[動物愛護] ブログ村キーワード
いよいよ、3月になりました
少しずつ、暖かな日も多くなり
「猫の部屋」は
三度目の春を迎えようとしています
今年の春は
「猫の部屋」にとって
今までの春とは、少し違う意味を持ちます
それは…
今月末で、2年4ヶ月にも及んだ
中之島公園再整備工事が
完全に終了を迎えるからです
以前の中之島公園には
70匹以上の仲間たちが暮らしていました
その多くは、所有者不明の猫…
野良猫と呼ばれる猫たちです
もちろん私も、その中の1匹でした
川に囲まれ、島のような形をした公園には
車が行き交う道路もなく
交通事故などの危険に
晒されることもありませんでした
また、他の地域からテリトリーを求めて
移動してくる猫たちも少なかったので
あまり大きな争いごともない公園でした
野良猫の寿命が、3~5年だといわれる時代に
仲間たちが比較的長い猫生を授かってきたのも
特殊な公園の形状と
環境が作用したのだと思います
私や仲間たちは、公園から出ることもなく
そこで、何年にも渡り
子孫を増やし続けました
しかし、ある日突然
中之島公園は、全面閉鎖されることになり
私や仲間たちは
誰もいない公園に取り残されました
自分たちの暮らしている場所から
移動するという概念も持っていなかったのですから
もし、あのまま工事が始まっていたら
確実にパニックを起こし
私や仲間たちは、命を落としていたでしょう
なぜ、そんなことになったのか
私や仲間たちは、何か悪いことでもしたのだろうか
気づいたら、そこにいただけなのに…
そこにいるしかなかったから
公園で暮らしていただけなのに…
あの頃は、知らなかったのですが
野良猫だった私や仲間たちの命も
本当は、法律で守られているのだそうです
虐待や遺棄は犯罪…
でも、最初に遺棄された猫がいたから
そこから、私や仲間たちの公園での暮らしが
始まったのではないでしょうか
捨てた人間の罪
見て見ぬ振りを続けた人間の罪は
どうなっていたのでしょうか
今でも、あの時のことを思い出すと
そんなことを考えます
毎日、公園に通っていた秘書たちはじめ
私や仲間たちの危機を知った多くの人たちが
大阪市の関係部署に
様々な形で嘆願してくれました
そして、その人たちの気持ちが通じ
公園を管理する公園事務所のおじさんたちが
協力してくれることになったのです
工事エリアにいる70匹以上の野良猫たちを
保護することだけでも、かなり困難だと考えられていたのに
大阪市の公園事務所が全面的に協力するということは
今までに、例がなかったのだそうです
実際に、大阪市に意見を送った人たちも
かなり驚いたと聞きました
公園事務所のおじさんたちは
あくまでも管理業務の一環として必要なものだと
上層部や関係部署に認めるよう
話をしてくれました
そして「猫の部屋」が建てられたのです
ただし、それを認めるにあたり
公園事務所の上層部から言われたのは
「再整備工事を円滑に進めるための一時的な措置」
期限が存在する内容でした
長期に渡る、大規模な工事の合間には
様々なイベントがありました
「猫の部屋」がスタートして、5ヶ月目
ビーチバレー国際大会が開催されました
そのため「猫の部屋」は
最初に建てられた公園内から
引っ越すことになりました
また、光のルネッサンス2008を
直前に控えていた頃には
周辺工事に追われた猫たちが
閉鎖されていた公園内に移動してくるという
予期せぬ事態も起こりました
このままでは、また同じように
危険に晒されてしまうことは明白でした
公園事務所のおじさんたちにも相談し
考えた末に、新たな仲間たちとして
「猫の部屋」に迎えることになったのです
そして、昨年には
水都大阪2009が開催され
閉鎖から、1年9ヶ月ぶりに
新しくなった公園は全面開放されました
まったく知らない場所に変わった中之島公園に
すでに、仲間たちが帰る場所は
なくなりました
その間にも
優しい出会いの訪れた仲間たちは
次々と卒業していきました
ほとんどが大人猫ばかりで
最初は、誰からも
お家猫さんになるのは厳しいと言われましたが
卒業生は、すでに50匹以上
野良猫だった仲間たちが
幸せに暮らしている姿を見ていると
これが本当の居場所だったのだと
あらためて実感することができます
また、先日やって来たしろまるちゃんは
自立を目指す、飼い主のホームレスさんが
心置きなく、頑張れるようにと
公園事務所からの依頼を受け
預かることになりました
他の仲間たちと同様、しろまるちゃんにも
本当の居場所を見つけることが
「猫の部屋」のできることだと考えています
いろんなことがありました
様々な意見もいただきましたし
中には、誤解や反感を持たれた方も
おられたかもしれません
しかし、何があっても
「猫の部屋」には、強い信念がありました
仲間たち全員を幸せにしたい…
その気持ちを最優先に
今までやってきました
途中でに諦めたりせず
多くの人たちに、理解と協力を得ながら
確実に、結果を積んでいくこと…
それが「猫の部屋」を建ててくださった
公園事務所のおじさんたちの気持ちに
報いることにもなると信じてきました
時間をつぎ込んで
ひとつずつ、問題をクリアしていく日々…
そんな、2年3ヶ月だったと感じます
三度目の春
「猫の部屋」が望むことは
ひとつです
もう、一時的なものや
中途半端なものはいりません
仲間たちのことを
ちゃんと認めてもらえるのか
今まで「猫の部屋」の歩いてきた軌跡と
形にしてきた結果が
どういうふうに判断されるのか
このまま、前へ進むことができるのか
それとも、また後退してしまうのか
あと一ヶ月…
そこで、すべてが決まるはずです
「中之島公園猫対策協議会HP」 info@nakanoshima-cats.com
「中之島公園の猫たち」 nekomat@nifmail.jp
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