじめて、コンビニのレジの横にある募金箱に銅貨を入れたもずでした。おしまい。

  2013.07.25

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• てこずった理由の一つは･･･

  今回の執筆のてこずった理由の一つに、主な舞台となる宇佐神宮があまりに謎に包まれていて、僕の浅い見識ではまるで歯が立たなかったということがあげられると思います。調べれば調べるほど、わけがわからん神宮。そもそも宇佐氏、辛嶋氏、大神氏の三つの氏族が、それぞれに自分たちの神を持ち込んで、そこに当時は神仏習合なものだから、もうごった煮状態。８世紀の八幡宇佐宮を想像しようにも、巫女の辛嶋波豆米が禰宜で、大神諸兄が祝だったんだろーなーくらいしか、想像のしようがない。ホント、どうしようかという感じでした。実際がどうなのかはわからないけれど、小説を書くために、僕はこう整理しました。たぶん、御許山の頂上の磐座を信仰していたのが最初の形態で、土地の人はこれを産土神としていた。その宮司？的な位置にいたのが、在地の氏族であった宇佐氏。後にここに女神信仰が入ってくる。比売大神と呼ばれるわけだけれど、原初の磐座信仰と融和するために、ニニギノ尊が天孫降臨でやってきた時、一緒に御許山へ下った天三降命こそこの比売大神であり、その子孫が宇佐氏なんだという話になる。三つの磐座（巨石）は比売大神の顕現ということになる。そこに渡来系の辛嶋氏が田川の香春あたりから、朝鮮生まれの八幡神を中津の薦神社に持ち込み、さらに奈良の三輪山の祭祀を司っていた大神氏が朝廷から豊前国に遣わされ、八幡神を八幡大菩薩とし、仏教的なテイストを加えた後、朝鮮に馴染み深かった応神天皇やそのオッカサンと関連付けて祀る。一方、比売大神は三つの磐座であるから、後に宗像の三女神ということにしてしまう。･･･という感じ？宇佐氏については、神武天皇が豊後水道を通って上陸したとき、おもてなしをした兎狭津彦を祖とするといわれ、この人物は中津の薦神社の御澄池の池守をしていた佐知彦命と同一人物なのだとか。全国版なのかローカルなのかわかんない人。この子孫なのだそうな。もっともこんなことをぐちゃぐちゃと小説に書いたわけじゃなくて、こういう舞台設定の上に、物語を書いたということです。宇佐氏なんて全然出てこないし（笑）

  2013.06.26

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• 面白くなかった執筆･･･。

  ６月末までに原稿用紙100枚程度の中篇を書こう、と決めて、題材も決まってテーマも決まってタイトルも決まって、でも書けなくて、書けなくて･･･という作品、今日ようやく仕上げました。どうこねくりまわしても面白くならない。面白くないと思いながら書くものだから筆（ＰＣだけど）が進まない。おまけに執筆中、職場でも家庭でもイヤなことばかり起こって、気が滅入って。賢明なのは途中止めすること。わかってましたけど。でも、もう意地になって書き上げました。西暦720年（養老４年）に、大隅・日向の隼人族が反乱を起こして大隅守を殺してしまいます。朝廷はこの隼人の反乱を鎮圧するのに１年半以上もかかってしまうのですが、そのあと疫病が流行し、これは隼人の呪いじゃないかと怖れられ、宇佐では神官、僧侶が結集して「放生会（ほうじょうえ）」という法要（神事）が執り行われるようになります。それらの経緯について、一般にいわれていることとは違う視点から、自分なりに解釈したものを書こうという試みでした。思う存分を書けたのに面白くなかったのは、いま一般に流布している説に対して十分な批判になっていないこと、あと、人情物の要素が少なかったからかなあ。人の心の温かい部分が書けていない作品だった気がします。でも、もういいです。とりあえずここで一度手離すことにします。ブログを書かない間、小説にかかりっきりだったわけですが、その間にも、もういろんなことを考えました。そういったことも、これからちょこちょこ書いていけたらいいかな、と思います。この先このブログをどうするか、とか。人情物が書けるようになれば、いいだろうなあ。

  2013.06.26

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• 降ってきた

  え、え、え、え、え！？　　降って来たよ、待ってたアイディアが！！mixiで他人の書き込みにコメントしてて、あ、これ、今度の小説に使えるじゃん、と気がついた。これ放り込んだら、当初のスカスカ感が見違えちゃうよ。重くなるし、難易度も上がる。なによりいいのは、歴史上の人物を強引にキャラ立たせて持ってこなくても、フィクションの人物だけで物語が成立してしまう点。これは助かる！！･･･。え、え？　といっても、どうやって使うんだ？どう料理するんだ、これ？うーん、うーん、･･･えっと、今日の日記にコメントはいりません。なにも成功してないし。だめかもしれないし。ただこんなことがあったよ、って、びっくりしたよって、今こうして興奮してるところを読んでほしかっただけなので。信じて待ってたら、本当に降ってきたって。そうなんか、そうなんじゃ、ソハカ！コメント不要です。よろしく。（そうか、今日から月は獅子座か）（そうか････）

