東京なな猫通信

文学偏愛のなな猫ですー
少し前に、山口百恵の「古都」をポスレンで借りて見たら
さすが市川崑監督作品で、よかった

それで、「古都」を読みたい読みたいと思っていて
川端康成作品は、わたしはまだ数えるほどしか読んでいないのですが
ただ文庫で読むのも面白くなくて
なな猫好みの装丁の本で読みたいわけなんですよね。

それでずっと、いいのないかなーと探してたのですが
『川端康成選集』なるものがあると知り
5000円ちょっとなので、「日本の古本屋」経由で注文してみました。
そしたらすごく早く届けていただいたのですが、
『川端康成選集』には、「古都」がなかった
すごくたくさんの作品が入っている、全十巻の作品集なのですが。

調べたら、昭和36年に「古都」を執筆していた…
ないわけですね
この選集は昭和31年の刊行でした

だけど、本の装丁がとても素敵なので、
「古都」はなくても、しばらく十分楽しめそうです。
つまり、とてもなな猫好みなのですが
まず大きさ。
新書よりひとまわり大きいくらいで、持ち運びに便利。
できれば電車の中なんかでも読みたいわけで
バッグに入る、小ぶりの軽いものてあってほしい気持ちにピッタリ

そして函と本の表紙。
ひとつひとつ、全部違う色柄の装丁。凝ってる

　　　

本の表紙には、赤い布にそれぞれのメインの作品名が
箔押しというのでしょうか、銀で浮き出ていて
そのデザインもひとつひとつ全部違う。

さらに、見返しも全部違うんですよ
　　　
　　
装丁は、町春草という女流書家の手によるものでした。
この人は、1985 年にフランス芸術文化勲章も受けた書家で
川端康成や谷崎潤一郎等の本の題字を手がけたようです。
吉永小百合主演映画「つる」の揮毫が彼女の作品とは知りませんでした。

昭和31年、新潮社刊ですが
わたしもまだ生まれていない、50年以上前の本なので
少し経年のシミもありますが
紙の質はそう悪いこともなく
珍本を集めているわけではない、わたしの嗜好にも合って
今でもまだ十分きれいに読むことが出来ます

昭和31年といえば、もう「戦後」でもなくて
紙も良くなり、出版関係も良い仕事を次々していたのかな。
いまこんな本の凝り方ってないですよね。
最近の本の造り、どうもなな猫的には

「古都」はないけど、未読の作品満載の『川端康成選集』。
なな猫、しばらく川端ワールドで遊んできます

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関係ないですけど、今日の緑をご紹介します　
うちの桃と一緒に寝ていた、みどちゃんです。

　　　


上から見ると、こんな感じ

　　　

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