そういちの平庵∞ceeport∞

ライヴ情報

二風谷と画廊喫茶チャオが追加になりました。 あさかげでの料金が決まりました。 ７月６日　　hajimeライブ　ペニーレインゲスト参加予定 ７月７日　　黒豆ＡＫＩＲＡライブ１８時～　 　　　　　　　 　　　　　　参加アーティスト　hajime＆とーる＆土田　 　　　　　　　 　　　　　　お一人様　２５００円 　　　　　　「フリースペース黒豆」 北20条東7丁目 　　　　　　　携帯09066906488 　　　　　　ライブ終了後　ＡＫＩＲＡトーク 　　　　　　参加費　１０００円（おつまみ付き） ７月８日　　黒豆ネアリカワークショップ１３時半～　　 　　　　　　 　　　　　　お一人様　１５００円（材料費込み） 　　　　　　黒豆ＡＫＩＲＡライブ１９時～　 　　　　　　参加アーティスト　hajime＆とーる＆土田　 　　　　　　お一人様　２５００円 　　　　　　「フリースペース黒豆」 北20条東7丁目 　　　　　　　携帯09066906488 ７月１０日　精進レストラン「葉（よう）」中央区南17西７ 電話562-7020 　　　　　　　１３時半より チケット１０００円　 ７月１２日（木）「フリースペースだれも」 　　　　　　　　　（リトルローズの隣） 　　　　　　　　　 　　　　　　　　 中央区南14条西12丁目2-22 　　　　　　　　 　　　　　　　　（社会福祉法人草の実会の関連場所です） 　　　　　　　　 　　　　　　　　　夜18時か19時以降の開演予定 ７月１３日　東区民センター　２階大ホール東区北１２条東７丁目 　　　　　　　（地下鉄東豊線東区役所前駅） 　　　　　　　ライブ：20時より　参加費　１．５００円　　　　　　　　　　 　　　　　　　交流会実行委員会　あいわユニオン　 　　　　　　　電話782-0115まで 　　　　　　　 ７月１４日　伊達「天空」ライブ 　　　　　　１９時～ 　　　　　　お一人様　２０００円 ７月１５日　室蘭「和子の部屋」 　　　　　　１５時～ 　　　　　　お一人様　１５００円 ７月１６日　二風谷「山道アイヌ語学校」 　　　　　　19:00より 　　　　　　お問合せは、 　　　　　　 　　　　　　aoi-konkane-nonno0726@ezweb.ne.jp 　　　　　　まで ７月１９日　「あさかげ生活支援センター」 　　　　　　　　電話　011-733-3808　 　　　　　　　　札幌市東区北33条東14丁目 　　　　　　　　地下鉄東豊線　新道東駅　 　　　　　　　　５番出口より徒歩３分　 　　　　　　　　１８時より　 　　　　　　　料金　一般の方８００円 　　　　　　　　　　障害のある方　５００円 ７月２０日　フェアトレード雑貨＆レストラン「みんたる」 　　　　　　　札幌市北区北１４西３東向き 　　　　　　 でんわ　０１１-７５６-３６００ 　　　　　　　 　　　　　　　http://www.mintaru.com ７月２１日　　画廊喫茶「チャオ」 　　　　　　　１９時より 　　　　　　　料金１５００円　ワンドリンク付き 　　　　　　　住所： 札幌市北区北24条西4丁目 　　　　　　　モンレーブビル3階 TEL （011)736-3434 　　　　　　　 　　　　　　　http://www16.plala.or.jp/n24w04ciao/ ７月２３日　オーガニックカフェ「青い空　流れる雲」 　　　　　　　中央区南1西２３（円山）電話623-3887 　　　　　　　１８時半より　 　　　　　　　料金 ：ライブのみ１０００円　 　　　　　　　　　　　食事も希望の方２０００円 　　　　　　　ライブ終了後ＡＫＩＲＡさんを囲んで食事。 　　　　　　　 ７月２４日　レストラン「のや」 　　　　　　　札幌市中央区北2東11-23-14電話番号 011-210-5105 　　　　　　　石造りの美味しいレストラン。 　　　　　　　ライブスペースにはグランドピアノあり。 　　　　　　　石の倉庫の反響でまた新たなＡＫＩＲＡさんと　　　　　　　出逢いましょう。 　　　　　　　時間・料金：追って告知します。 ７月２５日　焼き鳥屋「朴」手稲本庁１-３電話691-1008 　　　　　　　１８時半より チケット１５００円 　　　　　　　（ワンドリンクつき） 　　　　　　　店主のノリで焼き鳥をサービス？ 　　　　　　　お申し込み大潟までTEL/FAX　613-1179 　 ７月２６日　Ｌｉｖｅ＆Ｂｅｒ「ＳＬＯＷ　ＨＡＮＤ」 　　　　　　札幌市中央区南７西４第２北海ビルアバンティ４Ｆ 　　　　　　　ＴＥＬ＆ＦＡＸ　　０１１　５３２６０５８ 　　　　　　　http://homepage2.nifty.com/slowhand/index.html 　　　　　　　開場　20:00 　開演20:30　料金　2,500(ワンドリンク付） 　　　　　　　とってもCoolでフレンドリーな空間です！ 　　　　　　　レコーディングにも使用されるGoodな環境で 　　　　　　　AKIRAさんを体験しましょう！ ジョニーさん企画。 ７月２７日　黒豆５周年記念ライブ 　　　　　　 　　　　　　「フリースペース黒豆」 北20条東7丁目 　　　　　　携帯09066906488

ライヴ情報

「Ｋ.Ｄ　ｅａｒｔｈ ＬＩＶＥ ２００７ Ｔａｒｕｍａｅ Ｒｅｒａ ＴＯＵＲ ｉｎ Ｓａｐｐｏｒｏ」 日時　２００７年７月３日(火) ＯＰＥＮ／１８:３０ 　ＳＴＡＲＴ／１９:００ 場所　フェアトレード雑貨レストラン「みんたる」 http://www.mintaru.com/ 札幌市北区北１４条西３丁目１-１ 営業時間：１１：４５-２２：００（日曜・祝日休み） ＴＥＬ＆ＦＡＸ：０１１-７５６－３６００ チケット　￥２０００(ドリンク別) ゲスト　アイヌアートプロジェクト　 お問い合わせ　Kumataro Records kdearth_2@hotamil.com 「K.D earth - Official Website」http://www.kdearth.com/ 以下ＡＫＩＲＡライブのスケジュール。７月６日　　hajimeライブ　ペニーレインゲスト参加予定 ７月７日　　黒豆ＡＫＩＲＡライブ１８時～　 　　　　　　　参加アーティスト　hajime＆とーる＆土田　 　　　　　　　お一人様　２５００円 　　　　　　「フリースペース黒豆」 北20条東7丁目 携帯09066906488　　　　　ライブ終了後　ＡＫＩＲＡトーク 　　　　　　参加費　１０００円（おつまみ付き） ７月８日　　黒豆ネアリカワークショップ１３時半～　　 　　　　　　お一人様　１５００円（材料費込み） 　　　　　　黒豆ＡＫＩＲＡライブ１９時～　 　　　　　　参加アーティスト　hajime＆とーる＆土田　 　　　　　　お一人様　２５００円 　　　　　　「フリースペース黒豆」 北20条東7丁目 携帯09066906488７月１０日　精進レストラン「葉（よう）」中央区南17西７ 電話562-7020 　　　　　　　１３時半より チケット１０００円　大潟さん企画７月１２日（木）「フリースペースだれも」（リトルローズの隣）　　　　　　　　　 中央区南14条西12丁目2-22　　　　　　　　　（知的障害の方の社会福祉法人草の実会の関連場所です） 　　　　　　　　　夜18時か19時以降の開演予定 ７月１３日　東区民センター　２階大ホール東区北１２条東７丁目　　　　　　　（地下鉄東豊線東区役所前駅）　　　　　　　ライブ：20時より　参加費　１．５００円　　　　　　　　　　　　　　　　　交流会実行委員会　あいわユニオン　電話782-0115まで　　　　　　　原田さん企画。７月１４日　伊達「天空」ライブ 　　　　　　１９時～ 　　　　　　お一人様　２０００円 ７月１５日　室蘭「和子の部屋」 　　　　　　１５時～ 　　　　　　お一人様　１５００円 ７月１９日　「あさかげ生活支援センター」電話　011-733-3808　　　　　　　　　札幌市東区北33条東14丁目　　　　　　　　地下鉄東豊線　新道東駅　５番出口より徒歩３分　　　　　　　　　１８時より　精神障害当事者自助グループメンバーが企画。７月２０日　フェアトレード雑貨＆レストラン「みんたる」　　　　　　　札幌市北区北１４西３東向き でんわ　０１１-７５６-３６００　　　　　　　　　　　　　　http://www.mintaru.com もご ７月２３日　オーガニックカフェ「青い空　流れる雲」　　　　　　　中央区南1西２３（円山）電話623-3887　　　　　　　１８時半より　　　　　　　　料金 ：ライブのみ１０００円　食事も希望の方２０００円 　　　　　　　ライブ終了後ＡＫＩＲＡさんを囲んで食事。大潟さん企画。７月２４日　レストラン「のや」 　　　　　　　札幌市中央区北2東11-23-14電話番号 011-210-5105 　　　　　　　石造りの美味しいレストラン。　　　　　　　ライブスペースにはグランドピアノあり。 　　　　　　　石の倉庫の反響でまた新たなＡＫＩＲＡさんと出逢いましょう。 　　　　　　　時間・料金：追って告知します。ジョニーさん企画。７月２５日　焼き鳥屋「朴」手稲本庁１-３電話691-1008 　　　　　　　１８時半より チケット１５００円　　　　　　　（ワンドリンクつき）店主のノリで焼き鳥をサービス？　　　　　　　お申し込み大潟までTEL/FAX　613-1179 　大潟さん企画 ７月２６日　Ｌｉｖｅ＆Ｂｅｒ「ＳＬＯＷ　ＨＡＮＤ」 　　　　　　　札幌市中央区南７西４第２北海ビルアバンティ４Ｆ 　　　　　　　ＴＥＬ＆ＦＡＸ　　０１１　５３２６０５８ 　　　　　　　http://homepage2.nifty.com/slowhand/index.html 　　　　　　　開場　20:00 　開演20:30　料金　2,500(ワンドリンク付） 　　　　　　　とってもCoolでフレンドリーな空間です！ 　　　　　　　レコーディングにも使用されるGoodな環境で　　　　　　　AKIRAさんを体験しましょう！ ジョニーさん企画。７月２７日　黒豆５周年記念ライブ 　　　　　　　　　　　　「フリースペース黒豆」 北20条東7丁目 携帯09066906488現時点で以上です。変更追加等追って告知します。

みちのく写真集

みちのく１人旅

札幌～苫小牧～フェリーで茨城の大洗～旧下館今は筑西で姉と会い姉夫婦の家に泊まる姉孝行・・・・なんと姉に会うのは１３年ぶり！！船上でイルカの歓迎を受ける・・・感動！！ 姉の家の近くの下館の親戚一家と両親と会い～栃木は、自治医大で白血病の従姉妹を見舞い。その後、両親の希望で益子温泉のホテルに泊まる・・・親孝行・・・親と会うのも５年ぶりくらいか？ 益子温泉のホテルでツバメの子育ての模様を眺める・・・感動！！ 益子で両親と別れる・・・姉夫婦や従姉妹の一家の話などをする・・・結構長話となる。両親と益子名物焼き物などを眺めて別れる・・・欲しかったカップを買う・・・・１０年ほど前にも益子を両親と訪れ温泉に浸かり焼き物を購入した。 日光へ・・・ＡＫＩＲＡ邸を訪れ・・・・ネアリカ見学に音楽談義に歴史の話などをする・・・お勧めの店で夕食を２人で食べた後に日光警察署前で別れる。 その後、国道４号線をひた走る・・・・国道沿いのビジネスホテルにて福島で泊まる。仙台まで４号線を走るが製紙工場の煙を見て進路変更。神社仏閣を巡る・・・竹駒神社、金蛇神社などを参拝。笹谷峠を越え山形に向かう。笹谷峠には平安時代まで遡る長い歴史がある。周囲には鬼の伝説で知られる有耶無耶関跡、悲恋の伝説を秘める阿古耶の松などの史跡が現在まで伝えられている。はるか時代を下ると、明治、大正、昭和を生きた歌人斎藤茂吉の歌碑もある。 車で走っても難所でした・・・感動！！峠を降りた辺りにある「蝋燭庵」で蕎麦を食べる。お勧めをと頼むと「にしんそば」とのこと。渓流を眺めつつ山形で食べる「にしんそば」北前舟に北海道と本州の広範囲の交流という歴史に思いを馳せる。山形では、主に国道１３号線で北上。奥の細道「松雄芭蕉」の歌碑や記念館などを眺めつつ。赤倉温泉、銀山温泉などを見に行くが・・・いまひとつ。とりあえず、酒田にでも行こうかと思う。肘折温泉の表示を発見。これまた、難所をひた走り。肘折温泉で感動。日暮れ前に公衆浴場で入浴。宿を世話して貰う。山奥の鄙びた温泉の町は、人の心が暖かだった。つげ義春の漫画にそのまま出てきそうな景色を眺め。心底落着く。ここの湯は、今まで入った温泉で一番。大正時代まんまの宿「三浦旅館」料理ももてなしも心がこもり癒される。昔の日本がそこにあった。名物の朝市を朝５時半より眺め。再訪を誓い、宿をでる。 １３号を北上。秋田へ。これまた国道沿いにあった院内銀山を見学。３５０年にわたる歴史と今は廃墟と化した銀山を巡る。往時を偲ばせる豪奢を極めた金山神社・・・今は、苔むした参道とやたら立派な神殿。そして、遊女の慰霊碑や切支丹慰霊碑や無縁仏の塚。広大な墓地群を眺める。様々な霊を回向する。地下資源と人の欲という壮大な歴史と現代社会について思いを馳せる。 開高健の紀行文に網野、赤坂両氏の対談集を携えた今回の旅。この辺りで満腹状態でもう帰りたいなあなどと思いつつ。まだ、秋田県。日本は広いということ、島国とは言え。山と川の美しい国であるという事。大和朝廷による国家形成と東北王国時空を越えて思いが錯綜する。国道１３号から県道１号に入り北上川を眺めつつ岩手鶯の宿で一泊。この辺りでは、もはや文明の毒を感じ・・・・旅情も覚める。そして、４号線に戻り北上する、三沢基地～六ヶ所村を眺めつつ恐山へなにものかに導かれ。それがなにかは、わからねど。神霊か？守護霊か？ご先祖様か？ 僕をいつも守ってくれる霊がここまで明瞭に撮影出来たのは初めて。場所は恐山近くの神社。そして、恐山へ 三途の川にかかる橋。幽玄、神妙、幻想。そんな言葉が似合う霊場恐山。しゃくなげ荘で泊まる。恐山の山門はすでに閉ざされ。霊場の受付のおじさんが泊まれるというので・・・・・ここの叔父さんと長話。みちのく、恐山、下北。営林署に務め、肩を叩かれ退職。一念発起でしゃくなげ荘をはじめる。民具の話や六ヶ所村の話や変わり行くこの国への切ない想いなどを拝聴する。下北半島恐山の生き証人丸山さんの話は貴重だ。イタコの話に強酸性の湖である宇曽利湖にだけ生息する恐山ウグイの謎。興味は尽きない。そして翌朝霊場を参拝後・・・大間より函館へ旅のラストは、キタキツネのお帰りなさい。でありました。キタキツネ。支笏湖で見て以来。お疲れ様と僕をねぎらうきつね。 でまあ・・・・そんなこんなの行き当たりばったりのみちのく１人旅でありました。走行距離１７００キロを越え。写真の撮影枚数も７００枚を越し。白血病の従姉妹を見舞う一週間の旅。

雨の日の朝

朝起きると雨が降り何故か、ああやっぱりと思う。22年前に白血病の従姉妹が入院する病院に供血や見舞いに行くと不思議と雨が降った。当時は、成分輸血が始まったばかりで血液遠心分離機が5億円もしたとか。白血球と血小板を２００ＣＣ分離するのに5時間かかったとか東京下町のボロアパートから成田の日赤までは遠かったとか仲間や友達が随分と応援してくれたとか仕事を休んで数時間かけて成田まで見舞いに行く友達がいたとか従姉妹が死んだときは主治医も坊さんも泣いてたとか山谷そばの貨物駅で毎日汗を流し労働に勤しんだものだとか雨とともに雑多な記憶が蘇る。19歳という当時の僕の年齢は何でも出来ると思えるだけのエネルギーがあったのと無知だったという欠点と・・・まあ、行動力の塊だった。今はどうか？と省みれば。死の衝撃や病の惨劇や人間関係の泥沼劇を見続け学んだ。人には、コントロール出来ることと出来ないことがある。自身や現実を直視すれば、出来ることは、ほんの僅か。その僅かな事を誠心誠意やっていく。まあ、それだけだろうと思う。で、どうせやるなら自身の納得する事をなどと思う。本当に大変な思いをしてそこから学ばないと人間変われないのかもしれない。誰もが自身の領域外のことまでコントロールしようとすれば不安になるのだと思う。13歳の従姉妹が22年前に白血病になり死んで行った。誰もが何とかしたいと思った。しかし、あっけなく入院して半年で死んで行った。人間が人間の命などコントロール出来ないのだと思う。ここに我々の致命的な悲しみの幻想があるのだとも思う。などと考えると思い出す言葉がある。「そして自分の不如意や病気の苦しみに力強く堪えてゆくことのできる人間もあれば、そのいずれにも堪えることのできない人間もずいぶん多いにちがいない。病気というものは決して学校の行軍のように弱いそれに堪えることの出来ない人間をその行軍から除外してくれるものではなく最後の死のゴールへ行くまではどんな豪傑でも弱虫でもみんな同列にならばして否応なしに引き摺ってゆく。――といふことであつた。」 　　　「吉田は平常よく思ひ出すある統計の数字があつた。それは肺結核で死んだ人間の百分率で、その統計によると肺結核で死んだ人間百人についてそのうちの九十人以上は極貧者、上流階級の人間はそのうちの一人にはまだ足りないといふ統計であつた。勿論これは単に「肺結核によつて死んだ人間」の統計で肺結核に対する極貧者の死亡率や上流階級の者の死亡率といふやうなものを意味してゐないので、また極貧者と云つたり上流階級と云つたりしてゐるのも、それがどの位の程度までを指してゐるのかはわからないのであるが、しかしそれは吉田に次のやうなことを想像せしめるには充分であつた。つまりそれは、今非常に多くの肺結核患者が死に急ぎつつある。そしてそのなかで人間の望み得る最も行き届いた手当をうけてゐる人間は百人に一人もない位で、そのうちの九十何人かは殆ど薬らしい薬ものまずに死に急いでゐるといふことであつた。」「のんきな患者 」梶井基次郎著「我々は悉く死刑の判決を受けている死刑囚である。それが人生という牢獄につながれている。毎日監守がコツコツと扉をノックして、一人づつ死刑場へとつれ出してゆく、我々はただ自分の順番を知らないだけなのだ」ヴィクトル・ユーゴー「祝宴の家に行くよりは、喪中の家に行く方がよい。そこには、すべての人の終わりがあり、生きている者がそれに目を留めるようになるからだ。」(旧約聖書、伝道の書7:2)「竹が割れたこらえにこらえて倒れたしかし竹よ　その時おまえが共に苦しむ仲間たちの背の雪を払い落としながら倒れていったのを私は見ていたよほら倒れているおまえの上にあんなに沢山の仲間が起き上がっている。」（星野富弘　花の詩画集『鈴の鳴る道』より）梶井基次郎全集鈴の鳴る道

納める

職場のマンションの家賃と自宅の家賃を納め。地方税と住民税をがっぽりと納め・・・ギブソンのセミアコが買える位。福地さんの車にシンセを納め。物置にドラムセットを納め。そして、今日は録音納め。「パパイア」の収録。フトシ君と。やはり1人では心細いのか？歌唱力抜群のフトシ君の「パパイア」は、なおや君が入るとハッピーな楽曲になる。僕的にはＯＫテイクが録れる。結局、なおや君と・・・その後もんちゃんにまこちゃんと最強軍団での収録となる。それと、アバンギャルドな曲を数テイク。僕は、今日「シコシコピュッピュッピュ」というバックコーラスの入る名曲「僕の恋人」を書き下ろし即録音するという荒業をやる。そして、録り忘れた「ダメダメ団のテーマ」をみんなで演奏してコンパクトフラッシュに納める。ついでに「母さん一直線」もメロディーをつけて仮録りする。今日、コンパクトフラッシュに納めたのは、お笑い路線が多い。僕好みの楽曲だ。なおや君をどう起用すればいいか大よそわかる。コンパクトフラッシュも99曲まで入ってこれ以上はいらない・・・・２ＧＢもあるのだが。これなら幾らでもＣＤなど出せると確信。今日は、ゲラゲラ笑いながら良質な音源が取れる。録音の段取りも非常に進歩したメンバーたち。メンバーを真駒内駅まで送り、冷やし中華などを胃袋に納める。帰りがけに生協により身内への土産と見舞いを買い。車に納める。とりあえず、録り終えた楽曲を編集するのは本州から帰ってきてから。またまた選曲と曲順に頭を悩ましそうだ。2枚目のＣＤのコンセプトを考えつつ、選曲を決める。と今日は、色々と納める。そして、これから、旅の荷物をバッグに納める。

だよなあ・・・

「あなたは孤独感から逃避しようとしているのです。あなたは次から次へと本を読みあさったり，いろいろな指導者のあとを追ったり，映画を見に行ったりします．．．．ではこの孤独に対処する方法を，どのようにして発見したらよいのでしょうか？あなたが逃避をやめたときに初めて，あなたは何をすべきかということが分かるのです。あなたが自ら進んで現実にあるがままのものに直面したとき―――それはラジオをつけてはならないということであり。文明に背を向けなければならないことを意味します―――そのとき，孤独は終わってしまいます。なぜかと言いますと，その孤独は完全に変容してしまっているからなのです。精神は絶え間なくあるがままのを回避し，逃避し，拒否し続けているので，精神自体がその障碍を生みだすのです。直視することを妨げている障碍があまりにたくさんあるために，私たちはあるがままのものを理解しないのです。」「私たちは「苦しんでいる当のものが何であるか見てみよう」とは決して言わないのです．．．．．私が対象に対して，私の外部のものとして関係しないかぎり，問題は存在しないのです。しかし外部のものとしてその対象と関係するやいなや，問題が生まれてくるのです。私が苦悩というものを私の外にあるものとして扱う限り，私が兄弟を亡くしたとか，金が無いとか。あれやこれやの理由で私は苦しむことになるのです。しかし，私がその対象であるなら，また私がその事実を見るならば，その対象全体が一変し，全く違った意味を持ってくるのです。そのとき完全で全体的な注意力が生まれるのです。そして完全に見られたものは，理解され，解消されてしまうのです。そこには恐怖というものがなく，従って「悲哀」という言葉も存在しないのです。』 「結局，愛の中には関係というものがないのではないでしょうか？あなたが何かを愛していて，その愛の報酬を期待しているときに初めて関係が生じるのです。あなたが愛してるとき，つまりあなた自身をあるものに，完全に全体として委ねたときには関係は存在しないのです。もしあなたが本当に愛していたり，もしそのような愛が存在しているなら，それは驚くほど素晴らしいことなのです。そういう愛の中には摩擦もなく，自他もなく，完璧な一致があるのです。それは統合の状態であり，完全なのです。完全な愛と共感があるとき，幸福で喜びに満ちた稀有な瞬間が訪れるのです。」J・クリシュナムルティ「意識ある人は他人からコントロールされることはない。他人の問題を自分のこととすべきではない。誰かがあなたに向かって無礼を働いたとしても，なんで心を乱すことがあろうか？」 「弱さというものはどうしても他の人々に嗅ぎつけられ，利用されてしまうものです。あなたは自分がこれを欲しいのだという誤った欲求や願望をもっている。自己充足が強みであるのに対して，誤った欲求は弱みです。あなたの誤った欲求と，他人があなたをどう扱うかの扱い方とはつながっているのです。」 「人は，他の人々のそばにいたがる．接近とは物理的に近くにいることでもないし，家庭とか社会組織に属するとかいう意味でもない。ましてや共通の願望をもつという意味では毛頭ない。狼の群は一匹の羊を殺す共通の欲求をもっているのだ。このような接近とは，近いことを装った隔絶に過ぎない。」「幸福というものの本質を理解するにためにはまず，幸福とは何ではないかを調べる必要がある。通常，幸福と名づけられているものは不幸からの一時的なまぎらわしに過ぎない。」 V・ハワード「人というものは，ごく些細なことを扱うときに，ついその人格を暴露するものだ。そんな場合には警戒心がないからだ。このことは，人間の人格にある底知れぬエゴイズム，他の人々にはひとかけらの思いやりもないところを観察するまたとない機会になることが多い。もしこうした小さなことで欠陥が現れたら，あるいは彼の一般的な行動にその欠陥が見えたら，なにか重大な事柄についても彼の行為の底にはこうした欠陥がそのもととなっていることが分かる。彼はただ事実を上手に偽っているだけかもしれないのだ。…あなたの戸口から先では彼を信用してはならない。」ショーペンハウエル とまあ・・・だよなあと思うような言葉たちを羅列してみる。要約すれば、「人生で起こる出来事は必ずその人にとってなんらかの意味を持ち、人間には個人的欲望がある。しかし、その欲望は執着心を捨てたときに初めて実現する。」そんなようなことだろうか？心理学教授ジーン・アーチャーバーグは、こんなことを言ってる。「人類は生化学・神経生理学的に見ると、互いに共鳴し合っている量子のスープのなかで生きている。これが真実だとすれば、私たちが心のなかで考えていることは、とてつもなく大きな問題ということになる。なぜなら、精神的に進化した個人は、自分をはるかに超える地点にまでその影響を及ぼすようになるからだ。愛と情熱、憎悪と貪欲、富とあこがれなど、人間が心のなかに抱く感情はすべて、個人的感情だとばかりは言えなくなるだろう。」まあ、答えは同じ所に行く。V・ハワードの言葉をもうひとつ。「過去，現在，東洋西洋のさまざまな人類の教師の使っている異なる用語に惑わされてはならない。それらは同じ真実を，その人独自の用語で記述しているに過ぎない．宗教の導師はこれを神（God）といい，哲学者は理性（reason）あるいは自然性（naturalness）とかと表現し，神秘思想家は真理（Truth）あるいは高い次元の力（Higher Power）などといい，心理学者ならリアリティー（reality）とか全体性（wholeness）とかいうかもしれない。言葉は異なるが，すべて人間的正しさへの道を記述しているのである。」 で果たしてこれらが解けるか？個人的には解けても全体的には？この辺りの事は聖書より「わたしたちは皆、多くのあやまちを犯すものである。もし、言葉の上であやまちのない人があれば、そういう人は、全身を制御することのできる完全な人である。馬を御するために、その口にくつわをはめるなら、その全身を引きまわすことができる。また船を見るがよい。船体が非常に大きく、また激しい風に吹きまくられても、ごく小さなかじ一つで、操縦者の思いのままに運転される。それと同じく、舌は小さな器官ではあるが、よく大言壮語する。見よ、ごく小さな火でも、非常に大きな森を燃やすではないか。舌は火である。不義の世界である。舌は、わたしたちの器官の一つとしてそなえられたものであるが、全身を汚し、生存の車輪を燃やし、自らは地獄の火で焼かれる。あらゆる種類の獣、鳥、這うもの、海の生物は、すべて人類に制せられるし、また制せられてきた。ところが、舌を制しうる人は、ひとりもいない。それは、制しにくい悪であって、死の毒に満ちている。　 わたしたちは、この舌で父なる主を讃美し、また、その同じ舌で、神にかたどって造られた人間を呪っている。同じ口から、讃美と呪いとが出て来る。わたしの兄弟たちよ。このような事は、あるべきでない。泉が、甘い水と苦い水とを、同じ穴からふき出すことがあろうか。」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　新約聖書「ヤコブの手紙」よりまあ、（○￣ ～ ￣○；）ｳｰﾝ･･･ だよなあと思うのでありますね。二律背反なのですね。国語辞典から...〔哲〕(Antinomie ドイツ) 相互に矛盾し対立する二つの命題が、同じ権利をもって主張されること。カントは、理性だけで世界全体の根本的問題を解決しようとすると、二律背反に陥ることを指摘した。アンチノミー。一つの命題から互いに矛盾する二つの命題が同等に引き出されること。カントはこれを理性が陥る自己矛盾であるとした。（集英社国語辞典）例えば、「近年多発する、凶悪な少年犯罪を減らす方法」という命題（A）に対して、「たとえ軽微な犯罪でも大きな犯罪を犯す前に、重い罰を与えて罪の重さを知らしめ、そこで食い止める」という命題（b）と、「軽微な罪を許し、教え、諭すことで、重大な犯罪を犯さないよう導く」という命題（c）が導き出されたとする。これら（b,c)は、（A）から、論理的に引き出されたものであるが、（b）と（c）は互いに矛盾している。まあ・・・・不思議な二律背反な生き物です人は・・・・・グローバリズムと反グローバリズム、経済成長と環境破壊、相反する国益、覇権主義と反覇権主義・・・・・。まあ、二律背反で統合失調なのであります。だよなあ・・・と・・・思うことが多い朝でした。(-∧-)合掌・・・