  2013.04.21

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• アイディアよ降って来い

  濃いコーヒーをいただいております。幸せ･･･。単純者のもずです。こんばんは。月はきのうから双子座。アイディアなんかのひらめきやすい空だといわれてますが、どうなんでしょう？ほしいアイディアがなかなか降りてきません。いま考えているのは、100枚くらいの中編小説で、主人公が、右に行くか、左に行くか、の岐路に立って、ストレスに晒される。そのストレスについてのアイディア。運転中にひらめかないかと期待してたんですが、空振りに終わりました。ここ、ひらめかないとね、次に進めない。進めない、進めない、で止まっちゃうと、ヤバイのね。独楽と同じで。のろのろ回転してると、転んでしまう。ほかのことも。お仕事や勉強や、お金の管理とか、家庭のこととか、いろんなことが停滞してしまう･･･のです。誰でもそうだと思いますが、試験の直前とかね、小説の締切前とか、寝る間もないほど忙しい時のほうが、気持ちも運勢も安定するんですよね。やったらツキまくったり。余計なこと考えないし、考えるヒマもないし。落ち込む余裕もないし、悩む時間もないし(-"-)そんなわけで、アイディアをひねり出して、早く先へ進んで、仕事をじゃんじゃん片付けて、生活のスピードアップを図ろうと思うのだけれど、アイディアが降りてこないので、つい停滞してしまう。お菓子をぼりぼり食ったりmixiやったりして、時間を無駄にしてしまう。･･･はっ、ひょっとして、停滞してるから、アイディアが降りてこないのでは？わざと忙しくしてみようかな？専門学校の勉強、スケジュールをハードに組んでみて、いつも追いたくられるような毎日にしてみたら、小説のアイディアも降りてくるかな？あ、いいな、それ。やってみようかな。というわけで今日は、果てしなく独り言に近い日記でした。では、夜勤に行ってきまーす。

  2013.04.17

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  白梅の頃と「ふくやま文学」２５号

  玄関に白梅の枝を飾ってみました。ちょっとjiqさんっぽい？（笑）さてさて、３月といえば、「ふくやま文学」の２５号が刊行されました。僕の短編小説作品「金曜日のかつ丼」が収録されています。作品発表なんて、･･･あれ、何年ぶりだろう？　物書きだなんて名乗れないくらい、なが～い間、作品の発表がなかったなー(-_-;)最後に発表したのが、やはり「ふくやま文学」２１号に掲載した「ミコアイサ」だから、４年ぶり(゜o゜)！　　４年ぶりですよ。あきれますね～。でもこの作品、掲載しておいてこんなこと言うのもなんだけど、どうしても書きたかったものじゃない。なにか書かなきゃって無理やりひねり出した作品で、４年ぶりに活字になったというのに、なんだかちっともときめかない。今ならもっと面白い題材あるのになー（遅すぎまだ「目次」しかめくってませんが、これをみると、９０代目前の中山茅集子先生はご健在。事務局の河内きみ子さんの作品もあるけれど、一緒にやってた時代の仲間の何人かはいなくなって、知らない作家さんの名前が増えちゃって、それが、ちょっとさびしい、かな。

  2013.03.07

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  夜勤明けのUSA（その３）

  ふと足が止まったのが、ここ。「二之御殿」の前。･･･なんで「一之御殿」じゃなくて「二之」で足が止まるのか、まずそれが不思議。さっきも書いたように、宇佐神宮は、　一之御殿に応神天皇であるところの八幡大神、　二之御殿に比売（ひめ）大神、　三之御殿に神功皇后の３柱が祀ってあります。･･･で、一と三はわかったけど、二之御殿の比売大神ってだれだ？これがなんと、僕の愛する宗像大社の姫神たち、多紀理姫、市寸島姫、田寸津姫の３人だったんです。つまり僕がいま書いている小説の主人公たち。どうやら彼女たち（といっては神さまに失礼だけど）が、くたびれてへろへろになっていた僕をここまで連れ出してくれたらしい･･･と納得しました。宇佐神宮に宗像の３姫神が祀られているのは「日本書紀」の記述に、この３姫神が宇佐の大元山・馬城峰に降臨したという内容があることによるらしい。なるほど、宇佐にちなむ神でもあったのですね。上宮からは大元山を遥拝する場所も設けてありました。（左奥が大元山・馬城峰）多紀理さん、また会えたね。･･･て、神さま相手に気安すぎｗ

  2013.02.28

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  夜勤明けのUSA（その２）

  石は苔むして、樹は古く、どこを歩いても素晴らしい風景に出会えます。春先に囀る野鳥たちの声。歩いているうちに、心に溜まっていた疲れがとれてきて、どんどん浄化されていくのがわかります。神宮全体で歓迎してくれているという感じ。どうしてここが御神輿発祥の地なのかというと、聖武天皇の時代、奈良の東大寺建立が国家の大プロジェクトだったのだけれど、八幡大神がこれにたいそう尽力したということになっていて、東大寺の大仏が出来上がったとき、八幡さんは輿に乗って宇佐を出て、はるか奈良の地まで旅をし、出来立ての大仏を拝したと伝えられていて、この伝説が御神輿の起源になったということです。でも、さっきもいったように、八幡さんって僕とは何の接点もないんですよね。歓迎される理由が、その時はわからなかった。それがわかったのは、下宮、上宮に足を運んだときでした。（つづく）

  2013.02.28

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  夜勤明けのUSA（その１）

  夜勤明け。突然いてもたってもいられなくなって、国宝宇佐神宮へ行ってきました。車で行けばすぐ近くの "USA" 八幡の神さま祀ってる総本山だとか、御神輿の発祥の地であるとか、いつか小説にしたいと思ってる放生会（ほうじょうえ）の発祥の地だとか、たしかに興味は尽きないのだけれど、イマイチ八幡さんって僕とは関係がないし、わざわざ行く気になれなかったんです。それがどういうわけか、唐突に、行きたくなってしまい、仕事から帰って２時間だけ仮眠とって、すぐにスケッチブックつかんで車に乗りました。宇佐神宮は八幡さんを祀っているといいましたが、そもそも八幡さんが何だかわからない。それでも歩いているうちに、どうやら僕の理解したところによれば、応神天皇の霊が宇佐の地でよみがえって顕現した神様ということのようです。なので祀っているのは、八幡大神、比売（ひめ）大神、そして応神天皇のおふくろさんの神功皇后の３柱ということになっています。では、しばらくの間、もずの隣を歩いている気分で、雰囲気を分かち合ってください。（つづく）

