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2014.08.08
テーマ：猫の気持ち(26)
カテゴリ：保護
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ご無沙汰しています、第一秘書です 長い間、母と子のお話しにお付き合いいただき 本当にありがとうございました  今回の出会いは とても衝撃的なことでした 皆さんもご存じの通り もちろん、野良猫がいないとはいっても 時折、近隣の猫たちがやって来ることはありました エリアもボーダーラインも 所詮、人間が決めたもの 猫たちには関係のないことですから… しかし、その子たちは すでに大人になった猫たちでした  野良猫社会での生き方が下手だったり 人に対する警戒心が強すぎたり… みんな、何らかの事情があり 元々いた場所から追われて 逃げ込んで来たような猫たちばかり まさか、このような母と子に出会うとは 夢にも思いませんでした 活動が始まって7年 本当に初めてのことだったのです  あの日、確かに彼らは 1枚の扉を隔てた場所で お互いを呼び合っていました それに気付いたのは 母猫が「猫の部屋」に戻ってきた時 ケージに入れた箱の中で 小さな体を震わせていた彼女が 初めて鳴いた時です 捕獲器の中で怯えていた彼女が あの日、どんな気持ちで声をあげたのか… 今、考えるだけでも胸が痛みます  もちろん、母と子が 一緒に見つかっていたとしても 多くの猫たちがいる「猫の部屋」に 子育てする環境を設けることは無理でした けれど… なぜ、気付けなかったのかと 正直、何度も悔やみました もう一度、彼女に 大切な我が子を抱かせたかった 鳴き叫ぶ子猫たちを 母の温もりで安心させたかった…  人間側の事情や 複雑な思いなどはあります 仕方がなかったのだといえば それまでなのですが… 何も知らなかった彼女と子猫たちに 深い絶望と悲しみを与えたことは消せません その事実を忘れてはいけないのだと 私たちは思っています  今、彼女は「猫の部屋」にいます 子猫たちと離れ 手術から時間も経って すでに彼女の体から母猫の証は消えました とても小さな体付きの あどけない顔をした子です 彼女が捕まった日の 誕生花だという木蓮を由来に 「中之島れん」と名付けました  寒さにも暑さにも強く 大きくて美しい花を咲かせる木蓮 春の訪れを告げる樹木です まだ、人に心を許さず 警戒心をあらわにする彼女だけど… これから、少しずつ 閉ざされた彼女の心を解きたいと 思っています 優しさも愛情も温もりも すべて私たちの手で教えたい… 少しずつでいいから 人と共に生きる未来を 知ってほしいと願っています  いつか、れんも 春の訪れを告げる大輪の花を咲かせてくれるはず… ここから一緒に 歩いていこうと思います  出会った日の彼らは たぶん、目が開いてまもなくの頃 足下もヨタヨタとおぼつかない赤ちゃんでした 母猫れんの代わりに 今も彼らを育ててくれているのは ししさん 彼女は「猫の部屋」月曜日のお当番さん 猫たちの小さな変化にも すぐに気付いてくれる頼りになる人です  「猫の部屋」の関係者は ほとんどの人が仕事を持っています 司令塔Aさんや私たちもそうですが 時間的にも不規則だったり 夜遅くまで働いていたりする人もいます そして、ほぼ全員自宅には猫がいます 元々は、保護した子だったり ボランティアさんや愛護センターから 譲渡された子だったり たくさんの猫がいるお家も多く 高齢の子や病気の子の 介護や看病をしている人たちもいます  近所の野良猫の手術や保護 里親さん探しをする人 TNRした猫たちのお世話をする人… 実は「猫の部屋」以外でも いろんなカタチで猫に関わる人たちは多いのです もちろん、それぞれ 自分ができる範囲の可能な方法で 関わっているだけです ただ、どんな関わり方でも すぐに手一杯になってしまうほど 救いの手を必要とする猫たちの数は多い… これは私たちに限っての話ではなく きっと、どこも同じでしょう  だから、一時預かりできる人がいないか 全員に連絡をした時 とても申し訳なく思っていました 小さな彼らを預かって 実際に育てていくことは 決して簡単なことではありません みんな優しい人たちだから きっと心配するだろうし 何かできないかと悩む人もいるだろうと… ただ、目の前に子猫たちがいる以上 躊躇している時間はありませんでした もし、誰かに無理させてしまうようなら 京都に連れて帰ろうと思いながら 全員に呼びかけたのです  手をあげてくれた人たちの中で 最終的にお願いしたのがししさん 少し前まで、彼女も お当番のMさんが保護した子猫たちの 一時預かりさんをしていました やっと、その子育てが 終わった直後だったのですが… 何かとバタバタすることの多い私たちを気遣って 優しい彼女は手をあげてくれたのです その日の夜、仕事帰りに ししさんは彼らを迎えに来てくれました 鳴きすぎて疲れたからなのか 夕方にミルクを飲んだ後 キャリーの中で重なるようにして眠っていた2匹 そのまま、お家に到着しても すやすやと眠り続けていたそうです  あれから1ヶ月が経ち… あんなに小さかった彼らは ご飯もトイレもひとりで出来るようになりました 体調の変化が出やすい時期を ししさんのケアのお陰で乗り越えて まもなく8週目を迎えようとしています  そんな2匹に、ししさんが 素敵な名前を付けてくれました シャム系のおっとりした男の子 彼の名前は「中之島ほたる」 尻尾の先が丸く白いところが蛍のようだから…  そして、キジ白のやんちゃな女の子 彼女の名前は「中之島みこ」 視線を合わせて、じっと見つめて来る子だから… どちらも愛らしく成長しています 日々、成長していく彼らのたくましさが 本当に嬉しくてなりません  もしも、この世に偶然がないのだとしたら… あの日「猫の部屋」に 彼らがやって来たことには 何らかの意味があるのでしょう それなら、私たちに与えられた役割は 最初から決まっていたのだろうと思います 優しい家族のそばで 抱えきれないほどの幸せを感じながら 生きていく2匹 そんな彼らの未来を拓くこと…  月並みな言葉ですが ほたるとみこを幸せな猫にしたい… 今、私たちはそう思っています 「中之島公園猫対策協議会ＨＰ」 web@nakanoshima-cats.com 「中之島公園の猫たち」 nakanoshima_cats@yahoo.co.jp  この場を借りまして… 今回、この話をお伝えしたところ 多くの方から応援メールや支援物資などをいただきました 本当にありがとうございます 皆さんの優しいお気持ちに心から感謝しています そして、最後に私信ではありますが… 一時預かりを引き受けてくれた、ししさんはじめ お世話になっているCさん、お当番のジャスパーさん 司令塔Aさん、ありがとう…   猫ボランティア・保護活動ランキングへ 人気ブログランキングへ 「ほたる」と「みこ」里親募集開始します。まずはメールにてお問い合わせ下さい。 母と子に大きな幸せが訪れますように…  お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
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