中之島公園の猫たち-SAVE THE CATS IN NAKANOSHIMA PARK-
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中之島タキシード
大阪・中之島公園から我が家にやって来た元野良猫タキシード。 彼女が工事で閉鎖中の公園に取り残された仲間を救うために、ブログを立ち上げました。 すべての猫たちが救われますように!
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[保護活動] ブログ村キーワード
その子がいたのは交通量の多い交差点 道端にある、少し大きな植え込みの中 たくさんの人や車が行き交う様子をのぞき込みながら… その子はひとりぼっちで、ポツンとうずくまっていたそうです。
「猫を連れてきてもいいですか」 それはKさんからのメールで始まりました 「猫の部屋」が始まったその日から、ずっと仲間たちのことを見守ってきてくれたKさん 明るくチャキチャキで、ちょっぴり涙もろくて… いつも猫たちに深い愛情で接してくれる、優しいKさんからのSOSでした。 「Kさん、どうしたんだろう」 メールを受け取った秘書たちには、詳しい事情がわからなかったのですが… その後、司令塔のAさん、Sさんから話を聞いて驚きました いつもKさんが、お家から「猫の部屋」にやってくる途中の交差点 そこは交通量の多い場所なのだそうです 3週間ほど前… いつものように「猫の部屋」までの道を急いでいたKさん 途中、通りかかる交差点の角で、偶然1匹の猫を見つけたそうです。 まだ半年も経たないくらいの可愛い子猫 たくさんの人や車が通り過ぎる場所を、ひとりぼっちでウロウロとしていました 毎日、Kさんはその場所を通るたび… 心配で心配で、たまらなかったそうです その子はとても大人しく、人慣れしていました。 人恋しかったのか、道端にある植え込みの中から歩道に出てきていたそうです 誰にでも愛想がよく、Kさんが乗っていた自転車のタイヤにまでスリスリして 四方八方から車がやって来る交差点 何もわからず、もしも道路に出てしまったら… 後から詳しい話を聞いた秘書たちも、想像するだけで手に汗がにじみました それに… 「誰かたまにご飯をあげてる人もいたようですが、そのご飯に悪戯をする人もいました」 Kさんからのメールにはそう書かれていました。
KさんからのSOS もちろん「猫の部屋」関係者は全員賛成でした。 そんな危険な場所に、ひとりぼっちでいる小さな猫 見て見ぬ振りなどは絶対に出来ません その日からKさん、そしてSさんの子猫捕獲がスタートしました お昼も夜も… KさんとSさんはキャリーとご飯を抱え、交差点に行ってくださいました。 その子は本当に人なつっこく、持っていったご飯は喜んで食べてくれたのですが… いざキャリーに入れようとすると、警戒してか植え込みの奥深くに逃げてしまったそうです 「猫はわからないもんね」 「うん、怖いのも仕方ないよ」 「交通量の多い場所だし、深追いも危険だもんね…」 「でも、KさんとSさんなら絶対に大丈夫だよ」 何もお手伝いできなかった秘書たちですが、子猫が無事にやってくることをずっと祈っていました。 そして先週のお当番の日 朝、秘書たちが「猫の部屋」に行くと… 連絡ノートには、Kさんの字でこう書かれていました 「”ターちゃん”連れてきました 少し怒っていますが、とても人懐っこい子で抱っこも出来ます」 Kさんは朝早く、交差点に行って… 見事捕獲に成功し、「猫の部屋」に連れてきてくださったのです 「きっとKさん、すごく朝早くから…」 「うん、お仕事の前だもんね」 「とにかく無事で良かった」
秘書たちが扉を開けて中に入った時、ターちゃんはワンルームの中にいました そのお顔を見た瞬間… 秘書たちは言葉を失ったそうです。 美しい縞模様のキジ猫 体つきや頭の大きさは、まだ子猫の様子を残していました。 太くてしっかりした手足。 立派な尻尾。 まだ捕獲の恐怖からなのか、少しだけ下がったお耳。 トイレの中にうずくまり、小さなお口を開けて… 『シャーシャー』 そのターちゃんの表情を見ていて… 1匹の猫のお顔がオーバーラップして見えたのだそうです。 「…拓夢」 「うん、そっくりだよ…」 8月に旅立っていったキジ猫の拓夢。 今もまだ思い出すたびに胸が痛みます…。 いつも秘書たちが思い出す拓夢の表情。 それは最後に見た、穏やかな”笑顔” それともうひとつは… 『バーッバッ』 とても臆病で怖がりの拓夢だったから… いつもお耳を下げながら、怒っていた元気な時のお顔。 「…ターちゃんが怒ってた顔は、まるで拓夢が帰ってきたみたいだった」 「何だか思わず泣きそうになった…」 秘書たちはそう言っていました。 ターちゃんのワンルームの上に、タエちゃんが座っていました。 「タエちゃん、おはよう」 「どうしたのそこで何してるの」 いつものように話しかけても、何だか様子が違いました 撫でようとする第二秘書を避けたタエちゃんは、少し警戒しているようでした そのお顔は公園の時のタエちゃん… お母さんのお顔をしたタエちゃんでした 「…もしかしてタエちゃん、ターちゃんのこと守ってる」 「うん、いつものタエちゃんと違う…」 同じキジ猫、しかも子猫のターちゃん タエちゃんは怖がっているターちゃんを見ていて、本能から守らねばならないと感じたのでしょうか…。 しばらくして秘書たちのことに気付いたのか、 タエちゃんは下に降りて来て、いつものタエちゃんに戻りました。 「久しぶりにお母さんの顔してたよ」 「これからも、何かあったらタエちゃんが守ってあげてね」 いつものように秘書たちに甘えてくるタエちゃんを、ターちゃんはお部屋の中から首を伸ばしてジッと見ていたそうです。
小さなターちゃんが、なぜ危険な交差点にひとりぼっちでいたのか… 真相はまったく何もわからないままです。 ただ、いくつかの考えが胸をよぎります。 そして、それは… 考えるだけで腹の立つ、とても悲しい想像ばかりです。 まだ少し緊張しているターちゃんを撫でながら、秘書たちはいろんなことを考えていました。 ターちゃんは疲れていたのか、そのままウトウトと眠ってしまったそうです 「もう安心していいよ、ターちゃん みんなと一緒にここにいよう」 「でもさ、Kさん、何で”ターちゃん”って名前つけたんだろう」 「…うん」 「もしかして私たちと同じこと思ったのかな」 「…かもしれないね」
「猫の部屋」に新しい仲間が増えました 名前は”ターちゃん”、男の子です 縁あって出会った、大切な大切な命です 皆さん、どうかよろしくお願いします
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