本州へ

昨日もなんだかんだとハッピーライフの打ち合わせに発送準備などをみんなでやって。来客に電話に忙しい。職場のみんなに相談した結果、一週間ほどお休みを貰って、僕は、土曜日の夕方に車でフェリーに乗り込み一週間ほど本州へ行きます。フェリーの予約をしたり・・・・自動車と人間が1人で三井商船フェリー２２５００円でした・・・安い。会えれば日光のＡＫＩＲＡ邸に遊びに行こうかと思う。「是非！！是非！！」というこの何年かのＡＫＩＲＡさんのリクエストにお答えするために・・・「大きいネアリカを見て欲しい」と昨日電話でＡＫＩＲＡさんと話す。従姉妹の入院する自治医大からＡＫＩＲＡ邸のある日光までは、結構近いのだ。ライブ用のフライヤーをのほほんに発送して貰うようＡＫＩＲＡさんに依頼する。ＡＡＰとＦＭ白石バンドがＪスクランブルでのライブ用に我が家にあるドラムスその他を貸し出すのでその段取りとか。今朝は今朝で癌患者の会の大潟さんとＡＫＩＲＡライブの打ち合わせ。ドラマージョニーさん企画３本。癌患者の会の大潟さん企画３本。これで、「大通り会場」と「あさかげ」をブッキングしておけばとりあえず一週間ほど居なくなっても大丈夫そうだ。これは、午後から職場でやる予定。帰ってすぐにトンコリの録音もゆかさんより頼まれる。録音の日程を7月2日の午後を7月3日の午前に移す。とりあえず本州に散らばる身内に電話。従姉妹の見舞いに自治医大。姉夫婦に会い。叔父叔母に会い。父母と温泉にでも行こうかと思う。空いた時間にＡＫＩＲＡ邸に行ってネアリア見たり、妖怪ＣＤを聞いてもらいつつ四方山話などを予定。帰りは出来れば早めに関東を抜け出し、東北道を北上しつつ遠野などみちのく一人旅などをしつつ恐山見物経由で函館から北海道上陸などと・・・・地図を眺めつつ考える。遠野と恐山は、日本文化の大きな深層の原点なので是非見てみたい。これらが、無理なら大洗いからフェリーか？フェレットの世話は友達に頼んでと・・・・腰のほうも気功にストレッチにマッサージで8割ほど回復。白血病の従姉妹の方は、抗がん剤の投与で小康状態を保っている。まあ、あとは、いつもの通り成り行き任せの出たとこ勝負の一週間となりそうです。

白血病と放射能

６月下旬にＡＫＩＲＡさんがやってくる。その打ち合わせを昨日する。札幌地域労組主催のイベントを東区民センターでここでの出演が決まり、白石まちつくりハウスは、夏祭りの為出来ない。東区あさかげでは実現しそう。みんたるその他ライブハウスは、ジョニーさんが交渉。がん患者つながりでは、大潟さんが一肌脱ぐ。これと黒豆さん企画。そしてＡＫＩＲＡさん本人とも打ち合わせ。職場の妖怪CDの製作状況などをＡＫＩＲＡさんに話せば。「是非参加したい。」とのことで・・・「そう来たか。」以前の電話では・・・・参加云々は言ってなかった。ＡＫＩＲＡ入り妖怪ＣＤが実現可能なら是非実現したい。メモ代わりに書いておく。仕事の進行を早めて。ハッピーライフを早めに製本印刷している。妖怪CDの完成やお披露目ライブなども開催して。これらは、想定内で。想定外が従姉妹の白血病のことで。見舞いに行こうか？行けるだろうか？などと逡巡する。入院先は栃木の自治医大。茨城のど田舎に住む従姉妹一家に姉夫婦。行くならフェリーだろうなあ。と。料金その他をネットで眺めつつ。苫小牧発大洗着の便で行くのが一番アクセスが楽だ。忙しくなる前の今なら行けそうだ。昨日は、職場でも家でも電話が鳴り響き。突然の訪問客が来たりでこれから始まる嵐を予感させる。さあて（○￣ ～ ￣○；）どうしようかなあ・・・・・大洗の港を地図で見ると原発関連の施設が多い。癌や白血病とこれらとの関連や如何に？などと考える。イラクでばら撒かれた大量の劣化ウラン、チェルノブイリにセラフィールド。スリーマイルに東海村・・・・・・そして六ヶ所村。これらの統計や精細なレポートがあったとしても。おそらく握りつぶされて闇の中だろう。こういった↓サイトを久々に眺めたりする。http://www.janjan.jp/special/genpatsu/list.php薬害エイズ人脈とわが国の原子力人脈が重なっていたり。これまた、戦中の中野学校や２３１部隊の人体実験などともリンクしてくるのだが・・・http://ueno.cool.ne.jp/fujiwara/1.html今後引き起こされるあろう戦争と戦争の親玉たちと原子力産業は、仲が良い。こういうのを共謀罪というのだろう。相当に旨みのあるビジネスのようだ。原子力産業を育てた者たちこそ現代の悪魔じゃないか？などとも思う。こういった世界の癌とも言える産業構造と増え続ける癌や白血病という現代病は相関関係があるのだろうなあ・・・・などとぼんやり考える。このあたりの情報を精査していくとこの国がいかに狂っているかがよくわかるのだ。でまあ・・・いつ誰が癌や白血病や精神病になってもおかしくない時代に我々は、生きている。などと考えていくと従姉妹の見舞いに行こうかと思う。遺伝因子や環境因子やどんな病気にも様々な因子がある。しかし、水俣病などの公害病を見る限り。人体と有害な化学物質との関連は明らかだ。この辺りの事は↓を読んでもらえば。http://www.janjan.jp/living/0706/0705310440/1.phpそしてこれら地球の資源を巡る争奪戦と独占資本の問題。この辺りの問題が常にチラツク。この辺の事は↓http://amesei.exblog.jp/5136036/日本ではじめてスギ花粉症が見つかったのは、日本中が東京オリンピックで浮かれていた１９６４年のことである。それ以前の日本には、スギ花粉症という病気はまったく存在しなかったという。そして１９７０年代後半になると、そのスギ花粉症が急速に増え始める。現在の日本には、1000万人を超すスギ花粉症の患者がいる。日本人の10人に１人がスギ花粉症の患者というのだから・・・・・これの因子としてディーゼル車の排気ガス中に含まれるディーゼル排気粒子＝DPEが疑われている。まあ、こんなことと似ているのかもしれない。原発と癌や白血病の増加との関連は。白血病は体に取り込まれた放射性物質が体内で放出する放射能によって、白血球の遺伝子が損なわれ、癌化することによって起こるという説がある。骨髄にある白血球の元になる細胞は細胞分裂が盛んなため、遺伝子が影響を受けやすいのである。それと同じ理由で、細胞分裂が旺盛な胎児や子供は、大人より放射能の影響を受けやすい危険性があるなどといわれる。放射性物質が放射能を出す期間は、何千年にもわたるものもある。セシウム137の半減期、すなわち放出放射能が半分の強さに減る期間は３０年であり、ストロンチウム90の半減期は２８年にもおよぶ。プルトニウム239の半減期にいたっては、なんと２万４１００年である。広島や長崎で白血病患者や癌患者が増大した事を思い出されたい。そして被爆国日本の５０基を越す原発銀座状態に核再処理施設の建設と稼動。これらに加え、遺伝子操作した農作物で作られる食品や環境ホルモン。まさに我々は、瀕死状態なのだと思う。大気も水もこの星で循環してる。これに加え食物連鎖などを考えれば巡り巡ってこの星が毒物まみれになり生命が生存できなくなる可能性もあるのかも知れない。エントロピーという言葉は、汚染を意味する。そして、我々の日々の営みの結果により汚染の度合いが幾何学的に増大している。などと思う朝。白血病で従姉妹や親友が死に。色々調べると放射能の問題にぶち当たる。そして、この世界にある巨悪にも。人間の精神はほとんど進歩しないのにテクノロジーだけが一人歩きする。そんな時代に我々は生きているのだ。

平和を想う

積つた雪 　金子みすゞ　上の雪 　さむかろな。 　つめたい月がさしてゐて。 下の雪 　重かろな。 　何百人ものせてゐて。 中の雪 　さみしかろな。 　空も地面もみえないで。 私 　金子みすゞどこにだつて私はゐるの、 私のほかに、私がゐるの。 　 通りぢや店の硝子のなかに、 うちへ帰れば時計のなかに、 　 お台所ぢやお盆にゐるし、 　雨のふる日は、路にまでゐるの。 けれどもなぜか、いつ見ても 　お空にや決してゐないのよ。 不思議詩人みすずの「お空にや決してゐないのよ。」これがどうもひっかかり。 どういうことだろうか？などと考えつつ。「女性を愛し、大地は女性なのだと教えられ育ってきた男たちは、大地と女性を同じものだと考えている。それこそ本当の男なのだ。生命を産むのは女性である。女性が昔から感じとっていた眼にみえない大きな力との関係を男たちが理解し始めるなら、世の中はよりよい方向に変化し始めるだろう。」ロレイン・キャノ「お空にや決してゐないのよ。」天は父。大地は母。などという世界各地の伝承を思い出す。それにしてもみすずの自他一体的な感覚は尋常じゃない。「いちばん重要な、最初の平和は、人の魂のなかに生まれる。人間が宇宙やそのすべての力とのあいだにつながりや一体感を見いだせたとき、その平和が生まれるのだ。」「子供の訓練は、じっと座っていなさい、そしてそれを楽しんでごらん、という教えから、はじめられたものである。子供たちは、嗅覚を敏感に して、なにも見るものがないところになにかを見たり、まったくの静寂のなかに、じっとなにかを聞き取ったりするように、と教えられた。じっと座っていることのできない子供は、ちゃんと成長していない子供だ。」 というアメリカ大陸先住民の言葉たちなんかを思い出す。そして、我が家のフェレットなんかもお仲間だ。彼等も僕の気持ちがわかるらしい。きのうとおととい辺りのフェレットの「ぼくちゃん」は、やけに親密だ。まとわりついて、離れない。僕が目を覚ますとすぐに寄ってきて。あちこち舐めたり、齧ったりする。まあ、彼等にも身内の不幸がわかるのだろう。ぼくちゃんなりの僕へのエールだ。フェレットである彼は、僕の良き相棒なのだ。この世の辛酸を舐め尽くし薄幸だった金子みすずその世界観はあまりにも見事で僕を魅了する。平和を想うときや考える時に思い出すのが、みすずの以下の詩だ。みんなをすきに私は好きになりたいな何でもかんでもみいんなねぎもトマトもお魚ものこらず好きになりたいなうちのおかずはみいんなかあさまがお作りになったもの私は好きになりたいなだれでもかれでもみいんなお医者さんでもカラスでも残らず好きになりたいな世界のものはみいんな神様がお作りになったもの童謡詩人金子みすゞの生涯

祖父の日記

父方の祖父の日記などを今朝は、じっくり読む。昭和初期のモダンボーイ。菊池寛に師事。映画や芝居が音楽が好き。そのコレクションも膨大だったという。慶応を卒業後に三越に務め。野球や相撲も好きで。軍人でもあった。昭和初期の芝居や映画のチラシ。相撲の星取り表に早慶戦の結果。そんなのが日記の間に挟まり。当時の日本の状況と祖父の心境を知るのが面白い。２２６事件当時に祖父は、仕事で日本橋の三越本店にいる。戒厳令が敷かれ。様々な情報が錯綜する。ラジオは、肝心な事は、何も流さず。新聞は、大本営発表。これらを、こまめに書きつづる。1936年（昭和11年）2月26日「朝出勤の途中、近歩３の兵卒（近衛兵の部隊名かと思われる）が１人、着剣した銃をかついで伝令として駆け回っているのを見た。変だと思ったがそのまま出勤する。」などと、結構長い事書いている。戒厳令が解かれると、ハーモニカの演奏を聴きに行ったりしている。「粋」だね。昨日読み終わった「アドルフに告ぐ」を読んで祖父の日記を読みたくなった。戦争末期にフィリピン戦線に志願した祖父は、九死に一生を得て帰国するも、数年後死亡する。栄養失調やマラリアの後遺症だと聞いている。豪傑だった祖母に言わせるとこの祖父に一番似ているのが僕だそうだ。祖母は、戦争後旦那に死なれ苦労の連続で戦争に行った祖父を恨んでいた。志願しないという選択もあった。家族より国を選んだ祖父の気持ちを祖母は赦せなかった。祖父は、昭和の初期に三越の札幌支店でも働いていた時期があり。孫である僕は、札幌に長い事住む事になる。僕の父は、昭和１３年生まれなので２２６事件当時には、まだ生まれてない。父の兄３人はこの世に生を受けている。昭和１３年に生まれた末の息子に「伸陸」とつけたのは、祖父だろうか？暴走する、当時の日本を象徴する名かと思う。父親が４回変わった薄幸の祖母。良い所のボンボンだった祖父。この血と。茨城の笠間の出身である母方の祖父母。駆け落ちして東京で暮らす。この祖父も歯科系の学校に通ってる途中で岡惚れした祖母と駆け落ちするボンボンなのだ。戦争という大きな出来事が祖父を早死にさせ、大変な時代に男４人を育てた父方の祖母。父と母を結ばせる。そして僕が生まれる。運命というのは不思議なものだ。面倒見良く、信心深い母方の祖父。音楽や映画や芝居や文学が好きだった父方の祖父。この２人の祖父。僕の記憶には、無い２人の祖父と僕は結構似ている。この２人の祖父が果たせなかったことを僕がやってるのかも知れないなあ・・・・などと時折思うことがある。それは、弱い人を助ける事であったり。宗教に対する造詣を深める事であったり。音楽や文学や映画などの文化に対する造詣を深めることであったり。会った事すらない祖父とこうして日記を読むことで出会える僕は幸せだと思う。昭和という激動の時代を日記を通して教えてもらえるのだから。

峻厳

父の日の朝姉から電話が来る従姉妹が危篤だと僕も姉も入院歴のある自治医大。姉もフラッシュバックを起こしているのか？今日は、丁寧に話を聞く。従姉妹が入院した日が２１年前に死んだ従姉妹の命日だという。６月１１日。今日は、バンドの練習で我が家を午後より貸し出す。練習の為のＰＡのセットアップ後は、演奏を聞きつつ。２階の寝室で最近読んでる「アドルフに告ぐ」を読む。手塚治の最高傑作かも知れない。練習終了後、茨城へ電話。従姉妹の状況を叔母に聞く。父や母。そして同じ病で娘を２１年前に失った叔母。やはり、急性の骨髄性の白血病だった。姉の言うとおり２１年前に死んだ従姉妹「浩子」の命日に入院した。今日は、父の日で酒や食料を実家に送った旨を両親に告げ。その他、身内としばし話し電話を切る。同じく、骨髄性白血病で二十歳過ぎで死んだ親友の命日が３月９日。僕の誕生日が３月７日。そんなことをしばらくぶりに思い起こし。人生は、峻厳だ。峻厳なのだ。と改めて思う。親族や身内には、会いたくない。親族の病理や関係性の問題とは、距離を置き。僕は、余命を保った。恐らく、酒を辞める途中で関わったらこちらの命が無かったと思う。共依存症にアルコール依存、統合失調に知的障害。膠原病に白血病と僕のケースワーク能力は、幼い頃よりこの親族の中で身につけそして、自身がきっちりと病んだという経緯がある。これらの精神病理と繰り広げられる人間模様は、とてつもない、としか言い様がない。もう、再発する事は無いとは思うが、親族に関する様々な人間模様とそれに対する僕自身の感情は、僕を途方に暮れさす。そこに自身の弱さもある。敗北感や無力感。根深いゆるせなさ。「艱難汝を玉にする。」という言葉がある。苦しみや苦労がその人を磨き上げるというほどの意味だ。しかし、艱難がその人を玉砕する。そんな光景をかなりこの目で見てきた。この世の不幸や不幸より発生する精神の破壊性。これら、人間の悲喜劇。峻厳だ。(-∧-)合掌・・・

歌うギター

Earl Klugh / Solo 1. It's Only a Paper Moon - 2:152. So Many Stars - 3:133. I'm Confessin' (That I Love You) - 2:234. If I Only Had a Brain - 2:135. Emily - 2:436. Love Is Here to Stay - 2:427. Someday My Prince Will Come - 2:038. Any Old Time of Day - 3:309. Once upon a Summertime - 3:0610. Embraceable You - 3:5011. I'm All Smiles - 2:4112. You Make Me Feel So Young - 3:0113. Autumn Leaves - 2:3414. The Way You Look Tonight - 2:36アール・クルーといえば、天気予報のＢＧＭとして僕は思い出す。一時期、テレビでやたらＢＧＭとして使われた時期がある・・・１９８０年代頃。ガットギターの名手メロディーメーカー陰翳を奏でる達人などという言葉が浮かぶ。チェットアトキンスやリーリトナーとの競演も大好きだけど。１人で弾いてるクルーも良い。これらクルーのスタンダードナンバーを聞いてると思い浮かぶのがビルエヴァンス。７曲目の「いつか王子様が」などを聞いているとファーストアルバムでのエバンスの「ワルツ・フォー・デビー」を思い出す。アール・クルー（g）デイブ・グルーシン（Rhodes, etc)　リー・リトナー（g）Charles Meeks (b)　ルイス・ジョンソン（b）ハーヴィー・メイソン（ds)他という布陣でのブルーノートレーベルでのデビューから、一貫してポップなガットギターを奏でるアールクルー。歌うギターを弾ける人は、そんなに多くない。巧いと歌うは、あんまり両立しないようなのだ。そういう意味でクルーは、稀有なギタリストだと思う。この手のアルバムだとチャーリー・バードのガットギターによるソロ「SOLO FLIGHT」やジョー・パスのガットギターのソロ「ソング・フォー・エレン」などもあるが・・・・・この手のアルバムでもう１人あげるならジムホールだろうか？「アンダーカレント」ビル・エヴァンス＆ジム・ホール1.マイ・ファニー・ヴァレンタイン(5:22)2.アイ・ヒア・ア・ラプソディ(4:37)3.ドリーム・ジプシー(4:34)4.ロメイン(5:21)5.スケーティング・イン・セントラル・パーク(5:20)6.ダーン・ザット・ドリームエバンスとジムホールの競演。稀有の傑作。このアルバムを高校時代に発見した時は・・・・驚きだった。もともとエバンスが好きで彼のアルバムを親に買って貰ったりバイトした金で揃えていった。やはり、ここでも陰翳と歌うギターにピアノなのだ。２人の天才の融合。ギターのコードワークで驚愕のベースラインを奏でるジムホール。「枯葉」と似たような方法論で「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」を奏でるエヴァンス。若死にした天才ベーシスト、「スコットラファロ」への追悼のような鬼気迫る演奏。中学、高校時代に聞き漁った数多のアルバム以上の演奏には出会えない。それが、時々残念に思う。歌心って奴なんだろうケド・・・・・そう例えば、ストーンズの「タイムイズオンマイサイド」のソロギターのような・・・・あるいは、ＺＥＰＰの「アキレス最後の戦い」のような。または、ビートルズの「サムシング」のような。そんな歌うギターが好き。

妖怪音楽

おととい「孤独姫」まこちゃん昨日「パパイア」フトシくんと録り直しをする。ＣＤが本当に出るとなって。メンバーに心因反応、強迫観念、社会恐怖、対人恐怖、完全主義そんな精神諸症状が出始める。「どう評価されるか？」という社会恐怖症で金縛り状態だ。僕的には、自分で選んだテイクでＯＫでも当事者にとっては・・・・・どう評価するかは、他人様が決めることですし・・・・・どんな評価であれ、ありがたく、謙虚に受け止めることですから。で、昨日は、フトシくんとびっちり「パパイア」の録り直し。ジョニーさんも昨日は疲れが見える。昨日は、ゆかさんと２人のユニットの練習をしたり「パパイア」のギター、ベース、を収録。その後に僕と福地さんとフトシ君でヴォーカルのみの収録。昨日だけでは、フトシくんが納得が行かないので来週の金曜日に僕と２人で最後の収録。「今日は色々どうもです。長い収録の付き合いありがとうございました。 自分の歌がうまく入らなくて５時間の間 マイクに音が入らなくて物を作ることの大変さを身体 頭 感覚 で感じました。来週 のほほんで会いましょう。」とフトシ君。みんなが真剣になれたことが凄いと思う。音楽の力は、凄い。デュプリケーター、ＣＤロム、ケースたちがドカドカと我が家に届き物置に置く。ダンボール３０箱以上だ。試し焼きに頼まれていた「インディーさん」の音源を焼く。まこちゃんに渡す。一気に５枚まで焼けるこの機械は優れものだ・・・・ちなみにＤＶＤも焼ける。これで、大量生産体制は整う。とりあえず、のほほんに置き場が無いので我が家で焼いてのほほんでロムの印刷などをして行こうかと思う。６時過ぎまで自宅録音その後、職場に戻り打ち合わせ。歌詞カードにハッピーライフ７月号。なおやくんは浦河のべてるの総会に行っている。もんちゃんが物凄く成長した。まこちゃんも腕に謎の包帯を撒きつつ歌詞カードを作る。なので、色々な事が分業されながら着々と進む。もんちゃんを澄川でおろし、いったん自宅に戻り、まこちゃんに録音できるＭＤプレーヤを渡して南平岸まで送り名店「桃太郎」で「冷やし中華」「半チャーハン」「餃子」をガシガシと食べて家に帰り、風呂に入り、今日録った「パパイア」を聞く。悪くないと思う。で、ちょこっと遊ぶ。「少々脳に変調をきたしたポールマッカートニーがボブディランの物真似をしたら・・・」という曲を書く。お遊びで・・・・・これがなかなか良い。他にも「ジョンレノンがミックジャガーのまねをしたら？」とか昔遊んでました・・・・・・パロディー的なお遊びがすきなのですね。ギターの方は、やはり、名器「トムアンダーソン」は、凄いです。これで、色々と遊べるなあ・・・・妖怪ＣＤのアイディアは面白いので。もっと面白いのをどう作るか？などと考えてます。極私的には、他人様の伴奏やってるより、自分で弾いて歌う方が面白いのですが。ＺＥＰＰの「アキレス最後の戦い」のようなギターオーケストラを「トムアンダーソン」でパロったら・・・・なんてことを考えてしまう僕はやはり・・・・天才だと思います。そんなことを老後にお遊びでやろうなんて考えていたら。仕事でＣＤ作るハメになりました。ドアーズの「ジエンド」風。ビートルズ「フールオンザヒル」風。ストーンズ「ジャンピングジャックフラッシュ」風。昔録った音源などを思い出しつつ。アイディアは腐るほどあり。最近は、ちょこっとラテン風なんてのも・・・・書いたりします。こういうことを書くとジョニーさんは、「なんで隠す」というのですが。隠してるんじゃなくて「忘れてる」のです。僕は、脳が弱いのです。「本当に好きなことを仕事にするな」という己に科した掟を破り。こんなことになってしまったのでどうせやるなら、歴史に残るような仕事をしようかと思ってます。極限と極限の谷間を渡り歩き人の絶望や嘆きをつぶさに眺めつつ絶望の淵を歩むモノたちの「妖怪音楽」をつくり続けようかと思います。

