ef - a tale of melodies. #02 read
「ef - a tale of melodies.」第2話です。1期では1話から最終話のサブタイトルの頭文字を繋げるとOP曲の「euphoric field」になるという細工がありましたが、今回のサブタイトルは「read」となっているので、2期OP曲の「ebullient future」になるということは無いみたい。…と思っていたのですが、5話時点の今から言えば3話が「union」、4話が「turn」、5話が「utter」と、どうやら逆さから読むと繋がる仕様になるようです。しかしそれだと全部で15字、全12話予定だそうなので、codaのような工夫が必要かも。それでは本編レビュー開始です。【過去】アバンタイトルで火村と優子さんの関係が明かされました。幼少の頃、震災で親を亡くした子供達を保護する教会の施設で出会った二人。優子さんはしばらくして遠い親戚に引き取られたと言いますが、火村は中学を卒業するまでの間ずっと施設に留まっていたようです。優子さんの初恋の相手が火村だったこと、そして10年を経てようやく想いを伝えたこと以外に物語の進展はありませんでしたが、幼少時代の二人のやり取りは見ものでした。ロリ優子さん的に。幼少時代のシーンでは、橋の上で絵を描く火村と、それに対して「あーそーぼ!」と声を掛ける優子さん、このシチュエーションが1期の紘と新藤姉妹を彷彿とさせますね。実際1期と直接話が繋がっている訳ではありませんが、こういう「1期を知っていると思わずニヤリと来る」シーンも2話以降増え、醍醐味の一つに。「どこかあなたに似ていて、懐かしい匂いがしたんです。」原作での優子さんの台詞ですが、彼女が紘を火村と重ねて見ていた理由が何となく分かった気が。「人は誰も最後は一人になる。それが肉親であってもなくても、いつか必ず離れ離れになる。だから俺は他人には期待しない。だから俺も他人には干渉しない。だから俺は他人に頼らず生きていける術を身に付けた。」火村の回想シーンでの台詞。施設から独立した後特待生として音羽学園に入学、トップの座を譲らない辺り、決して強がりで言っていた訳ではありません。これも幼いながら多くの別れを経験してきた彼だからこそ言えるもの。優子さんの告白シーンは赤・黒・白の3色だけで描かれたカットがとても印象的でした。火村の悲しい思い出、赤い時計の夢。火村が優子さんに冷たく当たってしまったのは、彼女に震災で亡くした妹・凪の面影を感じたから。茜のデザインが原作と違い優子さん似に変更されていたのにはそんな意図があったのですね。徐々にヤンデレの片鱗を見せつつある優子さんが素敵過ぎて堪らん><「火村先輩はね、私の初恋の人なんですよ。私の初恋はね、まだ終わってないんですよ。夕君。私が忘れさせます。私が、あなたの悲しい思い出を消し去ります。」 【現在】ミズキが久瀬さんに告白しました。過去編同様、ヒロインが告白するだけでそれ以外の進展は特に無し。尤も、恋愛物の作品においてヒロインの意思が明確になるのは大きな進展ですけどね。優子さんは10年間の募る思いを、ミズキは2日間の募る(?)思いを。全ての人間関係を清算しようとしている中突然告白されれば、そりゃ「参ったな」って話ですよね。モテる男も辛いんです。そんな2話一番の見所は蓮治の裸姿。ごめんなさい。冗談です。「音楽室でヨハン・メルツェルの娘と出会ったのが切っ掛けかな。彼女は性格は地味で糞真面目で、でも誰に対しても平等だった。それが、俺の初恋だった。彼女は色々なことを教えてくれた。正義。秩序。世の中の厳しさ。やがて俺は、彼女が1815年生まれだと知った。」彼女の名前はメトロノーム。中々洒落たことを言いますね。地味で真面目で、誰にでも平等で。しかし久瀬さんの心臓は他の誰とも平等、とはいかないようです。蓮治の裸は冗談にしても、メトロノームを心臓に例えたこのシーンは本当に見もの。何気に5話時点で一番お気に入りのシーンだったりします。こんな演出を思い付くだけでも凄いのですが、こんな斬新なシーンを突然挿入しても違和感を感じさせないシャフトの構成力は流石としか。ちょっと調べてみたのですが、M.M.とは速さを表すテンポ記号「Maelzel's metronome」の略、ラルゴとは速度記号の一種だそうで、台詞中にあるように「ゆるやかに」という意味なんだそうです。音楽用語と心電図用語を組み合わせた台詞回しも巧み。心拍数60、正常値。M.M.60、ラルゴ。正常。同調律異常無し。幅広くゆるやかに。久瀬君?今のところ、遅れてるよ?様無いね。君のメトロノームは本当に音楽家の心臓かい?君の心臓は本当に音楽家のメトロノームかい?カッチ。カッチ。カッチ。トクン。トクン。トクン。もう直ぐゼンマイ解けるよ?解けたゼンマイ誰が巻く?カッチ。カッチ。カッチ。トクン。トクン。トクン。刻むリズムは、残った時間。以上です。過去では火村と優子さん、現在では久瀬さんとミズキ。2話目でカップリングも明確になりました。ミズキの歌うエンディング曲も流れて、いよいよこれからといった感じ。1話2話はまだ序章、これからどんどんストーリーが進展して行きます。流石に長文レビューなのでどうしても更新スピードは遅いですが、なるべく早く最新話に追い付けるよう頑張りますので宜しくお願いしますー。