カテゴリ:真空管ラジオのレストア日記
ラジオ配線係長は昨夜、一応のレストアを終わったアルが、危険な出力トランスを廃棄した為、テストも出来ず困り果てていたのこと。
そこでラジオ配線係長は珍国際本部長経由で暴れん坊将軍に 「江戸の秋葉原まで早馬を飛ばして出力トランスを買って来て頂きたい」 と申し出たのこと。 しかし、暴れん坊将軍は 「今の若い奴は直ぐに新しい物を欲しがって困るワイ。レストア本部なのじゃから、ポンコツ・ラジオなら幾らでも有るだろうが。その中から使えそうな物を見つけ出せ」 と取り合ってくれなかったアル。 珍国際本部長も 「江戸まで早馬を飛ばしたら往復で二千両、部品代が800両で合計2,800両も掛かるではないか。これにポンコツ・ラジオの購入費5,000両、部品代2,500両を加えたら10,300両にで御座る。これを売ったところで、せいぜい12,000両にしかならぬワイ。差し引き1,700両では年貢はおろか、一体どうやって喰って行く気で御座るか。年金だけで喰えぬ身で贅沢を申すな!」 と一喝! ラジオ配線係長は仕方なく20台以上も在る古いラジオの中から、部品取りに使えそうなラジオをリスト・アップしたアル。 しかし余りにも数が多くて、どれを選ぶか決められなかったアル。そこで珍国際本部長は 「こういう時こそ、自分には何にも実力が無いクセに、他人の事をとやかく言うことに関してはずば抜けている大相撲横綱審議委員の内館牧子に決めさせれば良いワイ」 と言ったのこと。 呼び出された内館牧子は 「ここにはロクなラジオが無い。どれもダメ!」 と一言。 駄目なラジオを集めているんだからロクなラジオが無いのは当たり前でゴンス。ごっつぁんです! 珍国際本部長が呼んだ相手が悪かったのこと。話がぶち壊しになっただけアル。 困り果てたラジオ配線係長は珍国際本部長に再度、相談したのこと。 「これだけ有るのだから、どれかには使える部品が有るだろうが」 「ここに有るのはST管を使ったラジオばかりでMT管のラジオは御座いません」 「ST管のラジオでも良いではないか!」 「MT管の出力管、6AR5はインピーダンスが5KΩで御座りまする。ST管用の出力トランスは7KΩか12KΩの端子しか御座りませぬ」 「インピーダンスか茶ダンスか知らぬが、似たような物で御座ろう。贅沢を申すでない!」 「それでは最適な出力が得られませぬ」 「鳴らない分けではあるまい?あーん?」 「ところで珍国際本部長、そんなに身体を揺すってばかり居たら疲れませぬか?」 「お主だって、扇子を動かし続けておるではないか。お主もワルよのう、フッフッフ」 結局、決着が付かず、ラジオ配線係長は配線のチェックをしただけでパチンコ屋の暴れん坊将軍に直訴しに行ったアル。 もし、これで大枚2,800両を稼げればラジオ配線係長は江戸まで早馬を飛ばし、出力トランスを買って帰ることになるアル。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年05月07日 11時02分38秒
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