アチェの2年‐キョーフ!謎の発疹…
2008年9月にはなぜか仕事の記録や写真が少ないなあ… ラマダンだったからだっけ??と思っていたのですが、そうだ、そうだ、思い出しました。大変なことがあったんだった。日本人スタッフが一同に介した会議が終わり、トバ湖への強行軍も終わったある日、あれ~~と気がつくと、おなかのあたりに湿疹が…。そういえばこのへんにちょこっとポツポツできているのを、一週間前にも見たような気がする。。でも全然痛くもかゆくもないし、あんまり目立たないので、すっかり失念していたもの。そのまま、あれ~? あれ~??と、2,3日放置。そして2-3日後のある日、あっ!と言う間に、「これは、マジ病気だろ!」という勢いで、体幹に湿疹が広がっている。改めてビビる私。。(遅い…)こういうときになって、初めて自分がエライ場所に来ているのだと実感します。病院はあるけど、きっと行ってもあんまり意味がない。医者はいるけど、診断が正しいかどうかアヤシイ。。でもとにかく湿疹だし、人にうつすような病気だったらエライこっちゃ、ということで、念のために大事をとって事務所には行かず、スタッフの医師と同僚の看護師さんの診断を仰ぎました。同僚の看護師さんは「う~~~ん?でも熱はないんですよね」、医師のスタッフは「多分」と言って診断を下してくれました。ここには書きませんが。で、結局よく分からない。。湿疹はひどい、派手。でも本人は至って元気。熱もない、下痢もない、なんにもないどころか、休ませてもらってよく寝たので、元気になってきて、自炊して家でもりもりご飯を食べている。しかし不安ではある。結局ここでこうしていても、どうしようもないということで、大きな街(メダン)まで出て、病院に掛かるか、そのままばーっとシンガポールにまで出るしかない!ということになる。私の時もそうでしたが、例えばデンギやマラリアに掛かった外国人の場合も、皆死にそうになりながら、バーっとシンガポールまで出てしまう人が多かったです。結局その方が、完璧な治療を受けられるし、保険も効くので。メダンだと、分かる病気の場合は早くても、検査に時間のかかる病気の場合、言葉も通じないし、ちょっと難しい。実はその後数日経ったら休暇で帰国する予定だったのですが、予定を早めてシンガポールに出る。この熱いのにマスクと手袋…という異様な風体。。任地→ 小型飛行機に乗って、メダン→ 夜便にてシンガポール(所要時間丸1日)なんだか気のせいか、気分もよくないような気もする…。ああ~ どうなる自分!?シンガポールに到着し、そのまま病院に直行。とはならず、義父母の家に泊まる。症状を説明したら、元看護婦さんのお義母さんが、知り合いのお医者さんに予約を取っておいてくれました。でも皮膚科。皮膚科!??で、いいのかな?だって、湿疹なんでしょう?それもそうだ…。なんだけれど、私の中では、もっともっと悪い病気のような気がしていたもので、血液検査とかしなくて、いいのかな~??と。翌日、病院へ。ここでもマスクと手袋という異様な風体。早く診て貰いたいのに、保険会社との調整で手こずる。日本の保険会社~~~(;;)つ、使えねえ!丁寧なんだけど、英語が分からないのか、全部ファックスで処理しようとするから、時間がかかる。しかもファックス、違うところに送っちゃってるし。。ああ~~ もうダメだ~~待つこと30分(泣)、ようやく受診。マスクと手袋をはずし、おそるおそるおなかを見せる私に、「ああ、これは Pityriasis rosea ですね。」診断、終了。(2秒くらい)……ええっなになに?ピテラ。。?なになに??と、慌てる私に、「一応手のひら見せてくれる。はい、黄色くないね。じゃあ、Pityriasis rosea ですから、あと4週間くらいしたら、勝手に治りますから。」なんだそれ~~~!!??!!ずーっと心配して、緊張していた私のこの数日間は一体なんだったの!??(勝手に緊張していたのだが)すっごくほっとしました。ここまで同行してくれた、マスクさん、手袋さん、ありがとう。(ちょっとマヌケだけどね)せっかくがんばって保険会社と連絡したので、お薬も(気休めに)処方してもらいました。3000円くらいだった。。Pityriasis rosea ジベルばら色粃糠疹( - いろひこうしん)というのは、ウィルス性とも言われる皮膚病で、感染力も弱く、家族感染もほとんどなく、妊婦さんがかかっても安心というヘタレな皮膚病で、でも原因はなんだか良く分からない。ただただ派手!という皮膚病でした。この謎さ加減も、チョー派手な湿疹が出来て、背中がクリスマスツリーみたいになることもあるけれど、かゆくもないし、4-6週間すると、ほうっておいても治る。という、人をバカにした病気としては、研究のしがいのない、その症状にあるのかもしれません。とにかく事なきを得て、よかったです。今回はなんでもなかったけれども、なんでもある病気になったとしても、地元の病院も医師も頼れない、しかも頼れる病院と医師にアクセスするまでに体力を消耗してしまって大変…という状況はあんまり変わらない。病院まで行くことの辛さに耐えかねて、自宅でうんうん言いながら自己完治してしまう人も、この仕事では多いのですが、本当はいけないのですが、その気持ち、分かる。。やっぱり頼るべきは自分の免疫力なのだ!ということで、すっかり明るい気分になって、休暇に突入したのでした。散っっ々人騒がせをした後に。。