  2013.02.28

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  ハガキが来まして

  １２日の夜から福山に帰っておりました。ついさっき、６時間かけて運転して中津に戻りまして、甘酒を飲んでおります。寒くなりました。（関門大橋　壇ノ浦ＰＡより）橋の向こうが九州。ところで、はるばる帰ってきてみると、中津のアパートに、同人「福山文学」の主宰中山茅集子先生からハガキが届いてました。ボツになった原稿の代わりに提出した差し替え原稿が届いたことが書いてあり、それにつづいて、　僕の小説としては発想が安易で物足りない、と評してありました。なはは･･･。でも次の号には載せてくれるそうです。感謝(*^_^*)【今日の聖書】屍體のある所には鷲も亦あつまらん　（ルカ伝17・37）コキントーさん完全引退なんだってね。コータクミンさんも影響力を手放すそうで、中国共産党、マジになってきたな。

  2012.11.14

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• 短編新作脱稿！

  たった今、短編小説の印刷を終えて、記録媒体にも取り込んで、封書に入れて宛て名を書いて糊付けも終わりました。はい、前回書き送った「ふくやま文学」の原稿、案の定ボツになりまして（笑）･･･まあ、想像していたことだけれど。で、急遽、けさ頭を絞って絞り出した作品をさっきまでに書き上げまして。原稿用紙１６枚程度の短い話。うん、体がどっこも悪くない、見るからに健康そうな５０代前半の厚労省の部長さんが、公証役場へ遺言状作成の依頼にやってくる、というような話。前の原稿のようにセンセーショナルではないけれど、ボツになる危険性もない、まあ人畜無害な作品というか。どうかな？･･･と、おっと、もう出勤しなくてはならない時間だあ！今日は夜勤。無事に勤めを果たせますように。時間がないので聖句省略。オバマ勝ったんだね。行ってきまーす！

  2012.11.07

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  ジョウビタキがやってきました

  朝晩が寒くなってきました。けさ、夜勤が明けて職場を出たところ、人家の庭に、ジョウビタキの声を聴きました。もう冬鳥が来たか･･･。地球は生まじめに公転してるんですね。400枚を超える長編小説を書き終わって、とても寂しい気持ちになっています。書いているときは、頭の中がもうお祭り騒ぎになっていて、しっちゃかめっちゃかで、毎日が賑やかで、夢の中でも小説のことを考えていて、でもそれが終わってしまうと、いやでも自分のみじめな現実に帰ってしまいます。それがちょうど秋なもんだから、風が冷たくて（笑）さて、ここからは国家試験の勉強に集中します。効率的に、学ぶべきことをしっかり学べますように。体調を崩しているうちの奥さんに、恢復の恵みをお与えくださいますように。キリストに賛美。人よ、誰が我を立てて汝らの裁判人また分配者とせしぞ。（ルカ伝12・14）ところであの角田美代子とかいう容疑者や共犯の容疑の人についてのマスコミ報道。顔写真を出さなかったり名前を伏せたり、苗字を隠したり。難しい事情があるのだとはお察しするけれど、なーんか不快で･･･。

  2012.10.19

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  宗像市大島

  福岡県宗像市の大島へ、取材に行ってきました。なにせ夜から夜勤。ゆっくりできません。移動に４時間、取材時間３時間半のあわただしいスケジュールでしたが、大島は、人と人との距離が近く、他にも客はいたのに、なぜか僕にばかり親切で、とってもあたたかい気持ちになれる半日でした。宗像大社というと、絶海の孤島・沖ノ島にある沖津宮、大島にある中津宮、九州本土にある辺津宮の３つを合わせたものをいいます。それぞれにアマテラスの姫神が祀ってあって、この中津宮もその一つ。とても静かな場所でした。有史以前からの神社は、パワースポットを選って建てられている、なんてよくいいますが、中津宮のそばの、この湧水のある場所へ来たとき、とても気持ちが良くなって、ずっとここにいたいという気持ちになりました。蚊が多かったのは閉口でしたが･･･。見えないとは思いますが、かすかに、沖ノ島が映っています。海岸から50km以上先。３姫神の長女が祀られている、島全体が神体の島。女人禁制。男性も神職以外は１年に１度の上陸しか許されず、しかも神職であっても海で禊をしなければ上陸できないといいます。草の一本、石の一つも持ち出すことは禁止。ところで、中津宮のそばの湧水へ行こうとしたとき、守札所の巫女のおばちゃんから、「水を汲むなら、ペットボトルをあげようか？」と声をかけていただいたので、ありがたくいただきました。湧水の名は「古事記」の記述にちなんで「天の真名井」。なんでも延命招福の霊水で、全国からこの水を求めて人が来るのだとか。ルルドの水みたいだけど。帰りのフェリーを待ちながら、待合所で飲みました（＾－＾）

