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テーマ:最近観た映画。(40135)
カテゴリ:映画
今日は、「六ヶ所村ラプソディー」や「ヒバクシャ」などで知られる鎌仲ひとみ監督の「ミツバチの羽音と地球の回転」という山口の上関原発の建設反対運動と持続可能なエネルギーについてのドキュメンタリー映画を見てきました。 海の埋め立てに反対する祝島の人たちがカヌーや漁船を出している姿は、辺野古を思い起こさせました。それに対して中国電力の人が、「農業や漁業で島や地域が発展するとでも思っているのですか。お子さんやお孫さんが島に戻って暮らせるとでも思っているのですか」ととんでもないことを言っているのが情けなかったです。第一次産業を捨てて、自然を捨てて、子孫に残せる社会があるのか、と画面に向かって問い返したい気持ちでした。 ほか、鯛を一本釣りする漁師の方、島に戻ってきて海草やびわ、野菜で生計を立てる若者、自分の生きる場を守ろうと声をあげるおばちゃんたち、豚を育てて土地を耕す出戻りの男性などの地に足のついた生活が紹介されていました。 ちなみに、祝島はハート型の形をしているということで、シンボリックです。 そして、対照的にスウェーデンの持続可能な社会に向けての取り組みも紹介されていました。原発のように初期費用がかかり、維持するコストも膨大なものではなく、小規模でできる発電所(風力、太陽、地熱、波力など)、自然エネルギーを利用した熱交換装置や、バイオマスエネルギーがどんどん普及して、排出CO2を減らそうと努力している社会ということでした。もっと知らなければならないことが多いのだと思いました。1か0かではなく、できることや知恵がたくさんあるのですが、何よりも日本では電力の自由化がなされていないという問題点が明らかになりました(郵政民営化よりも大事じゃないかという感じ)。また、大手の銀行や投資グループは、代替エネルギーや自然エネルギーへの投資はほとんどせずに、劣化ウラン弾開発の会社や原子力推進の会社への投資が多いということも問題だと感じました。 映画を見る前に、鎌仲ひとみ監督と 環境エネルギー政策研究所長の飯田哲也さん、地元のインディーズの歌手美咲さんによるパネルディスカッションがありました。世界的に見て原子力は下火であるということ、スウェーデンで原発を建設できることになったが、実際は建設予定はないということ、アメリカもいろいろあるが、カルフォルニアでは、再生可能エネルギーの政策は進んでいるようで、なんと東京都がそれを参考にしていることなどを伺いました(もちろん、知事は最低だけど...とのことですが)。 それと、映画のエンドロールを見ながら、水パトでお世話になった方が撮影に関わっていたことを知って懐かしくなりました。 上関原発反対の祝島島民の会のページはこちら。署名用紙もあります。 茨木のり子の詩の中で「時代おくれ」という詩も思い起こしました。 ...何が起ころうと生き残れるのはあなたたち まっとうとも思わずに まっとうに生きているひとびとよ
美咲さんの歌もよかったけど、祝島のことを歌った歌は、ちょっと抽象的な感じでした。ウミスズメ、ホンダワラ、スナメリ、びわなどおいしかったり、心地よかった具体的なことがうたわれるともっといい歌になるだろう、なんて思ってしまいました。
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最終更新日
Jan 15, 2011 10:24:35 PM
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