カテゴリ:養育費
最近、いろんな人のブロクを読ませていただいて、
養育費の請求に躊躇されている人が多いことに驚きました。 うちのようなところに相談したりメールを送る以前の段階で 悩まれる方が実はいっぱいいらっしゃるのだと実感しました。 もし、養育費の請求をしていない人がこのページを見てくれているなら、 声を大にして言わせて下さい。 「養育費はお子さまの権利です!」 「2歳や3歳のお子さまは権利を行使できません。」 「今あなた以外にお子さまの権利を行使できる人はいませんよ。」 養育費の請求をためらう方は以下のような理由があるようです。 1 そもそも養育費をもらえるのだろうか? 2 どうせあの人に言っても無駄だろう。 3 調停や審判になれば費用がかかって大変だろう。 1については、誤解を恐れずに言えば、「養育費は必ずもらえます。」 例えば、慰謝料の請求をあなたがするのであれば、 あなたが、相手方の行為によってどの程度の損害を被り、また、相手方の 行為は損害と因果関係があり、相手方に故意又は過失があった。ということを 裁判官が納得するように証拠を出して立証しなければ慰謝料の請求は 認められません。 しかし、養育費については、親子関係があることにより当然に発生しますから 戸籍上親子である以上逃れようがないのです。 親子関係は戸籍謄本1本で立証できます。 あとは、額の問題です。 親は、子に対して自分の生活レベルに応じて養育の義務を負いますから、 支払義務者の年収、受取権利者の年収、子の年齢、子の人数によって 特段の事情がなければ機械的に算出されます。 特段の事情としては、例えば、支払義務者が高齢の親を扶養しているとか 再婚した配偶者の連れ子と養子縁組して扶養家族が増えた等が考えられます。 それにしても、支払義務者が生活保護の対象であるような場合を除けば 全く養育費を受けられないということはめったにありません。 2については、確かにそうでしょう。 あなたが電話やメールで「養育費払ってよ。」と言ったところで 解決はしないかもしれません。 しかし、行政書士から内容証明で書面により請求されれば相手もまじめに 対応せざるを得なくなります。 それでも、支払を拒むようなら家庭裁判所に調停を申し立てることになるでしょう。 その際、養育費は請求の意志表示をしたときから請求できますから、 内容証明配達証明が役に立ちます。 あなたと相手方が個人的に交渉して無理なら正式な手続を経ることで解決できます。 なぜなら、養育費は親子である以上必ず支払われるべき物だからです。 自ら請求しても相手にしてもらえない場合はまずはご相談ください。 3については、ある意味そうですが、ある意味では大きな誤解とも言えます。 弁護士に調停や審判を依頼すれば弁護士費用がかなりの額かかります。 先生によって報酬は違いますが、着手金で10万~30万程度、成功報酬が 10%~20%程度かかるでしょう。 しかし、前述のとおり養育費の請求の場合、立証すべきことは無いに等しく 戸籍謄本1本取れば(正確には離婚しているので相手方と自分とで2本) 親子関係は証明できますし、養育費の支払について法律的に払う必要がないとか 払う必要があるとか論争する必要もありません。 親子関係がある以上支払わないわけにはいかないのですから。 また、調停とはあくまで話し合いですので、調停委員があなたと相手方との 言い分を聞きお互いに歩み寄るように話をまとめようとしてくれます。 ですから、ある程度、自分のケースでは大体このくらいの養育費が妥当だと いう相場を知って(養育費算定について参照)調停に臨めば弁護士を立てることなく本人で十分可能です。 実際、弁護士を立てる人はかなり少ないでしょう。 もちろん、自分で調停に臨む場合は、調停期日は平日の昼間ですから、 お仕事との調整が必要です。 このようにご自分で申立てをするのであれば、裁判所に収める手数料や郵便切手は お子様の人数によって変わるのですが数千円で済みます。 弁護士費用を除けば、裁判所に支払う手数料は案外少額なのです。 養育費は法律上当然の権利なので 額の多少は別として負ける事の無い争いです。 もし、泣き寝入りすれば一銭ももらえませんが、 例え、月額2万円でも、年間24万円、成人するまで20年なら480万円を 受け取ることになります。 仕事を2,3日休んでも損はないでしょう。 中本行政書士事務所へ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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