魂の渇き

仕事柄あちらこちらから電話が来る。大きな政府を前提する福祉国家は財政的にもはや成り立たないと個々人は「自己責任」を負わされ、市場メカニズムに放り出される。放り出されてもやって行ける人は、あんまり電話をして来ない・・・・当たり前だが青色吐息、絶望、被害者意識、トラウマ、病苦、経済苦、人間関係苦、孤独苦、幻聴、被害妄想、強迫観念、死への渇望・・・・常にそんな人と接していてぼんやり感じること。おそらく、この国の自殺者の実態は、年間３万台じゃないだろうなあ・・・・などと感じる。例えば、自殺者の統計では、手首を切り２４時間以内に死亡した人を自殺者とするので自殺企図した人が４８時間生きれば・・・自殺者とカウントされないケースも多いかと思う。車で海に飛び込む・・・・事故死とする。アルコール依存などで海に飛び込む人は多い。統計は、数字のマジックだったりする。自殺も統計上のマジックも生存競争のひとつの結果だ。市場原理という名の戦場なのだ。そういう状況を何とかしたいと日夜頑張ってる人からも電話が来る。当事者運動や関係団体やこの社会のシステムを底上げしようと長年頑張っている人々。知らずに使っている、行政の制度やサービスは、こういった名も知らぬ人々の努力によって作られてきた。数十年単位の努力によって。国民保険料を払えない。医者に行けない。仕事に就けない。病苦、障害苦、悩みも苦しみも様々でこういった人たちの為に無償で様々な活動をしている障害当事者もいる。車椅子や白い杖を頼りに会議を重ね、庁舎に足を運び。「手伝って欲しい」「会合に顔を出して欲しい」一時期は、頼まれるままに色々な事をやった時期もある。僕は、腰や脳みそがあんまり健康じゃないので・・・・それなりにやりつつも少しずつ距離を置くようになる。酸いも、甘いも、苦味も、ピリ辛も、様々な味を経験する。ネットや書籍で様々な事を調べたり。人から話を聞いたり。様々な活動や運動に参加したりで、昨日は、自宅でＣＤの録音のやり直しなどをやっていると。車椅子に乗り、障害者の為に日夜奮闘する誠実な人から電話が来る。結構、長話をする。状況や現実に対する認識は一緒。世の中に臨むことも一緒。数日前は、全盲の人とも似たような話をする。話は、もっともなのだ。たださえ生き辛い世知辛いこの世で障害や病を抱える労苦そんな状況に対して何か出来る事はないか？そんなことどもを色々な人と話す。若かったり、健康だった頃には、僕には、わからなかった。感じることもあんまり出来なかった。そういう意味で病気になったり、障害を負うという経験は僕にとっては僥倖だった。で、まあ色々と自分なりにやって来て。どうにもこうにも渇きを感じる。金銭や制度が究極人間を幸福にするわけでもなくさりとて・・・・必要とされたり期待される事は人間として幸せなことだとも思う。しかし、そういう事態に渇いている自分。この世界に対して渇いている自分。義に飢え渇いている自分。そんな時に思い起こす詩がある。旧約聖書に出てくる詩。詩篇42:1-11 神への問いかけ指揮者によって。マスキール。コラの子の詩。涸れた谷に鹿が水を求めるように神よ、わたしの魂はあなたを求める。神に、命の神に、わたしの魂は渇く。いつ御前に出て　　　 神の御顔を仰ぐことができるのか。昼も夜も、わたしの糧は涙ばかり。人は絶え間なく言う「お前の神はどこにいる」と。わたしは魂を注ぎ出し、思い起こす喜び歌い感謝をささげる声の中を　　　祭りに集う人の群れと共に進み神の家に入り、ひれ伏したことを。なぜうなだれるのか、わたしの魂よなぜ呻くのか。神を待ち望め。わたしはなお、告白しよう「御顔こそ、わたしの救い」と。わたしの神よ。わたしの魂はうなだれて、あなたを思い起こす。ヨルダンの地から、ヘルモンとミザルの山からあなたの注ぐ激流のとどろきにこたえて深淵は深淵に呼ばわり砕け散るあなたの波はわたしを越えて行く。昼、主は命じて慈しみをわたしに送り夜、主の歌がわたしと共にある　　　わたしの命の神への祈りが。わたしの岩、わたしの神に言おう。「なぜ、わたしをお忘れになったのか。なぜ、わたしは敵に虐げられ　　　嘆きつつ歩くのか。」わたしを苦しめる者はわたしの骨を砕き絶え間なく嘲って言う「お前の神はどこにいる」と。なぜうなだれるのか、わたしの魂よなぜ呻くのか。神を待ち望め。わたしはなお、告白しよう「御顔こそ、わたしの救い」と。わたしの神よ。（詩編42編 1～12）　

白血病

昨日は、午前中に統合失調と膠原病を患う姉から電話。「従姉妹のだれそれが白血病になった。」と。姉は、姉で病膏肓に至り。その辺りの窮状を時折電話で訴えてくる。人格者の義兄が寄り添うように共に生きて姉の生活は成り立つ。実家に電話して親に確認する。看護婦である従姉妹は、職場で倒れ、今は無菌室に居る。白血病病の可能性があるとのことで面会謝絶とのこと。とりあえず、職場に行く。今後のタイムスケジュールの確認と６月号の製本。今回は、初のカラーの表紙。立派な本が出来る。ＣＤの方は、録音をやり直したいとフトシ君の依頼。フトシ君とは金曜日に今朝起きればまこちゃんからメール。孤独姫をピアノとドラムで録り直したい。とのこと。こちらは、日曜日に。ジャケットを担当する福地さんそしてメンバーとＴシャツも作ろうと話。昨日は、職場でＴシャツを買い付ける。福地さんのＣＤのジャケットのＴシャツを作る。製本を皆でやってると1人1人の成長を確実に感じる。昨日は、フトシ君も製本に参加。色々と話し合う。病気は普遍だなあと思った。ホチキスを丁寧に僕が、やり方を教えつつ、なおや君とまこちゃんで仕上げる。福地さんが本を折って・・・・月半ばで6月号が完成。なにしろ、これからＣＤ用のブックレット＝歌詞カードにＣＤロムの焼付け印刷、その他、色々な仕事が増える。ハッピーライフも7月号と8月号と同時進行させつつ。サポ－ターのヒロさんに取材もお願いする。総力戦で一仕事終えた後にＣＤのお披露目イベントをやる。とりえず、メンバーにＣＤを聞いてもらうとやる気が出てきたみたいで録り直しを数曲今週にやることになった。やる気が出てきたのは良いことだ。仕事を終えるて家に帰ると色々な出来事を思い出す。あれから22年かあ・・・・・13歳で従姉妹が白血病で死んでその49日に弔問客が事故死したり数年後親友が大学在学中に同じ病で死んで成田日赤に千葉医大に八街。僕の１９才の１９８５年の夏はそんな出来事に彩られる。Ｂ型の身内が僕しかいなくて僕が成分輸血を献血したり、友達に供血をお願いしたり、丁度エホバの証人の輸血拒否事件があったり、ひと段落すると同じ年の秋に夏目雅子が同じ病に倒れた。「急性骨髄性白血病」だった。大学受験に向けて浪人中だった僕の人生はこの病気によって激変する。病と死によって。娘を亡くした叔母は、学校の管理教育と医療を恨み、叔父は酒ばかり飲む。叔父は、酒で死に。叔母は、女手ひとつで残された息子２人を育てる。息子２人は、今では立派な社会人になる。そんなことを思い出しつつ。２２年前の納骨の日にある身内が言った言葉を思い出す。「若いうちに死ぬというのはある意味幸せかも知れない、辛い思いをしないで良いのだから。」といっていた身内もいまや、７０歳を越し、脳梗塞で半身不随の身だ。そして、この日に事故死した弔問客が・・・・旦那さんが死んで、奥さんが半身不随に・・・まるで、映画を観てるようだった。その後、姉の精神病の発病に自殺企図の数々に精神病院巡りに家族関係の悪化。姉の病気の責任や原因のなすりあいの泥沼。そして、姉が良くなれば僕のアルコール症の発症と・・・・・姉の結婚式の日に僕は、神奈川県の精神病院に居た。従姉妹が死んでから２２年。酒をやめてから１３年。色々ありすぎで・・・・・この他にも今回病に倒れた従姉妹の兄の２０代前半での交通事故死などもあった。そして数え切れないくらいの仲間が精神病で自殺したり、酒や薬で鬼籍に入ったりと。病や死は、僕に様々な影響を与え続ける。これらのトラウマが癒えたか？自らに問えば死ぬまで癒えないだろうと思う。傷は癒えないだろうけど、死ぬ日まで真剣に生きていくだろうと思う。悔いの残らぬように・・・・・・生と向き合い病と向き合い死と向き合いつつ。今日一日を生きる。

演歌

わからない節 添田唖蝉坊ああわからない　わからない　今の浮世は　わからない文明開化と　いうけれど　表面ばかりじゃ　わからない瓦斯や電気は　立派でも　蒸汽の力は　便利でもメッキ細工か　天ぷらか　見かけ倒しの　夏玉子人は不景気　不景気と　泣き言ばかり　繰り返し年が年中　火の車　廻しているのが　わからないああわからない　わからない　義理も人情も　わからない私欲に眼が　くらんだか　どいつもこいつも　わからないなんぼお金の　世じゃとても　赤の他人は　いうもさら　　　　　　　　　　　　　　　　　　　親類縁者の　間でも　金と一と言　聞く時は忽ちエビスも　鬼となり　くまたか眼を　むき出して喧嘩口論　訴訟沙汰　これが開化か　文明かああわからない　わからない　乞食に捨児に　発狂者スリにマンビキ　カッパライ　強盗窃盗　詐欺取財私通姦通　無理情死　同盟罷工や　失業者自殺や餓死　凍え死に　女房殺しや　親殺し夫殺しや主殺し　目も当てられぬ　事故（こと）ばかり無闇矢鱈に　出来るのが　なぜに開化か　文明かああわからない　わからない　賢い人が　なんぼでもある世の中に　馬鹿者が　議員になるのが　わからない議員というのは　名ばかりで　間抜けでふぬけで　腰抜けでいつもぼんやり　椅子の番　唖かつんぼか　わからない あきらめ節 添田唖蝉坊地主金持は我儘者で、役人なんぞは威張る者。こんな浮世へ生れて来たが、我身の不運とあきらめる。お前この世に何しに来たか、税や利息を払うため。こんな浮世へ生れて来たが、我身の不運とあきらめる。苦しかろうが又辛かろうが、義務は尽くさにゃならぬもの。権利なんぞを欲しがる事は、出来ぬ者だとあきらめる。たとえ姑が鬼でも蛇でも、嫁は柔順（すなお）にせにゃならぬ。どうせ懲役するよなものと、何も言わずにあきらめる。借りたお金は催促されて、貸したお金は取れぬもの。どうせ浮世は斯様（こう）したものと、私ゃ何時でもあきらめる。米は南京、お菜（かず）はひじき、牛や馬ではあるまいし。朝から晩までこき使われて、死ぬより増しだとあきらめる。どうせ此の世は弱い者いじめ。貧乏泣かせだ是非もない。こんな浮世へ生れて来たが、我身の不運とあきらめる。汗を絞られ油を取られ、血を吸い取られた其の上に、投（ほう）り出されてふみつけられて、これも不運とあきらめる。長い者には巻れて了（しま）え。泣く子と地頭にゃ勝たれない。貧乏は不運で病気は不孝、時よ時節とあきらめる。あきらめなされよ、あきらめなされ、あきらめなさるるが無事である。私ゃ自由の動物だから、あきらめられぬとあきらめる。昭和の演歌師の草分けとして知られている添田唖蝉坊は、神奈川県の大磯の農家の出で、四男一女の三番目の子として生まれる。添田唖蝉坊という号は、自らを「歌を歌う唖しの蝉」とした由来がある。歌詞を読めばわかるように「演歌」の演は、演説の演だった。むろん、大昔から艶歌もわが国にはあった。これら、演歌と艶歌は、双子の姉妹のようなものかもしれない。古賀メロディーの元、演歌の原型は明治２０年頃の当時盛んだった自由民権運動の産物である。鹿鳴館時代が終わろうとする頃、板垣退助等の自由民権運動の演説会は政府の弾圧により、あちこちで弾圧を受ける。そこで苦肉の策として街角に立ち、演説を唄にして七五調で唄ったのが始めだという。おそらくこの辺りの原点は、平安の川原乞食の歌にまで遡れるかと思う。演歌、艶歌、ともに恨み節である。アメリカの黒人奴隷が女を主題にして恨み節を唸っていたのと状況は似通うのかもしれない。酷い女だ。と奴隷主人を女に例えて歌っ黒人が多かったという。そういう意味で艶歌も色々な読み取り方が出来る。ひとり酒場で　飲む酒は別れ涙の　味がする飲んで棄てたい　面影が飲めばグラスにまた浮かぶなどという古賀メロディーの代表作「悲しい酒」女々しいなどと表現する人もいる。僕は、この国は、万葉の時代からヘタレで女々しかった部分が多分にあったかと思う。そして・・・・・隠しきれない 移り香がいつしかあなたに 浸みついた誰かに盗(ﾄ)られる くらいならあなたを殺していいですかなどという「天城越え」なんて怖ろしいのである。男がヘタレで女々しく女が常に強かった。なんていうのがこの国の真相かもしれない。で、まあ万葉の時代の北九州の防衛にあたった兵士たちの「防人の歌」なんてのがこの国の演歌の原点かもしれないなあ・・・・・・なんて思うのである。国々の防人集ひ船乗りて別るを見ればいともすべなし(神麻續部嶋麻呂) 家思ふと寐を寝ず居れば鶴が鳴く葦辺も見えず春の霞に(大伴家持) 大君の命にされば父母を斎瓮と置きて参ゐ出来にしを(雀部廣嶋) 大船を荒海に漕ぎ出でや船たけ我が見し子らがまみはしるしも(古歌集より) 妻子を置いて防人になど行きたくも無いが宮仕えをして食っていく為には「大君＝天皇」の命令を聞くしかない。そんな声が聞こえてくるようです。まあ、これら防人の歌も恨み節であり演歌でしょう。まあ、そんな今も昔もあいも変わらずああわからない　わからない　今の浮世は　わからないなのでありましょう。そして、歌は世につれ世は歌につれなんでありましょう。

勇気

林達夫をじっくり読む。林達夫は、確か高校の教科書に載っていた。「歴史の暮れ方」だったかと思う。高校時代の国語の先生に薦められ中公文庫で読み込んだ。昨日読んだのは、平凡社の「林達夫セレクション１」反語的精神きだみのると共にファーブル昆虫記を訳した人として。平凡社の大百科事典を編纂した編集長として。林達夫は、知る人ぞ知る「知の巨人」だ。ギリシャ～ローマというヘレニズム文化。ルネッサンスを経てのヨーロッパ文化。これらを必死に輸入しようとした脱亜入欧の時代の碩学の学者。加藤周一氏の言葉を借りれば「林達夫が生涯をかけて見事にわれわれに示してきたのは、勇気とは、わが道を行く決意のかたさだということ、主観的気分を抑え、世界の現実を直視し、いかなる事実もそれを事実として認めてゆずらぬということ、断じて流行に従わず、漠然として煽情的な言葉を切りすて、散文を厳密にただ思考の手つづきの表現としてみなして憚らぬことだ、ということである。また美学とは、飾りではなく、金ピカの効果ではなく、文学報国会的・ハリウッド的見世物ではなく、構造の確かさであり、手段と目的の必要にして充分な適合であり、かの桂離宮の如く（東照宮ではなく）、かのシトー修道院の僧院の如く（ロココではなく）、精神の潔癖さの形と化したものだ、ということである。」　林自身の言葉を「新スコラ時代」より 「私はあまりにペシミスティックなことばかり語ったかもしれない。 だが、正直のところ、哲学者ならば、プラトンのようにユートピアを書くか、ボエティウスのように 「哲学の慰め」 を書くかする外には手がないような時代の最中にあって、威勢のよいお祭りに、山車の片棒かつぎなどに乗り出す気などは一向に起こらぬ。 絶壁の上の死の舞踊に参加する暇があったなら、私ならばエピクロスの小さな園をせっせと耕すことに努めるであろう。 これは現実逃避ではなくして生活権確保への行動第一歩なのである。」 そして獄死した林の盟友、三木清の言葉も「孤独は山になく、街にある。一人の人間にあるのでなく、大勢の人間の「間」にあるのである。」「鳥の歌うが如くおのずから外に現われて他の人を幸福にするものが真の幸福である。」三木 清同じく獄死した作家の言葉をもうひとつ。『「闇があるから光がある。」　そして闇から出てきた人こそ、一番本当に光のありがたさがわかるんだ。』小林 多喜二そして今１人の知の巨人の言葉も「真に勇気あり力ある者は、恐ろしい真実を 見つめるとともにそれに堪える道を知っている。」和辻　哲郎そして透徹した目と豊かな感受性を抱え、大変な時代を生き抜いた明治人の言葉。「人は先ず何よりも自分自身であらねばならぬ。人のなすべきことは、自己実現であり自己拡大である。」林　達夫そしておそらく林と似たような知性と感性を持ちながらもその生涯は甚だしく違ったものとなった作家。「傷つきやすい人間ほど、複雑な鎧帷子を身につけるものだ。そして往々この鎧帷子が自分の肌を傷つけてしまう。」三島由 紀夫　そして今、僕がこの暮れかかる世界に感じる言葉をふたつ。「虚栄心は他人を鏡として使用し、利己心は他人を道具として使用する。」テンニエス　「権力は人を酔わせる。酒に酔った者はいつかさめるが、権力に酔った者は、さめることを知らない。」バーンズ.Ｊ.Ｆそして今１人僕が思い出す人物が魯迅だ。「昔、景気のよかったものは、復古を主張し、いま景気のよいものは、現状維持を主張し、まだ景気のよくないものは、革新を主張する。」「相手が君にフェアでないのに、君が相手にフェアに振る舞う結果、自分だけがバカをみてしまって、これではフェアを望んでフェアに失敗しただけでなく、かりにアンフェアを望んだとしてもアンフェアに失敗したことになる。それゆえフェアを望むならば、まず相手をよく見て、もしフェアを受ける資格のないものであれば、思いきって遠慮せぬほうがよろしい。相手もフェアになってから、始めてフェアを問題にしても遅くはない」魯迅評論集より「魯思うに、希望とは、もともとあるものだともいえぬし、ないものだともいえない。それは地上の道のようなものである。もともと地上には、道はない。歩く人が多くなれば、それが道になるのだ。」魯迅『故郷』よりそして・・・・・・「右の目は熱く、左の目は冷たく、心には氷の炎を持て。」開高 健と・・・・僕が勇気について考察した朝に思い出した言葉たちを並べてみました。「いかなる暗黒が思想の流れをせきとめようとも、いかなる悲惨が社会に襲いかかろうとも、いかなる罪悪が人道をけがそうとも、完全を求めてやまない人類の潜在力は、それらの障害物を踏みこえて前進せずにいない。」とその昔、魯迅は書いた。林達夫評論集

漫画の国

犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律案要綱 第一 　刑法の一部改正 　一 　国外犯処罰　第百九十八条（贈賄）の罪を、国民の国外犯とするものとすること。（第三条関係） 　二 　封印等破棄　公務員が施した封印若しくは差押えの表示を損壊し、又はその他の方法によりその封印若しくは差押えの表示に係る命令若しくは処分を無効にした者は、三年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科するものとすること。（第九十六条関係） 　三 　強制執行妨害目的財産損壊等　強制執行を妨害する目的で、１から３までに掲げる行為をした者は、三年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科するものとし、情を知って、３に規定する譲渡又は権利の設定の相手方となった者も、同様とすること。（第九十六条の二関係） 　　１ 　強制執行を受け、若しくは受けるべき財産を隠匿し、損壊し、若しくはその譲渡を仮装し、又は債務の負担を仮装する行為 　　２ 　強制執行を受け、又は受けるべき財産について、その現状を改変して、価格を減損し、又は強制執行の費用を増大させる行為 　　３ 　金銭執行を受けるべき財産について、無償その他の不利益な条件で、譲渡をし、又は権利の設定をする行為 　四 　強制執行行為妨害等 　　１ 　偽計又は威力を用いて、立入り、占有者の確認その他の強制執行の行為を妨害した者は、三年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科するものとすること。（第九十六条の三第一項関係） 　　２ 　強制執行の申立てをさせず又はその申立てを取り下げさせる目的で、申立権者又はその代理人に対して暴行又は脅迫を加えた者も、前項と同様とすること。（同条第二項関係） 　五 　強制執行関係売却妨害　偽計又は威力を用いて、強制執行において行われ、又は行われるべき売却の公正を害すべき行為をした者は、三年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科するものとすること。（第九十六条の四関係） 　六 　加重封印等破棄等　報酬を得、又は得させる目的で、人の債務に関して、二から五までの罪を犯した者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科するものとすること。（第九十六条の五関係） 　七 　公契約関係競売等妨害　偽計又は威力を用いて、公の競売又は入札で契約を締結するためのものの公正を害すべき行為をした者は、三年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科するものとすること。（第九十六条の六第一項関係） 　八 　不正指令電磁的記録作成等 　　１ 　人の電子計算機における実行の用に供する目的で、イ又はロに掲げる電磁的記録その他の記録を作成し、又は提供した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処するものとすること。（第百六十八条の二第一項関係） 　　　イ 　人が電子計算機を使用するに際してその意図に沿うべき動作をさせず、又はその意図に反する動作をさせるべき不正な指令を与える電磁的記録 　　　ロ 　イに掲げるもののほか、イの不正な指令を記述した電磁的記録その他の記録 　　２ 　１イに掲げる電磁的記録を人の電子計算機における実行の用に供した者も、１と同様とすること。（第百六十八条の二第二項関係） 　　３ 　２の未遂は、罰するものとすること。（第百六十八条の二第三項関係） 　九 　不正指令電磁的記録取得等　八１の目的で、八１イ又はロに掲げる電磁的記録その他の記録を取得し、又は保管した者は、二年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処するものとすること。（第百六十八条の三関係） 　十 　わいせつな電磁的記録に係る記録媒体等の頒布等 　　１ 　わいせつな電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、二年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は懲役及び罰金を併科するものとし、電気通信の送信によりわいせつな電磁的記録その他の記録を頒布した者も、同様とすること。（第百七十五条第一項関係） 　　２ 　有償で頒布する目的で、１の物を所持し、又は１の電磁的記録を保管した者も、１と同様とすること。（同条第二項関係） 　十 一　電子計算機損壊等業務妨害の罪の未遂　電子計算機損壊等業務妨害の罪の未遂は、罰するものとすること。（第二百三十四条の二第二項関係） 第二 　刑事訴訟法の一部改正 　一 　差し押さえるべき電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体からの複写 　　１ 　裁判所は、差し押さえるべき物が電子計算機であるときは、当該電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体であって、当該電子計算機で処理すべき電磁的記録を保管するために使用されていると認めるに足りる状況にあるものから、その電磁的記録を当該電子計算機又は他の記録媒体に複写した上、当該電子計算機又は他の記録媒体を差し押さえることができるものとすること。（第九十九条第二項関係） 　　２ 　検察官、検察事務官又は司法警察職員は、差し押さえるべき物が電子計算機であるときは、１の処分をすることができるものとすること。（第二百十八条第二項関係） 　　３ 　１又は２の場合には、差押状又は差押許可状に、差し押さえるべき電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体であって、その電磁的記録を複写すべきものの範囲を記載しなければならないものとすること。（第百七条第二項、第二百十九条第二項関係） 　二 　記録命令付き差押え 　　１ 　裁判所は、必要があるときは、記録命令付き差押え（電磁的記録を保管する者その他電磁的記録を利用する権限を有する者に命じて必要な電磁的記録を記録媒体に記録させ、又は印刷させた上、当該記録媒体を差し押さえることをいう。以下同じ。）をすることができるものとすること。（第九十九条の二関係） 　　２ 　検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、裁判官の発する令状により、記録命令付き差押えをすることができるものとすること。（第二百十八条第一項関係） 　　３ 　記録命令付き差押状及び記録命令付き差押許可状には、記録させ又は印刷させるべき電磁的記録及びこれを記録させ又は印刷させるべき者を記載しなければならないものとすること。（第百七条第一項、第二百十九条第一項関係） 　　４ 　３のほか、記録命令付き差押えについて所要の規定の整備を行うものとすること。 　三 　電磁的記録に係る記録媒体の差押えの執行方法 　　１ 　差し押さえるべき物が電磁的記録に係る記録媒体であるときは、差押状の執行をする者は、その差押えに代えてイ又はロの処分をすることができるものとし、公判廷で差押えをする場合も、同様とすること。（第百十条の二関係） 　　　イ 　差し押さえるべき記録媒体に記録された電磁的記録を他の記録媒体に複写し、印刷し、又は移転した上、当該他の記録媒体を差し押さえること。 　　　ロ 　差押えを受ける者に差し押さえるべき記録媒体に記録された電磁的記録を他の記録媒体に複写させ、印刷させ、又は移転させた上、当該他の記録媒体を差し押さえること。 　　２ 　押収物が１により電磁的記録を移転し、又は移転させた上差し押さえた他の記録媒体で留置の必要がないものである場合において、差押えを受けた者と当該記録媒体の所有者、所持者又は保管者が異なるときは、被告事件の終結を待たないで、決定で、当該差押えを受けた者に対し、当該記録媒体を交付し、又は当該電磁的記録の複写を許さなければならないものとすること。（第百二十三条第三項関係） 　　３ 　１及び２は、検察官、検察事務官又は司法警察職員がする差押えに、これを準用するものとすること。（第二百二十二条第一項関係） 以下略詳しくは↓http://www.moj.go.jp/HOUAN/KEIHO5/refer01.html漫画の国、日本で漫画的な法律が通りますます、漫画的な事象が増え。この法律が言う所の「電子計算機」とは、パソコンのことであろう。芸者殺しの噂が後を絶たない猥雑な元首相が進めた構造改革の果実のひとつがこれである。まあ、漫画だろう。管理、管理で子供から年寄りまで青色吐息のこの国で超管理社会の到来までもう少し。権力者は、常にそのイカサマ性より反逆者の陰に怯え。その不信感が管理を産み出す。これまた、何時果てる事のない歴史的な漫画の一齣に過ぎず。うつ病と自殺者が増え。人格破綻者が「愛国！！」とか「非国民」とか大声で叫ぶ時代がやってくる。この国は、亡国への道へとまっしぐら。ま、それもまた運命なのだろうと思う昨今。(-∧-)合掌・・・

