【破線のマリス~野沢尚著】
今日は本ネタです 【破線のマリス~野沢尚著】 首都テレビ報道局のニュース番組で映像編集を担う遠藤瑶子は、虚実の狭間を縫う モンタージュを駆使し、刺激的な画面を創り出す。 彼女を待ち受けていたのは、自ら仕掛けた視覚の罠だった?! 事故か、他殺か、1本のビデオから始まる・・・ 超一級の「フー&ホワイダニット」。誰がなぜ殺した!? 第43回江戸川乱歩賞受賞の傑作ミステリー。 ー裏表紙よりーこの作品が書かれたのは、今から10年以上前です。テレビが本来持っている直接的な影響力~テレビの原罪を一身に体現したようなヒロイン、彼女につきまとう郵政官僚など、登場人物の性格も鮮烈なリアリティがあり一気に読んでしまいました。タイトルの意味が分かり難いと思うので、「解説」より抜粋~ 「マリス」とは報道の送り手側の意図的な作為、又は悪意の事。 「破線」とはテレビ画面を構成している525本の走査線の事。 したがって、「破線のマリス」は、送り手側の情報操作、虚偽報道、やらせ、でっちあげ という意味になる。最後の最後に、読者の想像を超えた結末が待っています。私もはっと息をのんだ一人です。今まで読んだ中でも、かなり読み応えある1冊でおススメです 【深紅~野沢尚著】ついでと言っては何ですが・・・この作品は以前読み、紹介した事があるかと思いますが、同一人の作品と言う事で! 父と母、幼い二人の弟の遺体は顔を砕かれていた。 秋葉家を襲った一家惨殺事件。 修学旅行でひとり生き残った奏子は、癒しがたい傷を負ったまま大学生に成長する。 父に恨みを抱きハンマーを振るった加害者にも同年の娘がいたことを知る。 正体を隠し、奏子は彼女に会うが・・・?! 吉川英治文学新人賞受賞の衝撃作!!! -裏表紙よりーこの作品は、既に何度読んだでしょう。。。新人とは思えない表現力に圧倒され、人の狂気がどのようにして芽生え、その後の二人の少女のやりとりからも心の闇の深さが伝わってきます。解説者が~これは奇跡的傑作であると評しています。「破線のマリス」は、「深紅」より前に書かれました。新人賞を取る前の作品とは驚きです。機会がありましたら是非読んで頂きたい~おススメの2作品です