「キューティ・ブロンド2/ハッピーMAX」 (2003)
"LEGALLY BLONDE 2: RED, WHITE & BLONDE" 監督・・・チャールズ・ハーマン=ワームフェルド出演・・・リース・ウィザースプーン、サリー・フィールド、ボブ・ニューハート、ルーク・ウィルソン、ジェニファー・クーリッジ、レジーナ・キング、アラナ・ユーバック、他。・物語序盤・ ハーバードを卒業後、大手の法律事務所に勤務し、今や弁護士として華々しい活躍をしているエル・ウッズ。昇進も間違いなしと、秘書からは早々とお祝いを言われている。更に私生活では、大学教授のエメットとの結婚式も間近で、まさに幸せの絶頂にあった。彼女は結婚式に、愛犬ブルーザーの母親も招待しようと考え、私立探偵に母犬の行方を捜索させた。その結果、なんとプルーザーの母親は、化粧品会社の実験動物になっている事が判明。憤ったエルは、実験動物達を解放しようと、弁護士事務所の会議で、化粧品会社と法廷で争う事を提案するが、相手にされず、最後には事務所を解雇されてしまう。落ち込んだエルだったが、すぐに立ち直り、今度はワシントンに乗り込んで、動物実験を禁止する為の法案を作る事を決意する。 世間では「2」の方が評判が悪いようですが、私は「2」の方が楽しめました。「1」で荒唐無稽な雰囲気に免疫ができたせいでしょうか。「1」では今ひとつ、ハイテンションな空気に乗り切れなかったのですよ。今回はワシントンDCに乗り込んで、法案を成立させてしまおうという大きなお話になっています。コメディなので、理詰めで攻めなくていい部分が得ですね。現実に考えれば、そんなに上手く運ぶ訳は無いのですが、この映画のノリならば、ファンタジック・コメディとして許せます。エルのトレードマークのピンクファッションは、今回も健在です。真っ黒なスーツの群集の中央を、ショッキングピンクのスーツで闊歩するエルに、変わっていないなぁと笑顔が零れました。他にもコスチュームは、どれもとてもお洒落です。彼女の様々な場面での衣装も見所の一つですね。この映画の好きな所は、前作も通じてですが、おバカ・ハイテンション一辺倒ではなく、結構イジメや嫌がらせがあって、主人公が凹む所です。始終能天気バカばかりだったら、多分冷めてしまうのですが、確り凹ませて、そこから立ち上がらせるという点に、こちらも共感し勇気を貰えます。動物実験反対のブルーザー法案を通す為に、何度も挫折しては、主人公が頑張る。そしてそんな彼女の前向きな姿に触発されて、初めは冷遇していた同僚達も協力。更に学生時代の仲間達まで大結集。最後には敵だった筈の人も味方に…。この段階を踏んだ流れが、とてもスムーズでだれさせませんでした。ラストにはお約束のちょっぴり感動的なスピーチも用意されています。と言っても然程、心を打つような素晴らしい演説ではないですが…。しかしこの映画には、あの程度が適当でしょう。(^^ゞ最後はハッピーエンドになる事が、初めから分かっている類の映画なので、ほんわかしたい気分の時に観るのが丁度良いですね。ただ純粋な続編なので、前作の知識は必要だと思います。