神曲

神曲は、中世の作家、ダンテ・アリギエリが１３００年代に書いた作品。原題は、「喜劇」 Commedia イタリア随一の詩人で、ダンテは文学における著名な天国、地獄そして煉獄への旅人である。彼の作品『神曲』の中で、ダンテは有名な異教徒のローマ詩人ウェルギリウスに案内され、地獄へ行くことにより三界を旅する。二人が地獄の門をくぐる時、彼らは「この門をくぐるものはすべての望みを捨てよ」とある。永井豪がこれを漫画化していて何回か読む。地獄、煉獄、天上と描写が続き。ダンテの死んでしまった恋人ベアトリーチェに対する無上の愛によって貫かれる。地獄の描写に比べれば、煉獄も天上もあんまり迫力が無い。原作においては、ローマ教皇やイスラムの聖人ですら地獄に居る。これら、キリスト教原理主義やギリシャ神話にヘブライズムとヨーロッパ文明を知る上で非常にわかりやすく書かれた永井豪の名作。永井豪のバイオレンス漫画『魔王ダンテ』『デビルマン』などの世界観は、彼が幼少期に読んだ子供向けの『ダンテの神曲物語』の影響を受けたものだという。この本に掲載されたドレの挿絵に衝撃を受けたという。僕は、宗教的理想や政治的理想または、人間的理想がいかにしてこの世に数多の地獄を作り出したか？そんなことを思うことが多い。そういう意味では、この世は、地獄より地獄的な面が多分にある。幼い頃にこんな地獄絵図に触れた作家として太宰治がいる。彼は、津軽のお寺で見た地獄絵から罪の意識に苛まされつつ確信犯的に自己を喜劇化し地獄巡りの人生を送る。倫理や道徳が絶対化する時、洋の東西を問わず、ファシズム的な社会が現れる。他国に比べ宗教的にでたらめなわが国に於いても・・・・ちなみに何度読んでも面白いなと思う地獄が第七圏　暴力者の地獄の描写で他者に対して暴力をふるった者が、暴力の種類に応じて振り分けられる。 第一の環が隣人に対する暴力で隣人の身体、財産を損なった者が、煮えたぎる血の河フレジェトンタに漬けられる。 第二の環が自己に対する暴力で殺者の森。自ら命を絶った者が、奇怪な樹木と化しアルピエに葉を啄ばまれる。 第三の環が神と自然と技術に対する暴力で神および自然の業を蔑んだ者、男色者に、火の雨が降りかかる。 こんな描写を永井豪の迫力の描写で読むと（○￣ ～ ￣○；）ｳｰﾝ･･･ と考え込んでしまう。殊に自殺者のイメージなんて凄いよなあ・・・・と。これら地獄は、人間自らが欲望の結果作り上げたのだと神曲は書く。そして、地獄の思想やイメージの源泉がメソポタミアシュメール文明だという。この現イラクの地より世界中に地獄や天国のイメージが流布する。だから、アジアにも非常に似た地獄のイメージがあり。また、天国や極楽や浄土のイメージも世界中にある。宗教組織や国家権力が民衆を支配する道具だとか言う解釈は一面において正しかろうしかし、この世の阿鼻叫喚のような地獄絵図は、いつ果てるとも無く続くのだ。そういう意味では、地獄というイメージは、人間の心の状態を表したに過ぎず。天国や煉獄や極楽もまた・・・・・この世が天国と地獄が隣り合わせの曼荼羅ならば・・・・あの世は？などと思うことも多いが。そのうちに神曲に君臨する地獄の番人であるギリシャ神話に登場する怪物が遺伝子操作で現れるのじゃないか？などということを考えれば。ギリシャ神話の源泉は、古代文明アトランティス文明の史実だったり。なんてことも想像してしまうのだ。ダンテは、天国でヨハネの黙示録のような光景を目にして。最愛の恋人と再会を果たし。この世界を突き動かす全ての根源的原動力を「愛」だと体験する。第四天の太陽天で聖トマス・アクィナスら智恵深き魂が置かれる場所でトマス・アクィナスやボーナヴェントゥーラと会話を楽しんだりする。この辺のキリスト教至上主義は、僕には、喜劇にしか過ぎないが・・・・何が悪で何が善か？何が愛で何が欲望か？そんな未だ続くこの世の普遍的な現象へ対する問いかけが全て内包されるダンテの「神曲」が、現代のイタリア語の基礎となりイタリアの義務教育では『神曲』の学科が設けられている。 イタリアの最高額2ユーロ硬貨には、ダンテの肖像が採用されている。 と。やはり、神曲は、空前絶後の文学作品だとは思うのであります。これを漫画化した永井豪もまた手塚以上に僕は評価します・・・・彼の最高傑作は、バイオレンスジャックかと僕は思うのでありますが・・・・で、彼、永井豪の世界観が非常にグノーシス主義的なのですね。日本人もまた・・・・まあ、無節操なのでしょう。良く言えば徹底した現実主義者日本人。なんてことを考える月曜日の朝。でありました。

真理

ごうまんで、ぶっきらぼうで、利己的になるのは、いともたやすいことです。でも私たちは、もっとすばらしいことのために、つくられているのです。神様だけが、私たちの真の必要をご存知です。愛の欠如こそ、今日の世界における最悪の病です。己を自覚すれば、人は謙虚になります。神の言葉を、そのとおりに受け取り、なによりも天国を求めること。この世での私たちの損失は、天国での獲得になるのです。沈黙の果実は祈り祈りの果実は信仰信仰の果実は愛愛の果実は奉仕奉仕の果実は平和沈黙が実って祈りとなり、祈りが実って信仰を生み、信仰が結実して愛が生まれるのです。愛が育てば奉仕の心となり、奉仕の心から平和が生まれます。世界を負かすのに爆弾や銃を用いさせないで下さい。愛と共感を用いさせて下さい。平和は微笑みから始まります。あなたが微笑みたくない人にも１日５回微笑みましょう。神の光をともして、世の中で、またすべての人々の心の中で、あらゆる憎しみや権力愛を消しましょう。もしほんとうに愛したいと願うなら、許すことをしらなければなりません。上記は、マザー・テレサのことばたち。　更に新約聖書の使徒行伝二十章三十四節から三十五節に、『あなたがた自身が知っているとおり、この両手は、私の必要のためにも、私とともにいる人たちのためにも、働いて来ました。このように労苦して弱い者を助けなければならないこと、また、主イエスご自身が、『受けるよりも与えるほうが幸いである』と言われたみことばを思い出すべきことを、私は、万事につけ、あなたがたに示して来たのです。」』という言葉があります。『受けるよりも与えるほうが幸いである』こんな言葉たちを折に触れつらつら思い起こすのです。己の愚かしさを知ることにより謙虚さを学び沈黙の時間に神の声を聞き与える事によって喜びを知る僕は、これが真理だと思うのです。

夢屋

ますは、お知らせ。本日大通りの「よさこい会場」そば地下鉄大通り駅一番出口昭和ビル中にある先日のＡＫＩＲＡライブでもお世話になった「デイケアクリニックほっとステーション」で、バザーがあります。デイケアーメンバーの模擬店で食べ物などが格安で食べられます。作業所が数箇所出店します。のほほん工房も出店します。売り子は、まこ＆なおやでございます。日時２００７年６月９日(土曜日)１１時００分～１５時００分まで場所札幌市中央区大通西５丁目８番地 昭和ビル２階　大通り一番出口デイケアクリニックほっとステーションＴＥＬ(011)233-5255お知らせ終わり。で、昨日でようやくＣＤが完成。全１８曲、一時間を越す大作となる。自己採点で９０点。昨日は、試聴版をジョニーさん、大田さん、まこちゃん、ナオヤ君・・・・・関係者に配布。ゆうきさん、ヒロさん、フトシくん、クラちゃん、トムさん、等、協力者、応援者元メンバーの分も焼く。昨日は、ジョニーさんや大田さんが帰ったあと９時過ぎまで居残りみんなで話をする。本と一緒で著作権その他は、のほほん工房ＣＤ製作委員会に帰属する。売り上げの減価償却・・・なんだかんだで１００万以上すでに使う・・・自腹がそれ以上・・・・こちらは僕の趣味的なお遊び要素だが。そして、作業手当てとして売り上げをメンバーに支払う。コスト的に贅沢なお遊びみたいな感じだなあ・・・・・・僕の趣味の延長的な要素が多分にある。などと思いつつ。関わった人への謝礼は？などとも考えつつ今朝方、ＣＤコピー機にＣＤロムにケース他を購入２０万以上の買い物をする。のほほんレーベルとして出すのか？その他・・・・・今の所、福祉の授産事業としてしか出来ないが。減価償却した売り上げは障害メンバーに支払うという規定がある。これらの会計処理もどうするか決めていない。今後どうするか？などとボンヤリと考える。昨日は、版画の販売やＴシャツの販売の話まで出る。やはり、こういうことをやっているほうがメンバーは活性化されて良いのだ。ＣＤの次は、ライブＤＶＤをなどと構想中・・・・ＤＶＤのロムも購入した。少し、精神障害を離れた癒し系ＣＤなんてのも・・・・これらは・・・・そのうちに程度で。ＣＤ原盤を福地さんに聞いてもらいジャケットの製作に入る。完成後、ＣＤ販売を兼ね「お披露目パーティー」を盛大にやる。とりあえず、原版の焼き増しやロムの印刷を先行したいので焼き増しする機械やロムを購入。ロムは、ＴＤＫで統一。ケースは、ＤＶＤ用のトールケースに決定。ジャケットの見栄えを考えたらこちらのほうが良いのでは？と僕が福地さんに提案する。ブックレット＝歌詞集も豪華になりそう。Ｔシャツもまこちゃんが作るという・・・福地さんやメンバーのデザインＴシャツだ。僕の方は、ひと段落。ハッピ－ライフもそうだけど。今回のＣＤもおそらくここまでのレベルのものは、国内初の試みかと思う。今やってることをビジネス展開するかどうか？ここの所が今後の課題であり、ポイントなのだろう。才能溢れる人が僕の周りにどんどん集まり。趣味やお遊び的要素を大事にしつつ。そんなことを考えてると「夢屋」などという屋号が浮かぶ。メンバーの成長と回復のために今回のＣＤプロジェクトを推進した。しかし、関わってくれる人々の変化や成長もこれまた物凄いのだ。これだけじゃ終わらないだろうなあ・・・・殊にジョニーさんの入れ込みようは凄い。面白くなっていくことへの期待半分。面倒くさいなあという怠惰な気持ち半分。まあ、ボチボチと行きませう。健康が第一ですから・・・・

ビリージョエル

「HONESTY」　オネスティーとは、誠実の意。あなたがもとめているのが優しさなら見つけるのは難しくない生きていく上で必要な愛を得る事も出来ようしかしこの世で正直さを求めるとむしろ盲目になった方が良いくらい見つけるのは本当に難しい誠実とはまことに淋しい言葉だ誰もがあまりにも不誠実だから誠実という言葉を耳にすることは少ないがしかしそれこそあなたから欲しいものなのだ私が包み隠さず打ち明ければ同情する、と言ってくれる人はどこにでもいるものだしかしきれい事な顔をしてきれい事の嘘をつく人は要らない私が欲しいのは信じられる人だ誠実とはまことに淋しい言葉だ誰もがあまりにも不誠実だから誠実という言葉を耳にすることは少ないがしかしそれこそあなたから欲しいものなのだ恋人をみつけることは出来よう友を得ることも出来よう安定を得ることも出来よういずれ苦い終わりがくるまではーーーー誰でも約束の言葉でもって私を慰める事は出来るそうだ、それは知っている私が深く思いにひたっている時余り心配しないで欲しいそういう時私は何も求めあしないしかし真摯さを求めたとき私はどこに求めたら良いというのだだってそれはあなたから欲しいものなのだから誠実とはまことに淋しい言葉だ誰もがあまりにも不誠実だから誠実という言葉を耳にすることは少ないがしかしそれこそあなたから欲しいものなのだビリージョエルの「ニューヨーク５２番街」というアルバムに収めれた佳曲。作詞作曲ビリージョエル。訳詩あらいあきらビリージョエルのこの詩について今は亡き、無二の友と信じられないくらい話し合った。誠実とは？人間とは？音楽とは？などと・・・・それ以外にも中高時代の仲間と何回も論じ合った。東京下町の４畳半一間のボロアパートで。多いときには２０人とか僕の部屋に雑多な人が集まりいろんな話をした。「すげー詩書くよな」「良いメローディだ」「若さ」は「バカさ」とも言う。よく一曲の詩であれだけ何回も論じ合えたと今では思う。ビリージョエルやビートルズやＺＥＰＰ辺りまでは人気があって。ストーンズは、地元下町では、あんまり人気が無く。通ってた高校では、人気が出た。広めたのだ。アンダーマイサムやサティスファクションを学園祭でやったりする。クリムゾンとかクリームとかディランにジャズやフュージョンにクラッシク。ジョンが撃ち殺され。ボンゾが死に。そんな時代にビリージョエルは、歌っていた。ベトナム戦争を真っ向から扱ったナイロンカーテンでの「グッドナイトサイゴン」は背筋が寒くなった。ビリージョエルで僕が一番感心した詩が以下。「夏、ハイランドフォールズにて」近頃はいい時代じゃないと人は言うでも僕はこの時代しか知らないそれに、自分自身の心の聖堂でよく考える時だと思うんだ愛する瞳の中に悲しみにうちひしがれた色があっても他人のぼくには同情するしかないぼくらはいつも周囲の状況が及ぼす結果によって結びついてるだけなんだそれが悲しみであっても歓びであってもだから熱心に言い合いして妥協してみても結局はなんにも変わっていないんだ互いの経験したこともそれぞれが達する結論もまったく同じなんだから今や、いやがおうにも社会の残酷を思い知らされる世の中、狂気あっての道理なのだぼくらがその中間を望んだとしてもそれは悲しみの時にも歓びの時にも言えることだ愚かにもぼくらは力をすりへらすだけ互いの理想を果たすことなど出来はしないだからやがては人生の岸壁に立ちすくむはめになるそれぞれ同じ考えをひきずって悲しみにしても歓びにしてもこの曲は、「Turnstiles」に収められる。「Say Goodbye to Hollywood」 や「New York State of Mind」が収められてるアルバムだ。アルバムとしては、やはり「ストレンジャー」が最高傑作だと思う。洒落たピアノと口笛にスティーブカーンのカッコいいテレキャスのリフ。ポップス史上に燦然と輝く屈指のポップバラッド「素顔のままで」プロデューサーがフィルラモーン。サイモン＆ガーファンクルのプロデューサーだった人だ。確か、当時人気に陰りが見えてきたエルトンジョンからも仕事の依頼があったという。似たようなミュージシャンの依頼でどちらを選ぶかでフィルラモーン悩んだとも言う。当時のニューヨークのミュージックシーンといえば。スタッフがいる。エリックゲイルやスティーブガッドやリチャードティー・・・・この芸人たちがバンドを組んでいたのだから信じられない。ビリージョエルの「ニューヨーク５２番街」というアルバムには、エリックゲイルやスティーブガッドのクレディットも記され。過ぎ去ればどんな時代も良い時代で・・・・ＯＮＬＹ　ＹＥＳＴＥＲＤＡＹ　なのかも知れない。鑑別所を出入りする暴走族のアンちゃんから私大の付属高校に通うお坊ちゃんまで・・・・雑多な人間と交わり、朝まで語り明かした稀有な時代。そんな時代のテーマソングがビリーの「HONESTY」だった。【Aポイント付】ビリー・ジョエルBilly Joel / マイ・ライヴ【完全生産限定盤】(日本盤CD)

価値観

昨日は、職場に行くと山形県の人から電話が来る。先日の共同通信配信の職場の記事が山形の新聞に掲載されそれを読んだ障害当事者の人からの電話だ。電話の主は若い男性でブログも書いていて彼の書いた文章などを今朝は読む。東京の大学に在学中に統合失調を発病。実家のある山形に戻り、何回かの入退院後今は、精神病院に入院中だ。まあ、大変なのだろうなと思う。大学を卒業出来ず。精神病院にいるという現実は・・・・札幌に住みたい云々という興奮した口調で話すのをなだめ。とにかく、メール交換をしつつ。やりとりする約束をする。職場では、ハッピーライフの打ち合わせ。ＣＤの自主製作販売の打ち合わせ。ＣＤは、職場で５枚同時にコピーできる機械＝デュプリケーターを購入して販売する。某精神病院からも電話が来て病院で文集を出すので印刷と製本が出来ないか？との注文も来る。色々な人と逢う毎に世間や人間模様から見えてくる実存的真実や価値観について思うことが多い。「親や社会から刷り込まれた価値観で生きているから卑小や退屈を感じる。親や社会からの評価にとらわれているから虚無や孤独や苦しみを感じる。」他者からの評価という呪縛が自らを期待への対象に駆り立て競争を激化させる。おそらくこれが文明の原動力。有名、無名高収入、無収入優しい、残酷愛、無関心若い、老いる美姿、醜姿これら一切の評価や価値観比べる事に競争や恐怖の根源がある。ほとんどの人がこれに囚われ苦しんでいるかまたは、そこから逃避しているだけで・・・・まあ、それが相も変らぬ浮世、現世、この世なのでありますが・・・・そんな比較の苦しみから抜けたいなら、他人より低い位置に住めというのが、老荘の教えの根本だ。道教である。数多の人が数多の言葉を残し。数多の人が数多の実践をし続け・・・・・それでも世界は、こうなのだから・・・・などと考えると業田良家の漫画の名台詞なんかを思い出します。「この国のシステムを学んでみろ」どういうこと？「なにによっておまえが守られているかそしてなにによっておまえが苦しめられているか　この国がどんな価値観でどのように機能しているのか知ることだ　そうすればかならずおまえの悩みは解決する」　わたしの悩みが解決する？「この国では無自覚のまま躍らされて生きている人ばかりだ　いや、知ってて踊らざるをえない人もたくさんいるが　おまえの悩みは無自覚のまま躍らされたくないと言う心の叫びだ」「ヨシイエ童話」業田良家著より引用以下「詩人ケン」より子供望みを失った事があるか孤立した事があるか恋に破れたことは子供大きな野心を抱いたことは野心に潰れたことことは子供名の知れた花になれたか名もない石でいるか生きてる事は喜びだとかまるで意味のない旅だとか鼻輪に引かれ小突かれ蹴られつながれいろんな人にもみくちゃにされていろんな感情にだもみくちゃにされてそうだとしても私の子供どんな旅であっても親からの餞の言葉はたったこれだけなのだ「おまえが　生まれてきた時　お父さんと　お母さんは　嬉しかった」と命より大切なものはない命より大切なものは何もないのだ命が生きてくために生きている理想や目標は地面に手を付き命乞いをしなさい命は本当にかけがえのないものだからずっといきてゆくことですそのかわりと神は言ったおまえたちに空っぽをあげよう同情するな哀れむなけっして憐稟の情に手をつけるなそれでも友よ心がつき動かされてしまうのならかわいそうにと言ってしまうのなら自分の弱さを恥じてからだ「詩人ケン」業田良家著詩人ケン

声

浄土教の教えに「二河譬」というたとえ話があります。ある人が志を立てて西へ西へと進んでいくと目の前に大きな二つの河が現れます。一つは北の方角に底なしの水の河、もう一つは南に燃え盛る火の河が横たわってます。ふたつの河の真ん中には,細い白い道が一筋に対岸へ伸びています。ある人は、激しい波、燃え上がる炎が道を覆い隠しており、到底渡りきることが出来ないと思います。引き返そうとすると今度は、背後からは群賊悪獣が襲って来ます。進むも死、戻るも死と、全くの絶望状態です。東の岸から声が聞こえて来ました。「決心してその白道を歩みなさい。死ぬようなことはありません。そこにとどまっていたら死ぬでしょう」と。そしてさらに進もうとする西の岸からも、それに呼応するように「心から信じてすぐこちらに来なさい。私があなたを守ってあげよう、水の河、火の河を恐れることはありません」という声。その声に励まされて前進するのですが、背後から盗賊や猛獣・毒蛇の声が。「早く引き返しなさい、その道は通れない、行けば死ぬだけだ。我々はあなたを殺したりはしない、引き返しなさい」で、ある人は、一心に阿弥陀を念ずることによって中間の白い道を渡りきり対岸に到着しましたというお話なんですが。東岸は娑婆を指し、西岸は浄土を指すそうです。盗賊や猛獣・毒蛇は私たちの心に住む煩悩を、火の河は怒りの心、水の河は貪りの心を意味しするそうです。白道は彼岸に到ろうとする清浄な心、東岸の声の主はお釈迦さま、西岸からのそれは阿弥陀さまの呼び声を意味します。衆生の中にあって清浄な願往生心を生じることを水火二河の中間を走る白道にたとえた話です。 　 人間は火に落ちるか水に落ちるかという危険な道を歩いて行って初めて、浄土に達することが出来るという意味のたとえ話だとか。「人間がこの世に生を受け、生きてゆくということは、ある意味地獄のような世界を彷徨っているということである」と。中国・唐の著名な浄土教家である善導（613～681）が著した『観無量寿経』の註釈書である『観無量寿仏経疏』にこの話は出てきます。日本では、法然（1133～1212）や親鸞（1173～1262）がその著書で引用・言及してから浄土教諸派で絵画化されるようになります。二河譬のたとえ話より「二河白道（にがびゃくどう）」という言葉が日本でも流布します。親鸞がこの道を通ったとか・・・・他にも色々なお話があるようです。窮すれば通ずるってことでしょう。危機は、チャンスだったりもするわけです。もちろん、自らの憎しみや怒りという火に焼かれて死ぬ人もあれば貪欲という深い川で溺死する人もありましょう。または、ここから這い上がり生還した人も・・・・・僕にとっては、家族の病や身内の死。そしてアルコール依存がそうだったようなあ・・・と思いました。人それぞれに「二河白道（にがびゃくどう）」があるんだろうなあ・・・・などと思いました。で、ポイントは、声なんでしょうね。どれだけ声に耳を傾け自らを律して行動するかどうかなんだと思いました。そういえば・・・・と色々と思い出すことが沢山あります。(-∧-)合掌・・・

しあわせ

幸福のかけらはいくつでもある。ただ、それを見つけだすことが上手な人と、下手な人とがある。宇野千代よろこびが集まったよりも悲しみが集まった方がしあわせに近いような気がする強いものが集まったよりも弱いものが集まった方が真実に近いような気がする星野富弘一番幸せなのは、幸福なんて特別必要でないと悟ることです。ウィリアム・サローヤン人は幸福の時は偉大に見えるかもしれないが、真に向上するのは不運の時である。シラー障害は不便ですが、不幸ではありません。ヘレン・ケラー 星野富弘・花の詩画集（全5巻）

存在の重さ

今日は、昨日拾い集めた音源に順番をつけようと思い、ジョニーさんに電話すると昼過ぎよりかけつけて来てくれた。一曲目をどうするか？で相当悩むも決まらず。で。強力助っ人ジョニーさんに来て貰う。で、ジョニーさんに一曲目にどうか？と「薬性の雄叫び」と僕が唯一ピアノを弾く楽曲を聴いてもらうと・・・・・すぐさまベースとドラムをオーヴァーダブする。これが・・・・また・・・・物凄いのです。この次に依存の歌が順当に来て・・・・・もんちゃんの大作「お母さん」もプログレ風に仕上がり。明るめの曲を入れたいので「マクナレラ」か「嘘つきの人生」をどうか？と話し合う。ともに没となる。僕は、どちらかをと思うのだが・・・・ジョニーさんは、全体のコンセプトから没にすると判断。大田さんと去年録った曲を入れたり。作業は、進む。楽曲は、やはり、暗く重い純文学的な存在の重さを提示する。だからかなり笑いを入れたのだが・・・・・・・・明るいのを入れたいのでフトシ君の書いた。「パパイア」という曲を聞いて貰うとこれのオーヴァーダブに数時間。ベースを入れるのに四苦八苦。オブラディオブラダ風なハッピーなレゲィ調に仕上がった。ここまでで、本日は限界。３０分以上になる。とりあえず、録り終えた楽曲を３０数分聴く。僕にとっては、存在の重みや人が生きていくことの大変さが滲み出る。例えるなら、ドストエフスキーの小説のようだ。こんなの作って出していいのだろうか？と、今さらながら思った。しかし、まこちゃんを筆頭に音作りにかける執念は物凄い。「パパイア」は、フトシ君が書いた曲でなおや君と本当に良い味を出してるし。きっこちゃんの「意地悪な声」も出色の出来栄えだ。とりあえず、集中力の限界を超えて、ジョニーさんはフラフラと帰る。みんなで曲を書いたり、詩を書いたり、歌を歌ったりと仕上がったＣＤを聞くと人間の存在の重さを感じた。精神の病気を抱えつつ生きる苦しみを思えば。今回の試みは奇跡に近い。金曜日に最終トラックダウンしましょうとジョニーさんと約し本日は終了。人間の底力みたいな物凄いパワーがスピーカーを通して伝わる。こりゃあ、本当にサージャントペパーズに迫ったかもなあと思う。ここまでで１２曲を収録。最終的に２０曲前後となり、時間は一時間前後の作品となりそう。とにかくここまでこぎつけたのは、みんなの力の賜物でしょう。奇跡のＣＤ発売まで今しばらくお待ち下さい。