  2012.09.02

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• ようやく

  ようやくプロットが出来上がる。これだけのことに、どうしてこんなに時間がかかるんだろう。

  2011.02.26

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  寂しさについて

  寂しさが、痛みとなって感じられるのは、歳のせいだろうか。ひどく寂しくて、寂しさが痛い。これはどういうことなのかと自分に問うてみる。今日はとくに寂しかった。朝起きたときに、寂しさが痛みとなってやってきて、一日雪に降られて、帰りに駐車場で車に乗ったとたん、またどっと寂しさのやつがやってきて、アパートに帰ったとき、泣き出したくなるほど寂しくなった。まったく閉口である。いったい何だってこんなに寂しいんだろう。昨日はお休みだった。目がさめたとき、いつものように、痛いような寂しさがやってきて、だがしばらくすると、そこが門司の家だということに気がついた。寝返りをうってみると、マヒワのかわいい寝顔が、そこにあった。やがて、うちの奥さんが寝室に顔を出す。「おはよう、朝ですよ」寒いだけの暗いアパート。寂しさで胸が痛くて、テレビをつけた。面白くなかったので、すぐに消した。なつかしい詩を思い出した。　　けふはえびのように悲しい　　角やらひげやら　　とげやらいっぱい生やしてゐるが　　どれが悲しがつてゐるのか判らない。　　ひげにたづねて見れば　　おれではないといふ。　　尖つたとげに聞いてみたら　　わしでもないといふ。　　それでは一体誰が悲しがつてゐるのか　　誰に聞いてみても　　さっぱり判らない。　　生きてたたみを這うてゐるえせえび一疋　　からだじうが悲しいのだ。 　　　　　　　　　　「老いたるえびのうた」室生犀星の最晩年の作品である。二十代の時には、「ふるさとにあれど安きを得ず流るるごとく旅にいづ」と、カッコよく故郷の金沢をあとにした詩人も、最晩年には、背をえびのようにまるくして、わけもなく、ただ生きているというだけで、生を寂しがったのだ。若いときも孤独だし、寂しい。だが、寂しさが、こんなに体にこたえるということはなかったと思う。若くても、たとえば梶井基次郎の小説に漂っている寂しさは、これに近い響きをもっているのではないだろうか。室生と梶井の寂しさに共通しているのは、死の足音を間近に聞いていたということ。片方は老いて、片方は肺病の末期患者として。「さびしさが戦争を運んできた」そううたったのは、太平洋戦争末期の金子光晴だった。こうしてブログに、寂しい、寂しい、と書くことで、少し寂しさの痛みが軽くなってきたような気がする。一人でお茶を飲んで、小説の冒頭を考えて、気楽に過ごしているはずなのに、寂しさのやつは、病気のように体に巣食っては、心に錐で刺すような痛みを与える。明後日はまたお休みなので、会おうと思えば、明日の夜、家族に会えるところを、門司に帰らず、中津で休日を過ごしますと言ったのは自分のほうからであるし、それなのに寂しがってばかりでは具合が悪い。ただ、家族と過ごし、寂しさと向き合わないで暮らしていたなら、気付かずに過ぎた何かを、この寂しさの中でなら、みつけられるのではないか。いまそんな気がしている。それはほんの小さな気づきであるかもしれない。他人にはつまらない、ほんの些細な気づき。だがそいつを知っているかどうかで、人間の深みが変わってくるような、実のところ大切な気づきであるかもしれない。先日の七草の日、職場のある若い女の子に、春の七草と、秋の七草を教えてあげた。彼女はメモにとって、何度もくり返し口にして暗記していた。もちろん、そんな知識は、介護の仕事には必要ない。無用な教養には違いないが、でもやっぱり、女の子が七草を知っているというのは、知らないより、ずっといいのだ。そんなレベルで、知らないより知っていたほうがずっといい何かを、いまのこの寂しさは教えてくれるのではないか。なんとなくそう思う。幸せでいては、うたえない歌があるように。寂しくなければ、書けない言葉も、あるのではないか。

  2011.01.12

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  国勢調査どころじゃないよ

  　　　　　　＊「粛々と」という日本語を使って、何か喋ってみたいと思う今日この頃。　　　　　　＊佐賀の川浪さんから、小説の原稿が届いた。作品はまだ未完成だったが、未完成だけに、苦労の跡が生々しく残っている。楽しく読ませていただき、昨日、メールで感想を書き送った。　　　　　　＊認知症は感染するものではない。が、ここのところ、つい今考えていたことを、もう忘れてしまっている。感染したんじゃないかと怖くなる。いや、感染する病気じゃないんだけど。思い出した。さっきテレビで観たことを書こうと思ったのである。さっきテレビをつけた。ＮＨＫの夕方のニュースが放映されていた。全国ニュースは終わっていて、大分県のローカルニュースをやっていた。カブトガニの卵が水槽の底にうじゃうじゃあって、そこから小さなカブトガニが孵化するという映像だった。絶滅から護るために、人工的に飼育しているのだという。担当のおじさん（ひょっとしたら僕より若いかもしれない）は、「こんなにたいへんな作業になるとは思わなかった」とかコメントしながら、孵化した一匹一匹を手にとって調べ、メモをとって、別の水槽に移しかえていた。一日に多い日で百匹ほど孵化するという。それを一匹一匹手にとって調べてメモして別の水槽に移すのが、このおじさんの仕事なのである。なにせニュースの途中から観たもので、あのおじさんが何者なのかもわからないし、カブトガニを飼育して２cmくらいの大きさになるまで人工的に飼育して、海に放すという仕事のどこに、賃金の発生するシステムがあるのかもわからない。世の中わからないことだらけである。わからないといえば、ここのところ、研修でじっと座っているだけなのに、やたらと空腹になるのもわからない。胃が狂ったんじゃないかと思う。頭だけ狂ったんじゃバランスが悪いので、胃も一緒になって狂ったんじゃなかろうか。　　　　　　＊おいらも小説書かなきゃ。国勢調査なんか、付き合ってる場合じゃないよ。　　　　　　＊昨日のこと、研修で、講師のおじいさんが、ルカ福音の10章から、人間には３種類のタイプがあると語り出した。あくまで介護の研修である。いきなり聖書の話をはじめるので驚いたが。３種類というのは、a 「他人のものは自分のもの」、というタイプb 「他人は他人、自分は自分」、というタイプc 「自分のものは他人のもの」、というタイプなのだそうで、a の「他人のものは自分のもの」というタイプは、聖書でいえば、エルサレムに向かう旅人を襲って強盗をはたらいた追い剥ぎである。b の「他人は他人、自分は自分」というタイプは、倒れている旅人を見て、道の反対側を歩いて通っていった、祭司やレビ人。c の「自分のものは他人のもの」のタイプの人物は、いうまでもなく、良きサマリア人だという。講師のおじいさん、介護とは隣人を愛する行為だという主旨で話をはじめ、愛とは「時間」「才能」「財力」を他人のために用いることなのだと演説した。当然この場合の「自分のもの」「他人のもの」の「もの」とは、個人の「時間」「才能」「財力」を指すことになる。話が宗教的になるに従い、周囲の受講者たちはノートに落書きをはじめていたが、僕はふと、V.ユーゴーの「レ・ミゼラブル」に登場するミリアル神父を連想した。ジャンバルジャンが神父の唯一の贅沢品だった銀の食器を盗んでいった場面。盗まれたことを翌朝知ったミリアル神父は、「私は今まで間違ってあの銀の食器を私していた。思えばあれは貧しい人たちの物に違いない。ところで昨日の男は何だろう。明らかに貧しい人の一人ではないか」正確な言いまわしは忘れたが、たしかそんなセリフだった。なるほどこの神父も、「自分のものは他人のもの」のタイプだったのだろうと思った。ちなみにこの日の講義は、今までになく受講者に不評であった。　　　　　　＊もうタバコは一本もありません。代わりにのど飴を買いました。明日からタバコ税増税だし。禁煙しようと思うと、やたらと吸いたくなる。だから、とりあえず今夜から明日にかけては、タバコお休みの日。･･･続かねえだろうな。明日は聖テレーズの記念日。でも普段のままの「粛々と」いつもの生活を送ることだろう。使い方、正しい？

