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カテゴリ:なな猫のあれこれ読書日記
ずっと、立原道造のパステル色の世界で
遊んでたなな猫ですが ときどき、でもけっこう定期的に 太宰な日が訪れます。 太宰治な日です。 太宰カンケイが読みたくなる日です。 そうじゃないときは これほどウザイものってないんですけど いったん太宰な日がくると、 かなりしばらく、太宰に浸るなな猫です。 これを言うのはほんとはちょっと恥ずかしい。 だってわりに、10人いたら9人までが 太宰? イエー!っとか、ゲッ! みたいな反応されますしね。 でも、作品そのものは、もうかなり読んで 精通までいかないにしても 先が先がって、わかってしまうので あまり読みません。 それより、その周辺のものを読んでしまいます。 少し前からまた読んでるのが 太宰のすぐそばにいて かわいがられていた編集者だった、 野原一夫という方の書いた「回想 太宰治」。 これ、戦争前から戦時中、そして戦後の日本の空気 のようなものが彷彿としてきて なんだか好きな一冊です。 太宰と深くかかわった二人の女性、 『斜陽』のモデルになった太田静子さんと 心中相手となった山崎富栄さんのことについても やさしい目で、しかし事実が書いてあって 特に、その死後悪くいわれがちだった 山崎富栄さんのことが詳しく、真摯に書いてあるので そういう感じも好きで、ときどき読んでしまいます。 ついでに、きのうから読んでたのは その野原一夫さんが書いた、 筑摩書房の初代社長、古田晃という人を書いた 『含羞の人』という本。 太宰とも無二の親友で、大酒のみで、 酒をのまなければもののいえないような人で、 太宰が亡くなる前に、 このままだと太宰はだめになるから 御坂峠にいっしょに行って暮らしてくれと 太宰の師だった井伏鱒二に頼みにゆき、 自分は米や野菜を調達しに行っていた、 それから帰る前の日に、太宰は死んでしまう。 そんなエピソードも含めて 戦時中、そして戦後の出版業界の厳しさ、 書店、出版社というものを経営していくことの いかに大変であるか よい本を出す、これに徹して 結局一度倒産した筑摩の変遷が この一冊に描かれていて、とても面白い。 しかもきょう、ちょっと用事で目白に行って 見つけたブックオフで 出口裕弘著『太宰治 変身譚』というのを 見つけてしまった。 わりと最近出された本ですが 久しぶりに太宰な本、買ってしまいました。 立原道造をすきな人に、よく聞かれます。 太宰もすきだとなな猫が言うと えー? なんですきなの。 どこがすきなんですか。 なぜでしょう。 どこだろう。 自分でも全然わかりません。 なんだかすき。読んでしまう。 琴線にふれた。というのかな。 若いときに太宰が琴線に触れて その後嫌いになるって人は多いけど なな猫、ずーっと触れっぱなし。 しかも、人生中盤になった今になって 今度は立原道造。 どうなってるの、なな猫の琴線。 どこか狂ってるのかも。コードが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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