完成間近

昨日は、「FMしろいし」の大田さんとパーソナリティ２名の人が来て。我が家で練習したり音をあわせたり録ったりする。http://www.with-s.fm/index.htmlジョニーさんに大田さんに福地さんにピアニストのなおみちゃんに・・・・大田さんの楽曲を花形パーソナリティ２名の人が歌い僕らが演奏して録音する。ジョニーさんは美女２名が来て嬉しそう。僕も久々にビートルズナンバーを演奏したりする。ＳＯＭＥＴＨＩＮＧやＩＮＭＹＬＩＦＥを赤アンダーソンで試したりする。アンダーソンの可能性は未知数でアンダーソンの音色だけでＣＤが作れるかと思う。皆が帰り、ＣＤとＣＦに録りためた妖怪音楽を聞いたり。ＣＤに落としたり、ＣＦに落としたり。とりあえず、現段階での選曲は、終わる。最終作業として６０分は優に超える楽曲をどう料理するか？おそらく録った人間も忘れてるであろう音源も見つかる。僕は、中学くらいから古今東西のあらゆる音楽を聞いてきた。そんな、すれっからしな僕でも聞いた事のないような音源がてんこ盛り。だけど・・・・売るとなれば・・・こうしたほうがという路線と面白ければ良いか・・・・という路線とかなりヤバイけど・・・こうしたほうが・・・という路線と夜中遅くまで膨大な音源を聞いて・・・さすがに全部は聞けなかったが・・・とりあえず、曲を選んで２ＧＢのメディアにぶち込む。おそらく楽曲を厳選すると相当質の良いＣＤになる。だけどそれだと面白くないので「あっと驚く為五郎」というような作りにする。去年の秋から延々と曲を書き、詩を書き、ギターを弾き、機材を買いつけと。状態の不安定な面々との録音も綱渡り的なことの連続だった。もう２度と作れないかもなあ・・・というような楽曲と名演の数々。「みんな違ってみんな良い」という金子みすずの詩の通りのＣＤが出来そうだ。とりあえず、妖怪ＣＤを今月中には、完成させてこの夏は、のんびりと休みたい。それまでは、フィルスペクターかジョージマーティンかというようなスタジオワークの日々が続く。福地さんのジャケットのイメージ作りの為にも音源を先に完成させる。ＣＤのコンセプトは、「心の痛みや孤独からの解放」になる・・・・昨日聴いてたらそんな感じなのだ。我ながら、とんでもないことをはじめてしまったと思いつつ・・・・・・みんなの思いが詰まった音源を聞いてると癒されるのだから今回の妖怪ＣＤプロジェクトは、やって良かったのだ。いつも、大変過ぎるけど・・・・・・

歴史の彼方

最近は、民俗学や歴史書などを捲り。漫画じゃ「孔雀王」の第２部を読了。これは、物語が途中で終わったままなので残念。物部神道に空海秘話や日本の古代史の解釈として面白い。永井豪の「鬼」などに見られるような発想の元に描かれる。先住民に関しては、白人ばかりが悪者とされるが、そうじゃないだろうと思う。藤原氏、蘇我氏、物部氏におおける大化の改新。そしてそれ以前の縄文。稲と鉄が大陸から渡ってくるプロセス。日本の先住民は鬼と呼ばれたり、虐げられたり、奴隷化されたり。まあ、そんなプロセスがあったのだと思う。この国の根深い差別を考えるとそんな歴史が思い浮かぶ。コメと言う食料を大量生産し、強い武器を持ち、集団を率いる。石器時代の終わり頃より、青銅～鉄器へ。狩猟から農耕へという人類史の中で・・軍事的に強いものが弱いものを滅ぼした。大和朝廷によって抹殺された者たちを鬼と呼んだ。であれば、この国と半島や大陸との関係もまた抜き差し難い感情が堆積する。現状でアメリカがアラブ社会で行うことと同様のことが世界中で繰り広げられていたのだと。そして・・・・血で血を洗い。流血と混血の歴史である人類史。日本先住民と思われる人々だけでも大よそ以下なのだ。この国もまた人種の坩堝なのだ。沖縄人（南西諸島　南方系）阿麻美人（＝あまみじん　南西諸島　南方系）熊襲（＝くまそ　南九州　南方系）隼人（＝はやと　南九州　インドネシア系）安曇（＝あぐも　北九州　インドシナ系）肥人（＝くまびと　西九州　南方系）国楢（＝くず　四国　畿内大和から関東　土蜘蛛と同族か）佐伯（北陸から関東）土蜘蛛（＝つちぐも　関東から西日本　ツングース系ウイルタか）八束脛（＝やつかはぎ　関東　土蜘蛛と同族か）越人，高志人（＝こしじん　裏日本　ツングース系）蝦夷（＝えみし　東日本　主としてツングース系）毛人（＝えみし　東日本　苗族系とオロチョン族の混血か　蝦夷と一部同族か）粛慎（＝みしはせ　裏日本北部　ツングース系　エミシと重なるか）労民（＝ろうみん　東日本　オロチョン）穢多（＝えた　東日本　ウイルタの蔑称か）渡島蝦夷　渡島狄（＝おしまえびす　青森から北海道にかけてのアイヌか）蝦夷（＝えぞ　北海道　アイヌ）日の本（千島列島　コロポックル）そんな歴史の彼方で呆然とするばかりであった。東北の金を奪う為に大和朝廷は征夷大将軍、坂上田村麻呂率いる多くの兵を送る。そして蝦夷の首領「アテルイ」の斬首によって本州は制圧される。そして明治以後、石炭などを求め北海道を制圧、千島列島も・・・・大陸に乗り出した日本軍は、大陸において数千万人を殺すも、アメリカの原爆投下で止めをさされ・・・・そして今、中国の台頭とアメリカの凋落の狭間でこの国は右往左往しているのだ。こんな歴史を眺める限り縄文が平和なはずも無いだろうと思う。石斧から核兵器までに至る我々の歴史。その彼方に何があるのか？などと思う。日曜日の朝。

ロック

昨日は、我が家で録音する。フトシ君となおや君の歌を録る。きっこちゃんの詩を録る。僕のギターと福地さんのシンセでインストを録る。ジョニーさん、大田さん、福地さんとその友達。そこそこの音は録れるも、僕的には、物足りず・・・・やっぱりライブをやったほうが良いなあ・・・・とは思う・・・余計多忙にはなるが・・・・来週の金曜日に再録を約束する。ライブといえばＡＫＩＲＡライブの打ち合わせをボチボチと・・・・あちらこちらでやってます。前回の様なセッティングは、出来ないけど強力助っ人ジョニーさんやその他諸々のと色々話をしております。妖怪ＣＤの方は、２ＧＢのメディアも購入し。これから編集の方法論を考えつつマスタリングに入る。編集といえば、もんちゃんとまこちゃんはハッピーライフの編集。録音後きっこちゃんと車でのほほんに戻るとまこちゃんがバザーをやりたいとのことで「よさこい祭り」でいつもバザーをやる「ほっとステ」に手配する。もんちゃんは、６月号の編集を終えている。凄い。メールの返信に日報を書いて我が家に帰り、多方面に電話。やること多過ぎ・・・・その場で連絡取って行かないと忘れるし・・・昨日の読書は、荒俣宏の本。凄いなあと感嘆するのみ・・・・で、今朝起きて何を書こうかなどと思いつつダラダラ書いているうちに思い出した事などをビートルズアンソロジーでジョージが面白い事を言っていた。ラブ＆ピースなんて言ったってマリファナ吸って踊り狂ってヘラヘラしてるだけ・・・どこにも愛も平和も無かった・・・とジョージらしい辛辣な言葉が印象深い。リンゴは「良い時代だった。愛や平和をキーワードにみんなが繋がれた。」どちらもそうだと思う。ウッドストックでのライブや世界初の衛星放送そこで歌われた「愛こそはすべて」そんな音源や映像とともに６０年代末期の熱狂を回想する。その後、数回行われたウッドストックが最終的に暴動と化した映像もビートルズアンソロジーには、収められていた。ロックについては、ああだこうだ、どうたらこうたら色々な言葉を聴いたり読んだりした。僕にってのロックは、金子光晴の詩だったりする。僕にとってのロックは、「反骨」ないし「骨」なのだ。　反対僕は少年の頃学校に反対だった。僕は、いままた働くことに反対だ。僕は第一、健康とか正義とかが大きらいひなのだ。健康で正しいほど人間を無情にするものはない。むろん、やまと魂は反対だ。義理人情もへどが出る。いつの政府も反対であり、文壇画壇にも尻をむけている。なにしに生まれてきたと問はるれば、躊躇なく答えよう。反対しにと。僕は、東にゐるときは、西にゆきたいと思ひ、きものは左前、靴は右左、袴はうしろ前、馬には尻をむいて乗る。人のいやがるものこそ、僕の好物。とりわけ嫌ひは、気の揃ふことだ。僕は信じる。反対こそ、人生で、唯一つ立派なことだと。反対こそ、生きていることだ。反対こそ、じぶんをつかむことだ。子供の頃に開高健のエッセイによってこの巨人を知り。長じてからも「人間の悲劇」や「絶望の精神史」などを読み継ぎ。このおっさん金子光晴こそ「ロック」だよなあ・・・・などと思うのであります。

不都合な真実

元アメリカ副大統領アル・ゴアによる地球温暖化について描いた映画があります。映画「不都合な真実」は米欧で絶賛を受けていますが、この映画は感情とプロパガンダに満ちており、筋の通った展開が不足しています。「不都合な真実」は三点を指摘する。１地球温暖化は本当だ。２将来は壊滅的な状況になるぞ。３それについて考えるのが私達の最優先事項になるんだ。正しいのは最初の温暖化の事実だけ。これすら、科学的究明よりは、国家や企業の都合によって様々なプロバガンダが発信される。僕は、地球温暖化２酸化炭素説は、大嘘だと思う。で、温暖化産業なるものが実在する。まあ、詐欺的なビジネスだ。日本では、まだちょんまげを結っていた1800年前半から氷河が縮小し続けていること。映画は、南極の2%が劇的に温暖化している図を持ち出すが、残りの98%がこの35年間で大幅に寒冷化していることは無視している。専門家は、今世紀中に南極の雪の量が実際のところは増大していくだろうと予測しているのもだ。ゴアは、北半球で海氷が減っていることを示すが、一方で南半極で増えていることには言及しない。こういった詐術は、この世界に充満する。貧乏人が生活できるほどの莫大な電気を浪費する豪邸にすむゴアが何を言おうが僕は信じないが・・・・なんでこんな映画を信じるのか？エイズに下痢にマラリアといった病気を予防すれば年間1500万人の命が救われる。世界の半分以上の人が栄養不足に苦しみ8億人が基礎教育を欠いており、10億人が綺麗な水すら飲めない。こんな状況下で温暖化がどうとか地球に優しくとか言ってるのだが・・・・・そんなことを思うことも多い。太陽という核融合エネルギー。これすらやがて燃え尽きるのだ。月は、地球から数センチずつ離れやがては、地球の軌道から外れる。生態系としての地球の寿命は、およそ残り１０億年。１９７０年代には、冷害が多く。穀物の不足が様々な戦争や餓死者を出した。アメリカは、小麦の力で覇権を握ったとも言える。で、地球寒冷化が叫ばれた。まあ、尽きる所「情報を制するものが世界を制す」と言ったロスチャイルドの言葉通りの事が現在進行中なだけだろう。で。おそらく我々にとって最大の不都合な真実とは。地球にとって我々人間こそが癌だという真実だろう。「そんなに地球に優しくしたければ人類を殲滅せよ」と言った人間がいるが。この言葉こそが不都合な真実なのかも知れない。などと思うのであった。

差別の深淵

赤松啓介著「差別の民俗学」をちくま学芸文庫版で読む。 赤松啓介（あかまつけいすけ、1909年3月4日 - 2000年3月26日）日本の民俗学者。本名は栗山一夫。兵庫県加西郡下里村（現・加西市）出身。神戸市史編集委員、神戸市埋蔵文化財調査嘱託などを務めた。柳田國男などが性とやくざと天皇の民俗学を話題にしない事に反発し、フィールドワークを中心とした研究手法で「非常民」の民俗学を研究発表した。夜這いの民俗学者などと呼ばれ。気になる人物だった。遅まきながら氏の著作を始めて読む。脱帽。どこの国でもおそらくそうだったと思うが難病に苦しむ者が容赦なく呼び捨てられた。ロウガイスジ＝結核。キチガイスジ＝精神病カッタイスジ＝ライ病＝ハンセンシ病。難病患者は、まだ良い。これが、障害者となると・・・・遺伝だということで血が穢れているとされて物凄い事になる。そういう例証を事細かに挙げつつ。赤松は、書き連ねる。人間や社会の歴史がが差別と戦争の歴史であるなあ・・・とかねがね僕は思うのだが。これでもかというくらい部落差別を軸にありとあらゆる差別の諸相が書かれ。やはり白土三平の「カムイ伝」は、史実である。と納得する。人間外の人間の位置に突き落とされ、同時に居住地も辺鄙な所へ押しやられ、職業まで、厳しく制限され、死牛馬を処理し、皮革を生産するだけでも嫌われるのに、肉まで食い尽くしてしまうのであるから、農民にとって、胴震いするほど恐ろしいことであった。人の世にあってはならないことであり、死牛馬に群がる情景は、正に地獄図であり、浅ましい畜生の集団に見えるに違いない。穢多の家に生まれたら、どれだけ努力しても、穢多の身分から、またその職業から逃れることはできない。集中的な賤視を受け、悲惨な生活を余儀なくされるのを、誰も好むものはいない、耐え難い苦痛であったに違いない・・・そんなこの国の現代まで続く差別の実相を描いた「カムイ伝」を思い出す。で、次に被差別部落出身を隠さずに本を書いた作家「中上健次」の名著、『紀州 木の国・根の国物語』を思い出す。紀州の旅を終えるにあたって中上が書いた言葉。「私は、自分が被差別部落とは何なのか、差別、被差別とは何なのか、何ひとつ分からないのに思い至る。」という言葉。中上の故郷でもある紀州への旅とその旅のエッセイ。中上が、旅の終わりを前にそのように記しているのです。部落差別は、中上のような感受性豊かな精神を持っているひとにしてもなおそのような言葉を語らせるほどに難解なものかもしれません。その問いは、紀州の旅の途上においてしばしば繰り返されてきた問い。「差別・被差別の回路を持って旅をしている」という中上の脳裏にしばしばよみがえってきたのは、「差別、被差別とは何なのだろう」という問い。「今改めて、被差別部落とは何なのだろう？と問う。そして、被差別部落民とは何なのだろう」中上は、ひとつの難問の前に立ち尽くす。「被差別者でありながら、被差別部落民を差別している。」これは、深淵な問いだと思うしおそらく誰もがここから逃れられないのだ。白土の名著「カムイ伝」この辺りを見事に書ききった。障害者でありながら障害者を差別する。目くそ鼻くそを笑うみたいな日常。そんな図式と一緒で・・・・・これまた権力の側が差別的になるような支配構造が歴史上沢山あるのだ。差別の根っ子には、この国の「いじめ問題」の根っ子も見えてくる。まあ、我々はそういうどうしようもない生き物なのだと。それだけがはっきりとしてくる。弟がカムイ伝を買ってきて。読んでみろというので読んでみた高校時代。その陰惨と残酷の前にたじろいだ記憶がある。しかし・・・・・・あれから２５年が経ち。やはり、そうであろうな。と。自身と世界と歴史に対して思う。この辺に立つと差別に加担した権力や宗教ここでもがいた中世の破戒僧一休禅師の言葉など思い起こすのであります。生まれては　死ぬるなりけりおしなべて　釈迦も達磨も猫も杓子も白露のおのが姿をそのままに　紅葉におけば紅の玉　花を見よ　色香も共に散り果てて　心なくても春はきにけり仏法は鍋の剃毛　石の髯　絵に描く竹のともずれの声世の中は　くうて糞して寝て起きて　さて其の後は死ぬるばかりよなどと歌を謳い。　　一生受用する米銭の吟　　　恥辱無知にして万金を攪む　　勇色美尼　惧に混雑　　　陽春の白雪　また　哇音こんな歌も詠んだ。どういう意味かというと、お経を読んでいさえすれば、坊主なんてものは一生食いっぱぐれない。適当に恥をかき、無知を承知でいれば大金は入る。そこへもってきて男色に遊び、ついでに尼さんをものにしていれば、これは陽春（堺の陽春寺）でほとばしる「白雪」だっていつもピュッピュと飛ばせて、気持ちいいこと限りない、くだいて言えば、まあ、こういった内容だ。　そんな一休さんなのだが・・・・悪を正して、善に導くべき、と説く者もいる。だがそれもまた、うたかたの熱意にすぎぬ。勝った負けたも、個と自我の実在を信じ込ませる罠にすぎぬ。わたしはただ俗塵を離れた心でいたい。青い空に白い月風が澄んだ空気を運んでくる。 とこれらの言葉などを残した一休禅師の胸中や如何に？とまあ・・・・・色々思うことが多いです。中上健次全集（14）決定版カムイ伝全集（全15巻セット）（第1部）

蟷螂の斧

昨日は、娘を亡くしたお父さんに手紙とハッピーライフを送る手配をして大通りに行く。某法人の理事会が大通りの某クリニックの一室で開かれる。国の政策「障害者自立支援法」ボディーブローのように各界と関係者全てにダメージを与え続ける。予算の半分が国債という借金で運営する親方日の丸。財源確保を旗印にすったもんだの泥縄的な国家と地方と関係機関の顛末を眺めつつ。障害当事者にその家族。諸機関関係者。ポツリ、ポツリと自殺していく人々。閉塞感と鬱々感だけが充満する。そんな空気が充満する理事会の数字や現状報告を聞く。昨日は、久々に吼える。どんよりした暗い空気とお義理と従順さだけが売り物の宮仕え根性だけが染み付いたお歴々の前で・・・・無駄と知りつつ・・・・すると・・・・・７０過ぎの業界の重鎮が「今まですっと福祉をやってきたがこんな状況ははじめてだ。」と自らの現場の苦境を訴える。まあ、どこも同じで嘆いていてもはじまらんだろうが・・・と吼える。おそらく現場の努力は報われず・・・状況だけが悪化していく現実に無力感だけを感じる人間がこの国で圧倒的に多数なのだ。今日の専門家が明日の障害当事者や精神病患者。だから・・・・・医療も福祉もその人間模様は、一体誰が患者で誰が障害者なの？なんて思うことが度々ある。無策無能は、この国の上から下までそうなのかもなあ・・・・などと帰り道に思う。ああいう馬鹿親に育てられれば・・・・こんな「くず人間」になるよなあ・・・などと恒常的に思うことが多々ある・・・・そういう見栄と虚栄に満ちたほど社会的に地位だけが無駄に高かったりする。数年前まで行政相手にやりあった僕も今では、無駄な事にエネルギーを使いたくないので。ほとんどの「ほにゃらら会」の役割などを辞退した。時間と労力の無駄なのだ。自助グループから遠のいたのも同じ理由だ。依存や寄生しか考えない自己中心的な人間ばかり増え。まあ、崩壊するしかない文明の必然。人間が腐敗するから文明は崩壊するのだ。僕の憤りは、そんな現実への幼稚な反応に過ぎない。で吼えてばかりいてもこれまた無駄なので・・・・精神科医に音楽療法師とＡＫＩＲＡライブ云々で話をする。２月のＡＫＩＲＡライブの時にお世話になったのだ。これまた、疲れきった顔に・・・・・なるべく誰の負担にもならないようにやろうと決める。がんばっても報われず努力のし過ぎで発病したり、辞めたり。そんな専門家も沢山居る。福祉や医療の現場から優秀な人材や真面目な人ほど見切りをつけて去って行く。僕は？どうしようかなあ・・・・・などと何百万回目かの考えが浮かぶ。我が身が可愛いならもっと違う事やってる。植民地化された国々の復権と近代化による資源の枯渇と競争の激化。人類史に延々ろ続く重層的な差別と戦争。これらを俯瞰して見る限り。我々は、首を絞めあって滅びる。最も弱い立場の集団や人間からこれが進行している。で、自殺者は、この世界で年間数百万になるわけだ。生き残る奴ほど身勝手で陰湿でズルイのだろうとも思う。もっと、のんびりと穏やかに暮らす道もある。自分のことだけ考えて・・・・フェレット等の動物と自然の中で・・・・自己保身が大嫌いだった自分もまた・・・・天下り高級官僚と変わらないのかもしれない。僕の社会不信と人間不信は、根深い。それだけの経験と努力はしたかと思う。人と人は究極繋がれず。寂しさ紛らわす為に自らを守る為の心の壁と壁が日々ぶつかり合うだけなのだろう。そして、そんな現実の中で生きているのだ。我々は・・・・などとホザイてばかりいてもしょうがないので。今日は、我が家で妖怪ＣＤの録音をする。とりあえず、この仕事だけは完了させる。圧倒的な変化の時代の蟷螂の斧として。

福祉の行方

第2回介護保険制度の被保険者・受給者範囲に関する有識者会議が5月31日、厚生労働省で開催され、障害者福祉施策と介護保険制度との関係を中心に意見交換を行った。今年４月から施行された障害者自立支援法（完全施行は本年10月）によって、3障害（身体、知的、精神）の障害福祉サービスが一元化され、障害の種別を超えた共通のサービス体系へと再編成された。このほか、実施主体が市町村に一元化され、また、利用者はサービスに係る費用の1割を負担することとなった。障害者雇用促進法も本年4月から施行された（一部は昨年10月施行）。今回の改正障害者雇用促進法は、精神障害者に対する雇用対策と在宅就業障害者に対する支援を強化するとともに、障害者福祉施策との有機的な連携を法文上でも明確に謳うことで、障害者の就業機会を拡大することを目的としている。厚労省の主張は一貫して財源確保の為に保険料を支払う年齢を現行の「４０歳以上」から、財政安定化などのため「３０歳以上」に引き下げるというもの。そして、高齢者福祉と障害者福祉を統合し、年齢を問わない普遍化した制度にする。しかし、結論を絞り込むことができず、同省が目指していた０９年度実施は見送られる見通しとなったという。　範囲拡大は、介護保険財政安定化と障害者福祉との統合が目的なのだが・・・・国民負担増か？国庫負担増か？それとも？厚労省は、高齢者福祉と障害者福祉を統合せずに年齢だけを引き下げる案と障害者福祉と統合する案を提示した。年齢を問わずにすべての人に保険料負担を求める一方、要介護状態になった理由や年齢を問わずにサービスを受給できるようにするというのだが・・・収入のない学生などへの給付は「家族給付」と位置づける、などとした。有識者会議で厚生労働省は、障害者自立支援法の概要を介護保険制度と比較しながら説明し、特に以下の4点を強調した。被保険者・受給者範囲拡大は介護保険制度と障害者福祉施策との統合ではない。 65歳以上で要介護状態にある障害者は、現在すでに介護保険が優先適用されている。 20歳以上65歳未満の若年障害者約330万人のうち、要介護状態にある若年障害者数は約34万人に過ぎない（2003年度・推計）。 障害福祉サービスは自立支援給付（介護給付、訓練等給付、自立支援医療、補装具）と地域生活支援事業に再編成された。 このなかで連合・花井委員（生活福祉局次長）は、次のとおり意見、質問を述べた。障害程度区分の判定が4月から始まっていると思うが、その進捗状況はどうか。 市町村は障害程度区分の判定を審査する審査会を設置することとなっているが、10月の障害者自立支援法完全施行に向けて、その設置状況はどうか。 自立支援医療は4月に施行された。予想していなかった事例などの報告はあるか。また、明らかになった問題点を検証したり意見交換をするような場を設けるべき。介護保険には介護保険事業運営懇談会がある。今後、設置の予定、考えはあるか。 65歳以上で介護保険の要介護認定者のうち、障害者はどれくらいいるのか。 65歳以上の障害者は介護保険が優先適用となっている。年齢の範囲拡大とは、この年齢65歳を下げることである。 介護保険料は40歳～64歳の場合医療保険に上乗せして徴収されており、年金受給者は年金からの天引きとなっている。年齢を拡大したからといって保険料徴収に問題が出るわけではない。 現在国会で審議中の医療制度改革関連法案には、高額医療と高額介護の合算制度の創設が盛り込まれている。これと高額障害福祉サービス費との関係はどうなるのか。 　なお、その他委員の発言、厚生労働省の答弁は以下のとおり。＜その他委員の発言＞【障害者福祉施策と介護保険制度との関係】 障害者ホームヘルプサービスを実施している市町村はとても少ない。介護保険か障害者福祉施策かという違いでサービスの利用に差が生じてしまうのは、“普遍化"という観点から問題ではないか。 障害者福祉の“普遍化"と介護の“普遍化"は意味が異なるのではないか。 障害児や若年障害者を介護保険でどうカバーするかという課題に対しては、介護保険被保険者の被扶養者としてサービス提供を受けるという方法がとれるのではないか。また、保険料を全国一律にするのか地域ごとに異なる設定にするのか、さらに“子育て保険"なども含めた全体の制度設計をどうするのかなどについて検討すべきだ。 障害者の介護は障害内容によっても異なるため、高齢者の介護を行うヘルパーがそのままできるとは言えない。精神障害者の場合などは介護保険の対象になるのかどうかさえ判断が難しい。 高齢者介護と障害者介護のノウハウは確かに別だが、それは適切な訓練によってクリアできることだ。 高齢者人口が増加していくなか、第4期介護保険事業に向けた財源確保に不安がある。 【障害福祉サービス】 障害者自立支援法によってサービス提供の地域格差は解消されるのか。 サービス提供体制が確立されるにつれて利用者も増えてくるのではないか。要介護の若年障害者数34万人（推計）は妥当な数字か。今後の利用者数の見通しを示してほしい。 【障害福祉サービスの利用者負担】 1割自己負担化によってサービス利用者の実態はどうなったのか。 障害児を抱える世帯の家計には負担が相当重いのではないか。 【障害者の雇用施策】 障害者の就業支援では、地方分権をより徹底させることが大事であり、都道府県や市町村によるマッチング、職業紹介にに力点を置くべき。 障害者330万のうち就業者は30万人にすぎず、先進国のなかでは極めて低い数字。ハローワークを中心にマッチングが行われているが、そのほかに多様な働き方の創出について官民挙げて取り組むべき。障害者自立支援の考えをより発展させてほしい。 ＜厚生労働省の答弁＞【障害者福祉施策と介護保険制度との関係】 65歳以上の身体障害者210万人のうち、支援費対象者で要介護状態であった人は20万人程度であった。つまり障害者=要介護状態ではなく、要介護認定に該当するかどうかで決まる。現在まで要介護状態の障害者に不利益になること、あるいは大きな社会問題になったことはなく、介護保険を65歳という年齢で区切ることに意味はない。また、40歳以上の第2号被保険者には当然障害者も含まれており、保険料の支払いは免除されていない。保険料を払っているのに介護保険のサービスを使えないという問題がある。 介護保険の対象に若年障害者を加えることにより増加する介護保険給付費は、障害者自立支援法の介護給付、訓練等給付に係る今年度予算4,131億円が相当する。 【障害福祉サービス】 障害者福祉サービスで地域格差が生じた最大の要因は、サービス未実施の市町村が多いことと、精神障害者へのサービスが遅れていたこと。障害者自立支援法の施行でサービスの普遍化は図れた。地域格差も現在よりは縮まるはず。 大きな自治体では障害程度区分の判定をスタートしているが、小さな自治体ではまだ始まっていない。進捗状況、利用者負担ランク別の人数、さらに現場の状況など、6月いっぱいを目途にデータを集め、検証したい。 市町村が策定する障害福祉計画が出そろう今秋には、今後の利用者数の粗い見通しを出す。介護保険制度導入時は、中重度の利用者は、ほぼ推計どおりだったが、軽度の利用者は倍増ずる結果となった。 【障害福祉サービスの利用者負担】 高額医療・高額介護との合算は、実態をみてから検討する。 障害福祉サービスの利用者負担月額に上限を設けた。同時に介護保険を利用している場合には、介護保険の利用者負担分を合算した月額がこの上限を超えないよう高額障害福祉サービス費を償還することとするなど、さまざまな配慮措置を二重三重に講じている。なお、低所得者への配慮措置は介護保険と同水準に設定している。障害児を抱えている世帯には、一般的に子育てに要する費用と同様になるよう配慮措置を設けている。 とまあ。百花繚乱、魑魅魍魎、喧々諤々であります。現場の方がこれまた・・・・・暗澹欝欝なのですが・・・・