  2010.09.30

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  散文詩「レント」

  ずいぶん古い話ですが、かつて(2004年)、カトリック俳人の余白さんこと平田栄一さんの編集されている「余白の風」99-100号という記念号に、僕の散文詩「レント」を掲載していただきました。それが、いまでもまだｗｅｂ上にあったのです！みつけて、嬉しくなりました。「余白の風」９９－１００号作品名は「レント」、作者名は「瀬崎峰永」です。僕の作品のほかにも、素晴らしい俳句がたくさんありますので、ぜひご一読下さい。↓　これはＣＭ　↓勝手にしてやる！価格：1,050円（税込、送料別）　　　･･･ただし、売り切れなんだって。

  2010.07.24

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  ラーメンな経験

  【お知らせ】トップページの「ミニ作品集」に、短編小説「ラーメンな経験」を追加しました。「福山文学」の月例勉強会に書いて持って行った習作ですが、愛着のある作品です。もずこちら（詩集）もよろしくね。

  2010.01.20

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  メッセージふたたび

  すっかり寒くて凍えております、もずです。こんばんは。以前、楽天ブログで「飯を喰わせろ！」をやっていたときに掲載していた、「もずのメッセージ」を、ここでも採録しました。トップページからでも行けます。内容は以前とまったく同じです（少しは変えろよ！）ただ以前とちがって、フリーページにＣＭが入って、これがちょっと鬱陶しいです。我慢して読んでみて下さい。　　「もずのメッセージ」また、以前に紹介した、ある中学１年のクラスへのメッセージ小説として書いた短編小説ですが、これも楽天ブログで読めるように掲載しましたので、ぜひお読み下さい。　　「心の処方箋」ついでに、娘のマヒワが生まれた時のことを書いたエッセイも掲載しました。小さな賞をいただいた随筆ですが、こちらも楽しんでいただければと思います。　　「きみは愛されるため生まれた」もずの創作物、楽しんでいただければ幸いです。いずれもトップページからでもジャンプできます。こちら（詩集）もよろしくね！

  2010.01.16

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• 心の処方箋

  先月のこと。 ある中学１年生の女の子から、 クラス向けのメッセージ小説を書いて欲しいと ご依頼いただきました。 ･･･鬱病の真っ只中のもず。 とても創作などできる状態ではなかったのですけど＾＾； でも折角依頼してもらったものをお断りするのも、物書きとしてどうかと思い、 腹をくくって、短いものを一本書いてみました。 その作品を、担任の先生がmixi日記の中で、 掲載してくださいました。 mixiをなさっておられる方は、よろしければどうぞご覧ください。作品名「心の処方箋」（四百字詰原稿用紙13枚）。 エッセイや詩なら、今まで自分でアップしたこともありましたが、 小説をウェブ上で発表するのは、今回がはじめてだと思います。 公開制限がありますが、もずのマイミクさんなら閲覧できます。

  2009.12.09

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  九州芸術祭への応募作品

  佐賀の川浪さんから、九州芸術祭に応募した短編作品が送られてきました。現実の問題に根ざした、川浪さんらしい問題提起の小説。さすがだなあ。うまいなあ。私の三〇倍くらい忙しい毎日を送っておられるのに、きっと睡眠時間を限界まで削って書いたんだろうなあ。いえね、九州芸術祭には、私も作品を提出しようと考えてました。で、三稿まで書いたんです。三稿という言い方は耳新しいかもしれませんが、まず、はじめから終わりまで、一通り書くのが第一稿。（あるいは下書きともいいます）で、朱入れをするなり何なりして、また一から全文書いて第二稿。さらに修正しながら最初から最後まで、もう一回全文書き直して第三稿。まあ脱稿まで何回書き改めるのかは、書き手によりますけど、宮本輝さんという作家の初期作品「泥の河」「蛍川」などは、十稿以上書かれたという話ですし、あの長編作の多い村上春樹さんでも、一稿で脱稿というのはないそうで、そういえば大江健三郎さんなども、かなり何度も書かれるという話。立派な作家さんほど、発表するまで、一つの作品を何度も何度も書き改められるのですね。立派でない、横着者のもずは、だいたい三稿までで手放します。いい加減飽きて、別の作品が書きたくなって。九州芸術祭用の作品も、そんなわけで三稿まで書きました。だいたい三回も書けば、ひどい作品でもひどいなりに、形になってくるもんです。が、その作品は、どうにもいただけませんでした。しょうがないので四稿目にとりかかったのですが、もうその頃には、すっかりどうでもよくなくなって、そもそも、これで言いたかったことって、何だったっけ、みたいな感じになってしまって、　　･･･止めました。川浪さん、エライなあ。辛口の感想を書き送ってごめんなさい。書かなかったくせに。すみません。 ゼフィランサスが咲いたので、記念にパチリ

