|
テーマ:最近観た映画。(40136)
カテゴリ:映画
「ふみ子の海」という映画を見ました。
時代は昭和初期、視覚障害者の少女ふみ子が、家を出て按摩の修行に出る者の、様々な人との出会いによって、盲学校に入るまでを描いている映画です。 ふみ子が、物怖じせず軍人に対してきっぱりと主張する場面や、母を思う気持ちに感動すると共に、ふみ子をとりまく人々の暖かさも感じさせられました。なかなか按摩の客を取れないふみ子にアドヴァイスするお麩屋のおじいさん、彼女に目をかける芸者、盲学校の女性教師、按摩の師匠などの関わりがほっとさせました。 特に、按摩の修行を受けている同じ女の子のことが印象に残りました。彼女は、ふみ子の点字の本を届けようとして、雪の中で行き倒れてしまい、亡くなってしまったのです。その子が、「わたしは何のために生まれてきたのか」とつぶやく場面もありましたが、死ぬ間際、按摩の師匠に「ふみちゃんは、頭もいいし、このまま終わってはもったいない。勉強させてやってほしい」と頼む場面に心動かされました。 そうした人との関わりにおいて、人が生かされていくことを感じました。そして、この映画のモデルになったのは粟津キヨという方です。新潟の高田盲学校を卒業した後、東京女子大で学び―彼女はクリスチャンとなったわけですが―卒業後、高田盲学校で教えられ、盲女性の自立のために尽力した方とのことです。もっとも映画は、粟津キヨそのものを描いているのではないとのことですが、粟津キヨについても、もっと知りたいと思いました。 また、舞台が今の上越市高田だったので、かつて中越地震の頃、高田まで行ったことを思い出し、懐かしく思いました(もっとも風景は全然違いましたが...)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[映画] カテゴリの最新記事
|
|