合掌

昨日は、職場に一通の葉書が東京の某所より届いてました。その葉書には、丁寧な文面でお父さんがわが娘が精神病の療養中に急逝したこと。この世での務めを終えたと書かれ。娘さんより先に数年前に亡くなった奥さんとが２人で黄泉の国で楽しく暮らしているだろうと書かれていました。去年の１２月３日に急逝したと書かれてました。つらつらと急逝した仲間の生前の記憶などを辿る。年齢は、３０代後半で闘病生活も長い。疾病療養中に「のほほん」にしばらく通い、元の職場に復職し東京で暮らしておりました。統合失調に癌に・・・そんな病魔と闘いつつ仕事をしつつ・・・精神薬が強いのでカフェインを飲みつつ仕事をしていたり・・・・国立大学を卒業後に大きな会社で勤務しておりました。ハッピーライフにも原稿をメールで送ってくれたものでした。ドクターストップで仕事を辞め入院中ですというのが最後のメールでした。どうしてるのかなあ？などと時折思い出しつつ・・・・一通の葉書が昨日届きました。妻に先立たれその数年後娘に先立たれた年老いたお父さんの、この半年間の胸中などを察し。葉書を受けとる側への配慮が文面から溢れておりました。今朝は、香などを焚き染めて故人の冥福を祈りつつこの日記を認めております。(*￣-￣)人 i~ 合掌 従兄弟や親友の白血病での死。病気仲間の死。死こそ僕にとっての最良の教師なんだろうなあ・・・・・そんなことどもを思いつつ。葉書に書かれた「黄泉の国」そんなことどもつらつら思い出す。厳粛な朝であります。日本神話では、イザナミという女性神は、島々や諸物の神を産んだ後、最後に火の神を産む。火の神を産んだ際に陰部を焼かれてイザナミは死に、黄泉の国へ行きます。記紀神話では、「黄泉」は死者の行く地となっています。出雲国風土記には、「黄泉の穴と呼ばれる洞窟があり、夢にこの洞窟を見ると死亡する。」という伝承があります。イザナキは死んだ妻・イザナミを追って行った黄泉の国。古代人は他世界の強い信者であったと私は思う。天には神がいて、そこには先祖たちもいて、人間が死ねば、その天にある先祖たちの国に帰るのであろう。しかし、他世界はただ天のみではない。もう一つ、地の底にも他世界があり、それは黄泉の国である。いったんそこに落ちたら、絶対そこからもう出てこられない。人間は、死んで天の国に行くことを願い、地の底の黄泉の国に行くことを恐れる。[梅原 猛：梅原猛著作集〈6〉日本の深層, p.110-111] 沖縄にはニライカナイという信仰があります。それは海の彼方のあの世を言うらしいのです。私はニライカナイというのをアイヌ語で解釈する。ニライ、根の下のところ、カナイ、空の上のところ、ということになりますが、それは根の下であるとともに、空の上である。根の下、夜の極点か［が？］、空の上、昼の極点になるのです。こういう根の下と空の上、夜と昼とが出会うところだと思います。大変哲学的な概念ですが、原始人は意外に哲学的なんです。[梅原 猛：梅原猛著作集〈8〉日本冒険(下), p.470] それによると、なぜか共通して、眼の前に道があり、そこを歩いていくと、あの世の入り口である洞くつがある。洞くつへ入っていくと、今度は長いトンネルである。なおも進んでいくと、急に道が狭くなり高さも低くなる。その非常に狭苦しいところを通って行くと、やがて向こうにポツンと灯りが見え、先を急ぐとようやくそのトンネルが終わり、新しい世界が眼の前に広がる。右手は海岸で、左手は山である。道はさらに曲がりくねってうねうねと続き、どんどん行くと一本の小川があり、橋が架かっている。その橋を過ぎると、行く手にポツポツと家が見え、煙が出ている。火を炊いているということは、家々に人がいる証拠である。そこは、まるでどこかの村のようで、この世と違う情景はまるでないという。ここがあの世へ旅立つための準備場所なのである。そこでは、自分の正体を見ることができるのはイヌだけである。イヌだけが自分に吠えかかる。そうするとそこで暮らしている人たちは、何かおかしなものが来たというわけで、自分に灰などいろいろなものを投げつける。それが体中にペタペタくっついてとれない。いくら手で払っても離れない。生死をさまよった人の話だと、これらのものは、そこから戻ってくる時、先ほどのトンネルのいちばん狭いところ、ようやく体が通れるところを通った時に、全部体から落ちてしまうという。この世のイヌも、人間には見えない魔物がくるとわんわんと吠える。すると人々は、そこへ向かって灰を投げたりするのだが、そのときに魔物の霊についた灰も、魔物が逆にこの世からあの世へ戻る時には同様に取れてしまうということになるのだろう。[藤村 久和：アイヌ、神々と生きる人々, p.210-211] 天は、父。大地は、母。そして死者とともに生きる。そんな信仰が世界中にあります。この世での労苦を思えば死は安息であると僕は思います。様々な身内の死や仲間の死を抱きしめつつしぶとくしたたかにそして謙虚に生きて行こうと思います。(*￣-￣)人 i~ 合掌 日本人の他界観

報道の自由

昨日職場に行くと月曜日に以下のメールが届いてました。『のほほん工房・田中さまご無沙汰しています。共同通信の多比良です。取材の際は大変お世話になりました。その後、お変わりありませんか？ご連絡が遅くなりましたが、「Happy Life」の記事を本日夕刊用に全国の加盟新聞社に送信しました。掲載紙が手元に届き次第、あらためて郵送させて頂きます。今回は共同通信という媒体の悩ましさを実感しました。少し脇道にそれますが、ご報告させてください。各新聞社の紙面には限りがあるため、その日のニュースの量で共同通信の配信記事の掲載率が変わるのが現状です。ハッピーライフの原稿は当初ＧＷ用に記事を書き、スタンバイしていましたが、ＧＷ中は思いのほか全国でニュースが多かったため、より多くの新聞に掲載してもらうよう、私が上京した後も、デスクがニュースが少ない日を狙い、出稿するタイミングをはかっていました。本日（２８日）は夕刊のニュースが極めて少ないということで昨日出稿が決定。「これは田中さんのところに、たくさん掲載紙を送れるぞ」とほくそ笑んでいたのですが、なんと夕刊締め切り直前に「松岡農相の自殺」が発生。「ＺＡＲＤのボーカル死去」も飛び込んできて…。都内紙の社会面は一杯な状況でした。いつ 何が起こるか、本当に分からないとは言え、「せっかくこの日まで待ったのに、 なんでこんなに色々起こるんだよー」とこぼしている状態です。取り急ぎ、ご報告まで。またご連絡します。今後とも何卒よろしくお願いします。』口の悪い人々に「マスゴミ」などと呼ばれる業界にもこのような誠実な人がいるのだという意味で紹介させてもらいます。共同通信の多比良さんは、浦河べてるを半年間に渡り取材をしました。吹けば飛ぶような零細福祉施設の報道にここまで対応して下さったことに深く感謝いたします。自殺と自殺報道に関しては以前にも調べた事があって。ハッピーライフでも取り上げました。「松岡農相の自殺」「ＺＡＲＤのボーカル死去」現状の日本であれば、これらがニュースにならないわけもなく・・・・よって零細福祉施設の心温まる記事は吹き飛んだわけであります。自殺するも自由。それを報道するのも自由。というのが僕の基本的なスタンス。テレビはほとんど見ない。知ってる人が何人も死んでいく様を見つついつのまにかそんな風に思うようになりました。自殺報道がかえって自殺の連鎖反応（群発自殺）を呼ぶ。これらは、先進国で証明済みのことなのですね。日本で言うと練炭自殺ブームやネット心中ブームなどの方法論と連鎖反応は、誰もが感じているこの国ならではの現象だと思います。「新聞が発明されてから日に一度自殺を考えるようになった。」と書いたのはドストエフスキーでしたか？世界保健機構(WHO)は、「群発自殺」を防ぐための報道のガイドラインを示しています。WHOは自殺報道について次の原則を挙げております。写真や遺書を公表しない自殺の方法について詳細に報道しない原因を単純化して報じない自殺を美化したりセンセーショナルに報じない宗教的・文化的な固定観念を用いない自殺を責めない民主党の山本孝史参議院議員は、06年11月2日の参議院厚生労働委員会で、WHOのガイドラインを踏まえたうえで、マスコミの自殺報道について次のように述べております。『「だれが責任者なんだという、教育委員会が悪いのか、学校の先生が悪いのかという形(の報道)は何も生み出さない。結局その死ぬという手段があるんだということを子供たちに教えてしまっているだけの話になる。それは非常にまずい。「原因を単純化して報じない」を守っていない、ということだ。』文部科学省の児童生徒課は、マスコミの自殺報道と自殺の連鎖について次のように述べる。 「メディアが子供に与える影響は大きいと思われる。しかし、表現の自由も尊重しなくてはいけない。メディア側が子供に与える影響を考慮する必要がある。」オーストリアにおける自殺予防につながるマスコミ報道の実践報告というのがあります。地下鉄で自殺した人々に対しメディアが大々的に報道しました。数年間は、ウィーンの地下鉄で自殺する人が急増しました。（1984-87）オーストリア自殺予防協会がガイドラインを作成しました。(1987)メディアによる自殺報道のコントロールを行いました。結果として。地下鉄自殺減少(1987後半～)総自殺率低下（1987後半～）とまあ、そんなことがあったのですね。報道の自由は守られるべきだと思います。そして報道する側の責任もまた重大だと思います。この辺の事象は、自殺対策支援センターに詳しく掲載されております。http://www.lifelink.or.jp/hp/jisatsuhoudou.htmlおそらくこの国には素晴らしいニュースが沢山あると思います。頑張っている人も沢山います。誠実に生きている人もまた・・・・・明るいニュースも沢山流したらなあ・・・などと思います。

空いろの花

空いろの花青いお空の色してる、小さい花よ、よくおきき。むかし、ここらに黒い瞳（め）の、かわいい女の子があって、さっきわたしのしてたよに、いつもお空をみていたの。一日青ぞらうつるので、おめめはいつか、空いろの、小さな花になっちゃって、いまもお空をみているの。花よ、わたしのおはなしが、もしもちがっていないなら、おまえはえらいはかせより、ほんとの空を知っていよ。いつもわたしが空をみて、たくさん、たくさん、考えて、ひとつもほんとは知らぬこと、みんなみていよ、知っていよ。えらいお花はだァまって、じっとお空をみつめてる。空にそまった青い瞳（め）で、いまも、あきずにみつめてる。お花だったらもしもわたしがお花なら、とてもいい子になれるだろ。ものが言えなきゃ、あるけなきゃ、なんでおいたをするものか。だけど、だれかがやって来て、いやな花だといったなら、すぐにおこってしぼむだろ。もしもお花になったって、やっぱしいい子にゃなれまいな、お花のようにはなれまいな。見えないものねんねした間になにがある。うすももいろの花びらが、お床（とこ）の上にふりつもり、お目めさませば、ふと消える。だれもみたものないけれど、だれがうそだといいましょう。まばたきするまに何がある。白い天馬がはねのべて、白羽の矢よりもまだ早く、青いお空をすぎてゆく。だれもみたものないけれど、だれがうそだといえましょう。金子みすずの詩と我が家の庭に咲く花々・・・・メルヘンだなあ・・・・

すってんてん

「大ばくち　身ぐるみ脱いで　すってんてん」 甘粕正彦の辞世の句。甘粕 正彦（あまかす まさひこ、1891年1月26日 - 1945年8月20日）は、日本の陸軍軍人。陸軍憲兵大尉時代に甘粕事件＝無政府主義者大杉栄の殺害で有名。短期の服役後、日本を離れ満州に渡り、満州映画協会理事長を務める。終戦直後、服毒自殺した。「これからは皆さんがこの会社の代表となって働かなければなりません。しっかり頑張ってください。いろいろお世話になりました。これからこの撮影所が中国共産党のものになるにしろ国民党のものになるにしろ、ここで働いていた中国人が中心になるべきであり、そのためにも機材をしっかり確保することが必要です。」満映の中国人従業員に語った甘粕の言葉。甘粕事件1923年9月1日に起きた関東大震災の直後、9月16日アナキストの大杉栄・伊藤野枝とその甥・橘宗一の3名を憲兵隊本部に強制連行の後殺害し、同本部裏の古井戸に遺体を投げ込むという事件。大杉に関しては、静岡市沓谷の市営沓谷霊園なある大杉栄の墓の碑文より。大杉栄は明治１８年軍人の家に生まる。陸軍幼年学校を放たれ、外国語学校仏語課に学び、日露開戦に際し非戦論に共鳴して社会主義者となる。資性剛毅歳華煥発。無政府主義の一派を拓いて政府の弾圧に屈せず、幾度か牢獄の苦を忍び迫害の鉄火を践めり、大正１１年日本脱出、仏蘭西革命故国送還の波瀾を経、関東大震災に遭遇して妻の伊藤野枝・甥橘宗一と共に軍憲の為に虐殺せられた。惜しむべし雄志逸材むなしく中道に潰ゆ。荒畑寒村撰大杉栄は１９２３（大正１２年）９月１６日虐殺された。 １８８５年１月１７日生、享年３８歳 妻野技　１８９５年１月１２日生、享年２８歳 甥橘宗一　１９１７年４月１２日生、享年６歳 この遺骨を翌年５月２５日この地に収む。 １９７６年９月１６日　大杉栄らの墓誌建立委員会 大杉と言えば僕には奴隷根性論が思い浮かぶ。「斬り殺されるか、焼き殺されるか、あるいはまた食い殺されるか、いずれにしても必ずその身を失うべき筈の捕虜が、生命だけは助けられて苦役につかせられる。一言にして言えば、これが原始時代における奴隷の起源のもっとも重要なるものである。かつては敵を捕えればすぐさまその肉を食らった赤色人種も、後にはしばらくこれを生かして置いて、部落中寄ってたかって、てんでに小さな炬火をもって火炙（ひあぶり）にしたり、あるいは手足の指を一本一本切り放ったり、あるいは灼熱した鉄の棒をもって焼き焦したり、あるいは小刀をもって切り刻んだりして、その残忍な復讐の快楽を貪った。　けれどもやがて農業の発達は、まだ多少食人の風の残っていた、蛮人のこの快楽を奪ってしまった。そして捕虜は駄獣として農業の苦役に使われた。　また等しくこの農業の発達とともに、土地私有の制度が起った。そしてこのこともまた、奴隷の起源の一大理由として数えられる。現にカフィールの部落においては、貧乏という言葉と奴隷という言葉とが、同意味に用いられている。借金を返すことのできない貧乏人は、金持の奴隷となって、毎年の土地の分配にも与（あず）からない。そして犬と一緒になって主人の意のままに働いている。　かくして従来無政府共産の原始自由部落の中に、主人と奴隷とができた。上下の階級ができた。そして各個人の属する社会的地位によって、その道徳を異にするのことが始まった。」http://www.aozora.gr.jp/cards/000169/files/1006_13470.html一方、大杉と一緒に殺された伊藤野枝は、不倫を堂々と行ない、結婚制度を否定する論文を書き、戸籍上の夫である辻潤を捨てて大杉栄の妻、愛人と四角関係を演じた。人工妊娠中絶（堕胎）、売買春（廃娼）、性の自己決定（貞操）などなど・・・５０年ほど、早く生まれすぎたのかも知れない・・・しかしこれとて戦争が無ければ昭和の初期には、現状のような日本になっていたかも？伊藤野枝は、与謝野晶子・長谷川時雨・国木田治子・小金井喜美子・岡本かの子・尾竹紅吉・神近市子らと親交を深めて強い刺激を受けた。機関誌『青鞜』に詩『東の渚』などの作品を次々発表、頭角を現した。平塚らいてうが「原始、女性は実に太陽であつた」と謳ったのと対照的に、野枝は「吹けよ、あれよ、風よ、嵐よ」と謳っている。大杉には内妻の堀保子のほかに東京日々新聞記者・神近市子という愛人もおり、苦し紛れの「自由恋愛論」は批判の対象となっていた。ここに野枝が参入して四角関係になり、神近が11月に葉山の日蔭茶屋という旅館の一室で大杉を刺し、瀕死の重傷を負わせるに至る、いわゆる「日蔭茶屋事件」が起こった。神近は大杉に経済的援助を与えていたため生活は困窮。この件もあり『青鞜』は廃刊した。翌年、大杉は内妻の保子と離別、神近は大杉に対する殺人未遂罪で入獄。「多角恋愛」で勝利した野枝は、9月に長女魔子（のち真子に改名）が生まれる。1923年、大正12年、８月に大杉と野枝の子の長男ネストルが生まれた。ロシア革命時のウクライナ自由コミューンの闘士ネストル・マフノにあやかった命名であるという。　9月11日、関東大震災が突然に東京を襲い、帝都は阿鼻叫喚の地獄と化した。朝鮮人が井戸に毒物を投げこんでいるという噂が広まる。江東地区では自警団による朝鮮人虐殺がかなり広い範囲で行なわれた。9月14日、伊藤野枝は戒厳令の焼け野原の中を乳母車をよろめきながら押し、足助素一を訪ねて金を借りた。足助は有島武郎の無二の親友で、有島から大杉・野枝を援助するように申し渡されていた。その有島はこのあと波多野秋子と軽井沢に心中自殺する。甘粕事件はそんな時期に起きた。関東大震災の起きた1923年9月1日の直後の1923年9月16日、アナキストの大杉栄・伊藤野枝とその甥の計3名が憲兵大尉・甘粕正彦らによって憲兵隊に強制連行・殺害された事件。大杉事件ともいう。大杉栄38歳、伊藤野枝28歳、宗一６歳。野枝は３度結婚して、７人の子供を生んだのである。そのうち大杉の遺児として、魔子、幸子、エマ（エマ・ゴールドマンからの命名、のちに九州エマと呼ばれた）、ルイズ（ルイズ・ミッシェルからの命名）、ネストルの５人の子が遺された。一方、殺した側の甘粕正彦は、憲兵や陸軍の責任は問われず、甘粕の単独犯行として処理され、１９２３年12月8日禁錮10年の判決を受ける。1926年10月に出獄し予備役となり、昭和2年（1927年）7月から陸軍の予算でフランスに留学する。その後、1924年に馮玉祥が起こしたクーデターにより紫禁城を追われ、1925年以降に天津の日本租界へと逃れた清朝の第12代皇帝溥儀の護衛を行うなど、満州事変に関する様々な謀略に荷担し、1932年の満州国建国後は協和会中央本部総務部長を経て満洲映画協会理事長となる。まあ、そんなこんなの日本近代史。「大ばくち　身ぐるみ脱いで　すってんてん」 という甘粕正彦の辞世の句は、近代日本を顕す句かもなあ・・・・・なんて深く共感したのであります。そして大杉の奴隷根性論の最後の文もまた。「主人に喜ばれる、主人に盲従する、主人を崇拝する。これが全社会組織の暴力と恐怖との上に築かれた、原始時代からホンの近代に至るまでの、ほとんど唯一の大道徳律であったのである。そしてこの道徳律が人類の脳髄の中に、容易に消え去ることのできない、深い溝を穿ってしまった。服従を基礎とする今日のいっさいの道徳は、要するにこの奴隷根性のお名残りである。　政府の形式を変えたり、憲法の条文を改めたりするのは、何でもない仕事である。けれども過去数万年あるいは数十万年の間、われわれ人類の脳髄に刻み込まれたこの奴隷根性を消え去らしめることは、なかなかに容易な事業じゃない。けれども真にわれわれが自由人たらんがためには、どうしてもこの事実は完成しなければならぬ。」これまた、ズバリと本質を突いているのでありますねえ・・・・・自由主義にしろ奴隷制にしろ。いずれにしろ現代においては破綻をきたしております。時代は、新たな奴隷制である超管理社会へ向かうしかないようですし・・・・ここで一句。「人類史　自然滅ぼし　すってんてん」ＢＹそういちお粗末。ｍ(＿ ＿；)ｍ

心響かせよ！！

詩人の尹東柱（ユン・ドンジュ）。第二次世界大戦のさなか日本に留学していた時、朝鮮語で詩を書いたことから、朝鮮独立運動に関与したとの嫌疑で特高警察に捕まりました。懲役刑をうけて福岡刑務所に服役中の１９４５年２月、若くして獄死しています。虐殺が疑われております。彼の「序詩」はいつ読んでも心に響く。死ぬ日まで空を仰ぎ一点の恥辱なきことを、葉あいにそよぐ風にもわたしは心痛んだ。星をうたう心で生きとし生けるものをいとおしまねばそしてわたしに与えられた道を歩みゆかねば。今宵も星が風に吹き晒される。夜の雨の音が聞こえる、朝鮮を支配する日本の六畳下宿、禁じられた朝鮮語の詩人とは運命の皮肉だが、わたしは詩を書こう、家族の気持ちと苦労のこもった仕送りを受け、大学に通うわたしは。幼友達を失ってきたわたしが、今、詩に託す願いとは。思いとは？　人生にくらべて詩はたやすすぎ、恥ずかしい。友達を失い、最後のひとりとしてわたしは、時代の夜明けを待つ。たやすく詩を書いて、仕送りで学生生活を送るわたしだが、そんなわたしに、わたしは手をさしのべ、涙ぐみながら慰める。「たやすく書かれた詩」尹東柱　（1917－45）窓辺に夜の雨がささやき六畳部屋は他人の国、詩人とは悲しい天命と知りつつも一行の詩を書きとめてみるか、汗の匂いと愛の香りふくよかに漂う送られてきた学費封筒を受けとり大学ノートを小脇に老教授の講義を聴きにゆく。かえりみれば　幼友達をひとり、ふたり、とみな失いわたしはなにを願いただひとり思いしずむのか？人生は生きがたいものなのに詩がこう　たやすく書けるのは恥ずかしいことだ。六畳部屋は他人の国窓辺に夜の雨がささやいているが、灯火をつけて　暗闇をすこし追いやり、時代のように　訪れる朝を待つ最後のわたし、わたしはわたしに小さな手をさしのべ涙と慰めで握る最初の握手。『尹東柱全詩集　空と風と星と詩』尹一柱編・伊吹郷訳（1984・影書房）より尹（ゆん）家は改名して、「平沼（ひらぬま）」と名乗るようになる。日本の政府は、当時さまざまな手段や理由で陰に陽に、改名政策を推し進めた。尹家の場合、その直接の原因は、尹東柱の「渡航証明」をとるためだった。名前が日本式でなければ、渡航証明書をとるのが難しかった。本当に「内鮮一体」であり朝鮮も完全に日本の一部であるのなら、九州から本州に渡る場合のように、半島から日本に渡る場合も「国内」旅行なのだから、パスポートや証明書など不要なはずなのだが・・・・・平等と言いながら、日本名でなければ実際には渡航するのが難しい。そんな時代に心響かせ若く散った命もありました。クリスチャンだった彼には以下の詩がある十字架追いかけてきた陽の光なのに今、教会堂のてっぺん十字架にかかりました尖塔があんなにも高いのにどうやったら登っていけるでしょうか鐘の音も聞こえてこないのに口笛など吹きながらうろついてみましたが苦しんだ男幸福なイエス・キリストへのように十字架が許されるのなら首をたれて花のように咲き出る血を暗くなっていく空の下で静かにお流ししましょう日本は朝鮮人に日本語を強要していた。宗教ばかりでなく、言葉も奪った。国家神道と皇室崇拝。これに逆らえば不敬罪。大本教やキリスト教徒や共産党員。獄の露と消えた日本人も多い同化政策って奴だ。アイヌ民族に対して先に行った事の応用。名前も奪われ。日本名も強制した。愚かしき歴史に咲く一輪の花心響かせよ！！　空と風と星と詩死ぬ日まで天を仰ぎ