  2009.09.04

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  ９９匹の羊

  あなたのテレーズは、今のところペチャンコです。（聖テレーズの手紙１２１）ペチャンコのもず。mixi でお友達になっていただいた林絵理沙さんが、小説宝石新人賞で最終選考に残った長編作品をmixi上にアップして下さったので、有り難く拝読させていただきました。選評の掲載された「小説宝石」６月号もうとても面白くて、夢中になって読みました。こんなに面白くても賞はいただけないのですね。でもどこかの出版社の方が、あの作品を読んで、「うちで出したい」と、思って下さるかもしれない。そう期待いたしましょう。さて、一方のもず。現在長編小説を○○枚まで執筆･･･などと書いても、これをお読みの方には面白くもなんともないわけで、そこで便宜的に名前をつけます。北九州に来てから、すぐに着手した中編作品をここでは、カナリア、と呼ぶことにします。で、今執筆中の長編作品を、とりあえず、ダチョウ、と呼びましょう。カナリアはもういいです。さんざんエサ食わして毛をむしって色を塗り替えて、断食させて、もう何していいかわからないので、ずいぶんおかしなものになってしまったけれど、このまま市場に持って行きます。ダチョウのほうは、250kgになったら市場へ搬出するつもりですが、今のところまだヒナで、50kgしかありません。今日は礼拝から帰ったあと、迂闊にも居眠りしてしまい、あと家事したり本を読んだりしていたため、まだエサをやっていません。家族が寝静まってから、せっせとエサをやります。もう一つ、８月末までに市場へ持っていきたい話があるのですが、まだ卵で、なにが孵えるか不明です。･･･。なんて大雑把な創作日記。ペチャンコだあ。ペチャンコの野原。神さまは迷い出た羊の１匹をお探しになるため、行ってしまわれました。残された９９匹のうちの、もずは１匹。野原には初夏のいい風が吹いています。まあ、のんきにここで待っておりましょう。もずはもう放蕩息子ではないので、祝宴はいりませぬ。よせ。むだの事を。人間が地上に描いた諸行は、善業悪業ともに、白紙へ墨を落としたように、千載までも消えはしない。――今した事も足の先で、土をかければすぐ消えると――そんな考え方だから、おまえはぞんざいな人生をするのじゃろ。（吉川英治『宮本武蔵』）ぞんざいです。そして、ペチャンコです。おれに塩味はまだあるか。

  2009.06.07

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• 聖霊降臨祭の贈り物

  あなた、どうかなすったのね！　笑われるからじっとしていらっしゃい。（フローベール「ボヴァリー夫人」）もずです。こんばんは。イチロー選手の活躍がまぶしい。ｏｂａｓａｎさんが「６月１日の日記」のなかで、いろんな出来事があり考えていることもあるが、書く気力がわかない、というような内容を記しておられましたが、同じです。「まあいいや」で、しばらくほったらかしにしておりました。いろいろあるのですが。５月３１日は、聖霊降臨の祝日でした。北九州に来て以来、いわゆる「福音派」の教会で礼拝にあずかっておりますが、この日だけはちょっと我が儘を許していただき、カトリック教会のおミサに出席しました。久しぶりに心の底から礼拝できたという満足感から、なにかその日のうちに、”与えられるもの”があるような気がしていましたが、夜にそれはやってきました。日曜日の20時過ぎ。義父も義母も、それぞれの部屋に帰っていき、うちの奥さんは学校の先生同士で飲み会。マヒワは足裏マッサージの途中でうとうと。部屋に、寝ているマヒワを除けば私一人という状況になりました。これは･･･ひょっとして･･･好きなテレビ番組を観ていいということか。独身時代はテレビもよく観たもず。しかし結婚してからは、奥さんやマヒワが観ているものを一緒に観ることがあるというくらいで、自発的にテレビを観るなんて、ほとんどありません。いいのか？　日曜日の夜８時に、おれの好きな番組を観ていいのか？　･･･観るぞ。本当に観るぞ。いいんだな？　テレビを観ていいんだな？　　　･･･誰も部屋に這入ってくるなよ。テレビをつけたとたんに「天地人」を観たいとか、誰も言うなよ。　観るぞ。「天地人」じゃないぞ。「日曜美術館」を観るぞ。おれ以外のやつはだれも楽しめない番組だけど、しかも再放送だけど、観るぞ。いいんだな、観るぞ。･･･「日曜美術館」だぞ。いいんだな。　　だれもいない（マヒワはいるけど寝ている）部屋をきょろきょろと見まわし、テレビをつけ、ボリュームを絞りました。番組では、ヴォーリズ建築が紹介されていました。大学卒業後、キリスト教宣教のために1905年、来日したウィリアム・メレル・ヴォーリズ。宣教の挫折が偶然に生んだ建築家への道。そして建物を人格になぞらえ、キリスト教精神によって育んだ素晴らしい建物の数々。とてもヒントになりました。こちらが文学でやりたいと思っていたことを、そんなに昔に建築でやった人物がいたのか、というおどろきと喜び。聖霊降臨祭のプレゼントとして受け取りました。・昨日から新しい作品の執筆開始。調子にのって書きすぎ、食傷気味に。先日書き上げた中編作品は、佐賀のライバル？川浪秀之さんに読んでいただき、今日感想がメールで送られてきました。さすが川浪さん。指摘が鋭い。この感想から問題点を３つにまとめ、さっそく修正案を作成しました。書き直しは今日の夜からの予定。福山からは、「ふくやま文学」の中山茅集子先生から手紙が届きました。先に出した手紙を読まれて、意気消沈していないようで何より、という先生らしい書き出し。「畑でナスやトマトを作り、蛍を眺め、読書の時間が持てるのは最高の贅沢ではないですか」そして、「これから精神力をつけて仕事探しにとり組んで下さい。まだまだ若いのですから、最悪の時はお百姓になればいいのですから」えーっと、先生･･･＾＾；・義母の便秘をなんとかしようと、足裏マッサージを試みました。上行結腸から大腸、肛門、ほかに胃や下半身リンパと、かなり丁寧にやったつもりですが、うまくいきませんでした。ああ･･･。

  2009.06.02

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  白い紙

  きのう。取り組んでいる中編小説の第２稿をあげる。下書き（第１稿）の時よりはずいぶん形になったと思う。もちろんまだ作品として提出できる段階ではないので何も終わったことにはならないが、はじめと終わりがきちんと定まったことで、少しほっとする。プリンターで印刷しながら、「文學界」６月号で発表された新人賞受賞作品を読んだ。シリン・ネザマフィさんの「白い紙」。選者さんたちの論評では責任上あれこれ書かれていたけれど、選者ではない私は批評する必要もないし、お気楽に、とても楽しく読ませていただいた。出征していくハサンを見送る「私」の眼差しに、読後もしばらく浸って過ごす。少し前までは、選評とか読むと、自分の作品について書かれたものでなくても「おまえにはあれが足りない」「これが足りない」と言われているような気になって、しばらくぺしゃんこになったものだったが、なぜか最近はそれがない。「ふーん、あなたはそこにこだわるわけね」と、なぜか上目線。実力が態度に伴えばよいのだけれど。きょう。風呂上がりに、歯を磨きながら鏡を見て、「よし、いい男」と思う。（←あほ福山文学の安芸あかねさんから電話、ひさぎ・ふうじ氏よりメールをいただく。「中山茅集子とふくやま文学展」の概要が、今日の打ち合わせで詳細に決まってきた旨。パネル展に出品する原稿として、「ふくやま文学」19号に掲載してもらった短編小説「不潔なレモン」から一文を抜粋して、ひさぎ氏に送る。昨日あげた第２稿に赤ペンを入れながら、どうも集中できず、気付くと居眠り･･･。気を取り直して聖テレーズの自叙伝を読み、ときどき外へ目をやる。蛍がふわふわと光りながら、屋根の上へと舞い上がっていくのを見た。

  2009.05.24

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• 「ふくやま文学」21号完売しました

  「ふくやま文学」21号の、私の所有していた在庫は全部完売しました。ありがとうございました。広島県福山市内の有名書店では、まだたくさん販売されています。事務局にも、まだ在庫があるんじゃないかな。いまの引っ越しのドタバタが落ち着いたら、事務局の連絡先などもアップしたいと思っています。北朝鮮がミサイル発射したら、無条件で迎撃するのかと勘違いしていたもず。無事通過、という報道に「えっ？」と思ってしまいました。相変わらず、あほです（＾＾；

  2009.04.06

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• ちょっと変えてみました

  ミサイル飛んでこなくてよかったですね。気が散って原稿がろくに進まなかったもずです、こんばんは。このブログですが、ちょっと更新しました。変えたのは、まずトップページ。なんのブログだかわからない感じだったので、一応物書きのブログだよ、というアピールを入れました。次にプロフィール。「もずです、高鳴きします、･･････」じゃ何も伝わらないので、ここも変えました。次にリンク集。余白さんの「今を生きることば」も日本ＦＥＢＣも、みんな引っ越ししてしまい、リンクできていなかったので、これも直しておきました。ついでにルーテルの「風」も加えておきました。変えたのはそのくらい。明日も厳戒態勢でしょうね、政府は。キリスト教徒にとっては、棕櫚主日。いよいよ明日から聖週間です。

  2009.04.04

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• 「ミコアイサ」の感想いろいろ

  久しぶりに作品について。うっかり報告をさぼっておりましたが、「ふくやま文学」21号が、３月に刊行されました。表紙の画像をアップしたいところですが、引っ越しでスキャナとか、もう片付けてしまったし。で、なかでも圧倒的にいいのが「十五歳」という、ひさぎふうじさんの短編小説。漁師になることが運命づけられている漁村の少年を描いた作品ですが、言葉にならない悲哀がじーんと伝わってきて、とてもお勧め。で、ほかにもいい作品はあるのですが、この人の作品は褒めて、この人の作品は褒めなかったとか、そういうことになると、のちのちの人間関係で困ったりすると困ったり、というわけで、あんまり言いません。お読みいただける方はメッセージください。一部五百円＋送料でおわけします。で、私の短編小説「ミコアイサ」も掲載していただいております。合評会はまだですが、すでに感想がいくつか届いています。------感想------・泣けました。涙がぽろぽろ出て･･･　　　（ありがとうございます）・いい作品だね。　でも主人公をまるで聖女にしてしまった、　あの書き方はどうかな。　現実にあれ以上の悲惨を経験している人たちにとって、　聖女でした、じゃ済まないよ。　　　（とても考えさせられる感想でした。感謝！）・こういう荒っぽい書き方のほうが、実は君に合ってるんじゃない？　　　（余計なお世話じゃ！）・なんだか急いで書いたみたいね。　いつもの瀬崎峰永の文章じゃないわ。　　　（ええ、ええ、どうせ３日で仕上げましたよ）・書きやすかったでしょう、あの書き方。　　　（ギクッ！）・今回も生爪を剥がしたりとか、暴力的な場面があったけど、　そういえばあなたの小説、よく残酷なシーンが登場するわね。　クリスチャンだからかしら、　内側に鬱屈したものが溜まってるんじゃないの？　　　（いや、あの･･････）まあ、いろいろ言っていただきまして、有り難かったです。作品の感想というより、書いた作者に対する感想という気もしないではないものも混じっておりますが。で、これまで寄せられた感想のなかでも、いちばん傑作だったのが、うちの奥さんの感想。・お父さん、疲れてるのね･･･。どういう意味じゃ（＾＾；