いたちの歌

昨日は、福地画伯のお友達のピアニストが来る。CDに収録予定のアメージンググレースのカラオケをお友達のピアノだけで録音する予定だった。黒豆で言葉で遊んで何かを掴んだまこちゃんが大通りでストリートライブをやってると「スゲー！！デブ！！！」と野次を飛ばされ。状態が悪くなる。その後、我が家に来る事になる。・・・・本来なら来る予定じゃなかった。そんでもって、野暮用で先に我が家に来てたDJ大田さんと四方山話などしてたら。上記３名が我が家に来る。大田さんはラジオの収録に行き。録音する。アメージンググレース。そして「百貫デブの歌」「百貫デブの歌」は、金曜日に録ろうと思ってたのが昨日で完成。２曲とも良い仕上がりだと思う。２曲ともピアノと歌だけの曲。皆が帰り、ネットで色々調べる。CDロムの値段やDVD/CDデュプリケーター（DVD/CDコピー機）全自動オートでレーベルを印刷出来てCDをコピー出来る機械まであるのだ。ただし、５０万円で・・・・・http://www.rakuten.co.jp/itdepot/818347/818462/#800317なんとも、まあ凄い時代になった。デュプリケーターを買うならこの辺が妥当だろうか？http://www.rakuten.co.jp/ladder-b/701360/701189/#612339CDを入れるケースをどうしようか？とあれこれ考えたり・・・・市販の映画DVDなんかが入ってるケースも良いかなあ・・・・などと思ったり。ジャケットの印刷まで全部やってくれる安い業者を探したり・・・・・http://www.kantan-search.net/keyword/CD%E3%82%B3%E3%83%94%E3%83%BC/c/1福地画伯がジャケットのデザインを構想中・・・せっかくの画伯のデザインが普通のCDケースじゃ小さいかなあ・・・などと思うのであります。歌詞カードなども曲数が多いので分厚くなりそうなので。いっそのこと禁断のマザコンDVDとセットで作るか？どれが良いかなあ・・・・なんて考えてます。まあ、ボチボチと考えていく事にして。とりあえず先週、のほほんの銀行口座には前期分の運営費が札幌市より振り込まれているはずなので・・・お金が入るのがいつも今頃なんです。だから僕の給料はこれから支給されます。今、一度数字とにらめっこして予算を立てれば良いか。などと考えております。とりあえず傑作が完成することは間違いないのでゆっくり作ろうと思います。僕は、僕でフェレットの「ぼくちゃん」と作曲などもしてます。動物たちも音楽は好きみたいです。書きかけの幻想曲のコード進行を練り直したり。僕の膝元で聞いていた「ぼくちゃん」気持ち良さそうに寝てしまいました。こんなひと時が僕にとっては癒される時間です。サイモン＆ガーファンクル風ビリージョエル風そんなのをシコシコと書いてます。せっかく買った名器トムアンダーソンが宝の持ち腐れにならないように・・・・・いたちの歌というのも良いかもなあ・・・・・そして・・・・・・みんなで何かを作っていくのは、スリリングで楽しいなあ・・・・などと思う昨今であります。

戦争と平和

「日本軍が勝ったとなればこれを絶対化し、ナチスがフランスを制圧したとなればこれを絶対化し、スターリンがベルリンを落としたとなればこれを絶対化し、マッカーサーが日本軍を破ったとなればこれを絶対化し、毛沢東が大陸を制圧したとなればこれを絶対化し、林彪が権力闘争に勝ったとなれば『毛語録』を絶対化し、、、、、、等々々。常に『勝った者、または勝ったと見なされたもの』を絶対化し続けてきた―――と言う点で、まことに一貫しているといえる。」「多田参謀次長は陸軍の統帥部の最高責任者である。この最高責任者が『負けるから戦争はやめろ』と言っていたのである。不幸にして戦争はすでに始まっている。この場合に最も大切なことは、それに対する最高責任者の判断であろう。そして新聞に『知らせる義務』があるなら、この場合には、この最高責任者の判断こそ、全日本人に知らせる義務があったはずである。なぜこれらの最も重要なことを知らせずに、『戦意高揚記事』を書きつづけて来たのか。」「『自己批判シロ』『ハイ私は、、、、』『まだ自己批判がタリン』、、、、　こういった方法、すなわち反省の強要という形で判断を規制されていくと、最終的には、自らの判断もそれに基づく自由意思もなくなってしまうわけである。したがってその言葉はすべて『強制された自白』に等しく、その行為はすべて『強要された自主的行為』になり、『命令された』に等しくなる。それがいざ戦犯裁判となると、すべて『自らの意思に基づく言葉と行為』とされる。確かに、上官は彼に反省は強要したけれども、『命令は、していない』のである。」山本七平著「ある異常体験者の偏見」「人間の手は未来に触れることは出来ない。明日の状態に手を触れ得ないだけでなく、一時間後、一分後の状態ですら手を触れ得ない。簡単にいえば、たとえば何かの拍子にストーブがすべって近寄って来ても、それが体に触れるまではジュッと感じないわけで、その五分前でも、人はそれに予め触れることはできない。　、、、、、これを短く言えば、「人は未来に触れられず、未来は言葉でしか構成できない。しかしわれわれは、この言葉で構成された未来を、ひとつの実感をもって把握し、これに現実的に対処すべく心的転換を行なうことができない」ということになるであろう。臨在感的把握は、それが臨在しない限り把握できないから、これは当然のことと言わねばならない。」山本七平著「空気の研究」「いまの地雷はプラスチック製もある。それらには金属探知機も有効でなく、一人の技術者が地を這い、地面に釘をさし、針のさきに地雷を感じてはじめてそこにあることを知る。一つまちがえば、いのちが吹っ飛ぶ。　、、、、、平和のためとか人類のためなどというのは、口では言うことはたやすい。が、いまなお、平和も人類ということばも多分に観念語で、人間をうごかしている諸欲からみれば、絵空事(えそらごと)に近い。その絵空事が魂の中に入っていなければ、このような作業はできるものではない。この世に祇園精舎の平和を実現するためにとでも思わねば、やれるものではないのである。」司馬遼太郎著「風塵抄・二」「私たちが成功の梯子を登り続ける限り、常に病人や栄誉不良者があり続けるだろう。理解されねばならないのは成功への願望であって、なぜ貧富の差があるかでもなぜ才能の差があるかもないのだ。考えなければならないのは、出世し、偉くなり、成功者になろうとする私たちの願望である。私たちはすべて、成功を切望しているのではないだろうか？　そこにこそ責任があるのであって、カルマにでもそのほかどのような説明にでもないのだ。」「平和はそれを見つけようとするいかなる努力によっても訪れない。それは君達がたゆみなく見守っているとき、醜いものと美しいもの、善と悪の両者、人生のすべての有為転変に対して敏感なときに起こる。」 クリシュナムルティ著「未来の生」 「空気」の研究

雨の土曜日

昨日は、午前中オーストラリア帰りのＡＫＩＲＡさんから電話が来る。オーストラリアの土産話を聞きつつ。お互いの近況報告をしつつ。アースデイ屈斜路以降の道内での日程などをどうするかお話しする。旅帰りのＡＫＩＲＡさん元気そうだった。今の所決まっているのが７月１３日に地域労組主催の東区民センターでのイベントにＡＫＩＲＡさんがゲスト出演。ライブの企画を幾つかしましょうと約束する。その後、職場へ郵便物に振込みのお知らせが入っている。ハッピーライフの賛助会員がジワリジワリと増え続けております。ありがとうございます。夕刻メンバーと車で黒豆でのきっこちゃん主催の「言葉で遊ぼう」へ黒豆さんとＡＫＩＲＡさんが来たら云々。日程調整などの今後やりとりしましょうとお話しする。その後、きっこちゃんが体調悪くおうちに帰る。なおや君が司会代行して言葉で遊ぼうを開催。詩の朗読会。これが、なかなか面白い。なおや君とまこちゃんが歌を歌う。山田詩人が朗読。日頃、見慣れたのほほんメンバーが大活躍。言葉で遊んでる間に何人かのメンタル系メンバーが黒豆に終結。みんな、不思議詩人「きっこちゃん」に逢いに来たのだった。自ら詩集を出して素晴らしい詩の朗読を聞かせてくれた詩人さん。茨木のり子の詩を朗読してくれた画家さん。不思議詩人きっこちゃんネットの人々と言葉で遊んだ後みんなと少しお話しつつ９時過ぎに黒豆を出る。帰り道は雨。環状線をひた走り我が家に帰る。昨夜の読書は、何回も読んでいる山本七平さんのある「異常体験者の偏見」日本人は戦後、大東亜戦争による国家滅亡の危機の反省として、その原因を単に戦争そのものや一部の軍国主義者のせいとしてしまい、そこで思考停止した。この事象をGHQの洗脳政策と見る向きもあるが事は、そんなに容易くない。日本人の根っ子にある思考方法や行動パターンについては、そんなに変わってない。これは、他国もそんなに事情は変わらないのだろうとも思う。故に戦争は終わらないのだろうし・・・・・・山本氏の戦争体験。1942年9月、太平洋戦争中のため、青山学院専門部高等商業学部を21歳で繰り上げ卒業する。10月、第二乙種合格で徴兵され、陸軍近衛野砲連隊へ入隊。その後、愛知県豊橋市の豊橋陸軍第一予備士官学校に入学する。1944年5月、第103師団砲兵隊本部付陸軍砲兵見習士官（のち少尉）として門司を出航、ルソン島における戦闘に参加。1945年8月15日、ルソン島北端のアパリで終戦を迎える。同年9月16日、マニラの捕虜収容所に移送される。 1947年、帰国。フィリピンでのアメリカ軍の脅威と戦死者と餓死者の山だった帝国軍隊・・・・これは、僕の父方の祖父も同じ経験をしている。フィリンピンでの死線を抜け出し帰国後しばらくして病魔に冒され死んだ祖父。戦争体験の傷と自らの消化器系の病魔と格闘し生き抜いた山本氏。まあ、そんなこんなの雨の土曜日でありました。今年の北海道は、冷夏だろうなあ・・・・そんな予感がします。今朝も肌寒いです。ある異常体験者の偏見

のほほん興業

昨日は、我が家にある。関西発の老舗番組「探偵ナイトスクープ」のDVDBOX４枚組みセットを職場に持って行く。スタジオを探偵事務所と想定し、視聴者から寄せられた素朴な疑問・依頼を、探偵局員である吉本芸人たちが投稿した視聴者と共に調査し、その結果を発表する。採用された視聴者にはもれなく番組特製の探偵手帳とステッカーがプレゼントされる。「アホとバカの境界線は？」なんてタイトルの番組が賞を取ったりした。関西では「アホ」関東では「バカ」 しかしその境界線は？というシュールな内容。ちなみにこのDVDボックス１と２に収録されているタイトルは以下。＜Vol.1＞1.「謎の爆発卵」2.「母乳でケーキ作り」3.「四十八茶を飲んだ犯人」4.「ネコザメよし子」5.「栗饅頭を食べたい」6.「膳所の恐怖の食堂」オマケ「北野誠の小ネタ」　＜Vol.2＞1.「マネキンと結婚したい！」2.「カメムシと文さん」3.「噛みつく犬と散歩」4.「コーヒー牛乳への旅」5.「屋根裏の巨大生物」6.「素晴らしき車椅子の旅」7.「桂小枝の爆笑小ネタ集より」４枚の番組タイトルを門ちゃんに見てもらい。寝言親父が収録されている３枚目を門ちゃんがピックアップ。寝言親父も面白かったが・・・・のほほん工房マザコン軍団は・・・・以下が一番気に入る。３枚目の日本一周する息子に会いたい（立原啓裕探偵）日本を徒歩で旅をしている息子が元気にしているかをこの目で確かめたいという、母親からの依頼。この放浪旅をしている時は北海道南西沖地震があった年で、その時たまたま息子が北海道にいたということで心配になって仕方がないからナイトスクープにハガキを書く。現在四国にいるという情報を受け、道の駅のベンチで寝ている息子を発見。別番組の取材として息子にインタビューする立原探偵と、ばれないようにマスコットとしてウサギの着ぐるみをきているお母さんが近づく。着ぐるみを着たお母さんの動作が面白い。「母乳でケーキ作り」も見たいというので見てみる。僕は、「淡路島のパラダイス」や「ネコザメよし子」「カメトール」や小枝の小ネタやカンペイの大ボケが好きだ。清荒神の骨董屋とか・・・・僕は以前、宝塚に住んでたのでこの妖しげな骨董屋は知ってる。清荒神の参道には妖しげな店が立ち並びメニュー全てが３千くらいして、一番安いハンバーグライスが１６００円という店を思わず思い出した。店主は、酒臭い息で料理の味は・・・・御想像にお任せします。DVDを見つつ・・・・関西の濃さとのほほんの濃さはどこかで似通う。母さん一直線というマザコン巨編映画を作ろうかと思っているのだが・・・・・目下製作中の今回のCDでもマザコンネタでスネークマン風ボードビルコントを収録予定。すでに使えそうなのは、録音を終えた。もう少し何かやりたので門ちゃんに探偵ナイトスクープを見せる。僕と門ちゃんは、ハッピーライフでもコンビを組み。４コマ漫画を載せようとか色々やってきた。そして、あれこれお笑いを日夜研究するという非常に真面目な福祉施設のほほん工房。職場で毎日のように繰り広げれるボケや突っ込みやシュールなギャグの連発は、いつの日にかDVD化して皆さんにお届けしたいと思う所存であります。そして一日も早く一人前のお笑い芸人をして自立して・・・・・・・のほほん興業という会社を設立したいなあ・・・・なんてことは、面倒臭いのでやりたくないですが。障害者と表現というのは、面白いかと思うのですね。障害者プロレスに見られるような開き直り。ああいうのが良いなあと思うのであります。お知らせ最近のほほんに出没する不思議詩人「きっこちゃん」主催のイベントが今夜ありますのでそのお知らせを以下に貼り付けます。第2回コトバであそぶ＠黒豆 5月26日 19：00　OPEN 19：30　START 参加費ひとり￥500（コーヒー付） ＊読む方も聞く方もおひとりさま￥500です！ *ゴミを減らすため、マイカップのご持参をお願いします。 *アルコールの持ち込みは禁止です。よろしくお願いします。 フリースペース黒豆 北20条東7丁目 ０１１－７１１－２３４８ なおや君がギター持って行くとか・・・言っておりました・・・・・

罪の起源

「天津罪」 畔放・溝埋・樋放・頻蒔・串刺・生剥・逆剥・屎戸 「国津罪」 生膚断・死膚断・白人・胡久美・己が母犯せる罪・己が子犯せる罪 ・母と子と犯せる罪・子と母と犯せる罪・畜犯せる罪 ・昆虫の災・高つ神の災・高つ鳥の災・畜たふし・蟲物する罪 これらは『延喜式』の８巻大祓祝詞の記載による。 [天津罪]天つ罪は、日本神話においてスサノオが高天原で犯したようなことで、農耕を防害する行為である。スサノオは、田の畔を壊して溝を埋めたり、御殿に糞を撒き散らしたりした。 畔放（あはなち） - 田の畔を壊すこと 溝埋（みぞうめ） - 田に水を引くために設けた溝を埋めること 樋放（ひはなち） - 田に水を引くために設けた樋を壊すこと 頻播（しきまき） - 他の人が種を蒔いた所に重ねて種を蒔いて作物の生長を妨げること（種を蒔く事で耕作権を奪うこととする説もある） 串刺（くしさし） - 他人の田畑に自分の土地であることを示す杭を立てること 生剥（いきはぎ） - 生きている馬の皮を剥ぐこと 逆剥（さかはぎ） - 馬の皮を尻の方から剥ぐこと 糞戸（くそへ） - 祭場を糞などの汚物で汚すこと [国津罪] 生膚断（いきはだたち） - 生きている人の肌に傷をつけること 死膚断（しにはだたち） - 死んだ人の肌に傷をつけること 白人（しろひと） - 肌の色が白くなる病気 胡久美（こくみ） - 瘤ができること おのが母犯せる罪 - 実母との相姦（近親相姦） おのが子犯す罪 - 実子との相姦 母と子と犯せる罪 - ある女と相姦し、その後その娘と相姦すること 子と母と犯せる罪 - ある女と相姦し、その後その母と相姦すること 畜犯せる罪 - 獣姦 昆（は）ふ虫の災 - 地面をはう虫（昆虫やムカデ、蛇など）による災難 高つ神の災 - 雷など天災地変による災難 高つ鳥の災 - 空を飛ぶ鳥による災難 畜仆し（けものたおし）、蠱物（まじもの）する罪 - 家畜を殺し、その血で他人を呪う呪い（まじない）をすること 『大神宮儀式帳』には川入（川に入って溺死すること）・火焼（火によって焼死する事）も国津罪だとする。文書としては平安時代の『延喜式』巻八「祝詞」に収録される大祓詞に対句として初めて登場する。これらの罪は、古代日本人が、法律による処罰ではなく、祓という祭祀(さいし)儀礼によって除去されなければならないと考えた罪のこと。とりあえず思いついたことなどを書き連ねる。 逆剥（さかはぎ） - 馬の皮を尻の方から剥ぐこと 生剥（いきはぎ） 生きている馬の皮を剥ぐこと 動物の皮を剥ぐことを生業とする人々が古代より差別されてきたのだろうか？稲作が普及するプロセスとこの国の成り立ち。平地民族大和民族に狩猟民族と思われる山人やサンカとの問題。これらは、ハレとケガレの問題でもある。畜仆し（けものたおし）家畜を呪い殺すこと、蠱物（まじもの）他人を呪い殺すことする罪 -家畜を殺し、その血で他人を呪う呪い（まじない）をすること 。これら呪術の原型は、中国経由か？それとも日本古来なのか？蠱物（まじもの）相手を呪い殺す呪術の一つ。「蠱（こ）」という文字どおり、皿の上や器の中に大量の「諸蠱（しょこ）」といわれる。「蜘蛛」や「百足」その他の毒虫類、「蜥蜴（とかげ）」、「蛇」、「犬」、「猫」、「蛙（かえる）」他、様々な小動物、また、稀に大きな動物、そして、魚や鶏の肉などという非常に多彩な媒体を用いて、互いに共食いをさせ、最後に生き残ったものを呪術では、使った。共食いをさせて最後に生き残ったものを「蠱（こ）」とか「蠱毒」と呼ぶ、この虫は、毒薬として使ってもいいし、魂魄（こんぱく）を人に取り付かせてもよいし、敵を喰わせてもいいし、黒焼きにして、粉にしたものを相手に振りまいてもいいし、相手の家の床下に棲まわせ、原因不明の病気などで殺してもよいなどと言い伝えられる。日本神道の起源を中国の道教に求める意見も多く。この国古来の文化の深層は？なんてことを考えていく時に罪の概念を思索するのは面白い。スサノオに関してはウイキより貼り付け。『古事記』によれば、神産みにおいてイザナギが黄泉の国から戻って禊を行った際、鼻をすすいだ時に産まれたとする。日本書紀ではイザナギとイザナミの間に産まれたとしている。イザナギは、天照大神に高天原を、月夜見尊に夜を、スサノオに、海原を治めるように言った。『古事記』によれば、スサノオはそれを断り、母神であるイザナミのいる根の国に行くと言い始め、イザナギは怒り近江の多賀に引きこもってしまった。スサノオは根の国へ向う前に姉の天照大神に挨拶をしようと高天原へ行った。天照大神はスサノオが高天原に攻め入って来たのではと考えて武装してスサノオに応対し、スサノオは疑いを解くために誓約を行う。誓約によって潔白であることが証明されたとしてスサノオは高天原に滞在するが、そこで粗暴な行為をしたので、天照大神は天の岩屋に隠れてしまった。そのため、スサノオは高天原を追放されて葦原中国へ降った。葦原中国のある出雲の鳥髪山(現；船通山)へ降ったスサノオは、その地を荒らしていた八岐大蛇（八俣遠呂智）を退治し、八岐大蛇の尾から出てきた天叢雲剣を天照大神に献上した。スサノオは、八岐大蛇に食われることになっていたクシナダヒメを妻として、出雲の須賀（すが）の地へ行きそこに留まった。そこで「八雲立つ出雲八重垣妻籠に八重垣作るその八重垣を」と詠んだ。これは日本初の和歌とされる。また、ここから「八雲」は出雲を象徴する言葉ともなった。その地で大国主命などを産ませ（『日本書紀』では大已貴神（おおあなむちのかみ）。『古事記』では大国主命はスサノオの6代後の子孫としている）、その後、根の国へ向かったと言う。『日本書紀』の一書では、高天原から追放されたスサノオは、新羅に降り、「私はここには居たくない。」と言い息子の五十猛尊（イソタケル）と共に土船で出雲へ渡ったとある。そのとき高天原から持ち帰った木々の種を、韓（から、朝鮮）の地には植えず、大八洲（おおやしま、日本のこと）に植えたので、大八州は青々とした地になったと言う。また別の一書では、木がないと子の大已貴神が困るだろうと言い、ひげや体毛を抜いて木に変え、種類ごとに用途を定め、息子のイタケル、娘のオオヤツヒメ、ツマツヒメに命じて全国に植えさせたという。大国主の神話において根の国のスサノオの元にやってきたオオナムヂ（大国主）は、スサノオの娘であるスセリビメに一目惚れするが、スサノオはオオナムヂに様々な試練を与える。オオナムヂはそれを克服し、スサノオはオオナムヂがスセリビメを妻とすることを認め、オオナムヂに大国主という名を贈った。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%B5%E3%83%8E%E3%82%AAこれら罪の概念や伝記が征服者である農耕民族が書いた。そして、先住文化や民族との戦いや交流や混血が窺い知れる。この国に稲作が伝わった事は革命的な出来事だったのか？それとも・・・・いずれにしても「天津罪」「国津罪」に関して考察することは、この国の深層に触れる事になると思う。罪を祓う事と神道。そして仏教と道教。これらの源流になにがあったか？古代日本と罪の源流などを時折考える。ケガレという概念はインドに未だに多く見られ。インド文化と日本文化の相関関係も興味深い。インドから直接日本に渡った人物や文化もあるかと思う。おまけ。「アダムはリンゴが欲しかったから食べたのではない。禁じられていたから食べたのだ」マーク・トウェイン

信じるものは・・・・

『サイキック・マフィア　われわれ霊能力者はいかにしてイカサマを行い、大金を稼ぎ、客をレイプしていたか』（Ｍ・ラマー・キーン）目下絶版。著者は、かつて著名な「霊媒」であった人物。彼が、いかにして「霊媒」となり、イカサマ心霊術を行い、「業界」に入り、大金を得て、人を騙す事に耐え切れず足を洗うに至ったかの克明な記録である。肝要な点は、以下。「霊能力者のトリックがばれ、いままで自分が騙されていたことが明らかになると、騙されていた人々は事実を明らかにしてくれた人に感謝するのではなく、逆にその人のことを裏切り者呼ばわりし、どんなに明白な事実を突きつけられても聞く耳を持たず「騙されていない」と言い張って、より団結を深めていくのである。心理学の専門用語では、こうした状態に陥ることを「認知不協和の理論」と呼ぶようだが、簡単にいえば、一度強固なビリーバーになってしまうと、何があっても自分の信念を深める方にしか認識が働かない、ということだ。」（p223）この世界にあまたあるカルト教とその信徒。または、唯物、唯心、唯神、唯金・・・・または、動物愛護至上主義者や地球環境至上主義者。我々は、麻原教祖を信じ拘置所近辺に住む信徒や再臨のイエスキリストである文鮮明を信じ壺を売りまくり合同結婚式を挙げる人々を決して笑えないのだ。この世界は、主義＝イズムだらけである。俺には、信じるものなんてなあーーんも無いケンネという人もまたケンネイズムなのである。イズムとは、共同幻想のことだ。個人も家族も社会も国家もこれ無しで成立できない。冒頭のイズムは、いわゆるスピリチュアリズムのことである。これが、真っ赤な嘘でした。という術者の告白も枚挙にいとまがない。フォックス姉妹はスピリチュアリズムのきっかけを創った人物として、また偉大なる霊媒として、歴史にその名を残しているのだがこの姉妹も自らのイカサマを暴露するが信者はこれを否定するという冒頭のような現象が起きる。これに類する話で・・・・・ 1991年9月、イギリスの『トゥデイ』紙面にて、二人の老芸術家が衝撃的な告白を行った。　イギリスの麦畑に、一夜にして現れる謎の円状痕―ミステリーサークル―は、我々の作品であり、単なる悪ふざけだった、と。記者会見当日、二人は「本物」のサークルを軽快に作成してみせた。世論はこの年寄り２人を嘘つき呼ばわりした。人間は、騙されたいのかもしれない。昔、詐欺師と付き合っている女性がいた。彼女は、詐欺師に騙されていた時代がまるで夢のようだったと麗しい目をして回想する。彼女の両親は娘を奪還しようと必死だった。しかし、当人は夢の中にいたいのだ。この詐欺師と女性が別れた契機は、詐欺師が他の顧客＝金ズルを探し始めたことによる。何が本当か？などどうでもよく。自分にとって都合が良かったり陶酔や没頭できる事に人間はのめりこみたいのだ。貧者にとっての宝くじ。または、パチンコその他の博打。対象は、どうあれその心理は似てるようだ。そいう意味では、霊界も宇宙人も当たり万馬券もおんなじじゃいか？などと言うと乱暴だろうか？アメリカ南部には、未だ進化論を学校で教育するのを禁止する州があったり。そんな国の大統領がまるで進化の途上の猿のような風貌をしている。そんな狂った国で興隆を極めるカジノ経済と呼ばれる現在の株式市場もまた・・・・そんな我々についてマーク・トウェインは鋭い警句を数多く残しております。「10月、株に手を出すにはもっとも危険な月だ。これ以外に危険な月は7月、1月、9月、　4月、11月、5月、3月、6月、12月、8月、2月」「人間の一生には，投機に手を出してはいけない時が二度ある。それができる余裕のないときと，それができるときが，すなわち それだ」「人間は誰もかも頭がおかしいということを思い出せば、謎は消え、人の世がすっきりとわかる」「石鹸と教育は大量殺人ほど急激な変化はないが、長い目でみればそれ以上に殺傷力がある」とまあ。人間て生き物は騙されたいんだか信じたいんだかわけがわからないんである。