  2009.04.03

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• ２００８年執筆総括

  蜜柑がおいしい今日この頃。いかがお過ごしでしょうか。今日で仕事納めとなったもずです。こんばんは。まるで妊婦みたいに蜜柑ばかり食べております。体が要求しているので。もう部屋中蜜柑の皮だらけになりそうです。さて、２００８年の執筆総括。長編と短編と詩を１作ずつしか書いてないので、総括もへったくれもないのですが。長編の方は、すでにご報告申し上げました通り、ボツってしまいました。この件に関しましては、ジャーナリストの若居先生をはじめ、応募とは別に作品を送付させていただき、奔走していただいた講談社の２名の編集者の方、たいへんご迷惑をおかけしました。（といっても、このブログをご覧になってはおられないと思いますが）昨年執筆して、今年の春に「ふくやま文学」に掲載された短編は、花田清輝、井上光晴、埴谷雄高といった、錚々たる戦後作家を世に送り出した、歴史的な名編集者、影書房の松本編集長にお読みいただきまして、一言、「ありふれてますね」チーン終了。　　ああ･･･。今年執筆した短編というのは、やはり「ふくやま文学」掲載用の作品なのですが、今年は書く自信がありませんで、というより、あんまり忙しくて福山文学そのものをやめるつもりでいたので、なーんにも用意してなかったのですが、再三の原稿催促に加えて、「きみの作品がなかったら、つまらないよ」という先輩作家の励ましの一言で腹をくくり、３時間くらいで資料を集めて、〆切３日前から執筆開始、〆切前夜に書き上げて、第一稿脱稿、提出という、これまでにない、文字通りのやっつけ仕事でした。いい作品を本当にものにする気があるのかと問われそうな不謹慎な執筆態度ですよね。反省。一応、来年の春に掲載される予定です。作品がこれだけなので、総括にも何にもなってませんけど。来年こそは、がんばります。

  2008.12.29

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• ようやく一つ仕上げました

  今日から教会暦が改まりました。アドベント第１主日。マルコ福音が中心になるんですね。･･･なんていうと、この１年ろくに教会に行ってなかったことバレバレですが。昨日「ふくやま文学」21号掲載用の短編小説をようやく脱稿。何年かかってんだ、という感じですね。なんとか今日の編集会議に間に合わせました。さっそく構想中の長編小説の準備にとりかかります。編集会議では校正作業なども行いまして、提出原稿のいくつかを、私も朱入れしました。秀作が結構多くて、この号でも私の作品は目立ちそうにありません（＾＾；それにしても寡筆だったこの１年。もう少し活躍せんとなあー。「ふくやま文学」21号は来年３月発行予定です。

  2008.11.30

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• 自戒のため

  13日（土）までの短編の粗筋書きは、とにかく間に合わせました。いいか悪いかは別として。どっちかというと、決め手に欠ける印象が否めないのですが。ああ。「お月さまが見える」というまひわ（娘４才の仮名）の言葉に、仲秋の名月とやらを２秒ほど見た、もずです。こんばんは。で、今日からさっそく執筆、といきたいところでしたが、妻の精神状態が悪く、昨日、今日と一日べったり付き合うことに。9月中でゆっくりできるのは今日までだったため、これから9月内での一稿脱稿は困難か。まあ、焦りません。ゆっくりやります。ところで、反省を書きます。今年の正月、450枚を超える長編を執筆、ある出版社の新人賞に応募しました。結果は、落選だったわけですが、それはいいとして、どこまで残って、どこで落選したのか、調べませんでした。この作品の執筆には、ジャーナリストの若居亘先生や、「福山文学」のひさきふうじさんに、多大なお世話になりました。妻や娘にも、たいへん協力をしてもらいました。なのに、怖くて雑誌を買いに行けなかった。落ちたことを知ってショックを受けるのが、実はとても怖かったんです。情けない話ですが。ほんっっっっっっっっとうに、情けない話ですが。　　･･････。お世話になった人たちに、きちんと報告する責任があったのに。今後こういうことのないよう、自戒としてここに書きました。

  2008.09.14

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• Ｍｒ．Ｋからのメール

  「佐賀文学」のＫ君から書き上げたばかりの原稿をいただいたのが、月曜日のこと。とてもいい作品で、感心して読んだのですが、なにせ今週は早出の大残業で十分な時間がとれず、感想を書けないでいたら、Ｋ君からふたたびメールをいただきました。「原稿をお送りして、迷惑だったでしょうか」いやいや、そーじゃないんだよーと、あわてて返信し、大急ぎで感想を書いてメールに添付して送ったのが、昨日の深夜。こんばんは、もずです。おひさしぶりです。もう何か月ぶりだか、わかんなくなってしまいました。この3月から入社した会社が、かなりハードなところでして、普通の会社が、たとえば人材育成に３年くらいかけるところを、半年くらいでやっちまおうとする、まあそんな職場なんですね。で、いかに新人といえど想像以上に仕事が軌道に乗ってこないことから、さすがにブログどころではなくなってしまいまして、それどころか執筆も完全休業、ここ数ヶ月間は、ただ仕事だけに専念していました。しかしいつまでも本業をほったらかしにしておくわけにもいかず、夏が終わりましたし（毎年、夏はあまり書きません）、まだまだ会社での私の評価はおそろしく低いままですが、そろそろ始めようと、メモをとりはじめたところでした。そこに、先述のＫ君からのメールが届いたわけです。Ｋ君は、遠く佐賀の地で、私が会社を変わったことも、筆を置いていたことも知りません。順調に健筆していると思っていたのでしょうね。がんばってるよ、今度は100枚の作品を書くよ、というメッセージに、とても励まされました。私も書きますとも！まずは「ふくやま文学」に投稿する30枚前後の短編にとりかかります。こちらの種書きはすでに出そろっていて、今朝は粗筋作りに、ほんのわずかですが時間を使うことができました。今週中になんとか粗筋を組み立てようと思います。それが出来たら、今年もぜひ長編に挑戦したい。どうか応援して下さい。

  2008.09.11

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