お金と呪術

民俗学者、新谷尚紀さんは「お金は、縁起物であるのと同時にケガレた物でもある」（山川出版社『お金の不思議』所収「貨幣には死が宿る」）北海道から鹿児島まで、列島のほぼ全域の地中から、カメや桶などに入った大量の硬貨が発見されるのだ。鈴木公雄さんによると、規模が１０００枚以上のケースだけでも、２１１例以上、３４６万枚以上が見つかっている。しかも不思議なことに、この風習は１３世紀半ば（鎌倉時代）に始まり、１６世紀後半（室町時代）を最後に消えてしまうのだ（雑誌『大航海』１４号）。　土中にお金を埋める行為にどんな意味があったのか。これには、対立する二つの解釈がある。一つは隠し財産である「備蓄銭」だったと見る説。もう一つは呪術的な意味で埋められた「埋納銭」と見る説で、網野善彦さんなどが唱えている（新潮選書『歴史を考えるヒント』ほか）。これらの現象を説明するに払う＝祓うという説がある。貨幣呪物論である。「お金は誰がさわったか分からない。汚いから、お金にふれた手をなめたりしてはいけないよ」なんて言葉から。1ドル札の裏に印刷されている目について神の目だとかフリーメーソンのシンボルだとか・・・僕にとっては現代の貨幣制度も呪術そのものだと思う。中央銀行とその信用創造に国債という愚行。実際アメリカでは、人口の１％が、その他の９９％よりも多くの資本を所有する。これらが呪術ないし錬金術だと僕は思う。網野善彦氏の記述で面白いなと思ったのが。太古の時代には虹が立った所に市場が立ったという古の史実があったという。虹とはこの世とあの世を繋ぐ架け橋であるという。貨幣とは市場とはなんてことを考えるとその昔に棺おけに三途の渡し銭として６文銭を入れた風習を思い出す。おそらく貨幣の起源はこんな呪術的なものだったかと思う。銭洗い弁天や賽銭。そして埋蔵金。貨幣と呪術に関して思うことは多い。だけど、こんなことばかりやっていると時間が幾らあっても足りないのだ。そいうわけでこの辺で・・・・・・

ポトラッチ

栗本慎一郎の本を読む。新版の方の「パンツをはいたサル」人間の「行動」が制度化されたものを、シンボリックに「パンツ」と表現し、人間はサルが裸になったものではなくサルがパンツをはいた存在だとする。この頃の栗本慎一郎は面白い。思い込みと直感が錯綜してスリリングだ。我々は、消費する為に生産しているのではない。破壊蕩尽するために生産しているのだ。その為に様々な法という抑圧があるのだ。戦争ですら陶酔のための祭りだ。そんな大意の書である。大筋でフロイトの快楽原則を思い出す。人類の奇行を様々な視点や考察で描く。破天荒な部分も多いが僕は、共感できる。引用される学者や書物も僕が注目する人物が多い。父親に最高裁判所判事の栗本一夫を持つ氏は、僕的には、新人類という言葉を作り出した人物とか、クイズダービーの回答者のとか、そんなイメージが強いのだが、政治家としての履歴も持つ。1993年7月には、衆議院議員総選挙に新生党の推薦を受けて無所属で出馬（東京3区）し、当選する。1994年12月の新進党の結党には参加せず、自由連合所属を経て、自由民主党に入党して、国会議員を引退した石原慎太郎の選挙区を譲り受けた。1996年10月の総選挙にも、自民党公認候補として立候補し、新進党公認の松原仁などを破り再選される。1999年4月の東京都知事選挙では非自民だった舛添要一候補の選対本部長をつとめたが、後に離反。通信傍受法（盗聴法）に田中真紀子とともに採決の際に反対し、単独で離党届をだす。田中真紀子はそのまま自民党に残ったが、栗本の離党届は受理されず除名処分となる。宮崎学率いる電脳突破党に参加する。新生党時代は小沢一郎氏の側近として動いたり、前首相の小泉純一郎とは慶大時代の同窓で、小泉氏のブレーンを勤める。自らも議員になったり、その後、小沢、小泉を批判しまくりと破天荒な人物ではあるが・・・・地球という生態系で我々が占める位置としての論考には、共感が持てる。結局、破壊という祭り＝陶酔のために苦渋に満ちた日常がある。そんな視点からポトラッチの話を持ってくる。ポトラッチ（potlatch） SF作家かんべむさしの小説に確かポトラッチ戦記というのがあった。子供の頃読んだがどんな内容だったか忘れた。ポトラッチとは、チヌーク語で「贈与」の意。北太平洋沿岸の北米インディアンにみられる贈答の儀式。地位や財力を誇示するために、ある者が気前のよさを最大限に発揮して高価な贈り物をすると、贈られた者はさらにそれを上回る贈り物で返礼し互いに応酬を繰り返す。（大辞林第二版） ポトラッチの儀式は、上記の様な贈り物の応酬として有名である。この応酬が激しさを増すと、お互いの富の破壊にまで及ぶこともある。マルセル・モースの『贈与論』、ルース・ベネディクトの『文化の型』などで取り上げられた。マリノフスキーが報告したトロブリアンド諸島のクラと共に、贈与交換の有名な事例の一つ。 マルセル・モース(1872～1950)の最も影響力を持った論文『贈与論』は、未開と称される社会、つまり今日においても原始社会の形態をとどめた生活を営んでいる狩猟採集民の社会において、特に祭礼の際にやり取りされる贈り物に着目し、広範囲にわたっての丹念な検証から人間の経済（あるいは社会全般）に通じる原理を見ようとしたものである。この祭礼においてやり取りされる贈り物の儀式を「ポトラッチ」と呼ぶ。例えば、カナダに住むクワキゥトル族と呼ばれるインディアンは、のべつまくなしに祭礼を行なっていた。そこでは様々な富を持ちより、他人に与えたり交換したりする。そして、より一層相手を圧倒させるために価値ある富を挑むように贈与をし、ついには自分の持つ貴重な財を破壊するにいたった。クワキゥトル族においては、紋章入り銅板の破壊がこれにあたる。自然銅に彫刻をほどこしたこの板は、ひとりの女が何カ月もかかってやっと1枚織りあげるブランケット4000枚以上の値打ちのあるものだったという。同じくポトラッチを行うことで知られているシベリアのチュクチ族は、他の部族を圧倒する目的で、極めて貴重なソリ用の犬を相手の目の前で殺害してみせたりした。自分の「財産」の多さを客に見せつけるために、「奴隷殺し」という特別な棒で奴隷をなぐり殺すこともあった。僕などはこれらポトラッチを見てると核兵器開発競争などを思い浮かべるのだが・・・・その行動原理の根源が他国や他の共同体への恐怖にあるという意味で。およそ、自己保存の為の食の確保と種の維持の為の生殖。これらから大きく逸脱した我々人という存在を説明するには面白い。これらがほぼ人類史の中で一貫して行われいたであろうという考察。原始人の遺骨に見られる食人の痕跡。殊に脳みそを食ったであろう痕跡。人を殺しそれを食べるという風習。ここに見られる呪術。人間を食べるという行為が相手そのものになるという呪術的儀式であったろうという考察。そんな意味合いがある。南米インディオアステカの生贄の儀式。人間を殺しその心臓を神に捧げる。おれら人間にだけ見られる風習の数々。これらをあの世とこの世を繋ぐ行為だとする。性行為がそうだとし。または、貨幣制度がそうだとする。この辺の感覚に僕は共感する。おそらく人間に対する認識を根本的に改めない限り。何も始まらないかとも思うのだ。我々の無意識の根源である性と死への恐れと幻想。一瞬の酔いや陶酔＝蕩尽＝破壊＝戦争や大量消費のために苦渋に満ちた日常＝生産があるという理論は面白い。ハレとケという民俗学用語でも似たようなことを言うのだ。人間の馬鹿げた振る舞いの根源に何があるか？そんな考察に関して大きな示唆を与える書ではある。

敗北を抱きしめる為に

１９４６年２月１３日、アメリカ占領軍のホイットニー准将は、１９４６年２月１３日、ホイトニー准将は外務省公邸で松本丞治と吉田茂に面会した。ホイットニーは、「先日あなたがたが提出した松本草案＝憲法修正案は、マッカーサー最高司令官が受け容れることはまったく不可能である」と通告し、ＧＨＱ草案＝現行憲法を提示した。そしてこう述べたという。「最高司令官は、これが、多くの人から反動的とみられている保守的グループが権力に留まる最後の機会であると感じています。もしあなた方がこの憲法草案を受け容れるならば、マッカーサー最高司令官があなたがたの立場を支持することを確信されてもよいと思います。あなた方がご存じかどうか知りませんが、最高司令官は、あなたがたの天皇を戦犯として取り調べきだという、次第に強くなりつつある外圧から天皇を守ろうという決意を固く保持してきました。しかしみなさん、最高司令官は万能ではありません。とはいえ、最高司令官は、この憲法の諸規定が受け容れられるならば、天皇は事実上安泰になると感じています。」この時点で松本草案に見られような明治憲法の手直しによる憲法が日本政府の手でGHQに提出された。そして、占領軍の示した。現行憲法を占領軍は、日本国憲法とする。天皇制擁護と引き換えに現行憲法は成立する。時の政府は、政体を大きく変更するつもりはなかった。軍国主義的な要素を除去しさえすれば、天皇を中心とする麗しい国体を回復できると考えていたのである。吉田茂においてすらそうであったのだ。天皇の首と現行憲法。これがGHQアメリカ占領軍による民主化の正体かもしれない。最後の最後まで揉めたのが内閣は天皇の上にあるべきことことを押し付けられた局面だという史実がある。「主権在民」実は、「主権在米」である。「明治憲法下で人権と主権を否定された民衆は、自分たちの状況が改善される機会を歓迎した。このことはＧＨＱの高官が注意深く指摘しているように、次の二点において明らかであった。まず第一に、私的機関や個人が提案していた憲法改正案の多くが、自由主義的で進歩的なものだったこと。第二に、松本委員会の改正案が派手なスクープによって公になった時、メディアはこれを反動的であると批判し、民衆の強力な支持を得たことであった」ジョン・ダワー著『敗北を抱きしめて』当時の市民の様子は・・・・・アメリカ占領軍を迎え入れる日本国政府は、銀座に「新日本女性に告ぐ」という巨大な看板を立てた。看板には「戦後処理の国家的緊急施設の一端として、進駐軍慰安の大事業に参加する新日本女性の率先協力を求む」と書かれていた。この広告をみてやってきた女性の中には「お国のために自分の体を捧げたい」という女性もいたという。こうして、東京だけで１３６０人もの新日本女性が登録を終え、この「大事業」に参加することになった。８月２８日にはとりいそぎ皇居広場前で「特殊慰安施設協会」の発足式が行われた。「・・・我等は断じて進駐軍に媚びる者に非ず。節を枉げ心を売るものに非ず。やむべからざる儀礼を払い、条約の一端の履行にも貢献し、社会の安寧に寄与し、以て大にして之を言えば国体護持に挺身せむとするに他ならざることを、重ねて直言し、以て声明となす」要するに米軍兵相手の従軍慰安婦の発足式を政府主催で皇居前で行ったのだ。「お国の為」という真言を合言葉にだ。・・・・・「昨日まで危険で男性的な敵であった日本は、一度のまばたきのうちに、白人の征服者が思い通りにできる素直で女性的な肉体の持ち主に変貌した。そして、同時に、売春によるものもそうでないものも、占領軍兵士と日本女性の稠密な関係は、ときには人種を超えた思いやりや、お互いへの敬意や、さらには愛情の出発点にさえなった。そいういう意味で、国家同士の関係が男女の関係に変換されて表現されていたのである。かかわり方はどうであれ、そこにいたすべての者にとって、占領軍と日本女性の関係は驚くほど感覚的で、かつ文化的な出来事だった。」ジョン・ダワー著『敗北を抱きしめて』戦時下の統制によって隠匿された物資が闇市という『自由市場』に放出された。そのあからさまな弱肉強食の実状は、人々に様々な効果をもたらした。日本の民族と文化は、他に類のない『家族』意識によって互いに助け合い、団結しているのだと人々は教え込まれてきた。これを共同幻想と見るか？伝統文化と見るか？は、その人の資質によるだろうが。治安維持法を筆頭に強権によって限られた物資を分かち合う事で飢餓状態に置かれた日本人が最悪の事態を見ずにすんだとも考えられる。その地獄のふたが開いたのだ。作家の坂口安吾は、「人々はこれほどまでに利己的な世界を見たことがなかった。」と書いた。国民の大多数が飢えに苦しみ餓死者が多く出ていた時代に現行憲法は成立した。「『健康』や『健全』という言葉は、戦時中の理論家や検閲官が非常に好んだものであるが、そういわれた実際の世界は、不健全で病的であった。逆に、退廃し不道徳であることこそが真実であり、現実であり、最高に人間的なことなのである。……『堕ちる道を堕ちきることによって、自分自身を発見し、救わねばならない。これが坂口の結論であった。そうすることによって、人々は彼自身、彼女自身の『武士道』や『天皇制』を編み出さなくてはならない」ジョン・ダワー著『敗北を抱きしめて』空襲によって都市部は焼け野原になり、人々は、掘っ立て小屋に住み。竹の子族という持っている衣類や財産を農家などで切り売りする生活を多くの人々は送るしかなかった。敗戦時点で約６５０万人の日本人がアジアと太平洋の各地にとり残されていた。３５０万人が陸海軍の兵隊だった。復員ははかどらず、天皇の玉音放送から一年後の１９４６年９月の段階でも２００万人以上の日本人がまだ帰国を果たしていなかった。さらに５４万人が行方不明だった。これら日本人の生活状況下の中でアメリカ占領軍による新憲法の制定や東京裁判は行われる。裁く側に日本人が居なかった。これが、アメリカお得意の民主化だ。従順な日本人は新憲法も鬼畜米英アメリカ文化も喜んで受け入れ。日本人と米軍兵の混血児があちこちで生まれる。沖縄は、米軍基地となり。あれから６０年以上の時が経て。この国がどれほどに変わったか？と言えば。被爆国日本に５０基以上の原発が乱立し再処理施設は稼動し始め。金、金、金の日本のなのだ。アメリカの国益と、日本の旧支配層・保守的勢力の利益が一致するという意味で天皇の線責任が回避され。東京裁判という茶番劇で国民を洗脳したアメリカ占領軍のやり方は今も続く。そういう意味で戦後も現在もそんなにこの国は変わらない。「当時、憲法も含めた法令や文書は、一般国民にはおよそ近づきがたい文語体で書かれていた。四月半ば以降、政府が提出する文章が口語体で書かれることになったのである。これはたんに象徴的変化であっただけではなく、実際的な意味でも大きな変化であった。つまり法律も公文書全般も、特権的なエリートのものとは見なされなくなったということである」（ジョン・ダワー著「敗北を抱きしめて」まあ、戦後生まれの僕としては、日本がソビエトに占領されるよりは、良かったと思う。で憲法がどう改正されるか？アメリカの意向に添うだけだと思うが・・・・・昭和27年に朝鮮半島で戦争がはじまったとき、ＧＨＱは理想を棄てて現実に戻り、再軍備を要請。しかし国民は今度はついてこなかった。日本国民はいつのまにか理想を称えるようになっており、吉田茂も再軍備には頑強に抵抗したのである。そして東京裁判の判決が下り、自らを被害者と規定した国民たちはさらに理想主義を守ることになる。しかしながら、在日米軍を守る警察予備隊が自衛隊となり防衛省となった。平和主義を標榜する左翼。しかしその平和主義は、アメリカから与えられたものであり日本人が手に入れたものではない。その正体は、マルクスの亡霊に過ぎなかっただろうと僕は思う。その平和主義でもってアメリカに抵抗している右翼もまた、自らを被害者と規定する国民に同調してアメリカを非難したり、あるいは、アメリカが一方的に裁いた東京裁判の結果を受け入れることを拒否したりする。確かにアメリカが勝ったのだ。日本は負けたのだ。敗戦は、未だ続いている。戦後もまた・・・・・・・そして、アメリカがアジアから手を引き。その役割を日本に押し付け、これら莫大な軍事利権を享受しようとする。あいも変わらぬこの国の支配者層なのであった。中ロVS日米の図式は、北朝鮮問題を筆頭にあちこちで見え隠れする。漁夫の利をヨーロッパは、狙うのか？戦争が始まれば戦後は終わる。そしてまた・・・・愚行の輪は続くのだろうなあ。と僕は思う。それが人間なんだと。敗北を抱きしめる為に・・・・

狂気と正義

「汚職は国を滅ぼさないが、正義は国を滅ぼす。」山本夏彦著「やぶから棒」新潮社 正義とは、社会や人間をあるべき姿に正そうとする、あるいは保とうとする信念。「信念は腐敗を招く。　なぜなら、信念や理想主義的道徳の奥には「ミー」、セルフーたえず大きく成長し、より強力になっていく自我ーが潜んでいるからだ。」と言ったのは、クリシュナムルティ。ありとあらあらゆる戦争やテロリズムが正義の旗の下で行われたという史実を眺めれば。人間は狂っていると思う。「精神の病は身体の病より破壊的である」と言ったのはキケロだったか。自己破壊的で孤立した人間が年間１００万以上自殺するこの世界では、金儲けに長け、自己正当化や人を人とも思わない人間の方が生きやすい。まあ、それが人間なんだとは思う。『　何かになろうとする欲望，それを求める努力、競争心―――この精神の働きの全体が自我である。こうした精神の働きは，自己を他者から分離し，自分自身を隔離する』 『　それでは私たちは、この世界で権力や地位や権威に対する欲求を持たずに生きることができるのでしょうか？もちろんできるのです。しかしそれは，私たちが自分を自分より偉大な何かと同一化しないとき，初めて可能なのです。あなた自身を偉大なものと同一化しようとする欲望は，権力を求める欲望と同じものなのです。』クリシュナムルティ。精神病の本質が恐れと不安という感情のことでありその症状の主たる働きが現実逃避と自己逃避であり。結果として歪んだプライドや肥大した自我に苦しむという様を見るにつけ。狂った人間を制御するには、法や国家や軍事力しかないのかもなあ・・・・などと思うのであります。およそ、問題の立て方が狂っている限り。正しい答えに至らず。人類が希求する倫理や道徳や愛などを遥かに超えた我々の狂気。狂気に名をつけるとすれば僕は正義と名ずけましょう。正義の正体は自己正当化でありましょう。ここから出れないのが我々の赤裸々な現実です。

アイヌ革命１

昨日は、完全オフ。 新谷行著「コタンに生きる人々」を読みつつ。 NHK ETV特集「ある人間（アイヌ）からの問いかけ『萱野茂のメッセージ』」という番組をDVDに録画していた奴を見る。 萱野茂さんは、その著書『アイヌの碑』の中で次のように語っている。 「昭和28年の秋であったと思うのですが、いつものように山の働き先から家へ帰ってみますと、父が最も大切にしていたトゥキパスイ（捧酒棒）が見えません。 それまでも、数か月家を留守にして稼ぎから帰ってくると、いろりの端で使っていた民具が一点、また一点というふうに消えているように思っていました。 それが今度は、父自身が大切にしていたトゥキパスイがなくなっているのです。 わたしはこのころ、アイヌ研究の学者を心から憎いと思っていました。 わたしが彼らを憎む理由はいくつかありました。 二風谷に来るたびに村の民具を持ち去る。 神聖な墓をあばいて祖先の骨を持ち去る。 研究と称して、村人の血液を採り、毛深い様子を調べるために、腕をまくり、首筋から襟をめくって背中をのぞいて見る。」『アイヌの碑』　朝日文庫　P.126～127 より 番組ではサケを密漁した咎で萱野さんの父親が逮捕される状況を語る萱野さんの映像が印象深い。 昭和初期の話で僕の祖父は当時札幌三越で働き僕の父が生まれるかどうかの時期だ。 萱野茂さんが一念発起して、アイヌの民具を買い取り、集め始めたのはこの頃だという。 この辺りの話は番組にはあんまり出てこないが・・・・僕的には重要な転機だと思う。 強制労働辛さに人差し指を切り落とし故郷に帰ろうとした萱野さんの祖父の写真。 様々な挿話や映像で番組は北海道アイヌモシリの歴史を綴る。 これに対する抵抗勢力が「まつろわぬ勢力」だったのかもしれない。 「土地を奪われ、言葉を奪われ、狩猟という生活手段を奪われ」 「足を踏んだ側は痛くないけど踏まれた側はいつまでたっても痛い。」 という萱野茂さんの言葉が何回も番組上では、リフレインされる。 日本という国とアイヌという民族。 植民地主義と近代化に産業革命という歴史の結果、世界中の先住民たちは苦境に追い込まれる。 開拓と称し北海道に渡った農家の次男や３男などの貧しい人々の暮らしも開高健の名著「ロビンソンの末裔」などに詳しい。 そんな状況の中で観光アイヌとして生計を立てる人たちが主流の中で萱野さんは、民族の大切な儀式であるイヨマンテ熊送りの儀式などを観光地の見世物として売るアイヌを軽蔑していたという。 萱野さんは、「山子」（木の伐採などの山の仕事）で稼いだ金のうち、生活費だけを家族に渡し、民具を買いに走ったという。 そして、アイヌ民具の蒐集をつづけていくうちに「アイヌ文化全般を見直そうという自然な気持ち」が生まれたと書いている。 昭和32年、二風谷を訪れた知里真志保（知里幸恵の弟、アイヌ語学者）と出会ったことが、最大の転機だった。 言葉を残そうと当時高価だったテープレコーダーを借金して買い求める。 昔懐かしいオープンリールテープですね。 様々なコタンを尋ね、ユーカラやアイヌ語を収集する日々が続く。 そしてお金に困る。 自らが軽蔑していた観光アイヌとなる。 民族の伝統や文化なによりも言葉「アイヌ語」を残そうとして・・・・・アイヌ語の辞書の編纂やアイヌ語教室に尽力を注ぐ。 「民族とは言葉の事だ。言葉が無くなるということは民族が滅びるという事だ。」と語る萱野さん。そんな言葉を語る萱野さんは深い悲しみを湛えつつも慈悲に満ちた目をしている。 昭和37年「観光アイヌ」として働いていた萱野茂さんは、登別で金田一京助に出会い、金田一京助が死去するまで（昭和46年没）交流が続いた。 朝日新聞の記者だった本多勝一も、萱野茂さんを物心両面から支援した一人である。 と番組を見ながら新たに知ったことや出てこなかったことなどを思い浮かべる。 琉球沖縄、在日、部落、障害者の問題などとも非常に重なるなあ。。。などと思いつつ。 差別の問題と精神病の問題の親近性をいつも思い浮かべる。北海道で知り合った多くのアル中アイヌに精神病アイヌを僕は思い浮かべる。 番組は、旧土人法の廃案やアイヌ新法の制定に二風谷ダムの問題までを追う。 アイヌ＝人間。 われわれがアイヌ＝人間であるという素朴な事実に気づくまでにあとどれほどの時間や血や痛みや苦しみが必要なのだろうか？ 同じところもあり、違うところもあり。お互いを認め合うようになれるまでに。 我々の道のりは途方もなく険しいのだろうけど萱野茂さんという１人のアイヌ＝人間が生ききったというそのことが僕にとっては、大きな希望や勇気を与えてくれる。 新谷行著「コタンに生きる人々」を読みつつ。 大田竜＝太田龍という１人の日本人も・・・・また。 新谷行という日本人。 そして結城庄司というアイヌ。 この３人の人間の１９７２年（昭和４７年）当時の状況をこの本は伝える。 結城庄司・山本一昭ら、釧路より札幌に進出。部落解放同盟に触発され｢アイヌ解放同盟｣を結成。活発に活動を開始する。 アイヌ解放同盟・山本太助翁の人類学会批判 札幌医大で開催された第２６回日本人類学会・日本民族学会連合大会に対し、結城庄司・山本太助らがアイヌを動物扱いしている研究を批判、雪の中ハンガーストライキを敢行した。これを萱野茂らが仲介。 侵略の碑・連続爆破事件 １０月２３日（シャクシャイン暗殺の日）東アジア抗日武装戦線などの和人の活動家の手により、旭川の風雪の群像と北大資料室が爆破される。また後日、東京で三井・三菱の工場（北海道を開拓した）も爆破され、死傷者が出る。この行動に触発され、白老博物館・知里真志保の碑・静内の北海道開拓の碑・黒田清隆像、クラーク像などが次々に汚損されるという事件も続発、京都や青森でも事件が発生し、混乱は全国区に発展した。 そして同じ年に「二風谷アイヌ資料館設立」 萱野茂氏が建設。上記の労苦によりアイヌ萱野さん自身の手による博物館。 東京の山谷地区で、差別致傷事件発生 労務者の街・山谷で、アイヌ差別が元で刺傷事件が発生。 もみ合いの結果として刺された人（刺したアイヌの友人）に対し、警察官が走らせたり、適切な対処を許可せず、病院も山谷の住人である事を理由に迅速な対処をせず死亡させ、刺したアイヌが殺人罪で投獄される。 原告のアイヌは、事件を通じて｢アイヌ｣である事を自覚、数あるアイヌ差別を訴えた。刺傷事件の裁判を超えて、意義深いものとなった。 ウタリ協会は本件を関知しなかったが、旭川の川村カネト、荒井源次郎、白老の苫和三、帯広の高橋真らが支援。 上記の出来事が同時に発生した１９７２年という年は、札幌オリンピックを控え、北海道での過激派の活動が活発化した。 同時期に結城庄司らの活動（台座損壊など）も活発化した事もあり、各地で（活動家でない人も含む）アイヌに対する盗聴・尾行・不当逮捕が多数発生する。 アイヌの碑